- 原産:地中海沿岸
- 科:ヒガンバナ(Amaryllidaceae)
- 属:スイセン/ナルキッスス(Narcissus)
- 種:パピラセウス(Narcissus papyraceus)
- 和名:シロバナスイセン
- 別名:ナルキッスス・パピラセウス/ペーパーホワイト・ナルキッソス(paperwhite narcissus)
分類:多年草 - 開花時期:12月~3月
- 花の色:黄色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:花
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約30~45cm
- 株張り:
- 誕生花:1月2日・4月3日
- 花言葉:騎士道精神・私のもとへ帰って・もう一度愛してほしい
- 用途:切り花/香りが良い
- 購入方法:シロバナスイセンを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
シロバナスイセンとは!?
シロバナスイセンは学名Narcissus papyraceus、別名では「ナルキッスス・パピラセウス」や「ペーパーホワイト・ナルキッソス(paperwhite narcissus)」等とも呼ばれる地中海沿岸原産の多年草です。
シロバナスイセンの語源(由来)
- 属名のNarcissusは、古代ギリシア語の「νάρκισσος(nárkissos)」からきており、ギリシア神話に登場する人物の「ナルキッソス」に由来します。
- ナルキッソスは、ある時、彼に一目惚れして後をおってきた森の妖精(エコー)と出会います。エコーはヘラからの罰により他人が最後に言った言葉しか繰り返せなくなっています。そのため、エコーはナルキッソスの言葉を繰り返す事しか出来ません。ナルキッソスはその彼女の姿を見て、つまらない退屈だと拒絶しています。そのため、彼女は傷つき憔悴して体が失われ言霊だけが残りました。それを聞いた復讐の神である女神ネメシスは怒り、ナルキッソスに罰をあたえます。女神ネメシスはナルキッソスを自分しか愛せないようにして、ムーサの山にある泉に呼び寄せます。ナルキッソスは、泉の水を飲もうと水面に近付き、水面にうつる自分を見てしまいます。すると、そこには美しい少年(自分)がいて自分自身に恋をしてしまいます。泉の中の自分に恋をしたナルキッソスは、泉から離れられなくなり寝食を忘れて徐々に痩せ細り死んでしまいます。或いは水面にうつる自分にキスをしようとして泉に落ちて水死したともいわれています。伝承によると彼の死後、ナルキッソスのいた場所からは美しい花が咲きました。その花の名前はNarcissusです。
- 種小名のpapyraceusは古代ギリシアで「紙」を意味する「πάπυρος(pápuros)」からきており、花の色や質感に由来します。
シロバナスイセンの特徴(魅力)
- シロバナスイセンの特徴は、花の色が真っ白で紙のような質感がある所や、花が茎の先端に集まり房状に咲くためボリュームある花姿をつくる所、一般的なスイセンよりも開花が早い所、花の香りが良い所などにあります。
- 草姿は鱗茎から束状に葉を4個付けて、直立に伸ばします。そのため、横への広がりがほとんどなく、花壇に植えるとスタイリッシュでカッコイイ印象を与えたり、洗練された雰囲気をつくったりする事が可能です。
- 葉は長さ約20~45cm、細長い剣形をしています。そのため、葉のシャープさが洗練されたカッコイイ印象を与える事があります。
- スイセンの葉はニラと外観が似ていますが、ニラのような特有の香りがありません。またスイセンは有毒なため、ニラのように食べられません。そのため、ニラと間違えないように傍では育てない方が良いでしょう。
- 開花期間は12月~3月、花序は散形花序で茎の先端に5~20個の花をつけます。そのため、一般的なスイセンよりもボリュームある花姿が楽しめます。
- 花は白色の6個の花被片が放射状に平開して、中央に筒状の白色の副花冠が突出しており、副花冠の中の黄色の雄蕊が目立ちます。そのため、明るさや穢れなさを感じさせる事が出来ます。
- 花は香りがとても良いため、花を収穫してお部屋に飾ると、部屋の中にフローラルな心地よい香りが広がる事もあるようです。切り花としての花瓶の中での寿命は5~7日程度になります。
- スイセンはリコリンやタチゼン等の有毒なアルカロイドを含んでおり、全草が有毒です。日本でもニラと勘違いして葉を食べて嘔吐・下痢・悪心・頭痛等の食中毒症状を引き起こした事例があるため、ニラの傍で育てない等の注意が必要になります。
- シロバナスイセンは、とても丈夫なため環境が整った場所に植えて上げると、基本的に放ったらかしで育てる事が出来ます。
シロバナスイセンは、草丈は約30~45cm、鱗茎の形は卵形、鱗茎の大きさは約4~6cm、鱗茎の外皮の色は淡褐色から暗褐色です。※鱗茎は地下茎に養分を溜めて肉厚になった鱗片葉が重なり球状になったものです。
葉は鱗茎の中心から出ます。葉は束状に4個付き、葉身の長さ約20~45cm、葉身の形は剣形、葉の色は緑色、葉の生える向きは直立です。
花序は散形花序、散形花序は花が茎の末端に5~20個付きます。花の形は6個の花被片が平開して副花冠は筒状で突出する、花被片の長さ約3~5cm、花被片の色は白色、副花冠は花被片より遥かに短い、副花冠の色は白色、雄蕊は6個(3個は長い)、雄蕊の色は黄色です。
シロバナスイセンの切り花の楽しみ方
- 切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫のタイミングは、蕾が開きかけており花の色付きが確認出来たら行うと良いでしょう。
- 水揚げは水切りを行います。
- 茎を切断すると粘液が出るため、洗い流してしまいます。
- 花瓶に水と延命剤を入れて花を生けましょう。
- 管理は必要に応じて数日ごとに切り戻しと水換えを行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
シロバナスイセンの園芸品種の紹介
育て方・楽天で購入 スイセン(ジバ)の特徴は、球根から複数の花茎を出す所や、花茎の先端に花が房状に集まり咲いてボリュームある花姿を作る所、花の色が真っ白で紙のような質感がある所、花の色が真っ白なため明るく清らかさを感じさせる所、花に甘い香りがある所等にあります。白色は穢れのなさや明るさを演出することができます。そのため、お庭に植えてあげると、ウェディングガーデンの清らかさと明るさを演出する事が出来たり、エレガントガーデンのような洗練された雰囲気を演出する事ができます。 |
スイセンの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
シロバナスイセンの育て方
花壇の土づくり
日当り
シロバナスイセンは、日向から半日陰までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
シロバナスイセンは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
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植付け方法
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさの約1.5~3倍の深さ、または球根の大きさに合わせて5~10cm程度の深さになります。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は密植しても基本的に問題はないですが、一般的に7~15cm程度の間隔で離します。
- あまり球根同士を付けすぎると、株同士が競合して太陽からの栄養を上手く蓄えられずに、小さな球根ばかりが増える可能性が高まります。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
植え替え方法
スイセンは基本的に植えっぱなしでも問題ないですが、球根が増えて密植状態になると、株同士が競合して混み合い、光を奪い合い、日照不足に陥り、小さな球根ばかりが増えて、花が小さくなる事も考えられます。
そのため、3年~5年に1度の頻度で株分けを行い、球根の植え替えをしてあげると良いでしょう。
鉢土づくり
日当り
シロバナスイセンは、日向から半日陰までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
培養土
シロバナスイセンは、一般的な草花の培養土で育てられます。培養土を自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
植付け方法
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさの約1~1.5倍の深さ、または球根の上に土が2~3cm被さる程度の深さになります。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は球根と球根の間が3cm程度開いた間隔で植えます。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
植え替え方法
スイセンは基本的に植えっぱなしでも問題ないですが、球根が増えて密植状態になると、株同士が競合して混み合い、光を奪い合い、日照不足に陥り、小さな球根ばかりが増えて、花が小さくなる事も考えられます。
そのため、3年~5年に1度の頻度で分球を行い、球根の植え替えをしてあげると良いでしょう。
水やりの仕方
地植え
シロバナスイセンは乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。雨が長く降らない場合などは、必要に応じて水やりを行いましょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
鉢植え
シロバナスイセンを鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土壌の表面(数センチ)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
シロバナスイセンは、肥沃な土壌であれば肥料が無くても育てる事が出来ます。
ただし、球根を肥えさせて大きくして、翌年にしっかりした花を咲かせたい場合や、痩せた土壌で育てている場合などは、しっかり肥料を施した方が良いでしょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 元肥は植付け時の秋に与えます。
- ※追肥は必要に応じて発芽後から6月頃まで行います。
- 肥料の選び方
- 肥料は基本的に球根用の肥料がおすすめです。
- 肥料の成分は球根を肥らせるためにカリが多くまれている肥料、またはリン酸が多く含まれている肥料がおすすめです。窒素も重要な成分ですが、多過ぎると球根を腐敗させる原因にもなるため注意して下さい。
- 元肥の与え方
- 秋の植え替え時に、用土の中に混ぜ込んでおきます。使用する肥料の使い方に合わせて、規定された分量で規定された場所に混ぜ込んで使いましょう。
- 追肥の与え方
- 液体肥料を規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 固形肥料を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、球根から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
シロバナスイセンは基本的に剪定不要です。
花が終わった後の葉は、翌年の開花の為に、光合成を行い球根にエネルギーをためています。剪定する場合は葉が黄色くなり枯れるまで待ちましょう。
夏越しする方法
シロバナスイセンは、夏の間、休眠します。
球根は植えたままにしておいても問題ありませんが、必要に応じて球根を掘りあげて分球したり、冷暗所で保管して秋に再度植え直す事も可能です。
冬越しする方法
Hardiness:7~11
シロバナスイセンは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にありません。
挿し木や株分けで増やす
シロバナスイセンは分球によって増やす事ができます。
分球の方法
- 球根の掘りあげ
- 6月~8月
- 分球方法
- 親の球根から子球を剥がす
- 球根の保管
- 球根から土・根・葉を取り除いて、風通しの良い日陰で乾燥させて秋まで保管する。
- 植え付け時期
- 植付け時期は秋です。植付け方法は、花壇の土作りからご覧下さい。
播種で増やす
シロバナスイセンの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
シロバナスイセンの病気
- 軟腐病
- 菌核病
- 葉先枯病
- 灰色カビ病
- 斑点病
- モザイク病
シロバナスイセンの害虫