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アキレア(テラコッタ)の特徴や育て方、増やし方等の紹介【セイヨウノコギリソウ】

アキレア(テラコッタ)の特徴


原産:ヨーロッパ／アジア科:キク(asteraceae) 属:アキレア／ノコギリソウ(Achillea) 種:ミレフォニウム(millefolium) 品種:テラコッタ(terracotta) 開花時期:6月～9月花の色:橙色●黄色● 分類:多年草草丈:90cm 草姿:直立誕生花:7月12日花言葉:「戦い」「治療」「真心」
花壇土	鉢土	水やり
肥料	剪定	夏越し
冬越し	増やし方	病気

アキレア(テラコッタ)は煉瓦造りの古い街並みを連想させる様なアンティークな色合いの花が魅力的な園芸品種で、花は薄橙色から橙色、クリーム色へと色変わりしていきます。

開花時期は初夏から秋、花色は橙色と黄色、個々の花は舌状花と筒状花が合わさる頭花で、花序は小花が集まり複散房花序の花を咲かせます。草姿は直立で地下茎により広がり高さ約90cm × 幅は約60cm成長します。葉色は緑色、葉身は羽状深裂、葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。

アキレア(ミレフォニウム種)の最大の特徴(魅力)は、丘陵が空に浮かび天空の城を連想させる様な幻想的な花姿と、レースの編み物を連想させる様な美しく装飾的な葉の形にあります。花は直径3～5mmの非常に小さな小花(頭花)が、扁平もしくは半球状に集まり直径約12cmの花序をつくります。葉は基部(根生葉)と茎(茎葉)にあり、ギザギザと深く裂けた形をしており、天使の羽やレースの編み物、ノコギリ等に例えられます。

アキレア(ミレフォニウム種)は鑑賞用や食用のハーブ、また害虫を遠ざけ益虫を引き寄せるコンパニオンプランツとして、人気の高い園芸植物です。一方で様々な土壌要件に適応して、根茎やこぼれ種により侵襲的に広がる事があるため雑草として扱われる事も多いようです。

園芸では優雅に広がるレースの様な美しい葉や幻想的な花姿を鑑賞する目的で花壇や植え込みの前方や中央に植えられます。園芸品種には、橙色から黄色のアンティークな色合いがオシャレな「テラコッタ」や女性の口紅を連想させる様な上品な赤い花を咲かせる「レッドベルベット」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。

アキレアは何世紀にも渡り血を止める傷薬として利用されてきおてり、ギリシャ神話では英雄アキレスが彼の部活の傷を治すためにアキレアを使用しました。また現在でも漢方薬等に利用されており、薬効としては解熱や抗炎症作用、血圧降下作用等があります。

アキレア(ミレフォニウム種)は暑さや寒さに強く、雑草として扱われるほど丈夫で育てやすいですが、日当たりの悪い場所やジメジメとした粘土質な土壌では容易に根腐れして枯れる事もあるため気を付けましょう。

アキレア(ノコギリソウ)属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。

アキレア（ノコギリソウ）の珍しい種類、主な種と園芸品種の紹介【2021】

アキレア(テラコッタ)の育て方

花壇の土づくり

アキレア(テラコッタ)は直射日光が6時間以上当たる日向で最もよく成長して沢山の花を咲かせ、直射日光が3時間～5時間の半日陰迄で育てる事が出来ます。日当たりの悪い場所では茎が徒長したり成長が悪くなるため避けましょう。

土は様々な土壌環境に耐える事が出来ますが、水はけがよく適度に肥沃な土壌を好みます。植付けの前に土壌診断を行い、必要に応じて通気性を良くするパーライトや川砂、肥沃さを上げる腐葉土等をいれて土壌を改善するといいでしょう。

鉢土づくり

アキレア(テラコッタ)は通気性と保水性のバランス良い一般的な培養土で育てられます。

自作する場合は’赤玉土小粒6割＋腐葉土3割＋くん炭1割＋元肥’を混ぜた培養土がおすすめです。

水やりの仕方

アキレア(テラコッタ)は地植えしている場合は一度根付くと水やりは基本的に不要で降水のみで育てられます。

鉢植えで育てている場合や降水がなく乾燥が続く場合等は、土の表面もしくは表層が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。

肥料の与え方

アキレア(テラコッタ)は適度に肥沃な土壌であれば多くの肥料は必要とせず、多すぎる肥料は茎が徒長したり病気になりやすくなります。

肥料は植付け時もしくは早春に堆肥と緩効性肥料を施しておけば追肥は不要です。

剪定のやり方

アキレア(テラコッタ)は開花期間中、萎れた花や枯れた花を花穂の付け根から切り戻し、次の花に栄養を回して新しい花の開花を促す事が出来ます。

また開花期間が終わり秋に入ったら茎を根元から切り、基部付近から出る葉のみを残しましょう。

夏越しする方法

アキレア(テラコッタ)は暑さや乾燥に耐性があります。枯れた花をカットしたり水やりを行い株が弱らないように管理しましょう。

冬越しする方法

Hardiness:4b～8a

アキレア(テラコッタ)は耐寒性がとても高く冬越しの準備をする必要は基本的にありません。

翌年の成長に備え有機肥料を入れたり、腐葉土でマルチングしてあげる等して上げましょう。

挿し木や株分けで増やす

アキレア(テラコッタ)は挿し木や株分けによって増やす事ができます。

挿し木

アキレア(テラコッタ)の挿し木時期は晩春から夏が適します。この頃になると新鞘がある程度成熟して弾力をもっており、未熟な枝と違い乾燥しにくく、また古い枝のように発根力が低くないため挿し木の成功率が高いです。挿し穂の長さは約7cm、その時に植物ホルモンが集中している節の少し下で、切り口を斜めにすると成功率が上がります。挿し穂の下葉を落とし、30分程度水を入れたコップ等で水揚げを行います。水揚げ後は湿らせた培地に挿し穂を挿して土壌が完全に乾燥しない様に明るい日陰等で水やりを行いながら管理しましょう。

株分け

アキレア(テラコッタ)を株分けする時期は春もしくは秋が最も最適です。株分けを行う前日夜に水をしっかり与えておくと株分け後の活着が良くなります。

スコップを使い株を掘りあげたら、地下茎により広がるため、掘り起こした株の地下茎をナイフ等で個々に切り離して株分けする事が出来ます。

播種で増やす

アキレア(ミレフォニウム種)の種蒔の方法
播種時期:3月～4月 9～10月
発芽適温:約20度～25度
発芽日数:約10日
光条件:

種は通気性保水性のいい無菌の培地に撒き、指で軽く押して土と種を密着させ覆土はしないか軽く土を被せましょう。乾燥しないように水やりをしっかり行い管理して下さい。

植物の病気

アキレア(ミレフォニウム種)の病気

うどんこ病
灰色カビ病
根腐れ病

アキレア(ミレフォニウム種)の害虫

アブラムシ

アキレア(ノブレッサ)の特徴や育て方、増やし方等の紹介【プタルミカ種】

アキレアの育て方

アキレア(バレリーナ)の特徴


原産:ヨーロッパ科:キク(asteraceae) 属:アキレア／ノコギリソウ(Achillea) 種:プタルミカ(ptarmica) 品種:ノブレッサ(noblessa) 開花時期:6月～9月花の色:白色〇分類:多年草草丈:約40cm 草姿:直立誕生花:7月12日花言葉:「戦い」「治療」「真心」
花壇土	鉢土	水やり
肥料	剪定	夏越し
冬越し	増やし方	病気

アキレア(ノブレッサ)は非常に細い茎葉に直径約1.5cmの大きな花を咲かせ、かすみ草を連想させる様な魅力的な花姿をつくる園芸品種です。

開花時期は初夏から秋、花色は白色、個々の花は八重咲きで直径約1.5cm迄の大きさがあり、花序は小花が集まり散房花序の花を咲かせます。草姿は直立で地下茎により広がり高さ約40cm × 幅は約30cm成長します。葉色は緑色、葉身は線形、葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。

アキレア(プタルミカ種)の最大の特徴(魅力)は、かすみ草を連想させる様な繊細で清楚な花姿にあり、花は直径が約1.5cmと他のノコギリソウよりも大きくシングル咲きから八重咲きまであります。

アキレア(プタルミカ種)は地面下の根茎により広範に広がり、群生する様に高さ60cm迄の茎を伸ばします。葉は他の一般的なノコギリソウと違い裂けておらず、細長い線形で基部(根生葉)からと茎(茎葉)につきます。

アキレア(プタルミカ種)は以前は歯痛の痛みを止める薬草として利用されていました、また乾燥させた根や葉の粉末が「くしゃみ」を引き起こす粉として悪戯目的でも利用されていたようです。

園芸ではこんもり茂る草姿から花壇の縁どりや中央部に植えられる事が多く、開花期間中は美しい花姿を鑑賞したり、切り花を取る事ができます。園芸品種には、雪玉を連想させる様なフワフワした純白の花姿が魅力的な「シュネーバル」や完全八重咲きで沢山の花が咲く「ペリーズホワイト」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。

アキレア(プタルミカ種)は株分けや挿し木、播種により増やす事が出来ます。育てる際はやや多湿に弱いものの基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい植物です。