- 原産:
- 科:キンポウゲ(Ranunculaceae)
- 属:デルフィニウム(Delphinium)
- 種:カルトラム(Delphinium × cultorum)
- 別名:ガーデン・デルフィニウム(Garden delphiniums)
- 開花時期:4月~6月
- 花の色:桃色●青色●紫色●緑色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:多年草
- 草丈:約100~200cm
- 株張り:
- 誕生花:3月23日・4月14日・4月19日
- 花言葉:清明・高貴・誰もがあなたを慰める・あなたは幸福をふりまく
- 用途:背が高い花/コテージガーデン/ロマンチックガーデン/エレガントガーデン
- 購入方法:デルフィニウム(カルトラム)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
デルフィニウム(カルトラム)とは!?
デルフィニウム(カルトラム)の学名はDelphinium × cultorum、別名では「ガーデン・デルフィニウム(Garden delphiniums)」とも呼ばれる雑種の多年草です。
デルフィニウム(カルトラム)の語源(由来)
- 属名のDelphiniumは古代ギリシャ語で「イルカ」を意味する「δελφίνιον (delphínion)」からきており、花の形がイルカに似ている所からきています。
- 種小名のcultorumはラテン語で「栽培」「庭園に関すること」を意味しており、栽培起源の雑種である事に由来します。
デルフィニウム(カルトラム)の特徴(魅力)
- デルフィニウム(カルトラム)は、幾つかの種を由来としている雑種で、主に「エラータム系(Elatum Group)」「ベラドンナ系」の二つに分かれています。また園芸では上記二つに合わせて種間交雑をしていない「シネンセ系(Delphinium grandiflorum)」も含めて三つのグループでデルフィニウムが紹介される事が多いです。
- エラータム系(Elatum Group):主に原種のエラータム(Delphinium elatum)や、カルディナーレ(Delphinium cardinale)等を由来としている、4倍体の雑種の品種群です。草丈は200cmに達する事があり最も背が高くなるグループです。また花穂も非常に長く、花が100個近く密につくため、非常に存在感の強い豪華な花姿が楽しめます。ただし、栽培難度が他のグループと比べると高めで、多年草ですが短命になる傾向があります。
- ベラドンナ系(Belladonna Group):原種のグランディフロルム(Delphinium grandiflorum)とエラータム(Delphinium elatum)の交雑種の品種群です。草丈は50~100cm程度とエラータム系と比べると背が高くならず、緩く枝分かれしながら花穂をつけます。花穂の中の花も、密につかずに疎らになる傾向があるため、繊細で可憐な花姿をしています。またエラータム系と比べて、育てやすくて長命になる傾向があります。
- シネンセ系(Delphinium grandiflorum):原種のグランディフロルム(Delphinium grandiflorum)と園芸品種のグループです。草丈は30~60cm程度にしかならず、茎が細く華奢な見た目をしており、よく枝分かれします。エラータム系等と比べて、花穂は短いですが、散らばるように沢山の花穂をつけます。花穂の中には花が数個程度しかつかず、花と花の間隔も広いため、繊細で可憐な花姿をつくります。
- デルフィニウム(カルトラム)の特徴は、草姿が直立して茎が殆ど分枝することなく真っ直ぐと伸びる所や、高さが100~200cm程度になる所、花穂が非常に長くて、花が密につくためボリューミーで豪華な花姿となる所、一個一個の花が大きく存在感がある所、葉が掌状に裂けているためシャープでお洒落な見た目をしている所等にあります。
- 園芸では、花が非常に大きく目立つことから、庭園等の広い空間の中でフォーカルポイントとして働かせる事が多いです。また花壇の中に立体感を出させたり、美しい青色の花を咲かせることから、ヒーリングガーデン等にも利用されます。
- 草姿は直立、茎は基本的に殆ど分枝することがなく真っ直ぐと伸びて高さ100~200cm程度になります。そのため、庭園やお庭の中で高さと立体感を出すことが出来ます。
- 葉は掌状に縁部分が裂けていて、細い小葉が放射状に広がっています。そのため、シャープなカッコ良さがあったり、レース飾りのような繊細な見た目をしており、お洒落な雰囲気を演出することができます。
- 開花期間は四月から六月頃までです。
- 花序は総状花序、茎に沿って沢山の花が密に並んで咲くため、非常にボリュームが良く、また一個一個の花が大きく存在感があるため豪華な花姿をつくります。
- 花の形は左右相称、萼片が五個、花弁が四個、距が一個あり、一般的に花弁と思われてる部分は萼片になり、花弁は目立ちません。
- デルフィニウムは植物の中では珍しい青花を咲かせます。また青花を咲かせる植物の中でも秀でた美しさをもっているため、気分をリラックスさせるようなヒーリングガーデンを作りたい時は是非取り入れてみたい植物のひとつになります。
- デルフィニウム(カルトラム)を育てる際に注意することは「過湿」や「高温多湿」などです。
- 過湿とは、土壌の中の水分が多い状態です。主な原因は土壌の排水性が悪かったり、水やりを頻繁に行う等にあります。過湿を嫌う植物は根腐れや腐敗などを引き起こしやすい傾向にあるため、土壌の通気性・排水性を高めたり、水やりの頻度を考える必要があります。
- 高温多湿とは、気温と湿度が高い状態です。植物によっては日本の夏の高温で生育不良を引き起こしたり、高い湿度で根腐れや腐敗等の病気になりやすくなったりする事があります。また高温と多湿が複合すると、より強いストレスを植物に与えるため、深刻なダメージを負いやすいくなります。そのため高温多湿を嫌う植物を育てる場合は夏越し対策に気を付ける必要があります。
デルフィニウム(カルトラム)の草丈は約100~200cm、草姿は直立、葉序は根生葉または互生葉序、葉身の形は掌状に中裂または深裂、裂片の数は5~7個、裂片の形は狭楕円形または羽状浅裂から羽状中裂、葉の色は緑色です。花序は総状花序、花の形は左右相称、萼片(花弁状)の数は5個または5個以上、花弁は4個、距の形は角状、距の長さ約2.5cm、花の色は青・紫・桃・白がある。果実は袋果(1枚の心皮からなり、成熟すると果皮は乾燥して、癒合してできた縫合線から縦に裂けて種子を放出します)です。
デルフィニウム(カルトラム)の園芸品種の紹介
育て方・楽天で購入 | 育て方・楽天で購入 |
デルフィニウムの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
デルフィニウム(カルトラム)の育て方
花壇の土づくり
日当り
デルフィニウム(カルトラム)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
デルフィニウム(カルトラム)は、通気性と排水性が良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
水分が停滞して過湿する土壌では根腐れを引き起こして、生育不良となったり、枯れる原因となったりするため、粘土質な土壌は避けた方がいいでしょう。
また基本的にPH6.0~6.5に近い土壌でよく育ちます。PHが酸性やアルカリ性に傾き過ぎた土壌では生育不良を引き起こして、健康に成長することは困難なため土壌のPHにも注意する必要があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性・PHを改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は25~30cm程度の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 過湿を苦手にしているため、排水性が悪い場所に植え付ける場合は、周囲よりも土を盛り上げて、高畝の状態で植え付けるとよいでしょう。
鉢土づくり
日当り
デルフィニウム(カルトラム)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
デルフィニウム(カルトラム)は、一般的な草花の培養土で育てられます。培養土を自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
デルフィニウム(カルトラム)は、水分が停滞して過湿状態が続くと根腐れを引き起こすため水やりのタイミングは注意が必要です。
また葉が濡れた状態が続くと真菌が原因の病気(斑点病など)にもかかりやすくなるため、水やりの際には、水が葉にかからないようにした方がよいでしょう。
地植え
デルフィニウム(カルトラム)は乾燥に比較的に強いため、地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、雨が長く降らない場合、または水分が少なく植物が萎れてきた場合等は必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
デルフィニウム(カルトラム)は乾燥に強い比較的に植物ですが、鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。また水のやり過ぎによって、根腐れを引き起こしたり葉が黄変したりして、生育不良を引き起こす事もあるため、水やりのタイミングには注意が必要です。
基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
デルフィニウム(カルトラム)は、生育期間中にしっかり肥料を与える事で、株がしっかりと育ち沢山の花を咲かせます。
そのため、生育期間中はしっかりと肥料を与えるようにしましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 植付け前に元肥をいれます。
- 植付け後の二週間後から定期的に追肥を与えます。一般的に早春または秋です。
- 肥料の選び方
- 元肥は肥効が緩やかに出る緩効性肥料を選びます。
- 追肥は液肥または化成肥料(固形肥料)がおすすめです。
- 肥料の成分は窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 元肥の与え方
- 植え付け時に、用土の中に混ぜ込んでおきます。使用する肥料の使い方に合わせて、規定された分量で規定された場所に混ぜ込んで使いましょう。
- 追肥の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
デルフィニウム(カルトラム)の剪定は、花がら摘みを行います。花がら摘みをする事で、株元の脇芽に栄養が回り、脇芽が成長する事で二番花を咲かせることがあります。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みを行う事で、新しい花や葉に栄養が回り、二番花が咲きやすくなります。また花がらを摘む事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果もあります。
花がら摘みのやり方
- 花がら摘みのタイミングは花穂の花が咲き終わったらです。
- 花が咲いた茎の根元付近から切り戻し剪定します。
- 株の大きさに合わせて、地面から約5~15cmの間で、節を残して剪定しましょう。
夏越しする方法
デルフィニウム(カルトラム)は、夏の間も比較的に冷涼な場所であれば夏越しが出来ます。ただし暖地などでは夏越しが難しいため、花後に枯れる一年草として扱われる事も多いです。
基本的に、夏の暑さ・強光・多湿の三要素全てを苦手にしているため、夏越しさせる場合は、直射日光から保護されている場所や、極端な暑さがない場所、風通しがよい場所で管理するとよいでしょう。
高温多湿が与える影響と対策方法
- 強光
- 夏の強すぎる強光は、光阻害を引き起こし、光合成に必要な細胞を壊してしまい生育不良を引き起こす原因となります。また強光は、乾燥や熱などと相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は強光対策が必須です。
- 西日の当たらない場所で管理
- 暑さ
- 暑さは「光合成・呼吸の阻害」「活性酸素の生成」「細胞の破壊による壊死と老化」等を引き起こします。また暑さは強光・乾燥・病原菌等と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は暑さ対策が必須です。
- 西日の当たらない場所で管理する
- 風通しの良い場所で管理する
- 散水する
- 乾燥
- 乾燥は「細胞の脱水による萎れ」「成長の抑制」「代謝活性の低下」「気功閉鎖」「光合成の阻害」「落葉」「細胞死」「ストレス」など多岐にわたって生育不良を引き起こす原因をつくります。また乾燥は強光や暑さ、病害虫などと相互作用をもつため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、夏場の乾燥対策は非常に重要になります。
- 西日の当たらない場所で管理する
- 適切な土壌で管理する
- 散水する
- 多湿・過湿
- 多湿・過湿は「根の酸素不足」「根の腐敗」「水分過多によるストレス」「真菌の繁殖と移動による病気」「細菌・ウィルスの移動による病気」「害虫の繁殖」などを引き起こす原因となります。また多湿は暑さ等と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物に致命的なダメージを与える原因になることもあります。そのため、高温多湿に弱い植物は多湿対策が最も必須になります。
- 雨に当たる場所を避ける
- 適切な日当たりで管理
- 土壌の排水性を良くする
- 風通しの良い場所で管理する
- 切り戻しを行う
- 病原菌
- 病原菌は「細胞の壊死」「水分の移動を阻害」「光合成の阻害」「生育阻害」「免疫低下」などを引き起こします。また病原菌は暑さや多湿と相互作用を持つため、複合ストレスとなり植物を弱らせやすくなります。そのため、高温多湿に弱い植物は病原菌対策が必須になります。
- 雨に当たる場所を避ける
- 適切な日当たりで管理
- 土壌の排水性を良くする
- 風通しの良い場所で管理する
- 切り戻しを行う
- 泥はね対策をする
- 農薬を使用する
西日の当たらない場所で管理する
西日対策を行う事で、暑さ対策と強光対策を同時に行う事ができましは。西日対策とは、西日の当たる時間は植物を日陰で管理することです。例えば、鉢植えで育てている場合は、鉢植えを午後からは日陰になる場所に移動します。また地植えする時に、西日の当たらない場所に植えたり、それが難しい場合はで遮光ネットを利用して西日を避けたりします。
風通しの良い場所で管理する
風通しの良い場所で植物の管理を行う事で「多湿対策」「暑さ対策」「病害虫の抑制」を行う事ができます。風が動く事で湿気が溜まる事を防げたり、また風によって植物の周囲の温度を少し下げたり体感温度を下げたりする事ができます。
風通しの良い場所に植物の移動が難しい場合は、暑さの厳しい時間にファンを回して対策することも可能です。ただし、ファンを回し過ぎると強風によって植物の葉が落ちてしまったり、蒸散スピードが増して乾燥しやすくなったりすることもあるので注意が必要です。
散水する
散水を行い周囲に水を撒く事で、水が蒸発する際に周囲の熱を吸収して気温を下げる事ができます。ただし一時的な効果なため根本的な解決となりません。暑さが酷い場合などに、散水を行い暑さストレスから少しでも植物を解放してあげると良いかもしれません。
雨に当たる場所を避ける
雨に当たらない場所で植物を管理する事で「根の腐敗・酸素不足対策」「水分過多によるストレス対策」「病気(真菌・細菌・ウィルス等)の侵入対策」がまとめて行えます。
そのため、雨が当たらない環境で植物を管理したり、雨の日の前に鉢植えを移動したり、 雨よけの屋根やシェードを使用すると高い効果が期待出来ます。ただし、雨の当たらない環境は太陽も遮る事が多いため日照量が少なくなったり、多湿環境になりやすい事があります。そのため、他の環境要因も考慮しながら雨対策を行うと良いでしょう。
適切な日当たりで管理
適切な日当たりで植物を管理する事は「光合成の促進」「多湿対策」「病害虫の発生を抑制」する事に繋がります。特に日当たりの良い環境であれば、多湿になりにくいため、水分ストレスや病気対策となります。
土壌の排水性を良くする
土壌の排水性を良くする事は「多湿対策」に非常に重要な役割を果たします。何故なら、保水性の高い土壌で植物を管理した場合、水分が何時までも排水されずジメジメした環境が続くため、根に酸素が供給されずに呼吸が出来なくなったり、根腐れを引き起こしたり、病気が増殖して植物が影響を受けやすくなるからです。
そのため、植え付け時に適切な土壌または培養土に植えて上げる事がとても大切になります。
切り戻しを行う
植物の切り戻しを行う事で多湿の改善を行う事ができます。何故なら、切り戻しをすることで茎や葉の密度が減るため、風通しが改善されたり、日当たりが改善されたりするからです。ただし、切り戻しをする事で花芽が摘まれたり強いストレスとなることもあるため注意して下さい。
泥はね対策をする
泥はね対策をする事で、病原菌対策が行えます。何故なら、泥はね対策を行うことで、病原菌がいる泥水が植物の葉っぱ等について、植物の中に入る事を防げるからです。
植物の葉に泥水が付いてしまうと、水の中で真菌は鞭毛を使い泳ぎ、気孔などから植物体の中に侵入します。病原菌に感染した植物は腐食され細胞が壊死して斑点病になったり、導管を塞がれて水分の行き来が出来なくなり萎凋病になる事があります。病気の種類によって、致命度が変わりますが、泥はね対策で病気予防をする事は非常に重要になります。
泥はね対策は植物の周りにマルチングをする事で行えます。マルチングの資材はお好みですが、ビニールやバークチップ等が一般的です。
播種で増やす
デルフィニウム(カルトラム)の種蒔の方法
播種時期:3~4月・10月~11月
発芽適温:約7~21日
発芽日数:15~20度
発芽条件:嫌光性種子
種まき手順
- 種まきの時期
- 暖地・中間地は10月~11月頃に行います。
- 寒地・寒冷地は3月~4月頃に行います。
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。花壇の土に撒くことも可能です。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように、土の上に点まき、または条まきします。
- 嫌光性種子のため、光が当たると発芽が抑制されます。そのため、種が隠れるように土をしっかり被せます。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 仮植え
- 本葉が2枚~4枚になったタイミングで、個別のポット等に植え替えを行い育てましょう。移植を苦手にしているため、遅くなって根に影響が出ないように気をつけます。
- 定植
- ポットの苗がある程度の大きさになったら、花壇やプランターに定植する事が出来ます。