- 原産:北アメリカ/メキシコ
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:ビデンス/センダングサ(Bidens)
- 種:フェルリフォリア(Bidens ferulifolia)
- 別名:アパッチ・ベガーティックス(Apache beggarticks)/ファーンリーブ・ベガーティックス(fern-leaved beggarticks)
- 開花時期:5月~11月(理想的な環境では周年)
- 花の色:橙色●黄色●桃色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約15~50cm
- 株張り:約30~90cm
- 誕生花:10月1日・11月20日・12月8日
- 花言葉:調和・忍耐・淡い恋・もう一度愛します
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/枝垂れる植物
- 購入方法:ビデンス(フェルリフォリア)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ビデンス(フェルリフォリア)とは!?
ビデンス(フェルリフォリア)の学名はBidens ferulifolia、別名では「アパッチ・ベガーティックス(Apache beggarticks)」や「ファーンリーブ・ベガーティックス(fern-leaved beggarticks)」等とも呼ばれる北アメリカおよびメキシコが原産の多年草です。
ビデンス(フェルリフォリア)の語源(由来)
- 属名のBidensは、ラテン語で「2回」「2度」を意味する「bis」と、ラテン語で「歯」を意味する「dens」の二語で構成されており、果実の上部にある二つの突起に由来します。
- 種小名のferulifoliaは「フェルラ属」を意味する「ferula」と、ラテン語で「葉」を意味する「folia」の二語で構成されており、フェルラ属の葉に似ている事に由来します。
ビデンス(フェルリフォリア)の特徴(魅力)
- ビデンス(フェルリフォリア)の特徴は、開花期間がとても長く理想的な環境では一年を通して花を咲かせる能力がある所、花数が多く散房状に株表面を覆うように沢山の花が咲く所、草姿が半ほふく性で、こんもりと盛り上がりながら横に成長する傾向がある所などにあります。
- 園芸では、こんもりと盛り上がる地被植物として黄色の花絨毯が作られたり、またハンギング仕立てで育てられたりします。
- 草姿は半ほふく性、茎はよく枝分かれして直立・匍匐・倒伏・下垂しながら横へと成長する傾向があります。そのため、園芸では盛り上がりのある地被植物として利用されたり、ハンギング仕立てにされたり、鉢植えの中でコンパクトに育てられる事が多いです。
- 葉は一個の葉が羽状に裂けていて、細くシャープな外観をしており、葉と葉の間に光を通す均一な空間をつくります。そのため、繊細で洗練された雰囲気を感じさせることができます。
- 開花期間がとても長く、理想的な環境では周年、通常は春から晩秋まで花が咲きます。そのため長く花を楽しみたい人におすすめの植物です。
- 花序は頭状散房花序、頭花は花柄の長さが変わり茎の上部に集まるように咲くため、株の表面を覆うように花が咲きます。
- 開花期になると花蜜を求めて蝶々や花蜂が集まるため、花の周りを優雅に飛び回る蝶々や元気に飛び回る蜂の姿を観察する事が出来ます。
ビデンス(フェルリフォリア)の草丈は約15~50cm、株張りは約30~90cm、草姿は半ほふく性、茎はよく枝分かれして直立・匍匐・倒伏・下垂しながら広がる傾向にあり、茎の色は緑色です。
葉序は対生葉序、葉柄は長さ約1.5cm、葉身の長さ約1.5~4.5cm、葉身の形は2回羽状複葉、小葉の形は線形または披針形、葉の色は緑色です。
花序は頭状散房花序、頭状花序が散房状に付き、頭状花序は直径が約3~5cm、舌状花と筒状花で構成されています。舌状花の数は5個以上、舌状花の形は楕円形、舌状花の色は橙色・黄色・桃色・白色があり、筒状花は中心部に50~60個集まり、筒状花の色は黄色・橙色・褐色です。
果実は痩果、痩果の長さは約0.4~0.7cm、上部に2本の硬い剛毛がある。
ビデンス(フェルリフォリア)の園芸品種の紹介
ビデンス(ゴールドナゲット)の特徴は、花の形が半八重咲きで小さな副花冠が中心部から伸びているユニークな花姿をしている所、花の色が黄色で明るさや元気の良さを感じさせる所、草姿が半ほふく性で高さ30cmまで成長して横に広がる所などにあります。
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ビデンス(イエローサンシャイン)の特徴は、早咲きの性質があるため早くから花が楽しめる所、花の色が鮮やかな黄色をしており明るさや元気の良さを感じさせる所、草姿が半ほふく性で高さ30cmまで成長して横に広がる所などにあります。
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ビデンス(ブレイジンググローリー)の特徴は、早咲きの性質がある所、分枝が多く、花がたくさん咲く所、花の色が黄色と橙色の二色で構成されており、花の中に黄色の円環状の模様が出来る所、草姿が半ほふく性で高さ30cmまで成長して横に広がる所などにあります。
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ビデンス(ゴールデンエンパイア)の特徴は、分枝が多く、花がたくさん咲く所、花の色が赤みを帯びる黄色をしており、黄金色のようにもみえる所、草姿が半ほふく性で高さ30cmまで成長して横に広がる所などにあります。
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ビデンス(ゴールデンアイ)の特徴は、花の色が黄色または黄色と白色の二色からなり、花弁の縁部分に白色の爪班が入る所、草姿が半ほふく性で高さ30cmまで成長して横に広がる所などにあります。
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ビデンス(ゴルディロックス ロックス)の特徴は、花の形が半八重咲きしている所、花径が7cmに達することもある所、草姿が半ほふく性で高さ30cmまで成長して横に広がる所などにあります。
ビデンス(センダングサ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ビデンス(フェルリフォリア)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ビデンス(フェルリフォリア)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
ビデンスは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは粘土質な土壌を避けることです。ある程度の水分を保った土壌で、最もよく成長しますが、水分が停滞するような土壌では根腐れを引き起こします。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は25~40cm程度の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 植付け方法は標準植えで行います。苗(根鉢)の1.5~2倍の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除き、標準植えで植え付けを行いましょう。
鉢土づくり
日当り
ビデンス(フェルリフォリア)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ビデンスの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ビデンス(フェルリフォリア)は、基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。
乾燥に比較的に耐えますが、乾燥すると花付きが悪くなったり、萎れたり、見た目が悪くなる傾向にあります。そのため、土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
地植え
地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面から数cmが乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
ビデンス(フェルリフォリア)は、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、株がしっかりと育ち沢山の花を咲かせます。
そのため、生育期間中はしっかりと肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 生育期間中に与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は化成肥料(固形肥料)、または液肥がおすすめです。
- 肥料の成分はリン酸が多めに入る山型肥料、または窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
ビデンス(フェルリフォリア)は剪定をしなくても育てられますが、必要に応じて株の形状を整えるために切り戻し剪定したり、分枝を促す目的で摘芯がされたりします。
摘芯とは!?
摘芯とは、成長の早い段階で、植物の成長点を指で摘むかハサミを使い切り取って頂芽の成長を止めて、脇芽の成長を促し分枝を促す方法です。
摘芯のメリット
- 茎の数が増えてふさふさとボリュームのある草姿になる。
- 草丈が抑えられるためコンパクトに管理出来る。
- 茎の数が増えるため、花の数が増える。
摘芯のデメリット
- 開花時期が遅くなる事がある。
- 草丈が低くなるため花壇に高さを出したい場合はデメリットになる事がある。
- エネルギーが分散するため、個々の花房の大きさが小さくなる可能性がある。
- 茎の数が増えて繁茂するため多湿になる可能性がある。
摘芯のやり方
ビデンスの摘芯のやり方は、成長が始まる春頃に、株の成長を見ながら一回から数回、茎の先端を指で摘んで取り除きます。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたりした茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定を行う理由
- 株の形状を維持するため
- 分枝を促すため
- 不要な茎を取り除いて日当たり・風通しを改善するため
- 古い茎を取り除いて、新しい成長を促し、生産性を高めるため
切り戻し剪定のデメリット
- 花芽を剪定する事があるため、開花が暫く(数週間)見られない可能性があります。
- 株のボリュームがなくなり、葉の数も減るため、一時的に見た目が悪くなる事があります。
- 一度に沢山の剪定を行うと、植物に強いストレスがかかり、一時的に成長が止まる可能性があります。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 生育期間中であれば何時でも行えます。
- 剪定方法
- 枯れた茎・古い茎・病気の茎・弱々しい茎などは、根元から剪定するか、健康な部分まで切り戻し剪定しましょう。
- 株全体を観察して、株が大きくなり過ぎていると感じる場合は、必要に応じて好みの大きさに切り戻すことが出来ます。
冬越しする方法
Hardiness:8~10
ビデンス(フェルリフォリア)は、軽い霜であれば耐えられるため、暖地や平地であれば地植えで越冬させる事が可能です。ただし長く霜が続いたり、強い霜が降りると枯れてしまう事があるため、必要に応じて冬越し対策が必要になります。
冬越し対策
- 屋外で育てている場合は、霜が降りる前に霜対策として不織布などを被せます。
- また霜が降りる前に株を掘り起こして鉢植えに植え直した後に、軒下に移動したり、温室に移動するなどして管理する事も可能です。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
播種で増やす
ビデンス(フェルリフォリア)の種蒔の方法
播種時期:3月~4月・9月~10月
発芽適温:約20度
発芽日数:約7~21日
発芽条件:
- 種まきの時期
- 3月~4月または9月~10月に行います。
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。花壇の土に撒くことも可能です。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように、土の上に点まき、または条まきします。
- 種を指で軽く押し込み、土との密着させて、上から土を軽く被せます。※鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。