- 原産:中国
- 科:バラ(Rosaceae)
- 属:スモモ/サクラ(Prunus)
- 種:ウメ(mume)
- 別名:ムメ/ジャパニーズ・プラム(Japanese plum)/ジャパニーズ・アプリコット(Japanese apricot)/チャイニーズ・プラム(Chinese plum)
- 開花時期:1月~3月
- 果実時期:5月~7月
- 花の色:白色〇赤色●桃色●
- 葉の色:緑色●
- 実の色:緑色●黄色●橙色●赤色●
- 分類:落葉小高木
- 草丈:約400~1000cm
- 誕生花:1月3日/1月5日/2月1日/2月7日/10月24日
- 花言葉:上品/高潔/忍耐/忠実
- 用途:
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ウメ(梅)とは!?
ウメ(梅)は学名Prunus mume、別名では「ジャパニーズ・プラム(Japanese plum)」や「チャイニーズ・プラム(Chinese plum)」等とも呼ばれる中国原産の落葉小高木です。
ウメ(梅)の語源(由来)
- 属名のPrunusの由来は、古代ギリシア語で「プラム」を意味する「προῦμνον」からきており、後にラテン語の「prunum」を経て、現在のPrunusになっています。
- 種小名のmumeは和名に由来しています。
- ウメの由来は諸説あり、一説には梅の実を加工したもので漢方薬の原料としても使われる「烏梅(ウバイ)」が転訛したという説、中国語の梅が日本的に発音されウメとなった説があります。
ウメ(梅)の特徴(魅力)
- ウメ(梅)は早春に開花する花や初夏に実る果実を鑑賞や収穫して食べる目的で育てられたり、また枝垂れ梅や雲龍梅等の美しい樹形を庭木としたり盆栽としたりして楽しまれます。
- ウメは一般的に花を楽しむ花ウメと実を楽しむ実ウメの2タイプがありまた日本では一般的にウメ(花梅)は3タイプ(野梅系・紅梅系・豊後系)に分類されています。
- 野梅系は梅の中でも野趣に溢れた傾向があり細枝や棘状の枝が多く、花や葉は小さめ、また一般的に花は白色で一重咲きが殆どです。剪定すると枝の断面は白色をしています。
- 紅梅系は茎の断面が赤い事が名前の由来になっていて、また枝の表面も赤みや黄みを帯び多彩です。花は多くが赤色や桃色ですが、白色の花もあります。
- 豊後系はウメとアンズの交配種と言われています。枝は太く枝振りが荒いため大きな庭で育てられる事が多く、また葉は大きく毛が生えてるものもあり、花は淡紅色(桃色)で大きな花を咲かせるのが特徴です。実も良質な実をつけるため実梅として親しまれる事が多いです。
- 実梅とは実を収穫して食べる目的で育てられる梅の事で食味がよかったり種が小さかったり果肉が厚い等の品種が選ばれます。
- 豊後梅は果実が特大で実の直径が約5cm、重さが約60gあり、果肉が厚く種が小さく酸味が少なく食味が程よくよい所が魅力です。ウメとアンズの交配種と言われており、枝は太く樹勢が強いため大きな庭で育てるのに向きます。
- 南高梅は非常に人気の高いブランド梅で、果実が大きい一方で種は小さめで、果肉が多く非常に柔らかい所が特徴です。梅干しとしてよく利用されます。
- ウメ(梅)の果実は豊後系も含め直径約2~5cmあり色は成熟すると緑色から黄色(~橙色)へと変化し一部赤色になる事もあります。
- 果実は食用ですが未熟な青梅には僅かですが青酸配糖体が含まれているため生のまま食べると食あたりを引き起こす可能性があります。
- 果実は梅干し・梅酒・カリカリ梅等に加工して食べられるのが一般的です。
- ウメ(梅)は自家不結実性(自分の花の花粉を雌しべに付けても実がならないことを言います)という性質が基本的にあるためウメに結実させたい場合は複数の品種を育てる必要があります。
- 例外で幾つかの品種が自家結実性(自身の花粉で実をつける)をもちますが、その場合も複数の品種を同時に育てた方が受粉と結実がよくなり収量があがります。
- 異なる品種間で受粉した場合も母株の子房が膨らみ果肉を作るため大きさや食味に父株の影響は出ません。
- ウメ(梅)の花は豊後系等も含めると花の大きさが直径約2~4cmあります。
- 花色は白色や桃色や赤色の花色があり品種によっては絞りや班が入り複色です。
- 花弁は通常5個ですが八重咲きや半八重咲きの品種もあります。
- 花は葉が展開する前に咲くため葉に邪魔される事なく華やかな花を鑑賞する事ができます。
- 花は枝の同じ箇所から1個もしくは2個~3個が束状に咲きます。
- ウメの木の中には雌蕊のない花があります。一般的に沢山の花を咲かせる事で虫を呼びつつ、雌蕊のない花で果実の生産を抑え樹木の負担を減らす目的があると言われています。
- 花はメジロやシジュウカラ等の鳥が花蜜を吸いに来るため、木の周りを飛び回るため鳥を観察することが出来ます。
- 花はとても香りがよく風にのって甘く心地よい香りを漂わせます。
- ウメ(梅)の樹形は開帳型(上部で扇の様に横に広がる樹形)と言われる樹形をしており枝の伸び方の習慣(決まりのように繰り返す癖)から4系統に分類されています。
- 立ち性:枝が直立もしくは斜上に伸びる一般的なウメです。
- 枝垂れ梅:枝が弧状に曲がり大きく枝垂れる傾向があり樹形を楽しむ目的で庭木にされたり盆栽にして鑑賞ようとして楽しまれる事が多いです。
- 雲竜梅:枝が雑巾を絞った様に捻れる傾向にあり盆栽等にして楽しまれる事が多いです。
- 臥竜梅:幹や枝が地面を這うように横に広がる傾向がありその姿(樹形)から龍が寝そべる姿等に例えられ優雅な雰囲気をつくります。
ウメ(梅)の茎は若い時は緑色で成熟すると褐色(~赤褐色)もしくは灰色(~暗灰色)をしています。樹高は約400(~1000)cm、樹形は開帳型(上部で扇の様に横に広がる樹形)、茎には棘状の小枝があり、枝は伸び方で4個のパターンに分かれ、立ち性(枝が直立もしくは斜上に伸びる)・枝垂れ梅(枝が弧状に曲がり大きく垂れる)・雲竜梅(枝が雑巾を絞った様に捻れる)・臥竜梅(幹や枝が地面を這うように横に広がる)があります。葉序は互生葉序、葉柄は約1(~2)cm、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ約4(~8)cm、幅約2.5(~5)cm、葉身は卵形(~楕円形)で縁部分に鋸歯があります。花序は腋性で1個だけもしくは2(~3)個の花が束生(葉・花・茎等が1箇所から束生に生える)しており、萼片は赤色もしくは緑色で5個、花の大きさは直径約2.(~2.5)cm、花弁の色は桃色・赤色・白色があり花弁の数は5個もしくは半八重咲きか八重咲き、雄蕊は約15(~50)個、雌蕊は1個(雌蕊のない花がある)、果実は核果です。核果は直径約2(~3)cmの球形、色は緑色から成熟すると黄色(~橙色)もしくは一部赤色に変わります。
ウメ(梅)の収穫時期や食べ方の紹介
- 食用部分:果実
- 収穫時期:6月~7月(青梅もしくは熟した黄色の梅)
- 食べ方:梅干し・カリカリ梅・ジャム・ウメ酒
- 主な成分(効能):クエン酸(乳酸を分解するため疲労回復に有効)・リンゴ酸(乳酸を分解するため疲労回復に有効)・ビタミンE(強い抗酸化作用やLDLコレステロールの減少等)・カリウムや鉄等のミネラル類
ウメ(梅)の食べ方
ウメ(梅)は初夏から夏にかけて緑色の青梅もしくは黄色に熟した果実を収穫後に加工して食べられます。未熟な果実は僅かですが青酸配糖体が含まれているため生のまま食べると食あたりを引き起こす可能性があります。そのため基本的に生で食べない方が良いでしょう。
ウメ(梅)の食べ方一覧
- 梅干しは黄色く熟した梅を塩漬けして作られる酸っぱい食品です。保存性に優れ抗菌作用や防腐作用があるためお弁当等に入れるとご飯等が傷みにくなります。また梅干しにはクエン酸が含まれるため疲労防止・回復等が期待できます。
- カリカリ梅はカリカリとした食感を保ったまま作られる梅漬けです。青梅をカルシウムが含まれる調味液に漬け込むことで、ウメに含まれるペクチンとカルシウムが結合され、果肉が柔らかくなる事を防いでいます。
- 梅ジャムは完熟した梅を鍋の中で砂糖と煮て作られるウメの風味漂う甘いジャムです。
- 梅酒とは蒸留酒(ホワイトリカー・焼酎など)の中に青梅と氷砂糖を入れて漬け込み作られるアルコール飲料です。
ウメ(梅)の園芸品種
- 豊後梅は、直径約5cm、重さ60gになる特大に大きな果実と、果肉が厚く種が小さいため食用部位が多い所、酸味が少なく食味が程よく良いところ等が魅力の園芸品種です。豊後梅(ぶんごうめ)はウメとアンズの交配種と言われており、一般的なウメよりも枝が太かったり樹勢が強いなどの性質があります。【楽天で購入】
- 南高梅は、非常に人気の高いブランド梅です。果実は大きい一方で種が小さめなため食用部位(果肉)が多く、また果肉が非常に柔らかい所が特徴です。そのため主に梅干しとしてよく利用されます。樹高は600~1000cmに成長します。【楽天で購入】
- 白加賀は、果実が大粒(約30g)で果肉が多く、また果肉が緻密で品質が高い所が特徴です。梅干しや梅酒、梅ジャム等何にでもよくあい人気の高い品種です。また白色の花も大きく見応えがあり鑑賞価値もあります。樹高は600~1000cmに成長します。
- 改良内田は古くから栽培される内田梅の実生変化で、大玉果実が安定して実る選抜品種です。果実は中型(約25g)で、実付きが良く豊産性です、ただし生理落下が多めです。自家結実性があるため一本しか木が植えられない庭等でもそだてられ、南高梅の受粉樹などにも選ばれます。【楽天で購入】
- 竜峡小梅(りゅうきょうこうめ)は種が小さく食味が良いため、小梅タイプの梅の中で人気が高く、最も栽培され収量も多い品種です。果実は3~5g程度と小さく球形で、5月の中旬頃から収穫されます。収穫後は食感のよいカリカリ梅に加工されて食べられることがおおいです。樹高は200~300cmに成長します。【楽天で購入】
- 枝垂れ梅は、枝が弧状に曲がり大きく枝垂れるか、もしくは枝がそのまま下垂する様に垂れる習慣(決まりのように繰り返す癖)をもつウメの園芸品種です。一般的に優雅に枝垂れる樹形や春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木や盆栽として育てられる事が多いです。枝垂れ梅の果実も一般的なウメと同様に実りますが、食用として栽培されるウメと比較して、種が大きいため食用部位が少なかったり、食味が悪かったりする場合が多いです。そのためわざわざ加工(梅干し等)して食べられる事はあまりありません。樹高は600~1000cmに成長します。【楽天で購入】
- 雲竜梅(ウンリュウバイ)は、枝が雑巾を絞った様に捻れクネクネと曲がる個性的な習慣(決まりのように繰り返す癖)をもつ園芸品種です。そのため一般的に個性的な樹形や春に一斉に開花する美しい花を鑑賞する目的で庭木や盆栽として育てられる事が多いです。樹高は約30~500cmに成長します。【楽天で購入】
スモモ(サクラ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
スモモ(サクラ)の珍しい種類、主な種やおすすめの園芸品種などの紹介【2022】
ウメ(梅)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ウメ(梅)は日光のよく当たる場所で最も生産性が高まるため、直射日光が6時間以上あたる日向が理想です。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
作土層
ウメ(梅)がしっかり根を張り健康な成長するには、十分な深さの作土層(表層にある柔らかな土)が必要です。苗(根鉢)の1.5~2倍(深さ約40~50cm)の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除いておきましょう。
土壌の土質
ウメ(梅)は水捌けがよく生産性の高い肥沃な土壌を好みます。そのため植え付けの前に土壌診断を行い、堆肥を入れなどしてしっかり改善を行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。必要に応じて田土や黒土などを入れ土壌を改善しましょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ウメ(梅)は日当りを好むため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で管理しましょう。また直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
培養土
ウメ(梅)の培養土を自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
赤玉土+ボラ土(細粒)+腐葉土=4:2:4
赤玉土(中粒)+バーク堆肥=5:5
水やりの仕方
生育初期
ウメ(梅)は植え付けから2年、根が張り活着するまでは、土が完全に乾燥しないように定期的に水やりを行い育てましょう。
地植え
ウメ(梅)は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。
鉢植え
ウメ(梅)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ウメ(梅)は健康な成長と沢山の果実を実らせるため冬に寒肥と土質を改善する堆肥入れて、必要に応じて実の収穫後にお礼肥を与えます。
元肥(寒肥)
寒肥は元肥と同様に肥効が長い物を選びましょう。具体的には配合肥料や緩効性肥料を選びます。肥料の成分は水平型肥料(窒素・リン・カリがバランスよく入る)を選びましょう。
寒肥の施し方は株元から少し離した場所に何ヶ所か数cmの穴を掘り、その中に肥料を施します。
堆肥
堆肥は有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
堆肥の与え方
堆肥は寒肥を与える時期(初冬から晩冬の間)に一緒に与えると良いでしょう。株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って埋めましょう。
お礼肥
ウメ(梅)のお礼肥は実の収穫が終わる初夏から夏に与えます。翌年の開花と果実の為にも、花の開花で消耗したエネルギーを肥料でしっかり補いましょう。
ウメ(梅)のお礼肥は多くの場合は速効性の高い発酵油カスやぼかし肥料等が利用されます。
お礼肥の施し方は、株元から少し離した場所に置き肥するか、5cm程度穴を掘って、その中に肥料を埋めます。
剪定のやり方
ウメ(梅)の剪定は「冬(12月~1月頃)」と「花後すぐ(3月頃)」の2回行います。剪定を行わないと枝葉が繁茂して通気性や日当たりが悪くなり病気になりやすくなったり害虫がつきやすくなったり、また栄養が分散されるため花や果実が上手くならなかったり、また下枝が枯れやすくなります。そのため剪定する時期や剪定する場所を守って正しく剪定する事が大切です。
また定期的な剪定の他に苗木のうちから樹形をコントロールする剪定を行い開心自然形をつくる事が一般的です。なぜなら開心自然形をつくる事で後の管理が楽になるなどのメリットがあるからです。
開心自然形の剪定の目的や手順
開心自然形に剪定する目的は、苗木(~幼木)のうちから剪定を行い、枝を強く横に張らせる事で、上への成長を抑えたり、枝の混みを防いだりする事にあります。樹高が低く抑えられる事で果実の収穫や剪定等の管理がしやすくなる等のメリットがあります。
開心自然形に剪定の手順
- 1年目の剪定
- 高さ約40~60cmの芽のある場所の上で剪定を行います。
- 必要に応じてバランスよく主枝候補が出るように計算して位置の悪い芽を芽かきします。
- 2年目の剪定
- 主枝候補を何本か残しながら、それぞれの主枝候補を3分の1から2分の1程に切り戻し剪定します。
- 必要に応じて主枝候補を補木もしくは紐等を使い横に誘引して上に成長しないように抑えます。
- 3年目の剪定
- 2本~3本の主枝候補をある程度絞りながら、主枝候補と競合する枝や位置の悪い場所から出る枝を間引き剪定して根元から取り除きます。
- 主枝候補の新しく成長した部分を3分の1から2分の1ほど切り戻し剪定します。
- 必要に応じて主枝候補を補木もしくは紐等を使い横に誘引して上に成長しないように抑えます。
- 主枝候補から分岐して出た亜主枝は何本か残しますが、主枝候補が伸びる方向の逆に成長する枝(逆さ枝)や平行枝などの不要枝を間引き剪定します。
- 4年目の剪定
- 主枝を2もしくは3本に完全に絞るか、主枝候補をある程度絞りながら、主枝候補から外れた枝を間引き剪定して根元から取り除きます。
- 主枝(主枝候補)の新しく成長した部分を3分の1から2分の1ほど切り戻し剪定します。
- 必要に応じて主枝(主枝候補)を補木もしくは紐等を使い横に誘引して上に成長しないように抑えます。
- 亜主枝も必要なものは切り戻し剪定を行います。
- 主枝(主枝候補)から伸びる不要枝は間引き剪定して取り除きましょう。
- 5年目の剪定
- 幹から出る主枝候補を2本もしくは3本に絞りそれ以外の幹から出てくる枝を間引き剪定で取り除きます。
- 主枝の新しく成長した部分を3分の1から2分の1ほど切り戻し剪定します。
- 必要に応じて主枝を補木もしくは紐等を使い横に誘引して上に成長しないように抑えます。
ウメの冬(12月~1月)の剪定の目的や手順
ウメの冬(12月~1月)の剪定の目的は、徒長枝や樹形を乱す不要枝を剪定する事でエネルギーの分散を防ぎ花や果実の生産性を向上させたり、見た目を改善したり、また枯れた枝や病枝などを剪定する事で日当りや風通しを改善して健康な成長を促す所にあります。
ウメの冬(12月~1月)の剪定の手順
- 株全体を観察して【枯れた茎・損傷した茎(折れてる茎等)・病気の茎】を探しこれを根元から間引き剪定して取り除きます。
- 上にピンと伸びる長く伸びる徒長枝は花芽がつきにくく樹形も乱すため、枝の根元から芽を数えて5個から10個を残しそこから上部の枝を切り戻し剪定します。
- その際に内向きの芽(逆さ枝)や上向きの芽(徒長枝)の場所で剪定すると不要枝になりやすいため外向きの芽を選び剪定しましょう。
- 徒長枝を強く剪定して残す芽(1~3芽)を少なくすると芽の成長が強くなりすぎ再度徒長枝になって花芽がつくられにくくなります。
- 不要枝(逆さ枝・下がり枝・蘖など)を探すため株全体を観察して、いらないと判断した枝は根元から間引き剪定しましょう。
ウメの花後(3月頃)の剪定の目的と手順
ウメの花後(3月頃)の剪定の目的は、花芽のつきにくい強い枝を切り戻して花芽の付きやすい10cm程度の短枝を増やす事にあります。
ウメの花後(3月頃)の剪定の手順は長く伸びた枝を探し10から15cm程度で剪定します。その際、外側を向いた葉芽の上で剪定する様にしましょう。
剪定をプロに任せる
剪定を自分で行う事が不安な場合は、剪定のプロに任せて綺麗に仕上げて貰う事も出来ます。また剪定する時間がとれない、他にも庭の作業を依頼したい時などもプロに作業を任せてしまう事が可能です。
- 剪定作業を自分で行う時に不安がある時
- 剪定は重労働になるため体力が最後までもつか不安がある。
- 大きな木を剪定する時は高所作業になるため怪我をするリスクがあり不安がある。
- 間違った剪定を行う事で、数年後に不格好な樹形になったり、スカスカした生垣になるかもしれない不安がある。※必要な枝と不要な枝の見極めが素人には難しい場合があり、太い枝や古い枝などを残すと不格好な樹形になることもある。
- 剪定を行う時間がとれず放ったらかしになっている
- 生垣の管理が疎かになると枝が暴れるため見た目が悪くなったり、枝が歩行者の邪魔になり怪我をさせるリスクがある。
- 木がどんどん成長していくと管理が難しくなったり、鑑賞したい花が上の方に咲いてしまったり、電線の近くだと枝が電線にかかる可能性がある。
- 剪定の他にも作業を依頼したい
- 庭の草が育って薮のようになっている、芝が伸びてボウボウになっている、庭石を並べたり外壁工事を頼みたい、庭にある不要物を撤去して欲しい等の相談も、剪定依頼をする時に一緒に行うことが可能です。
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挿し木や株分けで増やす
ウメ(梅)は挿し木や接ぎ木によって増やす事ができます。
ウメの挿し木の方法
- ウメの挿し木時期は初夏から夏(半熟枝)もしくは初冬から晩冬(熟枝挿し)が適します。
- 健康な挿し穂を約7~15cmでとります。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 半熟枝では下部の葉を取り除きます。
- 挿し穂の切り口を水の中に30分程浸けて水揚げを行います。
- 発根促進剤をつけます。
- 挿し木用の培養土に幾つかの節を入れ挿し穂を深く挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
おすすめの発根促進剤
ウメ(梅)の接ぎ木のやり方
ウメは挿し木で増やす事が難しい場合があります。その場合は実生から育てた2~3年生の苗に、増やしたい株の挿し穂を接ぎ木して増やします。
播種で増やす
ウメ(梅)の種蒔の方法
播種時期:3月~5月
発芽適温:約20度
発芽日数:
発芽条件:
ウメ(梅)は寒さを経験しないと発芽しない、低温要求性種子です。そのため、冬の寒さを自然に体験させて発芽させるか、冷蔵庫(約4度)等に入れて寒さを経験させた後に種を撒く必要があります。処理を行うメリットは発芽が揃いやすい所にあります。
種まき手順
- ウメの実が完熟したら収穫して果肉を取り除き水の中に一晩浸します。
- 密閉出来る袋の中にやや湿らせたバーミキュライトにと種を入れて、冷蔵庫(約4度)の中で約90日間保管して寒さを経験させます。
- 種を撒く前に、ポットに種まき用の培養土を準備します。もしくは直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に2cm程度の土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。