- 原産:地中海沿岸
- 科:スイカズラ(Caprifoliaceae)
- 属:セントランサス(Centranthus)
- 種:ルバー(Centranthus ruber)
- 別名:ベニカノコソウ/シュプール・バレリアン(spur valerian)/レッドバレリアン(red valerian)/ジュピターベアード(Jupiter’s beard)/デビルズ・ベアード(devil’s beard)
- 品種:コッキネウス(Centranthus ruber ’coccineus’)
- 開花時期:5月~9月
- 花の色:赤色●桃色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:花
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約50~80cm
- 誕生花:
- 花言葉:親切・真実の愛情
- 用途:開花期間長い/背が高い花/香りが良い
- 購入方法:セントランサス(コッキネウス)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
セントランサス(コッキネウス)とは!?
セントランサス(コッキネウス)の特徴は、花の色が赤ピンク色をしていて、可愛らしさやポップさを感じさせる所、花は茎の上部に集まりボリュームよく咲く所、茎や葉は白緑色をしており、柔らかで優しい雰囲気をつくる所、草姿は叢生で群生をつくる所などにあります。
セントランサスとは!?
セントランサスの学名はCentranthus ruber、別名では「ベニカノコソウ」や「シュプール・バレリアン(spur valerian)」等とも呼ばれる多年草です。原産地は地中海沿岸、自生地は荒れ地や岩の隙間などにあります。
セントランサスの語源(由来)
- 属名のCentranthusはギリシャ語で「距」を意味する「Kentron」と、ギリシャ語で「花」を意味する「anthos」の二語で構成されています。
- 種小名のruberはラテン語で「赤色」を意味しており花の色に由来します。
セントランサスの特徴(魅力)
- セントランサスの特徴は、草姿が叢生して茎は基本的に分枝することなく直立するため行儀良い見た目をしている所、開花期間が5月~9月頃までと長い所、花が茎の上部に集まり半球状に咲くためボリューム良い花姿が楽しめる所、花には強烈な香りがあり、花蜂や蝶々などを引き寄せる所などにあります。
- 草姿は叢生、株の根元は木質化しており、木質部から茎を何本も出して群生をつくります。
- 茎は基本的に分枝する事がなく、垂直に伸びるため行儀良い印象を感じさせます。
- 葉は可変する傾向があり、茎の下部では葉柄があり、茎の上部では葉柄が無柄で、葉の形は細長い披針形からぽっちゃりした卵形まであります。
- 開花期間は晩春から初秋頃まで、花序は散房花序で半球状のボリュームの良い花姿をしています。一方で個々の花は長さ1cm程度ととても小さくて、花の裂片は5個あり、よく見ると裂片の形や位置は不均等です。
- 花には強烈な香りがありますが、人により汗臭い不快な匂いと感じたり、心地よい香りと感じたりする人がいるようです。
- 開花期になると花蜜を求めて蝶々や蜜蜂が集まるため、花の周りを優雅に飛ぶ蝶々の姿や、花の周りを元気に飛び回る蜜蜂の姿を観察する事が出来ます。
セントランサスの草丈は約50~80cm、草姿は叢生、株の根元に木質化した台木があり、台木から何本も茎を伸ばし、茎は直立、分枝は基本的にしません。
葉序は対生葉序、葉柄は上部ではあり下部では無柄でしばしば抱茎する、葉身の長さ約5~8cm、葉身の形は披針形または楕円形か卵形、葉の色は緑色または白緑色です。
花序は散房花序、散房花序は茎の上部で半球状の形をつくります。花冠の長さは約0.5~1cm、花冠の形は筒状で先端が裂けて裂片が5個あり、裂片の位置や大きさは不均等、距は細長く後ろ側に突き出る、花の色は赤色・桃色・白色です。
セントランサスの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
セントランサス(コッキネウス)の育て方
花壇の土づくり
日当り
セントランサス(コッキネウス)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。ただし、日当たりの悪い場所で育てると花の数が減ったり、茎が倒伏しやすくなります。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
セントランサスは、水捌けがよい土壌であれば土質は殆ど選びません。基本的には通気性・排水性・保水性のバランスが良く、適度に肥沃な土壌で育てると良いでしょう。
また基本的にアルカリ性に少し寄った中性の土壌でよく育ちます。酸性の土壌では生育不良を引き起こす事もあるため、土壌のPHにも注意する必要があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性・PHを改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
セントランサス(コッキネウス)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
セントランサスの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
セントランサス(コッキネウス)は、ゼリスケープ植物として利用されるほどに、乾燥にとても強い植物です。そのため、少し水やりを忘れた位では枯れることはありません。
ただし、水のやり過ぎで過湿になると根腐れを引き起こして枯れる事があります。そのため、水やりの頻度には注意が必要になります。
地植え
地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面から数cmが乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
剪定のやり方
セントランサス(コッキネウス)の剪定は、開花期間中または開花後に行います。花が終わり種が出来るまで待つと、綿毛をもつ種が広範に広がり逸出する事もあるため、早めに切り戻しする事が大切です。
剪定のやり方
- 剪定の時期
- 開花期間中または開花後
- 剪定のやり方
- 株全体を観察して、花が色褪せたり落ちてしまっている茎を探します。
- 花が終わった茎を、種ができる前に、下の方から剪定します。
冬越しする方法
Hardiness:5~8
セントランサス(コッキネウス)は、冬になると地上部が枯れてしまいますが、春になると芽を出して再成長します。
基本的に耐寒性が高く、冬越しの準備をする必要はありません。
挿し木や株分けで増やす
セントランサスは挿し木や株分けによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂の長さ7cm程度にわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂の1/3程を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分け手順
- 株分け時期は早春または秋が最適です。
- 根を出来るだけ傷つけないように株を掘りあげます。
- 株から土を落として手で解しながら、分割出来そうな株を確認します。
- 根を出来るだけ大切に扱い、株と株を解しながら、必要に応じてナイフやハサミ等も使い、株を分割しましょう。
- 株を分割したら、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えます。
播種で増やす
セントランサスの種蒔の方法
播種時期:3月~5月・9月~10月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約21日
発芽条件:
- 種まきの時期
- 3月~5月または9月~10月に行います。
- 土の準備
- ピートバンや種まき専用の培養土などを準備しておくと失敗が減るでしょう。花壇の土に撒くことも可能です。
- 種の撒き方
- 種は重ならないように、土の上に点まき、または条まきします。
- 種を指で軽く押し込み、土との密着させて、上から土を軽く被せます。※鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくします。
- 種まき後の管理
- 種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。