- 原産:オーストラリア
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:ウエストリンギア(Westringia)
- 種:フルティコサ(fruticosa)
- 別名:オーストラリアン・ローズマリー/コウスタル・ローズマリー(coastal rosemary)/コウスタル・ウェストリンギア(coastal westringia)
- 品種:ブルージェム(westringia fruticosa blue gem)
- 開花時期:4月~11月(環境が合えば周年)
- 花の色:青色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:常緑低木
- 草丈:約100~150cm
- 誕生花:
- 花言葉:誠実/真実の愛
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/生垣
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ウエストリンギア(ブルージェム)とは!?
ウエストリンギア(ブルージェム)は一般的な種よりも多花性の性質があり、鮮やかな青紫色(~紫色)の花を多数咲かせる所が魅力です。また濃い青緑色の葉が落ち着いた雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。樹形はブッシュ状で丸みを帯びた形をしており、高さ約100(~150)cm、幅約100(~150)cmまで成長します。
ウエストリンギアとは!?
ウエストリンギアは学名Westringia fruticosa、別名では「オーストラリアン・ローズマリー」や「コウスタル・ローズマリー(coastal rosemary)」等とも呼ばれるオーストラリア原産の常緑低木です。
ウエストリンギアの語源(由来)
- 属名のWestringiaはスウェーデンの医師のJohan Peter Westringへの献名です。
- 種小名のfruticosaはラテン語で「低木の」「潅木状の」を意味しています。
ウエストリンギアの特徴(魅力)
- ウエストリンギアは茎の一定の箇所から輪を描く様に生じる4個の葉と、ローズマリーを思わせる様な外観をしている所が特徴です。
- また理想的な環境であれば一年を通して花が開花します。ただし疎らに咲くためそれほど鑑賞価値は高くありません。
- 花は腋性(葉腋から生じる)で、茎を囲うようにシソ科特有の唇形の花を咲かせます。
- 葉は輪生葉序、輪生葉序は茎の一定の箇所から輪を描く様な4個の葉を生じさせます。
- 葉は形は線形(~披針形)で多肉質、長さは約2cmで、白色の毛が生えています。
- 葉はふつう緑色ですが、洗練された印象を与える白緑色の葉色や、明るく爽やかな印象を与える黄色の葉色等があるため、品種を選んでカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
- ウエストリンギアの生垣は、とりあえず境界を示す目的で利用されることが多く、優雅に広がる美しい樹形や葉色を楽しむ目的で利用されます。
- ウエストリンギアはあまり背が高くならないためフォーマルな生垣に求められることが多い【目隠し効果・騒音対策】などの機能は殆どありません。
- ウエストリンギアの生垣の植え付け間隔は約50cmです。自然樹形(インフォーマルヘッジ)で楽しむ場合は成熟時の横幅を目安にして広めに植え付け間隔をとります。
- ウエストリンギアは乾燥に対して非常に強い耐性があります。
- 一方で湿度の高い環境を苦手にしており、夏の高温多湿で生育不良を引き起こす事もあるため注意が必要です。
ウエストリンギアは樹高が約100(~200)cm、幅は200(~500)cm、樹形はブッシュ状で丸みを帯び、茎はよく枝分かれして直立もしくは斜上に伸びます。葉序は輪生葉序、輪生葉序は茎の一定の箇所から輪を描くように4個の葉が出ます。葉色は緑色で白色の毛が生えています。葉身は長さ約2cm、葉身の形は線形もしくは披針形、多肉質です。花序は腋性、花冠は唇形花、唇形花は直径約2cm、上唇は浅く2裂、下唇は3裂します。
ウエストリンギアの園芸品種の紹介
ウエストリンギアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ウエストリンギアの珍しい種類、主な種やおすすめの園芸品種の紹介【2022】
ウエストリンギア(ブルージェム)の育て方
花壇の土づくり
日当たり
ウエストリンギア(ブルージェム)は直射日光が6時間以上あたる日向から直射日光が3時間から5時間の半日影までで育てられます。
土壌の土質
ウエストリンギア(ブルージェム)は通気性がよく有機物が適度に入る肥沃な土壌を好みます。基本的には幅広い土壌で育てる事が出来ますが、雨の後もジメジメした状態が続く排水性の悪い土壌は生育不良を引き起こす原因となるため、水捌けの悪い粘土質な土壌は避けましょう。植え付け前にしっかり土壌診断を行い、水捌けのよい砂壌土から壌土に改善してから植え付けを行いましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ウエストリンギア(ブルージェム)は多くの日光(光)を必要とします。そのため基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。また屋内で育てる場合は、窓際などの日当たりの良い場所で管理しましょう。
培養土
ウエストリンギア(ブルージェム)は通気性の高い草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
地植え
ウエストリンギア(ブルージェム)は乾燥に強いため、地植えしている場合は極端に乾燥する場合を除いて、基本的には降水のみで育てられます。ただし土の中に指を入れて湿り気がない場合、葉や茎が萎れている場合は直ちに水やりを行いましょう。
鉢植え
ウエストリンギア(ブルージェム)を鉢植えで育てる場合は土の乾燥が早くなるため、定期的な水やりが必要になります。ただし水やりを行い過ぎてジメジメとした環境が続くと根腐れしてしまうため、土が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
肥料の与え方
ウエストリンギア(ブルージェム)はある程度、肥沃な土壌であれば多くの肥料を必要としません。必要に応じて毎年1度、早春から春に緩効性肥料を与えておけば、追肥は不要です。
剪定のやり方
ウエストリンギア(ブルージェム)の剪定は形状を維持する目的で行われます。基本的には丸みを帯びドーム状の樹形をつくるため、それに合わせて表面を軽く切り戻すか、少し強めに切り戻します。剪定しない場合は、茎が徒長して間延びして疎らな樹形になる傾向があるため、定期的に剪定した方がよいでしょう。
剪定する方法
- 剪定の時期は早春もしくは花がある程度終わった後に行います。
- 初めに株全体を観察して枯れた茎・損傷した茎(折れてる茎等)・病気の茎を探して、これを根元から間引き剪定して取り除きます。
- 次に剪定バサミやヘッジトリマーを利用して、樹形の形に合わせて株の表面をなぞるように5~15cmほど刈り込み剪定もしくは、切り戻し剪定しましょう。
- 刈り込み剪定を繰り返す事で、茎は枝分かれを繰り返して株は密になるため、成熟した時の樹形も美しくなります。
オススメの刈り込み鋏とヘッジトリマー
夏越しする方法
ウエストリンギア(ブルージェム)は夏の暑さに耐えますが、多湿を苦手にしており、特に暑さと多湿のストレスが組み合わさる高温多湿を苦手にしています。そのため必要に応じた夏越し対策が必要です。
ウエストリンギアの夏越し対策
- 湿度の高い環境を嫌うため乾燥した場所で管理しましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
- 鉢植えの場合は雨に当たらない場所に移動すると良いでしょう。
- 地植えの場合は雨の当たりにく場所で育てると良いでしょう。
- 直射日光がよく当たる場所
- 直射日光6時間以上が理想です。
- 土壌の排水性がよい場所
- 植付けの際に土壌改良をしっかりおこないましょう。
- ロックガーデンなど、周りより高い場所に植えると、水が下に流れやすく、排水性が高まり根腐れしにくくなります。
- 空気の流れがあり風通しがいい場所
- 周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると空気が停滞して湿気が溜まりやすくなります。改善しましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
冬越しする方法
Hardiness:4a~8b
ウエストリンギア(ブルージェム)は軽い霜であれば耐えられるため、暖地であれば地植えで育てることも可能です。ただし強い霜が降りると枯れてしまうため、必要に応じて冬越し対策が必要になります。
ウエストリンギアの冬越し対策
- 軽い霜が降りる地域であらば、霜対策として腐葉土などでマルチングをしたり、不織布などを被せるとよいでしょう。
- 支柱を立ててビニールを被せるとより対策効果が上がります。
- 鉢植えで育てている場合は、霜の当たらない軒下に移動したり、凍結が心配な場合は屋内や温室に移動したりするとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
ウエストリンギアは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- ウエストリンギアの挿し木時期は晩春から夏が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
ウエストリンギアの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ウエストリンギアの病気
ウエストリンギアの害虫