- 原産:ヨーロッパ、北西アフリカ、アジア西部
- 科:スミレ(Violaceae)
- 属:スミレ/ビオラ(Viola)
- 種:ニオイスミレ/オドラータ(Viola odorata)
- 別名:ビオラ・オドラータ/ウッド・バイオレット(wood violet)/スイート・バイオレット(sweet violet)/イングリッシュ・バイオレット(English violet)/コモン・バイオレット(common violet)
- 品種:コルンバイン(Viola odorata ‘Colombine’)
- 開花時期:3月~5月
- 花の色:薄い青紫色・白色・紫色
- 葉の色:緑色
- 香り:花
- 生活形:多年草
- 草丈:約5~15cm
- 誕生花:1月29日/12月1日
- 花言葉:高尚/奥ゆかしい/秘密の愛
- 用途:グランドカバー/香りが良い/日陰植物
- 購入方法:ニオイスミレ(コルンバイン)を楽天で購入
■ニオイスミレ(コルンバイン)の特徴
- 学名:Viola odorata ‘Colombine’
- 花の色:薄い青紫色・白色・紫色
- 草丈:約5~15cm
- 備考:1991年にフランスのスミレ愛好家であるNathalie Casbasによって作出されました。花の色は薄い青紫色を基調として、筒部が白色を呈し、紫色の条線が入ります。
■ニオイスミレとは!?


ニオイスミレ(学名:Viola odorata)は、別名では「ビオラ・オドラータ」「ウッド・バイオレット(wood violet)」「スイート・バイオレット(sweet violet)」「イングリッシュ・バイオレット(English violet)」「コモン・バイオレット(common violet)」とも呼ばれているスミレ科ビオラ属(スミレ属)の多年草です。
ニオイスミレの原産地はヨーロッパ、北西アフリカ、アジア西部で、自生地は森林、人為的攪乱を受けた湿潤な草原や牧草地などで見られます。
■ニオイスミレの語源(由来)
- Violaの由来:スミレ属の植物を意味する古典ラテン語に由来します。またラテン語は古代ギリシア語で「スミレ色」を意味する「ἴον(íon)」と関連しています。
- odorataの由来:ラテン語で「香りが良い」「芳香を放つ」を意味しており、本種の花が香り良いことに由来します。
- ニオイスミレの由来:ニオイ(匂)とスミレ(菫)の2語の造語で、花の匂いが強いスミレ属の植物であることに由来します。
■ニオイスミレの特徴(魅力)
- ニオイスミレの魅力:この植物の生育型は匍匐型またはロゼット型で、株は地表に葉を広げるロゼットを形成し、開花期になるとスミレ科特有の可憐な花を咲かせたり、また株が充実したら匍匐枝を伸ばして子株を増やし群生をつくります。本種の際立つ魅力は、香水やアルコール飲料の原料に使われるほどに強い花の香りにあります。この香りは、ふんわりとしたパウダリーで甘く、他の植物では殆ど嗅げない独特な香気があります。園芸では、紫花をエレガントなお庭の装飾として楽しんだり、この花を収穫してお部屋に飾り充満する香気を楽しんだり、また花や葉は食用としても利用できるため、花を砂糖漬けやシロップにして様々な用途で利用されたり、また花と若葉はサラダに入れてそのまま食べることもできます。
- 草姿:草丈は約5~15cm、生育型はロゼット型または匍匐型で、株は地表に葉を広げてロゼットを形成し、また株の基部から匍匐枝を伸ばして子株を作り、草姿は葉の広がる群生を形成します。
- 葉の特徴:葉序は束生したロゼットです。葉の概形は心形・腎形をしており、葉縁部は鋸歯があり、葉の色は緑色です。
- 花の特徴:開花期は3月~5月頃、花序は単生で、葉腋から伸びる花柄の先端に一個の花をつけます。本種は、花のサイズが1~2.5cmと小振りで、花冠はスミレ形花冠と呼ばれる独特な形状をしており、色は一般的に紫色から青色ですが、個体差や品種により桃色や白色なども見られます。
- 香りの特徴:ニオイスミレの花は、周囲に漂うほどの強いパウダリーな甘い香りがあり、この芳香を生みだす主要な香気成分はバラの香り等にも寄与しているイオノン(β-Ionone、α-Ionone)です。この香りは人気が高いことから、現在でもニオイスミレから精油が抽出され香水や化粧品、アロマテラピーなどに利用されたり、またお菓子やシロップなどの香り付けに利用されたりしています。園芸では、花を収穫してお部屋に飾り充満する甘い香りを楽しんだり、花や葉を収穫して料理に利用したり、お庭のガーデンファニチャーの傍に植栽して休憩しながら香りが楽しめるようにされており、様々な方法で活用されています。
- 食用:花・若葉は生または調理して食べられます。例えば、花は砂糖漬けやシロップに加工して、お菓子作りやカクテルに加えられたり、また花や若葉をサラダに加えて生で食べられます。ただし、種子と根茎には有毒なアルカロイドが含まれているため食べないように注意してください。
- シェードガーデン:ニオイスミレは耐陰性があるため、日光が当たらず間接光しか入らないような明るい日陰で栽培が可能です。
■ニオイスミレの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 草丈:約5~15cm
- 生育型:匍匐型・ロゼット型
- 匍匐型:地面を這うように茎が伸びるもの。
- ロゼット型:地際から出る根生葉がロゼットを形成する。
- 茎の種類:根茎・匍匐枝
- 根茎:見た目が根に似ている地中にある茎です。
- 匍匐枝:株の基部から発生する茎で、地表に沿って伸び節から根を下ろし新しい子株を作る。走出枝やランナーとも呼ばれる。
- 茎の色:緑色・紫色
●葉の形態
- 葉序:ロゼットで根生葉が束生して放射状に広がる。
- 葉柄:有柄で長さ約2~17cm、色は緑色で、有毛です。
- 葉身の長さ:約2~6cm
- 葉身の幅:約1.5~4.5cm
- 葉身の概形:心形・腎形
- 葉の縁部分:鋸歯
- 葉の毛:有毛
- 葉の色:緑色
●花の形態
- 花序:単生で、葉腋から花柄を伸ばして1個の花を咲かせる。
- 花柄:有柄で、垂直に長く伸びた後で花の手前で俯くようにU字に湾曲し、色は緑色または紫色をしている。
- 苞:花柄の途中に小苞がある。
- 花:花のサイズは約1~2.5cm、花は花托・萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されている。
- 花托:萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊を支えている。
- 萼:離片萼で、萼片の数は5枚、萼片の形は披針形・楕円形で、萼片の基部に付属体があり、萼片の色は緑色または紫色が含まれます。
- 花冠:スミレ形花冠に分類される。離弁花冠の一種で、花弁の数は5枚、上側に伸びる上弁2枚と、左右または斜め下に伸びる側弁2枚と、下側に伸びる唇弁1枚で、唇弁の基部には後方に伸びる距がある、花弁の形は倒卵形・倒披針形、花弁の色は青色・紫色・桃色・白色で、花芯が白くなり紫色の条線の斑がはいり、花には強い芳香がある。
- 雄蕊:5本
- 雌蕊:1本(心皮は3枚)
●果実・種子の形態
- 果実の分類:蒴果で、果実が成熟すると3室に裂開して種子が露出する。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ニオイスミレの園芸品種を紹介
●コルンバイン
学名:Viola odorata ‘Colombine’
花の色:薄い青紫色・白色・紫色
草丈:約5~15cm
備考:1991年にフランスのスミレ愛好家であるNathalie Casbasによって作出されました。花の色は薄い青紫色を基調として、筒部が白色を呈し、紫色の条線が入ります。
●アリス
学名:Viola odorata ‘Alice’
花の色:桃色・赤紫色
草丈:約5~15cm
備考:花の色が桃色または赤紫色をしていて、女性的な可愛らしさを感じさせる品種です。
●ガバナーヘリック
学名:Viola odorata cv.
花の色:紫色・濃紫色
草丈:約5~15cm
備考:花の色は紫色から濃紫色を呈し、貴族のお庭のような高貴な雰囲気を添える品種です。
●ジャックサンプソン
学名:Viola odorata cv.
花の色:赤紫色
草丈:約5~15cm
備考:早咲きの性質があるため花が早くから楽しめます。花は赤紫色を呈し、上品な雰囲気を感じさせる園芸品種です。
●トラベック
学名:Viola odorata cv.
花の色:紫色
草丈:約5~15cm
備考:花付きがよく、上品な印象を添える鮮やかな紫色の花を咲かせる。
■スミレ属(ビオラ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ニオイスミレの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:温帯広葉樹林・地中海植生
- 原産地:ヨーロッパ・北西アフリカ・アジア西部
- 自生地:森林、人為的攪乱を受けた湿潤な草原や牧草地などで見られる。
- 気候:主に西岸海洋性気候から地中海性気候に属します。気温は基本的に温帯に属するため、夏場は温暖で場所によっては高温になり、また冬場も比較的温暖で、最も寒い月の平均気温でも-3℃以上あります。さらに本種は耐寒性が非常に高い。降水量は西岸海洋性気候では中程度で、地中海性気候では夏場乾燥し冬場最も雨が降る。ただし、基本的に湿潤な環境を好みます。
- 日照:半日影から明るい日陰にまで自生しています。
- 土壌:通気性・排水性・保水性のバランスがよく、腐葉土などを多く含んだ肥沃な場所を好みます。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ニオイスミレは、西日の当たらない半日陰・明るい日陰の範囲で育てることが出来ます。夏場の西日は高温と強光が重なり、植物に強いストレスを与えるため、日向は避けた方がよいでしょう。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が十分であれば幅広い土壌に適応しますが、特に砂壌土や壌土で栽培するのが理想です。土壌が砂質で極端に水捌けが良いと乾燥が早まって萎れたり葉が落ちやすくなったり、栄養が極端に少ない土壌では生育が悪くなることがあります。また粘土質で硬い土壌は根張りが悪くなり、ジメジメとした過湿が続く土壌は根腐れを引き起こす可能性があるため避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:有機物がしっかりと入る肥沃な土壌を好みます。腐葉土やピートモスなどの有機物を入れる事で、土壌の団粒化が促されて物理性(通気性・排水性・保水性)が向上したり、陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分を含有するため成長を補助したりする効果が期待出来ます。
- PH:phは5.5~7.0の弱酸性から中性を好みます。土壌のPHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてphを調整しましょう。phが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
ニオイスミレは、西日の当たらない半日陰・明るい日陰の範囲で育てることが出来ます。夏場の西日は高温と強光が重なり、植物に強いストレスを与えるため、日向は避けた方がよいでしょう。
●培養土
ニオイスミレの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で問題ありません。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:基本的に通気性・排水性が十分であれば栽培可能ですが、比較的湿潤で十分な水分が供給され、栄養素が含有する肥沃な土壌を好みます。また栽培する容器なども考えて、使用する土壌改良材の比重や保水性なども自由に組み合わせて見ると良いでしょう。phは5.5~7の弱酸性から中性を好むため、強い酸性の鹿沼土やピートモスを使用する場合は培養土が酸性に傾き過ぎないように注意が必要です。
- 土壌改良材(無機質):通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土やパーライトなどの土壌改良材を全体の5割~7割を目安に配合します。土粒が大きいと、空隙ができすぎてしまい根が安定せず成長が悪くなったり、保水性も著しく落ちて生育が悪くなる原因となるため、土粒は小粒を選んだ方がよいでしょう。
- 土壌改良材(有機質):腐葉土などの堆肥を3~5割を目安に培養土の中に配合します。堆肥は、土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与します。そのため、植物の成長が促進されやすくなります。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥適量
- 保水性の高い配合:赤玉土(小粒)5割+バーミキュライト2割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ピートモス(酸度調整済)4割+くん炭1割+元肥適量
- ハンギング仕立て用:赤玉土2割+パーライト3割+バーミキュライト2割+ピートモス(酸度調整済)3割+元肥適量
- ハンギング仕立て用:べラボン10
- 肥沃な配合:赤玉土5割+ 腐葉土3割+牛糞堆肥2割+元肥適量
土壌改良材(無機質)
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
土壌改良材(有機質)
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- 牛糞堆肥:牛糞堆肥は、牛糞を主原料にして、籾殻・藁・オガクズなどを加えて、微生物の力で発酵さて作られた土壌改良材または肥料です。
- 選ぶ基準:牛糞堆肥は見た目が黒っぽく、悪臭がない、しっかりと発酵しているものを選びましょう。
- 特徴:牛糞堆肥には少量ですが窒素・リン・カリの肥料成分を含んでおり、また中量要素や微量要素の養分も含まれているため、植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌に団粒構造を作り肥沃な土壌を作り出す助けとなります。また土に混ぜるだけでも通気性・保水性・保肥力を高める効果があり植物が育ちやすい環境となります。
- 注意:牛糞堆肥は塩分濃度が高めで、分解も早いため、土量に制限のあるコンテナ栽培(プランター)ではあまり利用されません。
- 用途:培養土の中にひと握りほどの少量の牛糞を入れて肥沃さを高められることがある。土壌の保水性・保肥力・通気性を改善する目的、土の団粒化や土壌の肥沃化を促す目的で土壌改良で使用される事が多いです。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
ニオイスミレは、基本的に一定の湿り気がある環境を好みます。地植えで栽培する場合は、基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、雨が全く降らずに土壌が乾燥していたり、極端な暑さで乾燥が早くなっている場合は水やりが必要となります。鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて乾燥がかなり早いため、定期的な水やりが必要です。培養土の状態を見ながら水やりをする必要があるでしょう。注意する事は、極端な過湿にしないことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりの頻度には十分な注意が必要です。
●水やりの方法
- 生育期(春・夏・秋):株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。土壌の表面の乾燥を確認したら、朝に水やりを行いましょう。夕方以降の水やりは、土が乾きにくく、夜間ずっと湿ったままになり、病気や根腐れのリスクを高めるため避けた方が無難です。また頻繁に水やりを行い、ジメジメとした環境を作ると根腐れを引き起こすこともあるため、必ず土壌の状態を確認してから水やりをして下さい。鉢植え栽培で、受皿を利用している場合は、基本的には溜まった水を捨てるようにしましょう。根腐れの原因になります。
- 冬:生育が緩慢になる季節で、植物は水をそれほど必要としません。土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層または表面が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ニオイスミレは、土壌に十分な肥沃さがあれば追肥を与えずに育てることが出来ますが、肥料を与えることで株の生育が促進され、多くの花を咲かせます。そのため、植付け前に元肥を入れて、生育期間中は定期的に追肥を施してあげる方がよいでしょう。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中に入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る水平型、またはリンが多く入る山型を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料(BB肥料など)がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れる可能性があるため、肥焼けを引き起こさないように肥効が緩やかに出る肥料を選ぶ。例として緩効性肥料やBB肥料などです。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を入れる事で補います。
- 肥料を与える時期:春・秋の生育期間中※肥料をあたえる頻度は製品によりかわります。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る水平型、またはリンが多く入る山型を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性・緩効性・BB肥料 など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約10~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
ニオイスミレは、基本的に剪定せずに育てる事も出来ます。ただし、花がら摘みをすることで株の消耗が抑えられて花数が増えます。また古葉を取り除くことで風通しや光の当たりがよくなり生育が促進され病害虫予防となります。
●剪定方法
- 花がら摘み:秋から翌年の春の開花期間中に行います。株を観察して、花の形が崩れたり、色褪せたりした花を見つけて、花柄の下から指またはハサミを使って花がらを取り除きます。
- 古葉取り:株を観察して、枯れてしまった葉、葉が変色したり傷んでいて不要と感じる葉を探します。これらの不要な葉を根元付近取り除きましょう。
夏越しする方法
ニオイスミレの自生地の気候は主に温帯広葉樹林から地中海植生に属し、夏場は冷涼または高温です。そのため、日本での夏越しがそこまで難しい植物ではありません。ただし、極端な高温で株が弱ったり、強光や乾燥で株が弱りやすいため、必要に応じて夏越し対策が必要になります。下記に夏越し対策を書いてあるため、参考にしてください。
●夏越し対策一覧
- 高温の改善:温度が高いことです。 植物の生育適温は一般的に15~30℃の間であり、それ以上の高温になると高温障害と呼ばれる様々な障害を引き起こします。高温の改善の方法は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
- 打ち水:庭や植物を置いているコンクリートの地面などに水を撒いて、水が蒸発する時に気化熱を奪う事を利用して、地面や大気の温度を下げます。
- 葉水:植物の茎や葉に水をかけることです。葉水で植物についた水滴は、蒸発する時に気化熱を奪うため植物の温度を下げる効果があります。※ただし水をかける事が植物が病気にかかる原因になる事もあるため病気にかかりやすい植物には避けた方がよいでしょう。
- 乾燥の改善:乾燥は水分が不足した状態や湿度が低い状態になることです。植物が乾燥して萎れやすいと感じる場合は、育てている環境や土壌の状態が悪い場合があります。乾燥対策は幾つかあるため下記を参考にして下さい。
- 灌水をする:植物と土壌の状態を見ながら、適切に水やりを行いましょう。
- 土壌の改善:土壌は土質により乾燥のしやすさが変わります。植物の植え付け時や植え替え時に、植物に合わせた土壌の改善をしましょう。詳しくは花壇土からご覧下さい。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
- マルチング:地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発、泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
- 切り戻し:植物の葉の量が多いと、蒸散量が増えて乾燥しやすくなったり、風や光の通りが悪くなり病害虫の発生の原因になったりすることがあります。そのため、必要に応じて剪定を行い株をコンパクトにするとよいでしょう。
- 強光:強光とは強い光です。植物界では一般的に光合成能力を超えるような強い光になります。このような強い光は、光阻害を引き起こして細胞・タンパク質を壊してしまい光合成能力を低下させたり活性酸素の生成を行い、過剰に蓄積された活性酸素が光合成装置を壊したり細胞死を引き起こしたりします。そのため、必要に応じた対策が必要です。
- 日差しを避ける:強い日差しの当たらない場所で植物を管理します。植え付け時に日差しの当たる場所を避けたり、夏の期間だけ鉢植えを軒下に移動したりして対策するとよいでしょう。
- 日除けをつくる:植物と太陽の間に遮光ネットを張って強光を遮る方法があります。遮光ネットは雨避けにもなるため病気予防などにもおすすめです。
挿し木や株分けで増やす
ニオイスミレは株分けで増やすことができます。
●株分け方法
- 株を観察:株を観察して株元から匍匐枝(ランナー)が伸びているのを探します。
- 株分け:匍匐枝の先端に子株が定着している場合は、親株と繋がっている茎を切り取り、子株を掘り起こします。
- 株分け後:株分け後は根が乾燥する前に素早く植付けをおこないましょう。
播種で増やす
ニオイスミレの種蒔の方法
- 播種時期:7月~10月
- 発芽適温:約15~20度
- 発芽日数:約7日~14日
- 備考:
発芽促進処理
- 低温湿層処理:自然採種した種は、胚に生理的な成長阻害機構を持ち、発芽が妨げられている状態にあります。そのため、この種子は冬の寒さを自然に経験させるか、または低温湿層処理を行い発芽促進処理を行う必要があります。
- 準備:袋・バーミキュライト・完熟した種を準備する。
- 種子を入れる:袋の中に、軽く湿らせたバーミキュライトを入れて、その中に種を入れる。
- 保管:袋の中の湿潤を保った状態で冷蔵庫(約0~10度)の中に入れて2ヶ月程度保管します。
- 種まき:種まき時期になったら、冷蔵庫から種を取り出して種を撒きます。
種まき手順
- 種まきの時期:春または秋
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは移植の際に根を傷めにくい不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどです。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株どうしの間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所(ポット等)に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株どうしがくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 定植:株がある程度の大きさなったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。一方で、移植が早すぎると低温障害にあったり害虫からの食害に合うリスクが高まります。そのため、バランスを見ながら定植を行いましょう。
※鎮圧は土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。