原産:ヨーロッパ/アジア/北アメリカ
科:レンプクソウ(Adoxaceae)
属:ニワトコ(Sambucus)
種:セイヨウアカミニワトコ(racemosa)
別名:サンブカス・ラセモサ/レッドエルダーベリー(red elderberry)/レッドベリー・エルダー(red-berried elder)/スティッキング・エルダーベリー(stinking elderberry)
品種:プルモサ オーレア(sambucus racemosa ‘plumosa aurea’)
開花時期:4月~5月(疎らに6~8月も開花)
花の色:白色〇
葉色:黄色●
分類:落葉低木
草丈:約100~300cm
誕生花:
花言葉:
用途:
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
サンブカス(プルモサ オーレア)とは!?
サンブカス(プルモサ オーレア)は一般的な種よりも葉が細く縁部分が浅裂から深裂するレースの様な葉の形と、色鮮やかな黄色の葉色が魅力の園芸品種です。色鮮やかなイエローリーフは、単体でもお庭を明るく彩りポジティブな雰囲気を作りますが、対比する赤色や青色の葉や花と合わせるとカラフルで元気な雰囲気のお庭をつくる事も出来るでしょう。
開花時期は春から晩春、花色は白色、個々の花は花弁が5個あり、花序は円錐状に花が集まり多出集散花序に花を咲かせます。樹形は直立で高さ約100(300)cm × 幅は約100(250)cmまで成長します。葉色は黄色、葉身は1~2回羽状複葉して小葉は披針形で縁部分に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
セイヨウアカミニワトコとは!?
セイヨウアカミニワトコは学名Sambucus racemosa、別名「サンブカス・ラセモサ」や「レッドエルダーベリー(red elderberry)」とも呼ばれるヨーロッパ及びアジア、北アメリカが原産の落葉低木です。
セイヨウアカミニワトコの語源(由来)
- 属名のSambucusはアジア起源の古代の弦楽器の「サンブーカ(sambuca)」に由来します。
- 種小名のracemosaは「総状花序」を意味しており花序(花の形)に由来しています。
- セイヨウアカミニワトコの由来は「西洋(セイヨウ)」から来た「赤実(アカミ)」のニワトコを意味しています。
- ↳ニワトコ(庭常)の由来は薬用として「庭」に「常」に植えられていた事からきています。
セイヨウアカミニワトコの特徴(魅力)
- セイヨウアカミニワトコは個々の花の花弁が後ろにくるっとカールしており
- ↳泡立った様な円錐状の花穂をしています。
- 花には匂いがあり別名「臭いエルダーベリー(stinking elderberry)」の名をもちます。
- 花後の果実は調理後食べる事が出来ます。
- ↳ただし生の果実はやや有毒であり、毒性は調理(熱)により毒性がなくなるか低くなります。
- セイヨウアカミニワトコの果実は鳥が好んで食べにきます。
- セイヨウアカミニワトコの葉は複葉と呼ばれる形をしていて多数の小葉が集まる装飾的な形をしています。
- ↳幾つかの品種では葉色が黄色のためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
セイヨウアカミニワトコの茎は柔らかく、茎の色は若い時は緑色で成熟すると灰褐色もしくは赤褐色にかわります。樹形は単幹もしくは株立ち状になり高さ約100~600cmの間で成長します。葉は茎に対して対生葉序に配置され、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉して小葉が5~7個つき、小葉は長楕円形もしくは披針形をしていて縁部分に鋸歯があります。花序は円錐に花が集まり多出集散花序をつくり、個々の花は白色の花弁が5個(後ろに反る)と黄色の雄蕊5個がある。花後の果実(核果)は球形で熟すと赤色もしくは紫色になります。
セイヨウアカミニワトコの栽培方法
園芸では、セイヨウアカミニワトコの大きくボリュームある花や装飾的な赤色の果実を楽しむ目的だったり、幾つかの品種で見られるイエローリーフを楽しむ目的で育てられる事が多く、高さ幅共に非常に大きく成長する事からお庭の印象を決める景観植物ともなります。
セイヨウアカミニワトコを育てる際に注意する事は「乾燥」です。何故ならニワトコは根が浅いため乾燥を苦手にしており、やや湿り気のある土壌を好むからです。そのため有機物のしっかり入る保水性ある土壌に植えてあげる必要があり、また暑さの厳しい地域などでは日向を避けて西日の当たらない半日影等に植えてあげる方がよいでしょう。
ニワトコの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ニワトコの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2021】
サンブカス(プルモサ オーレア)の育て方
花壇の土づくり
サンブカス(プルモサ オーレア)はややや湿り気のある土壌を好み乾燥を嫌うため、育てる場所は午前中のみ日が当たり午後から日陰になる様な半日影が理想です。必要に応じて水やりをしっかり行う場合は直射日光が6時間以上当たる日向でも育てれます。
サンブカス(プルモサ オーレア)は幅広い土壌で育つ事が出来ますが、基本的には有機物が豊富に入る肥沃な土壌で、通気性のよい土を好みます。
植付けの前に土壌診断を行い、必要に応じて水捌けをよくするパーライトや川砂、肥沃さや膨軟性をあげる黒土や腐葉土等を入れて土壌を改善するといいでしょう。
鉢土づくり
サンブカス(プルモサ オーレア)は直射日光が3時間から5時間当たる半日影もしくは、直射日光が6時間以上当たる日向で管理しましょう。
培養土は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土を好みます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の例
- 赤玉土6割+バーク堆肥4割+元肥(適量)
水やりの仕方
サンブカス(プルモサ オーレア)は乾燥を苦手にしています。そのため、やや湿り気のある土壌を保つようにしましょう。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
肥料の与え方
サンブカス(プルモサ オーレア)は有機物がしっかり入る肥沃な土壌であれば肥料がなくても育ちますが、肥料を与える事で沢山の花や果実をつける様になります。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期は早春から春です。
- 土質を改善する堆肥を入れて、N10・P10・K10の有機肥料もしくは緩効性肥料を与えましょう。
- 春以降の追肥は不要です。
剪定のやり方
サンブカス(プルモサ オーレア)は剪定しなくても育てられますが、花や果実を沢山つけたい場合は剪定が行われます。
サンブカス(プルモサ オーレア)の剪定手順
- サンブカス(プルモサ オーレア)の剪定時期は晩冬から早春に行います。
- 剪定はまず枯れたり弱々しく生産が見込めないと思われる不要な茎を根元から取り除きます。
- 次に必要に応じて花や果実の生産性が落ちてくる3年以上経過した茎(幹)を根元から間引きしましょう。
夏越しする方法
サンブカス(プルモサ オーレア)は夏の暑さに耐えますが、乾燥を苦手にしています。
サンブカス(プルモサ オーレア)の夏越し対策
- 夏の暑さの厳しい地域では、乾燥対策として西日の当たらない半日影で育てた方がいいでしょう。
- 地面が乾燥するのを防ぐために腐葉土等で株元をマルチングするのも対策になります。
- 地植えしたものでも土の表面が乾燥してきたらしっかり水やりを行います。
- ↳鉢植えで育てている場合は、より乾燥が早いため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:3b~8a
サンブカス(プルモサ オーレア)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。翌年の成長に備えて堆肥や有機質肥料を与えておくと良いでしょう。
挿し木や株分けで増やす
サンブカス(プルモサ オーレア)は挿し木によって増やす事ができます。
挿し木
サンブカス(プルモサ オーレア)の挿し木は冬から早春にかけて充実した枝で行う冬の挿し木と、初夏から夏にかけて半熟枝で行う夏の挿し木がありますが、今年開花しなかった半熟枝で行う挿し木が発根が早く最も容易に行えます。挿し穂の長さは約10~20cm、その時に植物ホルモンが集中している節の少し下で、切り口を斜めにすると成功率が上がります。切り口に発根ホルモンを付けたら湿らせた培地に挿して、土壌が完全に乾燥しない様に管理しましょう。
播種で増やす
セイヨウアカミニワトコの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
セイヨウアカミニワトコの病気
セイヨウアカミニワトコの害虫