- 原産:クロアチア/ボスニア/ヘルツェゴビナ
- 科:キキョウ(Campanulaceae)
- 属:カンパニュラ/ホタルブクロ(Campanula)
- 種:ホシギキョウ/ポシャルスキアナ(Campanula poscharskyana)
- 別名:カンパニュラ・ポシャルスキアナ/セルビアン ベルフラワー(Serbian bellflower)/トレーリング ベルフラワー(trailing bellflower)
- 開花時期:5月~7月
- 花の色:桃色●青色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:匍匐
- 草丈:約10~15cm
- 誕生花:5月8日/6月20日
- 花言葉:感謝/誠実/大切な人/楽しいおしゃべり
- 用途:グランドカバー/枝垂れる植物
- 庭のスタイル:コテージガーデン/ロマンチックガーデン/エレガントガーデン/かわいいお庭/フェアリーガーデン/ロックガーデン
- 購入方法:ホシギキョウを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ホシギキョウとは!?
ホシギキョウは学名Campanula poscharskyana、別名「カンパニュラ・ポシャルスキアナ」や「トレーリング ベルフラワー」等とも呼ばれる多年草です。原産地はクロアチアおよびボスニア、ヘルツェゴビナ、自生地はディナル・アルプス山脈にあります。
ホシギキョウの語源(由来)
- 属名のCampanulaは、ラテン語で「鐘」を意味する「Campana」と、サイズが「小さい」事を意味する「-ula」の二語で構成されており、花が小さい鐘に似ている事に由来します。
- 種小名のposcharskyanaはドイツの園芸家Gustav Adolf Poscharsky(1832-1914)への献名です。
ホシギキョウの特徴(魅力)
- ホシギキョウは、地面をマット状に広がるため地面や岩壁を覆う地被植物として利用される事が多いです。また星を想像させるような花の形や、ハートを想像させる葉の形が特徴になります。
- 開花期間中は、総状に沢山の花を咲かせるため、青色や紫色の絨毯が敷かれたかのような美しい景観を作ることがあります。
- 草姿はマット状、茎は匍匐または匍匐して立ち上がる性質があるため地被植物として利用する事が出来ます。また茎は重力に従い下垂するため、壁面のある場所やハンギングバスケット等で使用すると、側面に沿って茎葉が垂れ下がるため、優雅な雰囲気を演出する事が出来ます。
- 葉は小振りでハートの形をしているため、可愛らしい雰囲気を演出する一助になります。また葉縁部分がギザギザとしているため装飾性も高めです。
- 花序は総状花序、茎に沿って花が沢山並んで咲くため、開花期間中は非常に沢山の花が咲きます。そのため、花が地面を覆い花絨毯のような美しい景観を作り出します。
- 花の大きさは直径約2~3cm、花の形は漏斗形で裂片が5個あり、裂片が細長く尖るため、星を想像させるような形をしています。
- ホシギキョウの仕立て方には「被覆植物(グランドカバー)」「花壇の縁取り」「ロックガーデン」「ハンギング」等があります。
- 花壇の縁取りとは、花壇の外縁に沿って、または花壇の外縁を作るように、草丈の低い植物を並べて植えて、花壇外縁のデザインを作る方法です。花壇の中に統一感やリズムを作り、美しい景観を作り出す事が出来ます。
- ホシギキョウは花壇の縁取りに 向いています。何故なら、草姿が低くて匍匐するように広がるため、花壇縁部分をナチュラルに覆う事が出来て、開花期間中は沢山の花が咲き、花絨毯のような美しい景観をつくるからです。
- ロックガーデンとは、高山や崖地などをイメージしながら岩石や大きめの石などを配置して、植物等も植え付けられて作られる庭園のスタイルのひとつです。
- ハンギングとは、植物をハンギングバスケットや吊り鉢に入れて上や横の目線から、鑑賞出来るようにする仕立て方です。
- ホシギキョウは、匍匐するように成長する習慣があり、茎葉も重力に従い上から下へと下垂するため、鉢植えなどに植えると、ふち部分から溢れるように茎葉が枝垂れて側面を覆い、人工物と自然との境界を曖昧にして、ナチュラルな雰囲気を作り出すことが出来ます。
- 花壇の縁取りとは、花壇の外縁に沿って、または花壇の外縁を作るように、草丈の低い植物を並べて植えて、花壇外縁のデザインを作る方法です。花壇の中に統一感やリズムを作り、美しい景観を作り出す事が出来ます。
ホシギキョウの草丈は約10(~15)cm、横幅は30(~50)cm、草姿はマット状、根茎があり、茎は匍匐または匍匐した後に茎の上部が立ち上がります。
葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉身の直径は約2.5(~4)cm、葉身の形は心形(基部が凹み・先端が尖る)、葉の葉縁部分には鋸葉があります。
花序は総状花序、花冠の大きさは直径は約2(~3)cm、花冠の形は漏斗形、漏斗形は下部が筒状で上部が広がり裂片が5個、裂片の形は狭楕円形、花の色は紫色・青色・桃色・白色、雄蕊は5個、雌蕊は一個です。
果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。
ホシギキョウの園芸品種の紹介
楽天で購入 アルペンブルーは、花の色が灰みを帯びる青紫色をしています。灰みを帯びる青紫色は、落ち着いた雰囲気を感じさせたり、上品な印象を与える事が出来ます。そのため、優雅さをテーマにしたエレガントガーデンなどにピッタリな品種です。草姿はマット状、株は高さ約10~15cmに成長します。 | 楽天で購入 アルペンホワイトは、花の色が白色をしているため明るく輝くような印象を与えたり、清潔感を感じさせたりします。そのため、ウェディングガーデンやエレガントガーデンなどにピッタリな品種です。草姿はマット状、株は高さ約10~15cmに成長します。 |
アルペンピンクは、花の色が桃色をしているため柔らかな印象を与えたり、可愛らしい印象を与えます。そのため、愛をテーマにしたロマンチックガーデンや可愛いお庭などにピッタリな品種です。草姿はマット状、株は高さ約10~15cmに成長します。 | 楽天で購入 ブルーウォーターフォールは、茎が匍匐性で枝垂れる習慣があり、また花は非常に多花性で開花期間中は株を覆うように沢山の青色(青紫色)の花が咲き誇ります。そのため、ハンギングなどに植えると縁部分から茎や花が枝垂れて、滝を想像させるような美しい花姿を演出する事が出来る魅力的な園芸品種です。 |
ポシャルスキアナ・ステラは、非常に密なマットを作り、またカスケードする性質ももつ事から、花壇の縁どりとして地被植物に利用したり、ハンギング仕立てにしてカスケードする草姿を鑑賞するのに向いています。花は多花性で開花期間中は株を覆うように沢山の青色(青紫色)の花が咲き誇ります。そのため、地被植物として利用すると花が青絨毯のようになり、ハンギング仕立てにすると茎や花が枝垂れて、滝を想像させるような美しい花姿を演出する事が出来ます。 |
カンパニュラ(ホタルブクロ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ホシギキョウの育て方
花壇の土づくり
日当り
ホシギキョウは、日向から明るい日陰まで幅広い環境に適応します。ただし、日向で育てると暑さや強い日差しで生育不良を引き起こす可能性があります。また日陰でも光量が足らずに生育が緩慢になる事があります。
そのため、環境に合わせて日光が6時間以上当たる日向、もしくは西日の当たらない半日影で育てる事が理想です。
土壌の土質
ホシギキョウは、通気性と排水性が高くて有機物の少ない土壌、または通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
逆に粘土質な土壌は、水分が停滞してジメジメして、根腐れを起こし生育不良になる可能性があるため避けた方が良いでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性を良くしたり、通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れて肥沃な土壌にしましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ホシギキョウは、日向から明るい日陰まで幅広い環境に適応します。ただし、日向で育てると暑さや強い日差しで生育不良を引き起こす可能性があります。また日陰でも光量が足らずに生育が緩慢になる事があります。
そのため、環境に合わせて日光が6時間以上当たる日向、もしくは西日の当たらない半日影で育てる事が理想です。
培養土
ホシギキョウは、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ホシギキョウは短期的な乾燥に耐える事が出来ますが、生産性を高める場合はやや湿り気のある土壌に保つのが良いでしょう。 ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は根腐れを引き起こす原因となるため、土壌の状態を見ながら、水やりを行う必要があります。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ホシギキョウは、ある程度の肥沃な土壌で育てていれば多くの肥料を必要としません。土壌の栄養が乏しい花壇の中で育てていたり、培養土の劣化や栄養がなくなるのが早い鉢植えで育ている場合、必要に応じて春に堆肥と肥料を与えましょう。
肥料と堆肥の与え方
- 肥料の与え方
- 晩冬から早春に有機肥料または緩効性肥料を与えます。
- 有機肥料を与える場合は、土に剥き出しにすると分解が遅くなったり、虫が寄ってくる事もあるため、基本は土の中に埋めます。株元から少し離れた場所(枝先の下に新しい根があり肥料の吸収効率が最も良い)に穴を掘り肥料を埋めましょう。※地面にそのまま置き肥する場合もあります。
- 緩効性肥料の場合も株元から少し離れた場所に置き肥します。置き肥とは地面に埋めずにそのまま地面の上に置く肥料です。
- 堆肥の与え方(鉢植えは植え替え)
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 地植えの場合は初冬から早春に株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を入れましょう。
- 鉢植えの場合は、植え替えを行います。鉢から株を取り出して、風雨で劣化した古い土を軽く落とし、長い根や腐った根も軽く切り詰めます。土は新しい物を使うか、古い土を再利用する場合は2~5割ほど新しい土を混ぜます。鉢の中に新しい土と株を植え直したら完成です。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
剪定のやり方
ホシギキョウの剪定は「花がら摘み」「切り戻し」の2つに分かれます。剪定をせずに育てることも出来ますが、剪定する事で株をコンパクトにボリュームよくしたり、新しい成長を促したり、草姿を美しく保ったり、開花期間を伸ばす等のメリットもあります。
花がら摘みとは!?
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのメリット
- 種を作るエネルギーが、花に向かうため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたり、株の寿命が伸びるなどします。
- 種が作られないため、こぼれ種による雑草化を防ぐ事が出来ます。
- 花にカビ(真菌)等がついて腐敗することを防ぐため、病気の予防に繋がります。
- 花がらはカビが生えたり、褐色になったり、乾燥して縮んだりして外観を悪くするため、花がら摘みを行うことで清潔感を保つことが出来ます。
花がら摘みのデメリット
- 種を採取できません。
- 時間と労力が必要になります。
花がら摘みのやり方
花がら摘みのやり方は、色褪せたり外観が崩れた花を、個々に取り除いたり、複数の花を切り戻し剪定したりして取り除きます。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたりした茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定のメリット
- 切り戻し剪定を行う事で茎の長さなどが均一になり、外観が整います。
- 剪定によって頂芽優勢が崩れ、分枝が促されるため、茎の数が増えて株がボリューミーになり、花の数も増えます。
- 生産性の低い古い茎を切り戻す事で、生産性の高い新しい成長が促されるため、株が若返り、花が咲きやすくなるなど生産性が高まります。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、株全体または土壌にも日が当たり、日当たりの改善・多湿の改善に寄与します。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、風の流れが良くなり、多湿の改善が期待出来ます。
- 多湿を改善する事で蒸れによる根腐れを防止、多湿を好むカビ(真菌)の発生を抑制して病気予防、多湿により集まってくる害虫の発生予防等が期待出来ます。
切り戻し剪定のデメリット
- 花芽を剪定する事があるため、開花が暫く(数週間)見られない可能性があります。
- 株のボリュームがなくなり、葉の数も減るため、一時的に見た目が悪くなる事があります。
- 一度に沢山の剪定を行うと、植物に強いストレスがかかり、一時的に成長が止まる可能性があります。
- 傷口が病気の感染ルートになる可能性があります。
切り戻し剪定のやり方
- 切り戻し剪定に最も適した時期は冬越し後の春です。
- 冬の間に枯れた茎や病気の茎、長く伸びて外観を崩している茎などを、茎の途中の健康な茎の上、または根元から剪定しましょう。
夏越しする方法
ホシギキョウは夏の暑さに比較的に耐えますが、高温・多湿・乾燥が生育不良に繋がり枯れる事もあります。そのため、育てている環境に合わせて高温・多湿・乾燥の対策を行い育てる事が必要です。
夏越し対策
- 強光
- 夏の強すぎる強光は、光阻害を引き起こし、光合成に必要な細胞を壊してしまい生育不良を引き起こす原因となります。また強光は、乾燥や熱などと相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は強光対策が必須です。
- 西日の当たらない場所で管理
- 暑さ
- 暑さは「光合成・呼吸の阻害」「活性酸素の生成」「細胞の破壊による壊死と老化」等を引き起こします。また暑さは強光・乾燥・病原菌等と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は暑さ対策が必須です。
- 西日の当たらない場所で管理する
- 風通しの良い場所で管理する
- 散水する
- 乾燥
- 乾燥は「細胞の脱水による萎れ」「成長の抑制」「代謝活性の低下」「気功閉鎖」「光合成の阻害」「落葉」「細胞死」「ストレス」など多岐にわたって生育不良を引き起こす原因をつくります。また乾燥は強光や暑さ、病害虫などと相互作用をもつため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、夏場の乾燥対策は非常に重要になります。
- 西日の当たらない場所で管理する
- 適切な土壌で管理する
- 散水する
- 多湿・過湿
- 多湿・過湿は「根の酸素不足」「根の腐敗」「水分過多によるストレス」「真菌の繁殖と移動による病気」「細菌・ウィルスの移動による病気」「害虫の繁殖」などを引き起こす原因となります。また多湿は暑さ等と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は多湿対策が最も必須になります。
- 雨に当たる場所を避ける
- 適切な日当たりで管理
- 土壌の排水性を良くする
- 風通しの良い場所で管理する
- 切り戻しを行う
- 病原菌
- 病原菌は「細胞の壊死」「水分の移動を阻害」「光合成の阻害」「生育阻害」「免疫低下」などを引き起こします。また病原菌は暑さや多湿と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物を弱らせやすくなります。そのため、高温多湿に弱い植物は病原菌対策が必須になります。
- 雨に当たる場所を避ける
- 適切な日当たりで管理
- 土壌の排水性を良くする
- 風通しの良い場所で管理する
- 切り戻しを行う
- 泥はね対策をする
- 農薬を使用する
西日の当たらない場所で管理する
西日対策を行う事で、暑さ対策と強光対策を同時に行う事ができましは。西日対策とは、西日の当たる時間は植物を日陰で管理することです。例えば、鉢植えで育てている場合は、鉢植えを午後からは日陰になる場所に移動します。また地植えする時に、西日の当たらない場所に植えたり、それが難しい場合はで遮光ネットを利用して西日を避けたりします。
風通しの良い場所で管理する
風通しの良い場所で植物の管理を行う事で「多湿対策」「暑さ対策」「病害虫の抑制」を行う事ができます。風が動く事で湿気が溜まる事を防げたり、また風によって植物の周囲の温度を少し下げたり体感温度を下げたりする事ができます。
風通しの良い場所に植物の移動が難しい場合は、暑さの厳しい時間にファンを回して対策することも可能です。ただし、ファンを回し過ぎると強風によって植物の葉が落ちてしまったり、蒸散スピードが増して乾燥しやすくなったりすることもあるので注意が必要です。
散水する
散水を行い周囲に水を撒く事で、水が蒸発する際に周囲の熱を吸収して気温を下げる事ができます。ただし一時的な効果なため根本的な解決となりません。暑さが酷い場合などに、散水を行い暑さストレスから少しでも植物を解放してあげると良いかもしれません。
雨に当たる場所を避ける
雨に当たらない場所で植物を管理する事で「根の腐敗・酸素不足対策」「水分過多によるストレス対策」「病気(真菌・細菌・ウィルス等)の侵入対策」がまとめて行えます。
そのため、雨が当たらない環境で植物を管理したり、雨の日の前に鉢植えを移動したり、 雨よけの屋根やシェードを使用すると高い効果が期待出来ます。ただし、雨の当たらない環境は太陽も遮る事が多いため日照量が少なくなったり、多湿環境になりやすい事があります。そのため、他の環境要因も考慮しながら雨対策を行うと良いでしょう。
適切な日当たりで管理
適切な日当たりで植物を管理する事は「光合成の促進」「多湿対策」「病害虫の発生を抑制」する事に繋がります。特に日当たりの良い環境であれば、多湿になりにくいため、水分ストレスや病気対策となります。
土壌の排水性を良くする
土壌の排水性を良くする事は「多湿対策」に非常に重要な役割を果たします。何故なら、保水性の高い土壌で植物を管理した場合、水分が何時までも排水されずジメジメした環境が続くため、根に酸素が供給されずに呼吸が出来なくなったり、根腐れを引き起こしたり、病気が増殖して植物が影響を受けやすくなるからです。
そのため、植え付け時に適切な土壌または培養土に植えて上げる事がとても大切になります。
切り戻しを行う
植物の切り戻しを行う事で多湿の改善を行う事ができます。何故なら、切り戻しをすることで茎や葉の密度が減るため、風通しが改善されたり、日当たりが改善されたりするからです。ただし、切り戻しをする事で花芽が摘まれたり強いストレスとなることもあるため注意して下さい。
泥はね対策をする
泥はね対策をする事で、病原菌対策が行えます。何故なら、泥はね対策を行うことで、病原菌がいる泥水が植物の葉っぱ等について、植物の中に入る事を防げるからです。
植物の葉に泥水が付いてしまうと、水の中で真菌は鞭毛を使い泳ぎ、気孔などから植物体の中に侵入します。病原菌に感染した植物は腐食され細胞が壊死して斑点病になったり、導管を塞がれて水分の行き来が出来なくなり萎凋病になる事があります。病気の種類によって、致命度が変わりますが、泥はね対策で病気予防をする事は非常に重要になります。
泥はね対策は植物の周りにマルチングをする事で行えます。マルチングの資材はお好みですが、ビニールやバークチップ等が一般的です。
挿し木や株分けで増やす
ホシギキョウは挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は晩春から初夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約7~10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう
株分け手順
- 株分け時期は早春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- 株から少し土を落として根と芽の位置を確認します。
- 根に数個の芽を残すようにしてナイフやハサミ等を使い個々に切り分けましょう。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。