- 原産:オーストラリア
- 科:クサトベラ(Goodeniaceae)
- 属:クサトベラ/スカエボラ(Scaevola)
- 種:アエムラ(Scaevola aemula)
- 流通名:ブルーファンフラワー
- 別名:末広草(スエヒロソウ)/フェアリーファンフラワー(fairy fan-flower)/コモンファンフラワー(common fan-flower)
- 品種:サンクエール
- 開花時期:5月~10月
- 花の色:桃色●青色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:多年草
- 被覆方法:ほふく性
- 草丈:約30cm
- 株張り:40~60cm
- 誕生花:8月18日
- 花言葉:涼しい風を運ぶ人/祝杯を上げる/溢れる可能性
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/枝垂れる植物
- 購入方法:サンクエールを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ブルーファンフラワー(サンクエール)とは!?
ブルーファンフラワー(サンクエール)の特徴は、株のまとまりがよく高い密度で花が咲く所、夏の暑さにとても強く春から秋まで長く花が咲く所、花の色が豊富にあり「ホワイト」「ピンク」「ライトピンク」「ディープブルー」「ライトブルー」「ブルーグラデーション」と好みに合わせて品種が選べる所などにあります。
またサンクエールは、他のブルーファンフラワーと同様に、草姿がほふく性で、茎が枝垂れる性質もあることからハンギング仕立てにされたり、地被植物として利用されたりします。
ブルーファンフラワーとは!?
ブルーファンフラワーの学名はScaevola aemula、別名では「末広草(スエヒロソウ)」や「フェアリーファンフラワー(fairy fan-flower)」等とも呼ばれるオーストラリアが原産の多年草です。
ブルーファンフラワーの語源(由来)
- 属名のScaevolaはラテン語で「左利き」を意味しており、乾燥した花が左の手に似ている所に由来しています。
- 種小名のaemulaはラテン語で「模倣する」「類似する」などを意味しています。
ブルーファンフラワーの特徴(魅力)
- ブルーファンフラワーの特徴は、草姿がほふく性で地面をマット状に広がる所、茎は下垂する性質もあるため優雅に枝垂れる草姿も楽しめる所、開花期間が春から秋と長い所、花は花弁が片側につくため扇のような見た目をしていて、花が茎の上部に密に集まる事で円環のような見た目の花姿をつくる所などにあります。
- 園芸では、開花期間が長いことからお庭の中を花で長く彩りたい人等に好まれます。また茎が枝垂れる性質があることからハンギング仕立てにされたり、地被植物として利用されたりします。
- 草姿がほふく性で、茎は横に移動したり下垂したり斜上するため、園芸では地被植物やハンギング仕立てにされる事が多いです。
- 開花期間が春から秋と長いため、長く花を楽しみたい人におすすめの植物になります。
- 花序は穂状花序、茎の上部に密に集まり、花は外側に広がるため、円環のような見た目の花姿をつくります。
- 花の形がユニークで、花の裂片が片側に五個並び、扇のような見た目をしています。
- ブルーファンフラワーの仕立て方には「被覆植物(グランドカバー)」「花壇の縁取り」「ハンギング」「ウィンドウボックス」等があります。
- 被覆植物(グランドカバー)とは、地表面を覆う目的で、草丈が低く、茎葉が横へと広がる習慣がある植物を植え付ける事です。
- 花壇の縁取りとは、花壇の外縁に沿って、または花壇の外縁を作るように、草丈の低い植物を並べて植えて、花壇外縁のデザインを作る方法です。花壇の中に統一感やリズムを作り、美しい景観を作り出す事が出来ます。
- ハンギングとは、植物をハンギングバスケットや吊り鉢に入れて上や横の目線から、鑑賞出来るようにする仕立て方です。
- ウィンドウボックス仕立てとは、窓辺に設置する長方形のプランターに植物を植えて窓辺に設置するとこで、室内や外からの美観と景観を高める事です。
ブルーファンフラワーの草丈は約20~50cm、株張りは約100cm、茎は匍匐または斜上か下垂する、茎の色は緑色または褐色、茎には毛が生える。
葉序は互生葉序、葉柄は無柄、葉身の大きさは長さ約1~10cm、幅約0.5~3cm、葉身の形は楕円形または倒卵形、葉縁部分に鋸歯があり、葉の色は緑色です。
花序は穂状花序、花冠の直径は約1.7~2.5cm、花冠の形は筒状で裂片が5個あり、裂片は片側に寄り扇状になる、花の色は桃色・青色・紫色・白色です。
果実は核果(薄い外果皮・多肉質な中果皮・殻状の硬い内果皮がある)で、形は球形で皺がより、表面に毛がはえる。
ブルーファンフラワーの園芸品種の紹介
ブルーファンフラワー(サンクエール)の特徴は、株のまとまりがよく高い密度で花が咲く所、夏の暑さにとても強く春から秋まで長く花が咲く所、花の色が豊富にあり「ホワイト」「ピンク」「ライトピンク」「ディープブルー」「ライトブルー」「ブルーグラデーション」と好みに合わせて品種が選べる所などにあります。
スカエボラ(ブルーファンフラワー)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ブルーファンフラワー(サンクエール)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ブルーファンフラワー(サンクエール)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
ブルーファンフラワーは、多くのオーストラリア原産の植物と同様に、通気性と排水性が良い土壌を好みます。肥沃さは、多湿になる原因にもなるため、あまり必要とされません。
基本的に、水分が停滞して過湿する土壌では根腐れを引き起こして、生育不良となったり、枯れる原因となったりします。そのため、排水性が悪い土壌は避けた方がいいでしょう。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け時の注意点
- 植付け間隔
- 植付け間隔は30~45cm程度の間隔で離します。
- 植え付け方法
- 植付け方法は標準植えで行います。苗(根鉢)の1.5~2倍の深さまでスコップを使い穴を掘り、根張りを邪魔したり保水性や栄養の保持を悪くする石やゴミ等を取り除き、標準植えで植え付けを行いましょう。
鉢土づくり
日当り
ブルーファンフラワー(サンクエール)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ブルーファンフラワーの培養土は、一般的な草花の培養土または通気性が高めの草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ブルーファンフラワー(サンクエール)は、ゼリスケープ植物程ではないですが、乾燥にとても強い植物です。
そのため、少し水やりを忘れた位では枯れることはありません。ただし、水のやり過ぎで過湿になると根腐れを引き起こして枯れる事があります。そのため、水やりの頻度には注意が必要になります。
地植え
ブルーファンフラワーを地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
ブルーファンフラワーを鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面から数cmが乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
剪定のやり方
ブルーファンフラワー(サンクエール)は、基本的に自分で花を落とす自浄作用があります。そのため、花がら摘みは不要です。
ただし、剪定をしないと茎はどんどん伸びていくため、切り戻し剪定が必要になる場合があります。
切り戻し剪定を行う理由
- ひょろひょろと徒長した茎を剪定することで、外観が整えられます。
- 茎を剪定することで、分枝が促されて草姿が密になったり、花数が増えたりします。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 春から秋の生育期間中であれば、何時でもおこなえます。
- 剪定方法
- 枯れた茎・古い茎・病気の茎・弱々しい茎などは、根元から剪定するか、健康な部分まで切り戻し剪定しましょう。
- 茎がひょろひょろと伸びて見た目が悪いと感じる場合は、他の茎と成長を合わせるように切り戻し剪定しましょう。
- 開花が一段落したら、必要に応じて株の半分程度を切り戻し剪定することが出来ます。一律に切り戻し剪定することで、開花が揃ったり、分枝が促される効果が期待できます。
夏越しする方法
ブルーファンフラワー(サンクエール)は、夏の暑さに強いため、それほど夏越しが難しい植物ではありません。
ただし多湿を嫌うため、長雨には注意が必要です。ジメジメとした状態が続くと、根腐れを引き起こしたり、真菌などが原因で病気になる事があるため注意しましょう。
夏越しのポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影で育てた方が、株が弱りにくいでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば遮光ネットを利用したりしましょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと根腐れを引き起こす事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 軒下等の長雨に当たらない環境で育てることもひとつの対策になります。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
- 半日影や明るい日陰などの乾燥しにくい環境で管理するのもひとつの対策になります。
冬越しする方法
Hardiness:10~11
ブルーファンフラワー(サンクエール)は、基本的に寒さに弱く、霜の降りる地域では対策を行わないと屋外での越冬はむずかしいです。そのため冬越しさせたい場合は、冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、氷点下を下回らない日当りのよい室内に入れて管理しましょう。
- 暖地などの暖かい地域であればカバーを被せるなどの、霜対策を行うだけでも越冬出来る場合があります。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。