鉢植えとは、植木鉢(別名:コンテナ等)などに植物の苗を植え付けて栽培することです。
このページでは【苗の植え付けの手順】【培養土の作り方】【植木鉢(プランター)の選び方】を、多くの人が気になる順番に詳しく紹介しています。これを参考に、植物に合う培養土を作成したり、気に入った鉢を見つけて、それに植物を植え付けて栽培に挑戦してみましょう❣️
■苗の植え付けの手順
①必要なものを準備

- 植物の苗
- 容器(植木鉢など)
- スコップ
- 培養土
- 鉢底ネット
- 鉢底石
- ジョーロ
- 園芸シート・厚手ビニール袋※培養土を配合する時にあると便利
②鉢底石を敷く

植木鉢の底に、鉢底ネットと鉢底石(大粒の軽石など)をいれます。これは、鉢底の穴から園芸用土が流出するのを防ぎ、排水性を向上させます。
鉢底石の量は、植木鉢の深さの5分の1程度を目安にして入れましょう。
③培養土を少し入れる

培養土を植木鉢の3分の1~半分程度の高さまで入れます。
④苗と根の扱い

苗の根の扱いは植物や根の状態で変わります。
移植を嫌う植物の場合は、ポットから出した苗は、出来るだけ土を崩さないように扱います。
移植が問題なく行える植物は、少し土を落とし、根をほぐして植えた方が根張りがよくなります。特に根鉢を形成し、内側に根が向かっている場合は、根鉢を切ったり、強くほぐしたりして、下方向に根が向かうように誘引しましょう。
⑤苗の高さを調節

植木鉢の中にある培養土の上に苗を置きます。その時、苗の肩の高さが、鉢植えのトップの2~3cm程度下に来るように培養土の量を増減して調節しましょう。この2~3cmの空間が【ウォータースペース】になり、灌水時に水が溢れるのを防ぎます。
⑥培養土を隙間なく入れる

苗の向きも調節し、培養土の上で固定しながら、周りに残りの培養土を入れます。
ある程度、苗の周りに培養土が入ったら、鉢の側面を軽く手でトントンと叩き、根と土の間に隙間ができないようにしっかりなじませます。また必要に応じて、割り箸などを使い苗の周りを突いて土を押し込み隙間を無くしましょう。
⑦灌水(水やり)
植え付けが完了したら、鉢底から水が勢いよく流れ出るまで水を与えます。この灌水で土が沈みこんで空間がなくなり、根と土が馴染みます。もし土が大きく沈んでしまった場合は培養土を苗の肩部分まで足しましょう。
■培養土の作り方
- 培養土の配合例
- 園芸用土の種類
- 植木鉢のサイズと容量
培養土とは、数種類の用土(赤玉土・腐葉土等)を物理性・化学性・生物性を考慮してブレンドした土です。この培養土は、植物の生態に即しながら【自生地と栽培地の気候と環境の差異】【高頻度な灌水管理への適応】【鉢内での物理性維持】という条件を満たすものが作成されます。
ここでは【バイオーム※1】と【植生と生育環境※2】のふたつの視点から、その土地が持っている特性(通気性・排水性・保水性・保肥力(CEC)・肥沃度・pH)を分類し、日本の気候下での栽培における差異や鉢内環境を考慮して、理想的な培養土作りの方法と、その配合例を紹介しています。植物と栽培地の環境に最適な培養土作りの指針としてご活用ください。
- ※1 バイオーム:気候(気温・降水量)によって決定される、植生と動物相をひとつの大きな単位として区分(熱帯雨林、夏緑樹林、高山ツンドラなど)したものです。
- ※2 植生:特定の場所に集まる植物の集合体を指し、その植物の集まる場所の見た目(相観)などに基づいて、生育環境が草原・湿地・露頭などに分類されています。
●培養土の配合例
●温帯草原

- 概要:主に温帯または乾燥帯を中心に広がる草原の総称です。樹木が成長するのに十分な降水量が無いものの、砂漠化しない程度の十分な降水量があり、イネ科を中心とした草本類が優占します。
- 代表的な植物:アザミ属・エキナセア属・ルドベキア属・サルビア属・エリンジウム属など
- 土壌:温帯草原の代表的な土壌は【チェルノーゼム】や【栗色土(Kastanozem)】です。非常に肥沃で、農業が盛んに行われる土壌です。
- 通気性:高い
- 排水性:高い
- 保水性:高い
- 保肥力:高い
- 肥沃度:高い
- pH:中性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:団粒構造が非常に発達しています。
- 培養土:一般的に使用される草花の培養土の配合比率で栽培できます。自作する場合は物理性のバランスを考慮し、植物に合うpHに調整して培養土を作成しましょう。※鉢植えは、容積が限られ、頻繁な灌水で団粒構造が壊れやすいため、自生地の土とは違う培養土にします。
- 基本の配合:赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥適量
- 排水性の高い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト2割+腐葉土4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ピートモス(酸度調整済)4割+くん炭1割+元肥適量
- 肥沃な配合:赤玉土5割+ 腐葉土2割+完熟牛糞堆肥2割+ゼオライト1割+元肥適量
- 吊り鉢向けの配合:赤玉土(小粒)2割+パーライト3割+バーミキュライト2割+ピートモス(酸度調整済)3割+元肥適量
- 吊り鉢向けの配合②:ヤシ殻チップ(べラボン等)9割 +ゼオライト1割+元肥適量
- 花壇(大鉢)向け配合:パーライト3割+黒土3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+くん炭1割+元肥適量
- アルカリ性の培養土:上記の配合に苦土石灰を1~3g/L混ぜます。培養土が砂質の場合は少なめ、粘土質の場合は多めです。
●温帯林

- 概要:その名前が示すとおり、温帯に分布する森林の総称です。日本の大部分の森林は温帯林です。夏は暖かで、冬は低温になり、四季の変化が明瞭で、その中でも地域の細かな気候に適応した多様な森林が形成されます。生物の多様性が高く、冬に落葉が多いため、土壌は肥沃になる傾向があります。※一部の温帯林(硬葉樹林)を除きます。
- 代表的な植物:アジサイ属・ホスタ属(ギボウシ属)・ツバキ属・カエデ属など
- 土壌:代表的な土壌は【褐色森林土】または【アンドソル・黒ボク土(Andosol)】や【ルビソル(Luvisol)】です。土壌は腐植層が厚く団粒構造が発達しており肥沃です。
- 通気性:中程度・高い
- 排水性:中程度・高い
- 保水性:高い
- 保肥力:高い※火山土(黒ぼく土など)が由来となる場合はリン酸を固定するため肥沃度は下がることもあります。
- 肥沃度:高い
- pH:弱酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:団粒構造が非常に発達しています。
- 培養土:一般的に使用される花木・庭木・草花の培養土の配合比率で栽培できます。温帯草原の植物と比べて地上部が大きく成長し、物理的な安定(自立)を要するため、用土は比重が重めのものを使用します。自作する場合は物理性のバランスを考慮し、植物に合うpHに調整しながら培養土を作成しましょう。※鉢植えは、容積が限られ、頻繁な灌水で団粒構造が壊れやすいため、自生地の土とは違う培養土にします。
- 基本の配合:赤玉土(小粒)6割+腐葉土4割+元肥適量
- 排水性の高い配合:硬質赤玉土(小粒)4割+パーライト2割+バーク堆肥4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ピートモス(酸度調整済)4割+くん炭1割+元肥適量
- 肥沃な配合:赤玉土5割+ 腐葉土2割+完熟牛糞堆肥2割+ゼオライト1割+元肥適量
- 吊り鉢向けの配合:赤玉土(小粒)2割+パーライト3割+バーミキュライト2割+ピートモス(酸度調整済)3割+元肥適量
- 花壇(大鉢)向け配合:日向土3割+黒土3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+くん炭1割+元肥適量
- アルカリ性の培養土:上記の配合に苦土石灰を1~3g/L混ぜます。培養土が砂質の場合は少なめ、粘土質の場合は多めです。
●熱帯林

- 概要:その名前が示すとおり、熱帯に分布する森林の総称です。生命の宝庫と呼ばれるほどに、生物の多様性が高く、数十mに達するほどの高木が多数密生しています。生物の多様性がある一方で、高温による有機物の分解の早さや、降水量の多さから、腐植層は浅く肥沃度は低い傾向にあります。
- 代表的な植物:モンステラ属・フィロデンドロン属・アンスリウム属・カラテア属・スパティフィラム属など
- 土壌:代表的な土壌は【フェラルソル(Ferralsol)】や【アクリソル(Acrisol)】です。土壌は高度に風化し、腐植層が薄く痩せており、鉄やアルミニウムが酸化することで土壌の色が赤色・赤褐色・黄色をしています。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:中程度
- 保肥力:低い
- 肥沃度:低い
- pH:強酸性・酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:熱帯林の土壌は痩せていますが、植物は十分な栄養を補給しています。これは、熱帯雨林に十分な動植物の遺骸があり、この有機物(遺骸)は高温多湿環境で素早く分解、多雨で流亡し土壌に残りませんが、分解された栄養素を植物が素早く吸収し、これを繰り返す自然な循環システムが出来上がっているためです。そのため、土壌は自生地に似せるのではなく、保肥力を高め栄養を十分与えられる土壌で栽培した方がよいでしょう。
- 培養土:培養土を購入する場合は観葉植物または着生植物の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、一般的な草花の培養土よりも通気性を重視するため粒子を粗めにし、硬質または分解が緩やかで劣化しにくい用土、屋内に持ち込むため清潔感を保てる用土、地上部が大きく成長し、物理的な安定(自立)を要するため、用土は比重が重めのものがおすすめとなります。
- 基本の配合:硬質赤玉土(小粒)6割+ピートモス4割+元肥適量
- 排水性の高い配合:硬質赤玉土(小粒)4割+日向土2割+ベラボン4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:日向土(細粒・小粒)5割+ベラボン2割+ピートモス2割+軽石1割+元肥適量
- 肥沃な配合:硬質赤玉土5割+ バーミキュライト1割+腐葉土1割+ピートモス2割+ゼオライト1割+元肥適量
- 吊り鉢(軽量な鉢植え)向けの配合:ヤシ殻チップ(ベラボン等)9割 +ゼオライト1割+元肥適量
- 着生植物:ヤシ殻チップ(べラボン等)10割 +元肥適量
- 着生植物②:水ゴケ = 10割+元肥適量
- 着生植物③:バークチップ(細粒・Sサイズ) = 10割+元肥適量
- 岩生植物:軽石 6割+バーク3割+ゼオライト1割+元肥適量
- アルカリ性の培養土:上記の配合に苦土石灰を1~3g/L混ぜます。培養土が砂質の場合は少なめ、粘土質の場合は多めです。
●雲霧林

- 概要:熱帯・亜熱帯の標高800~3500mの山岳地帯に位置し、通年または季節的に雲霧に包まれる森林です。通常の降雨に加えて、この森林は雲霧からの直接的な水分供給にも依存しています。多様な生態系が見られ、特に着生植物の多様性が顕著です。
- 代表的な植物:ラン科・ウツボカズラ属・フクシア属・ストレプトカーパス属など
- 土壌:代表的な土壌は【アンドソル・(Andosols)】【ヒストソル(Histosol)】です。一般的な熱帯雨林と違い、標高が高い場所にあるため、低温と過湿により有機物の分解が停滞し、酸性の有機物層(泥炭状)が厚く堆積する傾向にあります。
- 通気性:高い
- 排水性:高い
- 保水性:極めて高い
- 保肥力:高い
- 肥沃度:中程度
- pH:強酸性~弱酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 湿度:高湿度で常に湿潤ですが、停滞水は嫌うため注意が必要です。日本は雲霧林と比べると乾燥してるため、植物をグルーピングしたり、植物のそばに池を作るなどして高湿度な微気候を形成させるとよいでしょう。
- 備考:栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいため入れ過ぎには注意が必要です。また低地は高温になり根を傷めやすいため、マルチング資材(バークチップなど)で地表を覆うとよいでしょう。
- 培養土:培養土を購入する場合は観葉植物または山野草や着生植物の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、一般的な熱帯林の培養土と比べ有機物の含有率が高めで、肥沃な土を好む傾向があり、また比較的草丈・樹高が低いため用土の比重を抑え培養土を軽くできます。培養土は屋内に持ち込むため清潔感を保てる用土がおすすめです。
- 基本の配合:硬質鹿沼土4割+ピートモス4割+ベラボン2割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:硬質鹿沼土3割+日向土(細粒・小粒)2割+ベラボン2割+ピートモス2割+軽石1割+元肥適量
- 肥沃な配合:硬質鹿沼土4割+ 完熟腐葉土3割+ピートモス2割+ゼオライト1割+元肥適量
- 吊り鉢(軽量な鉢植え)向けの配合:ヤシ殻チップ(ベラボン等)9割 +ゼオライト1割+元肥適量
- 着生植物:ヤシ殻チップ(べラボン等)10割 +元肥適量
- 着生植物②:水ゴケ = 10割+元肥適量
- 着生植物③:バークチップ(細粒・Sサイズ) = 10割
- 岩生植物:軽石 6割+バーク3割+ゼオライト1割+元肥適量
- アルカリ性の培養土:上記の配合に苦土石灰を1~3g/L混ぜます。培養土が砂質の場合は少なめ、粘土質の場合は多めです。
●亜寒帯林

- 概要:亜寒帯に分布する森林の総称で、日本では北海道や高山で見られます。冬の厳しい寒さに適応した動植物が多く、一般的に常緑針葉樹が優占する森林が形成されます。
- 代表的な植物:リンネソウ属・トウヒ属・マツ属・シダ類など
- 土壌:代表的な土壌は通気性と排水性の高い【ポドゾル(Podzol)】ですが、湿地で見られる【ヒストソル(Histosol)】は有機物主体で停滞水により通気性・排水性が非常に悪いです。ポドゾルは基本的に砂質で水捌けのよい土壌で、表層には腐植層がありますが、これは強い酸性の腐植層となるため、植物が利用できる養分に乏しい痩せた酸性土壌です。
- 通気性:高い
- 排水性:高い
- 保水性:低い・中程度
- 保肥力:低い
- 肥沃度:低い
- pH:強酸性・酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:有機物は低温環境で分解が遅く、強酸性のため、植物が利用できる養分に乏しい痩せた土です。栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。また低地で栽培すると、高温で根を傷めやすいため、マルチング資材で地表を覆うのもおすすめです。また亜寒帯林の多くは菌根菌と共生し、栄養を補給しています。そのため、市販の菌根菌資材を極少量混ぜることも検討しましょう。
- 培養土:培養土を購入する場合はブルーベリー専用や山野草の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、基本的に砂質ですが、山野草よりも膨軟性を持たせ、有機質資材はピートモスを優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や腐葉土)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本配合:硬質鹿沼土(小粒・中粒)4割+赤玉土(小粒・中粒)2割+ピートモス4割+元肥少量
- 排水性高め:日向土(小粒・中粒)4割+硬質鹿沼土(小粒・中粒)2割+ピートモス3割+ゼオライト1割+元肥少量
- 肥沃な配合:硬質鹿沼土3割+赤玉土2割+ 完熟腐葉土2割+ピートモス2割+ゼオライト1割+元肥少量
- 湿地性の植物:ピートモス5割+水ゴケ3割+硬質鹿沼土(小粒・中粒)2割+元肥少量
●高山ツンドラ

- 概要:山岳地帯の中で森林限界より高い標高にあるバイオームです。森林限界を越えた場所では高木は生育出来ず、草本類や低木、コケ類や地衣類などが自生しています。
- 土壌:代表的な土壌は【レプトソル(Leptosol)】【クリオソル(Cryosol)】です。基本的に砂礫質で通気性・排水性が非常に高く、保水性・保肥力が低い土壌が大部分を占めます。動植物由来の遺骸(有機物)が少なく、低温でこれらを分解する微生物の働きも弱いため、腐植層は発達しません。ただし、未分解の有機物(泥炭など)が蓄積することがあります。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- 肥沃度:非常に低い
- pH:酸性・弱酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:有機物の分解が遅く、強い酸性のため、植物が利用できる養分に乏しい痩せた土です。栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。また低地は高温になり根を傷めやすいため、マルチング資材(富士砂・矢作砂)で地表を覆うとよいでしょう。
- 培養土:培養土を購入する場合は山野草の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ砂礫質(粒子大きめ)の無機質資材にし、過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少なく繊維質の多い有機質資材(ピートモスなど)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や腐葉土)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本配合:日向土(小粒・中粒)4割+硬質鹿沼土(小粒・中粒)3割+硬質赤玉土(小粒・中粒)2割+軽石1割
- 排水性高めの配合:富士砂5割+日向土 (小粒・中粒)3割+軽石2割
- 肥沃な配合:硬質鹿沼土(小粒・中粒)3割+軽石3割+赤玉土(小粒・中粒)2割+ ピートモス1割+ゼオライト1割+元肥少量
●地中海性植生

- 概要:一年を通して比較的温暖で、夏場の降水量が極端に少なく乾燥している点が特徴となります。この過酷な夏の乾燥に耐えるため、植物は独自の進化を遂げています。
- 代表的な植物:ラベンダー属・シクラメン属・オリーブ属・スイセン属など
- 土壌:代表的な土壌はテラロッサ【WRB分類:ルビソル(Luvisols)】や【レプトソル(Leptosol)】です。テラロッサは長年の風化により粘土質で保水性が高まっていますが、石灰岩の母岩の亀裂などにより排水路が発達しています。一方のレプトソルは、岩石の上に浅い土壌があり、通気性・透水性が極めて高く、有機物の堆積も少なく肥沃度も低いです。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い・中程度
- 保肥力:低い
- 肥沃度:低い
- pH:中性・弱アルカリ性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:地中海の代表的なテラロッサは粘土質で保水性が高い土壌ですが、これを夏に高温多湿になる日本で再現すると停滞水が発生し過湿で根腐れで枯死させるリスクが極めて高くなります。また日本の土のような有機物主体の土で栽培しても、夏に停滞水が発生し過湿で根腐れを引き起こしやすいため注意が必要です。地中海の植物は多くがアルカリ性土壌を好むため苦土石灰やくん炭で調節しましょう。
- 培養土:培養土を購入する場合はラベンダー専用の土やハーブの土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合を砂礫質(粒子大きめ)の無機質資材を多めにして、過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少なく繊維質の多い有機質資材(バーク堆肥など)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や馬糞堆肥など)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本の配合:硬質赤玉土(小粒)5割+バーク堆肥2割+日向土(細粒・小粒)3割+苦土石灰適量+元肥少量
- 肥沃な配合:日向土(細粒・小粒)4割+赤玉土(小粒)3割+腐葉土2割+くん炭1割+元肥少量
- 日陰(湿潤)の培養土:日向土(細粒・小粒)4割+赤玉土(小粒)2割+バーク堆肥3割+ゼオライト1割+元肥少量
- アルカリ性の培養土:苦土石灰は1~3g/L混ぜます。培養土が砂質の場合は少なめ、粘土質の場合は多めです。
●乾燥性灌木地

- 概要:降水量は少ないですが、砂漠ほどは乾燥しておらず草原と砂漠の中間的な環境です。植生は疎らで硬葉樹や乾性植物などの一部の植物が自生しています。
- 代表的な植物:ウエストリンギア属・ユッカ属・アガベ属・バンクシア属・プロテア属
- 土壌:代表的な土壌は【レプトソル(Leptosol)】です。多くの土壌は、砂礫質な土壌が多く通気性・排水性に優れている傾向にあります。また有機物の堆積も少なく、ほぼ腐植層もなく、保水能力も低いです。
- 通気性:高い
- 排水性:高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- 肥沃度:低い
- pH:酸性・中性・弱アルカリ性※植物により明確に違うため栽培ガイドを要確認
- 備考:栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。※一部の植物はリン酸を効率よく吸収する仕組みがあり、リン酸が多く含まれる土壌では根腐れを引き起こし枯死することもあるため注意が必要です。
- 培養土:培養土を購入する場合はサボテン・多肉植物の土や山野草の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ砂礫質(粒子大きめ)の無機質資材にし、過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少ない有機質資材(腐葉土など)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や馬糞堆肥など)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本配合:日向土(小粒・中粒)4割+硬質赤玉土(小粒・中粒)3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+元肥少量
- 排水性高めの配合:富士砂5割+日向土 (小粒・中粒)3割+軽石1割+バーク堆肥1割+元肥少量
- 肥沃な配合: 赤玉土(小粒・中粒)4割+日向土(小粒・中粒)2割+ 腐葉土2割+ゼオライト1割+くん炭1割+元肥少量
●海岸砂丘植生

- 概要:主に海(その他河川や湖)から供給される砂が、風によって堆積して形成される砂丘上で見られる植生です。砂丘は水分・栄養に乏しく、厳しい環境下にも耐えられる独自の適応を遂げた植物(匍匐茎の発達や肉厚の葉など)が見られます。
- 代表的な植物:イソギク・ハマナデシコ・ハマナス・ハイネズ・ハマゴウ属
- 土壌:代表的な土壌は【アレノソル(Arenosols)】です。砂質のため通気性・排水性が抜群に優れており、保水性・保肥力が著しく低いです。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:極めて低い
- 保肥力:極めて低い
- 肥沃度:極めて低い
- pH:中性・弱アルカリ性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:砂の粒子は小さかったり角が取れていると保水性が高まりすぎることがあるため、粒子の細かい物は避けて、角があり隙間の空くものを利用しましょう。
- 培養土:培養土を購入する場合はサボテン・多肉植物の土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ全て砂礫質(小粒程度)の無機質資材にし、複数の用土を組み合わせます。単体の砂で自生地を完全再現も出来ますが、鉢植えでは保水性・保肥力などが悪くなり維持管理が難しくなる傾向にあります。また過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少ない有機質資材(くん炭または完熟した腐葉土)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や馬糞堆肥など)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本の配合:矢作砂(小粒)6割+日向土(細粒・小粒)3割+くん炭1割+元肥少量
- 肥沃な配合:矢作砂(小粒)4割+日向土(細粒・小粒)3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+元肥少量
- アルカリ性の培養土:苦土石灰は1~2g/L混ぜます。
●露頭

- 概要:表層堆積物や土壌、植生に覆われることなく地表に直接露出している基盤岩です。土壌と呼べるものはほぼ存在せず、厳しい環境下(乾燥、強風、激しい温度変化、極端な貧栄養状態)に置かれており、ここに自生する植物は独自の適応を遂げています。
- 代表的な植物:イワヒバ属・ユキノシタ属・セダム属など
- 土壌:代表的な土壌は【レプトソル(Leptosol)】【レゴソル(Regosol)】です。一般に 礫質で通気性・排水性が抜群に優れています。基本的に有機物の堆積が少なく、腐植層もほとんどなく、保水能力も極めて低いです。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:極めて低い
- 保肥力:極めて低い
- 肥沃度:極めて低い
- pH:母材に依存※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。また夏場の高温で根を傷めるのを防ぐため、マルチング資材(富士砂・矢作砂)で地表を覆うのもおすすめです。また無骨な露頭の印象を強調するために、植木鉢は自然素材の溶岩の岩等を利用するのをおすすめします。
- 培養土:培養土を購入する場合はサボテン・多肉植物の土や山野草の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ砂礫質(粒子大きめ)の頑強な無機質資材にし、過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少ない有機質資材(腐葉土など)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や馬糞堆肥など)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本配合:日向土(小粒・中粒・大粒)4割+硬質鹿沼土(小粒・中粒)3割+硬質赤玉土(小粒・中粒)2割+軽石1割
- 排水性高めの配合:富士砂5割+日向土 (小粒・中粒)3割+軽石2割
- 肥沃な配合:硬質赤玉土(小粒・中粒)3割+軽石3割+赤玉土(小粒・中粒・大粒)2割+ バーク堆肥1割+ゼオライト1割+元肥少量
●サバナ

- 概要:明確な雨季と乾季があり、特に乾季は長く続くこともあるため、森林は発達せず、疎林または草原が広がるバイオームです。
- 代表的な植物:アカシア属・ユーカリ属・アロエ属・プルメリア属など
- 土壌:サバナの代表的な土壌である【フェラルソル】は、酸化鉄を含むため赤色をしており、通気性・排水性が抜群に高く、保水性や保肥力が低い、肥沃度の低い痩せた土壌です。またもう一つの代表的な土壌である【バーティソル】は粘土質で排水性が非常に悪く、水分量の変化で収縮と膨張を繰り返し土壌が不安定な挙動をし、ひび割れたりすることで知られています。
- 通気性:高い
- 排水性:高い
- 保水性:低い
- 保肥力:極めて低い
- 肥沃度:極めて低い
- pH:弱酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:排水性を重視するためロックガーデンやレイズドベッドへの植え付けをおすすめします。栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。
- 培養土:培養土を購入する場合はサボテン・多肉植物の土や山野草の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ砂礫質(粒子大きめ)の無機質資材にし、過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少ない有機質資材(腐葉土など)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機物資材(牛糞堆肥や馬糞堆肥など)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機物資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本配合:日向土(小粒・中粒)4割+硬質赤玉土(小粒・中粒)3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+元肥少量
- 排水性高めの配合:富士砂5割+日向土 (小粒・中粒)3割+軽石1割+バーク堆肥1割+元肥少量
- 肥沃な配合: 赤玉土(小粒・中粒)4割+日向土(小粒・中粒)2割+ 腐葉土2割+ゼオライト1割+くん炭1割+元肥少量
●砂漠

- 概要:年間の降水量よりも蒸発量が大幅に上回るため恒常的に水分が不足しており、土壌の多くは砂質で水分を保持する能力が極端に低いため、土の表面は常に乾いています。そのため植生の範囲が著しく狭く、自生しているのは乾性植物などの一部の植物に限られます。
- 代表的な植物:サボテン類・アガベ属・パキポディウム属・リトープス属など
- 土壌:代表的な土壌は【アレノソル(Arenosols)】【カルシソル(Calcisol)】です。基本的に砂質で手で握っても土は固まらず、ほぼ腐植層もなく肥沃度は無いに等しい土壌です。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:極めて低い
- 保肥力:極めて低い
- 肥沃度:極めて低い
- pH:中性・弱アルカリ性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:砂の粒子は小さかったり角が取れていると保水性が高まりすぎることがあるため、粒子の細かい物は避けて、角があり隙間の空くものを利用しましょう。栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。
- 培養土:培養土を購入する場合はサボテン・多肉植物の土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ全て砂礫質(小粒程度)の無機質資材にし、複数の用土を組み合わせます。単体の砂で自生地を完全再現も出来ますが、鉢植えでは保水性・保肥力などが悪くなり維持管理が難しくなる傾向にあります。また過肥・過湿を嫌うため有機質資材は極めて低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少ない有機質資材(くん炭または完熟した腐葉土)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や馬糞堆肥など)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本の配合:矢作砂(小粒)6割+日向土(細粒・小粒)3割+くん炭1割+元肥少量
- 肥沃な配合:矢作砂(小粒)4割+日向土(細粒・小粒)3割+腐葉土2割+ゼオライト1割+元肥少量
- アルカリ性の培養土:苦土石灰は1~2g/L混ぜます。
●ヒース

- 概要:エリカなどの灌木が広がる灌木地帯で、土壌は酸性で、水捌けがよく、栄養の乏しい不毛な荒れ地となっています。
- 代表的な植物:エリカ属・カルーナ属・シャクナゲなど
- 土壌:代表的な土壌は【ポドゾル(Podzol)】です。基本的に砂質で水捌けのよい土壌です。表面に腐植層がありますが、これは強い酸性の腐植層となるため、植物が利用できる養分に乏しい痩せた酸性土壌となります。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い・中程度
- 保肥力:低い
- 肥沃度:低い
- pH:強酸性・酸性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:有機物の分解が遅く、強い酸性のため、植物が利用できる養分に乏しい痩せた土です。栽培時に植物のためと思い肥沃にすると過肥・過湿を招き失敗する原因になりやすいです。pHがアルカリ性に傾くと要素欠乏を引き起こしやすい植物が多いため、培養土を作る際は酸性の用土を優先して使いましょう。またヒースに自生する植物の多くは菌根菌と共生し、栄養を補給しています。そのため、市販の菌根菌資材を極少量混ぜることも検討しましょう。
- 培養土:培養土を購入する場合はブルーベリー専用や山野草の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、培養土の割合をほぼ砂礫質(粒子大きめ)の無機質資材にし、過肥・過湿を嫌うため有機質資材は低く設定します。また有機質資材を使用する場合も、栄養素が少ない有機質資材(酸度未調整ピートモス)を優先して使用しましょう。栄養の多い有機質資材(牛糞堆肥や腐葉土)を使うと過肥や有機物の分解時の高温で根を傷めたり、有機質資材の入れ過ぎで保水性が高まり夏場に蒸れて根腐れを引き起こしたりする原因にもなります。
- 基本配合:硬質鹿沼土(小粒・中粒)4割+赤玉土(小粒・中粒)2割+ピートモス4割+元肥少量
- 排水性高め:日向土(小粒・中粒)4割+硬質鹿沼土(小粒・中粒)2割+ピートモス3割+ゼオライト1割+元肥少量
- 肥沃な配合:硬質鹿沼土3割+赤玉土2割+完熟バーク堆肥2割+ピートモス2割+ゼオライト1割+元肥少量
- 湿地性の植物:ピートモス5割+水ゴケ3割+硬質鹿沼土(小粒・中粒)2割+元肥少量
●湿地

- 概要:陸域と水域の移行帯(エコトーン)で、季節的または恒久的に水で覆われるか、土壌が水で飽和している場所(湖、沼、湿原、干潟、マングローブ林)です。水と土壌の相互作用によって特有の生態系が形成されます。
- 代表的な植物:アヤメ属・ミゾカクシ属・オランダカイウ属・サギソウ属・ミズバショウ属など
- 土壌:代表的な土壌は【ヒストソル(Histosol)】【グライソル(Gleysol)】です。泥炭やシルトや粘土で構成されている事が多いため、保水性・保肥力が高めです。場所によっては砂礫質なこともあります。
- 通気性:極めて低い
- 排水性:極めて低い
- 保水性:極めて高い
- 保肥力:高い
- 肥沃度:高い
- pH:酸性・中性※植物の栽培ガイドを要確認
- 備考:停滞水により土壌は水で飽和しているか、水で覆われています。
- 培養土:培養土を購入する場合は水生植物の土や睡蓮・ハスの土の培養土を購入すると良いでしょう。自作する場合は、粘土質(荒木田土や赤玉土など)をベースにして、必要に応じて完熟腐葉土などを入れましょう。
- 単体:けと土10割+元肥適量
- 単体②:荒木田土:10割+元肥適量
- 基本配合:荒木田土6割+赤玉土3割+ゼオライト1割+元肥適量
- 肥沃な配合:荒木田土5割+赤玉土3割+完熟腐葉土2割+元肥適量
- 清流(酸素)を好む植物:水ゴケ4割+硬質赤玉土+硬質鹿沼土(小粒・中粒)2割+元肥適量
- 練る工程:一般的に【荒木田土】や【けと土】の培養土を使う場合は、事前に少量の水を加えながら、水と用土を混ぜて耳たぶ程度の硬さの泥にします。これをすることで重く密度の高い粘土となり、植物体をしっかり支える土台になり、保水性・保肥力が高まります。一方で、清流などに自生もする酸素を好む植物などは土を練らず、土粒の間に水(酸素)が通る道を作っておいて下さい。
- 水深:栽培する植物の自生地に合わせて栽培環境を整えます。
- 湿生植物:植物体の根元が水に浸かる程度または水を多く含んでいる土壌を好む植物です。根が水中でも呼吸出来る仕組みを持っているため、水位がある程度上がっても短期間であれば問題なく育ちます。また常に水に浸かっていなくても土壌に湿り気があれば問題なく育つことが出来ます。そのため、基本的には土壌を水で飽和させるのみで、水で覆いません。
- 抽水植物:植物体の根と下部の茎葉が水面下にあり、茎および葉の一部が水面上に出て生息している植物です。水深は栽培する植物で変わりますが10~30cm程度の水で覆います。
- 浮葉植物:植物体の根が水底についていて、水面に葉や花を浮かべる植物です。水深は栽培する植物で変わりますが10~30cm程度の水で覆います。
- 浮遊植物:植物体の根が水底についておらず、水面に浮かび漂いながら生息する植物です。栽培の際には、地表を水面が覆っていれば水深の制限は基本的にありません。
- 沈水植物:植物体が完全に水面下にある植物です。水深は極端な深さでなければ問題なく、水深約20~50cm程度の範囲で栽培するとよいでしょう。
●園芸用土の種類
●無機質資材
赤玉土・硬質赤玉土
- 赤玉土の概要:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに選別されたもので擬似的な団粒構造を持っている園芸用土です。
粒度:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い - 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:極めて高い
- 保肥力:中程度・高い※リン酸を固定しやすく、植物がリン酸を吸収しにくくなる傾向にあります。
- pH:弱酸性
- 比重(乾燥時):約0.8
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、pHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすいです。
- 利点:擬似的な団粒構造を持っているため、植物が欲しい時に水分・養分・空気を得ることが出来る空間を作ることが出来ます。
- 欠点:上記で述べた通りリン酸を固定しやすいため、リン酸を多めに施肥する必要があります。赤玉土の粒は崩れやすく微塵が出やすいため、長期間使い続けると通気性・排水性を悪化させやすい傾向があり、植え替え時再利用出来る割合も少ない傾向があります。
- 用途:多肉植物から湿性植物までほとんど全ての植物で利用可能です。無菌で雑菌が繁殖しにくいため挿し木・種まき用土・観葉植物の土として利用されます。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多いです。
鹿沼土・硬質鹿沼土
- 鹿沼土の概要:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い - 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:高い
- 保肥力:中程度・低い
- pH:酸性(pH4~5)
- 比重(乾燥時):約0.6
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- 比較:赤玉土と比べるとpHが酸性に強く、保水性が劣ります。軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 欠点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がいいでしょう。軽石の中ではやや脆いため使い続けると割れたり微塵が出てきやすい。
- 利点:硬質な軽石の中では鹿沼土は保水性が高いため非常に扱いやすい。濡れると色が変わるため灌水時の水やり判断に利用されています。
- 用途:サツキなどの酸性土壌を好む低木や草花、また高い排水性があることから多肉・サボテン・山野草など幅広い植物の用土として利用されます。
- 硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
パーライト
- 概要:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い・中程度
- 保肥力:低い
- pH:中性
- 微生物:無菌
- 比重(乾燥時):約0.1
- 比較:黒曜石系のパーライトは、表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れています。真珠岩系は表面が粗く多孔質なため黒曜石系と比べ保水性が比較的良好です。
- 利点・欠点:安価なため高コスパで通気性・排水性を改善出来ます。比重が軽いため重量のある植物を支えるのが難しいです。水に浮くため、灌水時に流亡することがあります。
- 用途:比重が非常に軽いためハンギングバスケットなどの培養土に重宝されます。軽い草花であれば基本用土として活用することも可能です。多肉植物や草花の用土に利用されており、通気性・排水性の改善にも重宝されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などにも利用されています。
バーミキュライト
- 概要:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた園芸用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:高い
- 排水性:中程度
- 保水性:極めて高い
- 保肥力:極めて高い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:中性
- 比重(乾燥時):約0.1
- 利点・欠点:安価なため高コスパで保水性・保肥力を改善出来ます。比重の重い用土と併用すると粒が潰されて通気性が悪化し、過湿になりやすい傾向にあります。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。多肉植物から湿性植物まで、保水性・保肥力を高める用土として、幅広く利用されています。また比重が非常に軽いためハンギングバスケットなどの培養土に重宝されます。また高温処理で無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などにも利用されています。
日向土(別名:ボラ土)
- 概要:日向土(別名:ボラ土)は、宮崎県南部で産出される軽石の一種です。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:中程度
- 保肥力:低い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:弱酸性
- 比重(乾燥時):約0.6
- 比較:一般的な軽石と比べ保水性が高いです。
- 利点・欠点:非常に硬質で何度でも再利用しやすいです。保肥力がほぼ皆無なため他の用土で補う必要があります。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。多肉植物や草花まで、通気性・排水性を高める用土として、幅広く利用されています。
川砂
- 概要:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:中性
- 比重(乾燥時):約1.5
- 比較:軽石と比べ保水性がほぼ無く、非常に硬質です。海砂と比べ塩分がない。
- 利点・欠点:硬質でほぼ劣化しないため花壇などの土壌改良に使いやすいです。保水性・保肥力がほぼ無いため用途が限られます。比重が重いため、背の高い植物の転倒防止に役立つ反面、重量があるため移動が難しくなり、また頑丈な植木鉢でないと破損する可能性があります。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。砂丘・砂漠・高山地帯などに自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
富士砂
- 概要:富士砂とは富士山周辺で産出される黒くて比重の重い火山礫です。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・微粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:弱酸性・中性
- 比較:川砂と比べ多孔質でゴツゴツとした凹凸があるため通気性が高いです。
- 利点・欠点:綺麗な黒色をしているため見た目が良い。硬質で劣化が非常に緩やかなため長期使用しやすいです。保水性・保肥力がほぼ無いため用途が限られます。比重が重いため、背の高い植物の転倒防止に役立つ反面、重量があるため移動が難しくなり、また頑丈な植木鉢でないと破損する可能性があります。
- 用途:盆栽などの化粧砂と利用されたり、マルチング資材として利用されます。ただし、黒色は熱を吸収するため土壌を高温にする恐れがあり注意が必要です。土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。砂丘・砂漠・高山地帯などに自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽・東洋ラン等の育成でよく利用されます。
矢作砂
- 概要:矢作砂とは愛知県矢作川流域で産出される花崗岩の風化した硬い川砂です。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・微粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:弱酸性・中性
- 比較:通常の川砂と比べゴツゴツとした凹凸があるため通気性が高いです。
- 利点・欠点:花崗岩特有の光沢があり宝飾品のような美しい見た目をしています。硬質で劣化が非常に緩やかなため長期使用しやすいです。保水性・保肥力がほぼ無いため用途が限られます。比重が重いため、背の高い植物の転倒防止に役立つ反面、重量があるため移動が難しくなり、また頑丈な植木鉢でないと破損する可能性があります。
- 用途:盆栽などの化粧砂と利用されたり、マルチング資材として利用されます。白色は熱を反射するため土壌を高温から守ります。土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。砂丘・砂漠・高山地帯などに自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽・東洋ラン等の育成でよく利用されます。
桐生砂
- 概要:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ黄褐色から赤褐色の火山礫です。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・微粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:弱酸性・中性
- 比重(乾燥時):約1.3
- 比較:川砂と比べ多孔質なため保水性が適度にあります。
- 利点・欠点:硬質で劣化が非常に緩やかなため花壇などの土壌改良に使いやすいです。保水性・保肥力がほぼ無いため用途が限られます。比重が重いため、背の高い植物の転倒防止に役立つ反面、重量があるため移動が難しくなり、また頑丈な植木鉢でないと破損する可能性があります。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。砂丘・砂漠・高山地帯などに自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽・東洋ラン等の育成でよく利用されます。
軽石
- 概要:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で軽くなった火山礫です。
- 粒の大きさ:大粒・中粒・小粒・細粒※小さい方が保水性が高い
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い・中程度
- 保肥力:低い
- 微生物:無菌またはほぼ含まれない
- pH:中性
- 比重(乾燥時):約0.4~0.6
- 比較:川砂と比べ多孔質なため保水性が適度にあります。
- 利点・欠点:衝撃に弱いですが比較的硬質で何度でも再利用しやすいです。保肥力がほぼ皆無なため他の用土で補う必要があります。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。砂丘・砂漠・高山地帯などに自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽・東洋ラン等の育成でよく利用されます。
荒木田土(別名:田土)
- 概要:荒木田土(別名:田土)は水田や河川に堆積した粘土質の集積土です。また関東地方で採取される田土を荒木田土と呼んでいます。
- 通気性:低い
- 排水性:低い
- 保水性:極めて高い
- 保肥力:極めて高い
- 微生物:微生物が多い
- pH:弱酸性・中性
- 比重(乾燥時):約1.2
- 利点・欠点:土壌の保水性・保肥力を改善出来ます。比重が重いため、背の高い植物の転倒防止に役立つ反面、重量があるため移動が難しくなり、また頑丈な植木鉢でないと破損する可能性があります。粘土質で、通気性・排水性が悪く、単体で使用すると乾燥した時に硬く固まりやすい傾向にあります。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。湿地に自生する水生植物の用土に使われたり、菊や盆栽の用土として使われたりしています。
ゼオライト
- 概要:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 利点・欠点:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力(CEC)などの効果があります。そのため、根腐れ防止、肥料の流失防止、肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料成分が吸着されて効きにくくなるなどの欠点があります。
- 用途:水質浄化のため水耕栽培で利用されたり、また保肥力を高めるため土壌や培養土に5~10%程度混ぜて使われることが多いです。
石灰
- 石灰:石灰は石灰岩を原料にして作られた、生石灰・消石灰・炭酸カルシウムなどの総称です。園芸では主に消石灰・苦土石灰・有機石灰が土壌改良材または肥料として利用されます。
- 特徴:強いアルカリ性のため、酸性土壌を中和またはアルカリ性に変えることができます。カルシウムが主成分になっているため土壌にカルシウムの補給ができます。このカルシウムの効果で植物の細胞壁などが作られ病害虫に強い植物体になる効果が期待できます。
- 消石灰の特徴:消石灰はPH12前後と高アルカリ性で、土壌をアルカリ性にする力が最も強く速効性があります。ただし、効き目が強いため、入れ過ぎると団粒構造が破壊されて土が硬くなったり、消石灰が馴染む前に苗を植え付けたりすると肥焼けを起こして根腐れを引き起こすことがあります。
- 苦土石灰の特徴:苦土石灰は石灰とマグネシウムを含んだ土壌改良材または肥料です。そのため、カルシウムの他に中量要素のマグネシウムの補給ができます。また消石灰と比べて反応が緩やかで根を傷めるリスクが低いため、散布後すぐに植え付けが可能です。土壌をアルカリ性にする力は消石灰よりも弱く、有機石灰よりも強めになります。
- 有機石灰の特徴:有機石灰は、炭酸カルシウムを多く含んだ貝殻・卵の殻などを焼いたり粉砕したりして作られた土壌改良材または肥料です。有機石灰は、微生物を殺菌してしまう消石灰と違い、アルカリ性が低めなため殺菌効果は抑制されており、有機物やミネラル等の微量要素を含んでいるため微生物の働きを活性化する働きがあります。土壌をアルカリ性にする力は消石灰・苦土石灰よりも弱めになります。
●有機質資材
腐葉土
- 概要:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた用土です。
- 通気性:高い
- 排水性:高い
- 保水性:高い
- 保肥力:極めて高い
- pH:弱酸性
- 注意点:未熟な腐葉土は分解時の発酵で土壌が高温・酸欠になり根腐れを引き起こすことがあるため、完熟の物を選びましょう。未熟な腐葉土には茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりします。完熟していると、見た目が黒っぽく、葉の断片が小さくなっています。
- 比較:ピートモスと比べて、微量要素を含有するため植物の成長を助けます。また水分を弾くような性質がありません。一方で、微生物を含み無菌ではありません。
- 利点:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなります。また団粒化が促されて物理性(通気性・排水性・保水性)が向上したり、陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分(微量要素)を含有するため成長を補助したりする効果が期待出来ます。
- 用途:土壌・培養土の団粒化を促し肥沃さを高めたり、物理性(通気性・排水性・保水性・保肥力)を高めたり、生物性を高めたりする用土として利用されます。
ピートモス
- 概要:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 通気性:高い
- 排水性:中程度・高い
- 保水性:極めて高い※完全な乾燥時は水を弾き吸水性が悪くなります
- 保肥力:高い
- pH:酸性
- 比較:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱いです。その一方で、ほぼ無菌で清潔感があります。乾燥時の撥水性が高いため、一度乾燥すると水を弾き吸水しにくい性質があります。
- 利点・欠点:腐葉土と比べて分解速度が非常に緩やかで長持ちします。膨軟性が非常に高く空気の通りが良くなります。また団粒化が促されて物理性(通気性・排水性・保水性)が向上したり、陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したりします。ただし前述の通り養分を含みません。pHが3~4の酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用して下さい。
- 用途:土壌・培養土の団粒化を促したり、物理性(通気性・排水性・保水性・保肥力)を改善したりする用土として利用されます。
バーク堆肥
- 概要:バーク堆肥は、樹木の樹皮を発酵させて作られた土壌改良材または特殊肥料です。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:高い
- 保肥力:高い
- pH:弱酸性・中性
- 注意点:未熟なバーク堆肥は分解時の発酵で土壌が高温・酸欠になり根腐れを引き起こすことがあるため、完熟の物を選びましょう。完熟したバーク堆肥は見た目が黒っぽく、断片が小さくなっています。発酵が未熟なものは、株元にマルチして使用した方がよいでしょう。
- 比較:腐葉土と比べて、C/N比が高く、難分解性有機物のリグニンを多く含むため膨軟性が長く続く傾向があります。
- 利点・欠点:バーク堆肥は繊維が多く土壌の膨軟性を高める効果が非常に高く、また分解が非常に緩やかなため長持ちします。また団粒化が促されて物理性(通気性・排水性・保水性)が向上したり、陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分(微量要素)を含有するため成長を補助したりする効果が期待出来ます。完熟したバーク堆肥であれば問題ありませんが、未熟なバーク堆肥はC/N比が高いため大量に土壌に入れると分解時に微生物が窒素を余計に使い窒素飢餓を引き起こす事があります。そのため、窒素肥料を多めに入れたり、マルチング資材で使用するのがおすすめです。未熟な針葉樹のバーク堆肥に含まれるタンニンやフェノール類が発芽抑制・生育障害を引き起こすことがあります。出来るだけ完熟したバーク堆肥を選びましょう。
- 用途:土壌・培養土の団粒化を促し肥沃さを高めたり、物理性(通気性・排水性・保水性・保肥力)を高めたり、生物性を高めたりする用土として利用されます。
牛糞堆肥
- 概要:牛糞堆肥は、牛糞を主原料にして、籾殻・藁・オガクズなどを加えて、微生物の力で発酵させて作られた土壌改良材または肥料です。
- 通気性:中程度・高い※副資材に依存します。
- 排水性:中程度・高い※副資材に依存します。
- 保水性:高い
- 保肥力:高い・極めて高い
- pH:中性・弱アルカリ性
- 注意点:未熟な牛糞堆肥は分解時の発酵で土壌が高温・酸欠になり根腐れを引き起こすことがあるため、完熟の物を選びましょう。完熟した牛糞堆肥は見た目が黒っぽく、悪臭がありません。
- 比較:腐葉土と比べて、微量要素を多く含有しており、また窒素・リン酸・カリの肥料成分も少量ですが含有しています。
- 利点・欠点:バーク堆肥などの植物主体の堆肥と比べると膨軟性は控えめな傾向にあります。土壌の団粒化を促し物理性(通気性・排水性・保水性)を向上させる効果があり、また陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分(窒素・リン酸・カリ・中量要素・微量要素など)を多めに含有するため成長を補助する高い効果が期待出来ます。牛糞堆肥は塩分濃度が高めなため、痩せ地を好む植物に使うと肥焼けする可能性があります。また分解も早いため、土量に制限のある鉢植えでの使い過ぎには注意が必要です。
- 用途:土壌・培養土の団粒化を促し肥沃さを高めたり、物理性(通気性・排水性・保水性・保肥力)を高めたり、生物性を高めたりする用土として利用されます。
馬糞堆肥
- 概要:馬糞堆肥は、馬糞を主原料にして、藁・オガクズなどの植物性資材を加えて、微生物の力で発酵させて作られた土壌改良材または特殊肥料です。
- 通気性:中程度・高い
- 排水性:中程度・高い
- 保水性:高い
- 保肥力:高い
- pH:中性・弱アルカリ性
- 注意点:未熟な馬糞堆肥は分解時の発酵で土壌が高温・酸欠になり根腐れを引き起こすことがあるため、完熟の物を選びましょう。
- 比較:馬糞堆肥は牛糞堆肥と比べると肥料成分が控えめで、C/N比が高めのため分解速度が緩やかです。
- 利点・欠点:バーク堆肥などの植物主体の堆肥と比べると膨軟性は控えめな傾向にあります。土壌の団粒化を促し物理性(通気性・排水性・保水性)を向上させ、また陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分(窒素・リン酸・カリ・中量要素・微量要素など)を多めに含有するため成長を補助する高い効果が期待出来ます。牛糞堆肥よりも塩分濃度が低いため、 肥焼けリスクがかなり抑制されており扱いやすいです。またC/N比が高めで分解も比較的緩やかなため、土量に制限のある鉢植えでも腐葉土などと組み合わせて利用されます。
- 用途:土壌・培養土の団粒化を促し肥沃さを高めたり、物理性(通気性・排水性・保水性・保肥力)を高めたり、生物性を高めたりする用土として利用されます。
黒土(別名:黒ボク土)
- 概要:黒土は関東ローム層の表層土で採取され、黒ボクとも呼ばれている、火山灰を由来にしている腐植の多い黒っぽい土です。
- 通気性:低い※ただし団粒構造を形成した場合は良好になります。
- 排水性:低い
- 保水性:極めて高い
- 保肥力:極めて高い
- pH:弱酸性
- 利点・欠点:保水性・保肥力を大きく改善する効果があります。腐植を多く含み柔らかで膨軟性に富みます。土壌の団粒化を促し団粒構造になることで物理性(通気性・排水性・保水性)を向上させる効果があり、また陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上する効果があります。リン酸が土壌中に含まれる鉄やアルミニウムと強く結びついて不可給態リン酸になり植物がリン酸を吸収しにくくなるため、リン酸を多めに施肥する必要があります。通気性や排水性が悪いため鉢植えなどでは使いにくい傾向にあります。
- 用途:土壌の保水性や保肥力を改善するのに利用されます。土壌・培養土の団粒化を促し肥沃さを高めたり、物理性(通気性・排水性・保水性・保肥力)を高めたり、生物性を高めたりする用土として利用されます。
けと土
- 概要:けと土は、湿地に生息するヨシやマコモが堆積して、分解している途中にある黒色の土です。
- 通気性:低い
- 排水性:低い
- 保水性:高い
- 保肥力:高い
- pH:弱酸性
- 利点・欠点:粘土質で繊維が多く粘着性があります。腐植が多く栄養分も含んでおり団粒化を促進します。保水性・保肥力は高いですが、通気性・排水性がほぼ無いため単体では使いにくいです。
- 用途:ケト土は粘着性があるため、石付盆栽の貼り付けに利用されたり、また通気性が必要ない水生植物の土壌改良材として利用されたりもします。
くん炭
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:中程度
- 保肥力:中程度
- pH:アルカリ性(約8.0~9.0)
- 利点・欠点:土壌の通気性・排水性を改善出来るため、根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事があります。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向があります。一方でアルカリ性が強いため、多量に入れると土壌pHが偏り、一部の植物に悪影響を与える場合があります。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善し、根腐れを防止するために利用されます。アルカリ性の性質があるため酸性土壌の改善に利用されます。使用時は10%程度混ぜて使われる事が多いです。
木炭(竹炭)
- 概要:木炭(竹炭)は木材または竹材を原料にして、低酸素状態の高温で加熱し作られた炭です。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:中程度
- 保肥力:中程度※窒素吸着能力が高いため初期は施用初期は窒素飢餓になる可能性があります。
- pH:アルカリ性(約8.0~10.0)
- 比較:くん炭よりも形状保持性が強いため土壌改善効果が長持ちします。
- 利点・欠点:土壌の通気性・排水性を改善出来るため、根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事があります。植物の成長に必要とされるミネラルを含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向があります。一方でアルカリ性が強いため、多量に入れると土壌pHが偏り、一部の植物に悪影響を与える場合があります。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善し、根腐れを防止するために利用されます。アルカリ性の性質があるため酸性土壌の改善に利用されます。使用時は10%程度混ぜて使われることが多いです。
籾殻
- 概要:籾殻は、籾の一番外側にある硬い殻です。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:低い
- 保肥力:低い
- pH:中程度
- 比重(乾燥時):約0.1
- 利点・欠点:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなります。通気性・排水性を改善出来るため、根腐れ防止効果があります。ケイ酸を多く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向があります。C/N比が約70~90と高いため完全な分解まで時間がかかる傾向があり、また分解時に微生物が窒素を余計に使うため籾殻を土壌に入れ過ぎると窒素飢餓を引き起こすことがあります。
- 用途:主にマルチング資材として利用されます。土壌に1割程度混ぜて通気性・排水性を改善し、根腐れを防止するために利用されることもあります。
ヤシ殻チップ(べラボン等)
- 概要:ヤシ殻チップ(アク抜きされた主な商品:ベラボン)はヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 通気性:極めて高い
- 排水性:極めて高い
- 保水性:高い
- 保肥力:中程度
- pH:弱酸性
- 利点・欠点:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も良いため、土壌改良に使った場合も優れた土壌改善効果が期待できます。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも重宝されます。
水ゴケ
- 概要:湿地帯に生える水ゴケを乾燥させたものです。
- 通気性:極めて高い※密度に依存します
- 排水性:極めて高い※密度に依存します
- 保水性:極めて高い※密度に依存します
- 保肥力:低い・中程度
- pH:酸性・弱酸性
- 利点・欠点:非常に軽く空気を多く含んでいて、膨軟性に富みます。乾燥時の重さと水を含んだ時の重さが10倍以上になります。完全に乾燥すると吸水しにくくなり、水ゴケが腐敗すると酸性が強まり根を傷めやすいです。
- 用途:主に着生植物の用土として利用されています。
●微生物資材
ガッテン菌力
- 菌の種類:資材中にバチルスナットウ・ラクトバチルス アシドフィラス・ストレプトコッカス サーモフィラス・好熱菌・アーバスキュラー菌根菌・光合成細菌などが入っています。
- 病原菌の抑制:有用な微生物の働きで、植物に悪影響を及ぼす病原菌の増殖などを抑制したり、センチュウの被害を抑制します。
- 菌と植物の共生:アーバスキュラー菌根菌は植物と共生して、病原菌から植物の根を守り、土壌の広い範囲に菌糸を伸ばして養分(特にリン酸)や水分を植物に供給する働きがあります。
- 肥料成分:窒素・リン酸・カリの肥料成分を含みます。
AG土力
- ゼオライト:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力(CEC)などの効果が期待できます。
- 病原菌の抑制:天然ゼオライトを基材として、有用微生物が混入されており、この微生物がセンチュウを捕食するすることで植物への被害が抑制されます。
- 生物の多様性:有用な微生物の働きで土壌中の有機物が分解されて植物が吸収しやすい無機物へと変化します。
菌勢群
- 肥料成分:原料にはコーヒー粕・茶粕・大豆粕・動植物質原料・卵殻・グアノ・カニガラ・海藻類などが含まれており、窒素やリン酸等の肥料成分の他、微量要素なども含まれています。そのため、植物が栄養補給を助け、また微生物の働きも活性化します。
- 菌の種類:土壌改良材の中にはバチルス菌・放線菌・酵母菌・乳酸菌・光合成細菌・糸状菌、細菌類などの複数の微生物が入っており、土壌の団粒化の促進や病気の抑制などが期待できます。
Dr.トリコ菌
- 微生物の種類:資材中にトリコデルマ菌が高密度で入っている土壌改良材です。
- 病気抑制:微生物の働きで植物に悪影響を及ぼすリゾクトニア等の病原菌の増殖や発生を抑える。
- 土壌改良:有機物を植物が吸収可能な無機物に分解する。
Dr キンコン
- 微生物の種類:資材中にVA菌根菌(アーバスキュラー菌根菌)がはいっています。
- 微生物との共生:アーバスキュラー菌根菌は植物と共生して、病原菌から植物の根を守り、土壌の広い範囲に菌糸を伸ばして養分(特にリン酸)や水分を植物に供給する働きがあります。
●植木鉢のサイズと容量
植木鉢の容量が製品の説明欄に書いてない場合は、植木鉢のサイズから容量を計算し、必要な培養土の量を知ることが出来ます。下のシミュレーターに植木鉢のサイズを入力すると必要な培養土・園芸用土の量が分かるためご活用下さい。
箱型の容積シミュレーター
計算結果:
円柱型の容積シミュレーター
計算結果:
円錐台型の容積シミュレーター
計算結果:
■植木鉢(プランター)の選び方
植木鉢(プランター)とは、植物を育てる時に使われる培養土を入れる容器です。別名では、フラワーポットやコンテナとも呼ばれています。
植木鉢は多様な種類があり、用途・デザイン・値段も様々です。ここでは素材とデザインに分けて植木鉢の種類を紹介しています。そこから植物や用途にあった植木鉢を探してみてください。
●植木鉢の仕組み


- 口径:植木鉢の上部の直径です。口径の大きさは一般的に【号】の単位で表記されており、一号につき3cmずつ口径が大きくなります。
- 一号:3cm
- 二号:6cm
- 三号:9cm
- 四号~十号:12cm~30cm
- 深さ:植木鉢の上部から下部までの高さです。植木鉢の深さは一般的に【cm】の表記で表しますが、昔ながらに【浅鉢】【普通鉢】【深鉢】の三種類に分類していることもあります。
- 普通鉢:植木鉢の口径と深さのサイズが同程度の植木鉢です。見た目のバランスがよく植物を育てるのにも適しているため、よく利用されている植木鉢になります。
- 浅鉢:植木鉢の口径に比べて深さが半分程度しかない植木鉢です。アザレアやサツキ等のツツジ科の植物を育てたり、盆栽で根域を制限する目的で利用されたり、種まき用の植木鉢として利用されたりしています。
- 深鉢:植木鉢の口径に比べて深さのサイズが大きい植木鉢です。根を深く張る植物を栽培するのに利用されることが多いです。
- 鉢壁:植木鉢の側面部分です。
- 桟:植木鉢の上部にある持ち手になり、ウォータースペースとも呼ばれることもあります。また駄温鉢では桟の部分に釉薬が塗ってあり光沢があることもあります。
- 鉢底:植木鉢の底面です。
- 鉢穴:植木鉢の底面(鉢壁の下部)にある穴です。過剰な水分を排出する働きがあります。
- 足:植木鉢の底面に空間を与えるための足(台)です。
●植木鉢の種類
●植木鉢の素材
●植木鉢のデザイン
植木鉢の素材
素焼き鉢
- 概要:粘土を原料として、鉢の形に形状を整えた後、釉薬を塗らずに、約700~900度の温度で焼かれた植木鉢です。
- 根腐れ防止:透水性が非常に高いため、培養土の通気性・排水性も抜群によくなります。そのため、山野草・多肉・サボテン等を育てるのに向いており、一方で乾燥に弱い植物を育てる時は注意が必要になります。
- 欠点:重量があるため、大鉢になると移動が大変になります。また衝撃に弱いため落とすと割れやすいです。
駄温鉢
- 概要:粘土を原料として、鉢の形に形状を整えた後、桟の部分に釉薬を塗り約900~1000度の高温で焼かれた植木鉢です。
- 根腐れ防止:駄温鉢は素焼き鉢より少し透水性が劣りますが、他の植木鉢よりも透水性が高いです。そのため、排水性・通気性の高い環境を好む山野草・多肉・サボテン等を育てるのにも向いており、一方で素焼き鉢より乾燥が緩やかなため一般的な草花でも育てやすいです。
- 色彩:素焼き鉢より高温で焼くため、粘土の中の鉄がより酸化して、レンガのようにより赤色になります。また桟の部分に釉薬を塗ってあるため照りがあります。
- 欠点:重量があるため、大鉢になると移動が大変になります。また素焼き鉢より、高温で焼き締まって硬度が増しますが、陶器特有の脆性があり衝撃に弱く落とすと割れやすいです。
テラコッタ鉢
- 概要:テラコッタはイタリア語で焼いた土を意味しており、テラコッタ鉢は素焼き鉢を意味しています。テラコッタ鉢は本質的に素焼き鉢と同様ですが、より高温で焼かれより焼きしまって頑強になっており、洋風デザインのお洒落な素焼き鉢になります。
- お洒落:洋風デザインのお洒落な鉢が多いです。そのため、イングリッシュガーデンやギリシャ庭園などによく調和します。
- 根腐れ防止:テラコッタ鉢は素焼き鉢より、高温で焼かれるため、焼き締まって、少し透水性が劣りますが、他の植木鉢よりも透水性が高いです。そのため、排水性・通気性の高い環境を好む山野草・多肉・サボテン等を育てるのにも向いており、一方で素焼き鉢より乾燥が緩やかなため一般的な草花でも育てやすいです。
- 欠点:重量があるため、大鉢になると移動が大変になります。また衝撃に弱いため落とすと割れやすいです。
陶器鉢(化粧鉢)
- 概要:陶器鉢(化粧鉢)とは、粘土を原料として、鉢の形に形状を整えた後、全体あるいは外側に釉薬をかけて約1000~1200度の高温で焼かれた鉢です。
- 透水性が低い:釉薬を塗っているため、素焼き鉢のような透水性はありません。そのため、培養土が乾きにくく、水管理の頻度を抑えられます。
- 高級感:釉薬で塗っているため、鉢壁には光沢があり、また色彩や意匠も豊富です。そのため、宝飾品のような美しさがあり、ラグジュアリーなお部屋の鉢植えにピッタリです。また強い光沢がなく艶消しがされている製品もあります。
- 欠点:重量があるため、大鉢になると移動が大変になります。また衝撃に弱いため落とすと割れやすいです。
プラスチック鉢
- 概要:プラスチック鉢とは合成樹脂で作られた鉢です。
- 安価:非常に安価な鉢のため、沢山の植物を栽培したい時におすすめです。
- 機能的:非常に軽量なため、持ち運びが楽で、また衝撃に強いため落としたくらいでは壊れません。
- デザイン豊富:様々なサイズ・形・色がありデザインが豊富です。
- 欠点:プラスチックが紫外線により経年劣化し、ボロボロと崩れることも多いです。素焼き鉢などと比べると透水性がないため、鉢内が過湿になり、多肉植物や山野草などを育てると根腐れする可能性もあります。プラスチックは熱を吸収しやすいため、夏場の高温で鉢内の温度が急上昇し、根が傷むことがあります。
強化樹脂鉢(FRP)
- 概要:強化樹脂鉢(FRP)とは、プラスチック(樹脂)の中にガラス繊維で補強することで、驚異的な強度と軽さを両立させた植木鉢です。
- コスパ良好:プラスチックと比べると高価になりますが、デザイン性と機能性が非常に優れており、コスパで考えると良品です。
- 機能的:従来のプラスチックと比べて更に強度・耐久性が向上しているため、簡単には壊れません。また軽量なため、持ち運びが楽です。
- 優れた意匠性:デザインが非常に豊富であり、まるで本物のテラコッタ・木材・コンクリート・金属で作られたと彷彿させる意匠の植木鉢があります。そのため、お庭の雰囲気に合わせ、機能的でお洒落な強化樹脂鉢が楽しめます。
- 断熱性:断熱性が比較的高いため、外気温の変化から根を保護し、夏場の根腐れや冬場の凍結リスクを軽減します。
木製鉢
- 概要:木製鉢とは天然木を加工して作られた植物栽培用の容器です。
- 根腐れ防止:木製のため調湿性と通気性に優れ、土壌の蒸れを防ぎます。そのため、排水性・通気性の高い環境を好む植物を育てるのに向いており、一方で乾燥に弱い植物を育てる時は注意が必要です。※塗料が塗ってある場合は調湿性や通気性が損なわれる場合もあります。
- 自然と調和:自然素材のため草花との調和が取りやすく、また木の温もりを感じさせます。
- 経年劣化:木製のため、水や土に触れ続けると数年で腐朽して使えなくなる傾向にあります。そのため、土や水に触れさせずに鉢カバーとして利用されることも多いです。
- 断熱性:断熱性が比較的高いため、外気温の変化から根を保護し、夏場の地温上昇による根の傷みや冬場の凍結リスクを軽減します。
ブリキ鉢
- 概要:ブリキ鉢とは、スズでメッキされている鉄の薄板で作られた植木鉢です。
- アンティーク:経年によりメッキが剥がれると錆びることがあります。そのため、アンティーク風のお庭やジャンクガーデンなどによく調和します。
- 錆:ブリキ鉢は、メッキがされているため普通の鉄よりも腐食(サビ)に強いです。ただし、メッキが剥がれると錆が進行しやすいです。
- 主な用途:ブリキ鉢には底穴が有るものと無いものがあります。どちらにしても、透水性が低いため、鉢カバーとして利用されることが多いですが、鉢穴があるものは灌水頻度が少ないサボテン・多肉植物を栽培するのに利用されたりもします。
- 頑丈:素材が鉄のため、非常に丈夫で落としても割れにくいです。ただし、凹むことはあります。
- 透水性が低い:金属素材のため、素焼き鉢のような透水性はありません。そのため、培養土が乾きにくく、灌水の頻度を抑えられます。一方で、鉢内が過湿になりやすいため、多肉植物や山野草などを育てる時は注意が必要です。
- 熱伝導:金属は熱伝導率がいいため、夏場の高温で鉢内の温度が急上昇したり、冬場の低温で鉢内の土壌が凍結して根が傷み枯死するリスクが上がります。
メタル鉢(メタルプランター)
- 概要:メタル鉢(メタルプランター)とは、金属(アルミ・銅・真鍮・ステンレスなど)の素材で作られた植木鉢です。
- 防錆:基本的に錆びにくい金属で植木鉢を作られることが多いですが、腐食し錆びることもあります。そのため、乾かし気味に管理できる植物を育てたり、鉢カバーとして利用するのがおすすめです。
- 高級感:金属の光沢が、宝飾品のような美しさを感じさせます。そのため、ラグジュアリーなお部屋の鉢植えにピッタリです。
- 頑丈:素材がステンレスや真鍮のため、非常に丈夫で落としても割れにくいです。ただし、凹むことはあります。
- 透水性が低い:金属素材のため、素焼き鉢のような透水性はありません。そのため、培養土が乾きにくく、灌水の頻度を抑えられます。一方で、鉢内が過湿になりやすいため、多肉植物や山野草などを育てる時は注意が必要です。
- 熱伝導:金属は熱伝導率がいいため、夏場の高温で鉢内の温度が急上昇したり、冬場の低温で鉢内の土壌が凍結して根が傷み枯死するリスクが上がります。
ガラス鉢
- 概要:ガラス鉢とはガラスの素材で作成された植木鉢です。
- 装飾性の高さ:鉢は透明感と光沢があり、宝飾品のような美しさを感じさせます。そのため、ラグジュアリーなお部屋の鉢植えにピッタリです。また鉢内が見えるため、乾湿や根の動きを観察出来ます。
- 清潔感:ガラス素材のためガラスそのものにはカビや苔などが発生しにくく清潔感があります。ただし、その中の土壌には光が当たるため藻や苔が発生しやすいです。そのため、屋内で清潔感よく栽培する場合はカビの発生源となる有機質資材を使わない植物を栽培した方がよいでしょう。
- 脆弱性:ガラス製のため、基本的に衝撃に弱く、落とすと割れる可能性があります。
- 透水性が無い:ガラス鉢は、一般的に鉢穴がないことが多く、停滞水が発生し、鉢内が過湿になりやすいため、普通通りに植物を栽培すると根腐れを引き起こしやすいです。その一方で、培養土が乾きにくいため、灌水の量や頻度を抑え管理が楽になることもあります。
- 水生植物:ガラス鉢は水を完全に通さず、水分による容器の劣化もありません。そのため、睡蓮や蓮などの水生植物を栽培するのに利用されることもあります。
- テラリウム:ガラス鉢は鑑賞のしやすさや湿度を保持する能力の高さから、テラリウムとの相性が抜群です。
コンクリート鉢(セメント鉢)
- 概要:コンクリート鉢(セメント鉢)とは、一般的にセメントと砂を混ぜたモルタルを原料にして作られた植木鉢です。
- 自作:コンクリート鉢は、モルタルを固めるだけで比較的簡単に作成出来るため、DIYされることも多いです。
- 優れた意匠性:デザインが非常に豊富であり、まるで本物の自然素材で作られたような意匠の植木鉢もあります。そのため、お庭の雰囲気に合わせ、機能的でお洒落なコンクリート鉢が楽しめます。またコンクリートその物が、無機質でスタイリッシュな雰囲気があるため、モダン(現代的)な雰囲気のお庭によく調和します。
- 高重量:コンクリートは他の植木鉢と比べて圧倒的に厚みがあり重いです。そのため、ある程度の大きさになると移動させるのが難しいこともあります。その一方で、他の植木鉢のように簡単に倒れる心配がないため樹木などを栽培するのに向きます。
- アルカリ性:コンクリートは非常に強いアルカリ性(pH12~13)で、灌水などによりアルカリ性の水酸化カルシウムが溶出することがあります。そのため、アルカリ性を嫌う植物が上手く育たない可能性もあります。従って、使用前にアク抜きが必要です。
自然素材の鉢
- 概要:自然素材の鉢とは、その名前からも分かる通り、軽石・流木・岩石などの自然素材で作られた植木鉢です。
- 自然と調和:自然素材が由来となるため、人工的な印象を与えることがありません。そのため、ロックガーデンや森林や草原をイメージさせるナチュラルガーデンとよく調和します。
- 欠点:素材によっては経年劣化することがあります。特に防腐処理されてない流木などでは、腐朽するリスクが高いです。
不織布プランター(別名:フェルトプランター)
- 概要:不織布プランター(別名:フェルトプランター)とは、厚めの不織布で作られている布鉢です。
- 根腐れ防止:素材の不織布は透水性が抜群に高いため、通気性がよく根張りを助けます。ただし、中の土は乾燥しやすいため水管理には注意が必要です。
- サークリング防止:根の先端が厚い不織布の隙間に入り込み、通り抜けることがあります。これにより、空気に根が触れて成長が止まるため、サークリングして根鉢を作ることが少ないです。そのため、根詰まりによる生育不良になるリスクが抑えられます。
- カビや苔:不織布は、常に湿気を帯び、外気に触れ、培養土の養分が側面から溶出しているため、カビや苔が生えることがあります。植物の生育にはあまり影響を与えませんが、清潔感が損なわれるため、強い散水やブラシで擦り綺麗にするなどの作業が必要です。
不織布ポット
- 概要:不織布ポットとは、薄い不織布で作られている育苗用の鉢です。※不織布プランター(別名:フェルトプランター)は別記します。
- 根腐れ防止:素材の不織布は透水性が抜群に高いため、通気性がよく根張りを助けます。ただし、中の土は乾燥しやすいため水管理には注意が必要です。
- サークリング防止:根の先端が不織布の隙間に入り込み、空気に触れて成長が止まるため、根がサークリングして根鉢を作ることはありません。そのため、根詰まりによる生育不良になるリスクが抑えられます。
- 移植が容易:前述した通り、根が不織布の隙間に入り込み、通り抜けるため、布鉢に植えたまま苗を移植出来ます。そのため、移植が苦手な植物を栽培する際などに重宝します。ただし、水と二酸化炭素で自然に分解される生分解性の不織布でないと不純物として長く残るため、利用する布鉢には注意が必要です。
- カビや苔:不織布は光を通して常に湿気を帯び、外気に触れているため、側面からカビや苔が生えることがあります。植物の生育にはあまり影響を与えませんが、清潔感が損なわれるため、ある程度育苗したら移植をした方がよいでしょう。
紙鉢(別名:ペーパーポット)
- 概要:紙鉢(別名:ペーパーポット)とは古紙やパルプ(植物繊維)を原料にして作られた鉢です。
- 根腐れ防止:素材の紙は透水性が抜群に高いため、通気性も良くなり根張りを助けます。ただし、中の土は乾燥しやすくなるため注意が必要です。
- 経年劣化:基本的に耐用年数は短めで、水分と微生物の働きで分解されます。そのため、育苗ポットとして利用されることも多いです。プランターとして使われる紙鉢は、一般的に鉢カバーやプラスチックと組み合わされて耐水対策が施されています。
- 移植が容易:前述した通り、育苗ポットとして利用される薄い紙鉢は、土壌で簡単に分解されるため植えたまま苗を移植出来ます。そのため、移植が苦手な植物を栽培する際などに重宝します。
- カビや苔:常に湿気を帯び、外気に触れ、培養土の養分が側面から溶出しているため、カビや苔が生えることがあります。植物の生育にはあまり影響を与えませんが、清潔感が損なわれます。
ピートポット(別名:ジフィーポット)
- 概要:ピートモスやパルプを主原料にして、ポット型に成形された育苗用のポットです。
- 根腐れ防止:園芸用土のピートモスが原料となっているため、透水性が抜群に高いです。そのため、中の培養土の排水性・通気性も良くなり根張りを助けます。ただし、中の土は乾燥しやすくなるため注意が必要です。
- サークリング防止:根の先端が、吸水し柔らかくなったピートモスの壁を突き抜け空気に触れると成長が止まるため、移植が遅れても根がサークリングして根鉢を作ることはありません。そのため、根詰まりによる生育不良になるリスクが抑えられます。※ただし、ピートポットが乾燥していると、根がスムーズに壁を突き抜けられないことがあります。
- 移植が容易:前述した通り、育苗ポットとして利用されるピートポットは、土壌で簡単に分解されるため植えたまま苗を移植出来ます。そのため、移植が苦手な植物を栽培する際などに重宝します。
- カビや苔:常に湿気を帯び、外気に触れ、培養土の養分が側面から溶出しているため、カビや苔が生えることがあります。植物の生育にはあまり影響を与えませんが、清潔感が損なわれます。
植木鉢のデザイン
浅鉢
植木鉢の口径に比べて深さが半分程度しかない植木鉢です。アザレアやサツキ等のツツジ科の植物を栽培するのに利用されたり、盆栽の根域を制限して植物の大きさを制御する目的で利用されたり、種まき用の植木鉢として利用されたりしています。
スクエア鉢
スクエア鉢は、鉢の口が正方形もしくは正方形に近い形をしている鉢です。植木鉢の形は、立方体や直方体や四角錐台等があります。そのため、スタイリッシュで洗練された雰囲気をつくるモダンなお部屋やお庭などによく合う植木鉢です。
ボウル型の鉢
ボウル型(ボール型)の鉢とは、植木鉢の側面にボールのような膨らみがあり球形に見える植木鉢です。その丸みを帯びたフォルムから、女性的な可愛らしい雰囲気のお庭やお部屋によく合う植木鉢です。
ワイドプランター
ワイドプランターとは、奥行きに比べて横幅が長い植木鉢です。植物を効率よく並べ栽培するのに向いており、またパーテーションとして空間を区切る目的で使われたり、歩道などに規則正しく横に並べてライン状の洗練されたデザインが楽しまれたり、ウィンドウボックスとして窓辺で楽しまれたりします。
スタンド付きプランター(別名:スタンドカッププランター)
スタンド付きプランター(別名:スタンドカッププランター)とは、鉢の下にスタンド(足)が付いている植木鉢です。主な用途は、ツル性・匍匐性の植物が枝垂れる姿を鑑賞する目的、お庭の中に立体感をつくる目的、目線の高さで植物を楽しむ目的などで利用される植木鉢です。
キューブプランター
キューブプランターとは、立方体の形をした植木鉢です。幾何学的でスタイリッシュな見た目をしているため、洗練された雰囲気のあるモダンなお部屋やお庭などによくあいます。
トールプランター
トールプランターとは、鉢の口径と比べて深さのサイズが非常に大きい植木鉢です。トールプランターは、口の形によって円形の【ラウンド・トールプランター】と四角の【スクエア・トールプランター】があります。 モデルのようにスっと立ち上がる姿はスタイリッシュでカッコイイ見た目をしているため、モダンな雰囲気のお部屋やお庭などによく合う植木鉢です。
パーテーション・プランター
パーテーション・プランターとは、その名前が示す通り空間を仕切る働きがある植木鉢または植木鉢を乗せる棚です。パーテーション・プランターの形は一般的に奥行きに比べて横幅と深さが長くなっており、主に部屋の中で空間を仕切るパーテーションまたはインテリアとして使われます。
植木鉢タワー(別名:ハーベリーポット)
植木鉢タワー(別名:ハーベリーポット)とは、植木鉢を立体的に重ねて植物を栽培できる植木鉢です。主にイチゴを効率よく栽培する目的で使われますが、他にも野菜を効率よく栽培する目的、またお庭に立体感を出す目的、匍匐型やツル型の植物が枝垂れる成長する様子を楽しむ目的などで利用されています。
吊り鉢
吊り鉢とは、天井や壁面などから吊り下げて、見上げたり目線の高さで植物を鑑賞するための植木鉢です。主に、匍匐型やツル型の植物が鉢縁から枝垂れる様子を楽しむ目的で利用されています。
ハンギングバスケット(別名:ウォールプランター・ウォールバスケット)
ハンギングバスケット(別名:ウォールプランター・ウォールバスケット)とは、空中から吊り下げたり、壁面に掛けたり、スタンドに立て掛けたりして、通常よりも高い場所に植物を設置し鑑賞出来るようにする植木鉢です。主に、匍匐型やツル型の植物が鉢縁から枝垂れる様子を楽しむ目的、鉢縁までびっしり苗を植付けてボリューム感のある寄せ植えを楽しみたい時などに利用されています。
スリット鉢
スリット鉢とは、特殊なスリット構造により根詰まりがしにくい設計となっている植木鉢です。
普通の鉢は、根が鉢壁に当たったり鉢底に当たると根がぐるぐると回るサークリング現象で根詰まりを引き起こしやすいです。
しかし、このスリット鉢は底部から側面に入るスリット(溝)の部分で、根が空気に触れることで先端の伸長が止まり(エアープルーニング現象)、途中で分岐しやすくなっており、さらに段差構造により根が下側へと導かれやすくなっているため、根鉢による根詰まりを起こしにくくなっています。そのため、育苗鉢としてはもちろん、植物を健康に育てるなら普段使いの鉢としても最適です。
底面給水鉢
底面給水鉢とは、底面に給水ボックスと給水テープ(給水紐)がついている植木鉢です。この鉢は、給水ボックスに水を貯めておくことで、給水テープを通じて培養土に水が送られる仕組み(毛細管現象)となっており、水を貯めておけば自動で灌水をしてくれます。これにより、水切れによる植物へのダメージリスクを低減させたり、管理の省力化を図れる機能的な鉢です。
バルブベース
バルブベースとは、球根を乗せるスペースと、水を貯めるスペースがあり、水耕栽培する時に球根の底部が水に接しないように設計された鉢となります。主に、屋内で球根植物を楽しむ目的の鉢になり、ガラスで出来ている容器は、清潔感があり、インテリアとしても美しく、また普段は見られない根の伸長の様子が観察できる所も魅力となります。
ワイヤーバスケット
ワイヤーバスケットとは、ワイヤーで枠組みを作られた容器ですが、園芸ではこの枠組みにヤシマットなどを敷いて植物栽培に利用しています。ワイヤーバスケットで植物を育てる利点は、ワイヤーバスケットの形状が沢山あるため個性的な鉢が作れる所、鉢の側面にも植物を差し込み全面を植物で覆うことができる所などにあります。
その他
- アニマル系:動物を模した可愛らしい植木鉢です。
- ファンタジー系:アニメ・小説にでてくるような登場人物や背景を模して作られる植木鉢です。
- 自然系:流木や岩石を模したナチュラルガーデンにピッタリな植木鉢です。





































