チドメグサは属の中に約80種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、葉が蓮のように丸くて可愛らしくアクアリウムや池の中等で楽しまれるウォーターマッシュルームやウチワゼニクサ、雑草として嫌われる事もありますが白色の班が入る品種がカラーリーフとしても親しまれるチドメグサ等が親しまれています。
チドメグサ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
チドメグサの主な種の目次
①ウォーターマッシュルーム 開花時期:5月~8月(8月に最も開花) | ②ウチワゼニクサ 開花時期:6月~8月 |
③チドメグサ 開花時期:4月~10月(開花は少ない) |
ウォーターマッシュルームの特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/北アフリカ/コーカサス地方
学名:hydrocotyle vulgaris
草丈:約5~20cm
分類:多年草
開花時期:5月~8月(8月に最も開花)
花色:黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
花言葉:「希望」
用途:
特徴:ウォーターマッシュルームの学名hydrocotyle vulgaris、別名「ミニ マッシュルーム」や「ハイドロコタイル・ブルガリス」等とも呼ばれるヨーロッパおよび北アフリカ、コーカサス地方が原産の多年草です。
ウォーターマッシュルームの語源(由来)
- 属名のhydrocotyleは古代ギリシャ語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「カップ」を意味する「κοτύλη(kotúlē)」の2語からきています。
- 種小名のVulgarisはラテン語で「普通の」「ありふれた」を意味しています。
- 和名のウォーターマッシュルームは「水生(ウォーター)」でキノコの「マッシュルーム」の様な形の葉をもっている事に由来します。
ウォーターマッシュルームの特徴(魅力)
- ウォーターマッシュルームは葉柄が葉の中心に付き円形の可愛らしい葉をつける所が特徴です。
- ↳葉の大きさは直径4cmまでになる事がありますが平均的にはそれより遥かに小さいです。
- 自生地等では葉が食用として利用されている事もあり
- ↳ニンジンの香りがあると評価されています。
- 茎は水中を匍匐してどんどん広がりますが
- ↳容易に引っこ抜けて除去も出来るため侵襲性が高いとは考えられていません。
- 花は滅多に咲きません。
- ↳花茎は葉柄の長さの半分程度しかないため葉に隠れて目立ちません。
- 育てる際は「光」と「CO2」が十分でないと間延びする可能性があります。
ウォーターマッシュルームは匍匐する茎をもち節から不定根を出しながら長さ5(~100)cmに広がります。葉は匍匐する茎の節から出て、葉色は緑色で光を反射する光沢があり、葉の大きさは直径約1(~4)cmになり、葉身は盾形(葉の中心に葉柄)で縁部分が浅く裂けます。花序は葉柄よりも短い花茎に2~9個の花を散形花序につけ、個々の花は黄色(~白色)で直径約0.3cmで花弁5個と雄蕊5個と雌蕊があります。
開花時期は晩春から晩夏、花色は黄色もしくは白色、個々の花は花弁5個と雄蕊5個があり、花序は散形花序に花を咲かせます。草姿は匍匐性で高さは約5(~15)cm × 幅約5(100)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は盾形で縁部分が浅く裂けます。
ウォーターマッシュルームの栽培方法
園芸では、蓮の葉を思わせる様な水に浮かぶ丸い可愛らしい葉を鑑賞する目的で育てられる事が多いです。基本的に水生植物のためビオトープの中の池や沼で育てられたり、容器に水をいれ鉢植えを浸けこんで育てられたり、またアクアリウムの中で育てられます。
ウォーターマッシュルームの主な園芸品種
ウチワゼニクサの特徴や園芸品種
原産:北・南アメリカ/西インド諸島
学名:hydrocotyle verticillata var. triradiata
草丈:約5~30cm
分類:多年草
開花時期:6月~8月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
用途:
特徴:ウチワゼニクサの学名hydrocotyle verticillata var. triradiata、別名「フォールド・ペニーワート」や「フォールド・マッシュペニーワート(whorled marshpennywort)」等とも呼ばれる北・南アメリカおよび西インド諸島が原産の多年草です。
ウチワゼニクサの語源(由来)
- 属名のhydrocotyleは古代ギリシャ語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「カップ」を意味する「κοτύλη(kotúlē)」の2語からきています。
- 種小名のverticillataはラテン語で「輪生の」を意味しています。
- 和名のウチワゼニクサの由来は葉の形が「団扇(ウチワ)」や「銭(ゼニ)」に似ている事からきています。
ウチワゼニクサの特徴(魅力)
- ウチワゼニクサは葉柄が葉の中心に付き円形の可愛らしい葉をつける所が特徴です。
- ↳葉の大きさは直径4cmまでになる事がありますが平均的にはそれより遥かに小さいです。
- 花茎は葉よりも高くなる傾向にあります。
- ↳よく似た草姿をしたウォーターマッシュルームは花茎が葉柄の半分程度です。
- 2022年現在は特定外来生物に指定されていないものの
- ↳本州や九州に帰化しており在来種への影響が懸念されています。
- ↳そのため、育てているものが逸出しないように気をつけてる必要があります。
- 育てる際は「光」と「CO2」が十分でないと間延びする可能性があります。
ウチワゼニクサは匍匐する茎をもち節から不定根を出しながら広がります。葉は匍匐する茎の節から出て、葉色は緑色で光を反射する光沢があり、葉の大きさは直径約1(~4)cmになり、葉身は盾形(葉の中心に葉柄)で円形をしていて縁部分が浅く裂けます。花序は通常葉柄よりも長い花茎に2~9個の花を散形花序につけ、個々の花は白色の花弁5個と雄蕊5個と雌蕊があります。
開花時期は晩春から晩夏(あまり咲かない)、花色は黄色もしくは白色、個々の花は花弁5個と雄蕊5個があり、花序は散形花序に花を咲かせます。草姿は匍匐性で高さは約5(~30)cm × 幅約5(100)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は盾形で縁部分が浅く裂けます。
ウチワゼニクサの栽培方法
園芸では、蓮の葉を思わせる様な水に浮かぶ丸い可愛らしい葉を鑑賞する目的で育てられる事が多いです。基本的に水生植物のためビオトープの中の池や沼で育てられたり、容器に水をいれ鉢植えを浸けこんで育てられたり、またアクアリウムの中で育てられます。
ウチワゼニクサ |
チドメグサの特徴や園芸品種
原産:東南アジア
学名:hydrocotyle sibthorpioides
草丈:約5~10cm
分類:多年草
開花時期:4月~10月(開花は少ない)
花色:白色〇
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:強い
耐寒性:強い
用途:グランドカバー
特徴:チドメグサの学名hydrocotyle sibthorpioides、別名「ローン・マッシュペニーワート(lawn marshpennywort)」等とも呼ばれる東南アジア原産の多年草です。日本では本州・四国・九州に分布して道端等に自生しています。
チドメグサの語源(由来)
- 属名のhydrocotyleは古代ギリシャ語で「水」を意味する「ὕδωρ(húdōr)」と、「カップ」を意味する「κοτύλη(kotúlē)」の2語からきています。
- チドメグサの由来は葉の汁を傷口に塗ると止血出来たことからきています。
チドメグサの特徴(魅力)
- チドメグサは葉柄の部分が深く窪んでいます。
- ↳葉は丸い形で縁部分に浅く切れ込みがあります。
- ↳葉の大きさは直径1~1.5cmと非常に小さいです。
- ↳幾つかの品種では縁部分に白色の覆輪が入るためカラーリーフとしても楽しめます。
- 花茎は葉よりも高くなります。
- チドメグサは芝生の中等に入ると防除しにくいため迷惑な雑草として扱われる事が多いです。
- ↳一方で葉の形が可愛く白色の班が入る品種もあるため
- ↳地面を被覆するグランドカバーに利用されたり
- ↳水槽の水草やアクアリウム等で利用されたりします。
チドメグサは地面を匍匐する様に広がる草姿をしており、茎は緑色で節から不定根を出します。葉は茎に交互につく互生葉序で、葉色は緑色に光を反射する光沢があり、葉の大きさは直径約1(~1.5)cmになり、葉身は腎形(葉柄の付け根が窪む)で縁部分が拳状に浅く裂けます。花序は葉柄よりも長い花茎があり約5~10個の花を散形花序につけ、個々の花は黄色もしくは白色の花弁5個と雄蕊5個と雌蕊があります。
開花時期は春から秋(あまり咲かない)、花色は黄色もしくは白色、個々の花は花弁5個と雄蕊5個があり、花序は散形花序に花を咲かせます。草姿は匍匐性で高さは約5(~10)cm × 幅約5(30)cmまで成長します。葉色は緑色で品種により白色の班が入り、葉身は腎形で縁部分が拳状浅く裂けに、葉序は互生葉序につきます。
チドメグサの栽培方法
園芸では、蓮の葉を思わせる様な丸く可愛らしい葉を鑑賞する目的だったり、幾つかの品種で見られる白色の班が入る葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられる事が多いです。チドメグサは乾燥した土壌から水中まで様々な場所で育つため、地面を被覆するグランドカバーとして利用されたり、またビオトープの中の池で育てられたり、またアクアリウムの中で育てられたりします。