- 原産:南アフリカ
- 科:ハマミズナ(Aizoaceae)
- 属:アプテニア(Aptenia)
- 種:ベビーサンローズ(Baby Sun Rose)/ハナツルソウ/コルディフォリア(Aptenia cordifolia)
- 同義語:Mesembryanthemum cordifolium
- 別名:ハートリーフ・アイスプラント(heartleaf iceplant)/ハートリーブ・アプテニア(heart leaved aptenia)/ハートリーブ・ミッドデイフラワー(heart leaved midday flower)
- 品種:班入りアプテニア/班入りベビーサンローズ
- 開花時期:5月~10月
- 花の色:赤色●桃色●
- 葉の色:緑色●黄色●白色〇
- 分類:多年草
- 被覆方法:ほふく性
- 草丈:約10~15cm
- 誕生花:7月19日
- 花言葉:愛・淡い恋心
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/枝垂れる植物
- 購入方法:班入りアプテニアを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
班入りアプテニアとは!?
班入りアプテニアは、別名では班入りベビーサンローズとも呼ばれており、葉の縁部分にクリーム色の覆輪が入る園芸品種です。そのため、明るさや柔らかさなどを感じさせるカラーリーフとして楽しむことができます。
また他のアプテニアと同様に草姿がほふく性のため、地被植物にしたり、ハンギング仕立てで楽しむことができます。
アプテニア(ハナツルソウ)とは!?
アプテニア(ハナツルソウ)の学名はAptenia cordifolia、別名では「ベビーサンローズ(Baby Sun Rose)」や「ハートリーフ・アイスプラント(heartleaf iceplant)」や等とも呼ばれる南アフリカが原産の短命の多年草です。
アプテニア(ハナツルソウ)の語源(由来)
- 属名のApteniaはギリシャ語で「ない」を意味する「a-」とギリシャ語で「羽」「翼」を意味する「ptenos」の二語で構成されており、恐らく種に翼が無いことからきています。
- 種小名のcordifoliaはラテン語で「ハート」「心臓」を意味する「cor」と、ラテン語で「葉」を意味する「folia」の二語で構成されており、葉の形がハート形をしている事に由来します。
アプテニア(ハナツルソウ)の特徴(魅力)
- アプテニア(ハナツルソウ)の特徴は、草姿がほふく性で地面をマット状に広がる所、葉が多肉質でぷにぷにとしている所、開花期間が長い所、花は腋生で疎らに咲き、緑葉と桃花とコントラストが美しい所、花は夜になると閉じて昼に開く性質がある所などにあります。
- 園芸では、地面を覆うように広がる性質があり、乾燥に強い事から、岩肌を覆う地被植物として利用されたり、鉢植えやハンギングバスケットなどに植えられてハンギング仕立てで楽しまれます。
- 草姿はツル性、茎は柔軟で横に移動したり下垂したりする性質があるため、地被植物として花壇の縁どりやロックガーデンなどで利用されたり、またハンギング仕立てにされて茎葉が下垂する姿が楽しまれたりしています。
- 葉の形は卵形またはハート形をしていて、質感もぷにぷにと多肉質なため可愛らしさがあります。
- 葉の表面には光沢があり、光が当たると反射してキラキラしているため、ラグジュアリーな印象を感じさせることがあります。
- 葉の色は緑色の他にも黄色や白色があるため、品種を選べばカラーリーフとして楽しむことも出来ます。
- 開花は春から秋頃、花は腋生で葉腋に疎らに咲きます。
- 花は日中に開き、夜になると閉じる性質があり、また曇りの日も花は閉じたままです。
- アプテニア(ハナツルソウ)の仕立て方には「被覆植物(グランドカバー)」「花壇の縁取り」「枝垂れる植物」「ロックガーデン」等があります。
- 被覆植物(グランドカバー)とは、地表面を覆う目的で、草丈が低く、茎葉が横へと広がる習慣がある植物を植え付ける事です。
- 花壇の縁取りとは、花壇の外縁に沿って、または花壇の外縁を作るように、草丈の低い植物を並べて植えて、花壇外縁のデザインを作る方法です。花壇の中に統一感やリズムを作り、美しい景観を作り出す事が出来ます。
- 枝垂れる植物とは、植物の茎が上から下へと下垂する習慣(決まりのように繰り返す癖)がある植物です。
- アプテニアはハンギングバスケットや傾斜のある壁面などに植える事で、茎葉が滝のように枝垂れ下垂したり、人工的な壁面を茎葉が覆い隠し人工物と自然の境界を曖昧にするため、ナチュラルな美しい景観を作り出すことができます。
- ロックガーデンとは、高山や崖地などをイメージしながら岩石や大きめの石などを配置して、植物等も植え付けられて作られる庭園のスタイルのひとつです。
- アプテニアは乾燥に強いためロックガーデンに向いており、岩壁を覆うように広がり被覆する事が出来ます。
アプテニア(ハナツルソウ)の草丈は約10~15cm、茎の長さは約60cm、草姿はほふく性、茎の質感は多肉質または基部は木質化する事があり、茎の色は緑色です。
葉序は対生葉序、葉身の長さ約2.5cm、葉身の形は卵形または腎形(心形)、葉の質感は多肉質、葉の色は緑色です。
花序は腋生、花の直径は約1~1.5cm、花弁が多数、花弁の形は細い線形、花弁の色は赤色・桃色、雄蕊は稔性と不稔性の花弁状の仮雄蕊が多数あります。
果実は蒴果、直径は約1cm、成熟すると果皮が4つに裂開して種子を放出します。
アプテニア(ハナツルソウ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
班入りアプテニアの育て方
花壇の土づくり
日当り
班入りアプテニアは、日向から半日陰までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
アプテニアは自生地が砂地や岩場などにある事からも分かる通り、通気性と排水性が良い土壌を好みます。肥沃さは、多湿になる原因にもなるため、あまり必要とされません。
基本的に、水分が停滞して過湿する土壌では根腐れを引き起こして、生育不良となったり、枯れる原因となったりします。そのため、排水性が悪い土壌は避けた方がいいでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は15cm以上の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 植付け方法は標準植えで行います。苗(根鉢)の1.5~2倍の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除き、標準植えで植え付けを行いましょう。
鉢土づくり
日当り
班入りアプテニアは、日向から半日陰までで育てる事が出来ます。
培養土
アプテニアの培養土は、一般的な草花の培養土でも育てられますが、通気性が高めの草花の培養土を選ぶ方が良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 川砂+ボラ土(小粒)+赤玉土+腐葉土=3:3:3:1
楽天で人気の高い培養土を購入する
- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
班入りアプテニアは、多くの多肉植物と同様に、乾燥にとても強い植物です。茎や葉に水を蓄えているため、土壌が乾燥してしまった後、水やりが数日遅れてしまったとしても平気な傾向にあります。
ただし、水のやり過ぎで過湿になると根腐れを引き起こして枯れる事があります。そのため、水やりの頻度には注意が必要になります。
地植え
アプテニアを地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
アプテニアを鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、土が乾燥したタイミング、または数日待ってから行います。水を与える量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、鉢底から水が流れ出る位にたっぷりと与えてください。
水やりのタイミングに不安がある場合は、水やりのタイミングを教えてくれるサスティーを活用してみるとよいかもしれません。
肥料の与え方
班入りアプテニアは、栄養の乏しい砂地や岩場などに自生していることからも分かる通り、肥料がなくても問題ありません。
ただし、堆肥や肥料を与えることで成長が良くなったり、開花が良くなったりする傾向があるため、生育期間中は定期的に肥料を与えた方が良いでしょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 春から秋の生育期間中に与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は化成肥料(固形肥料)、または液肥がおすすめです。
- 肥料の成分は窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
班入りアプテニアは、決められた範囲を逸出して成長する事があるため、必要に応じて切り戻し剪定を行い株の形を整えます。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 生育期間中であれば、何時でもおこなえます。
- 剪定方法
- 枯れた茎・古い茎・病気の茎・弱々しい茎などは、根元から剪定するか、健康な部分まで切り戻し剪定しましょう。
- 茎葉が決められた範囲を逸出して成長しようとしてる場合は、茎葉を短く切り戻し剪定して形を維持しましょう。
冬越しする方法
Hardiness:9~10
班入りアプテニアは、軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば地植えでも冬越し出来る事があります。ただし基本的に霜や凍結に弱いため、冬越し対策を行った方が良いでしょう。
冬越し対策
- 花壇で育てている場合は、寒さが厳しくなる日は不織布などをかけて対応しましょう。
- 鉢植えで育てている場合は、屋内の窓辺で管理するか、霜の当たらない軒下で管理するとよいでしょう。