ナナホシテントウムシは一般に真夏と真冬をのぞいた三月から六月、九月から十一月まで活動しており、道端の“カラスノエンドウ”や“ヨモギ”、“ノイバラ”等に付いているアブラムシを探せば自然と見つかる昆虫です。
とは言え待っても、お庭にはなかなか来ないのがナナホシテントウムシです。そういう時は外で捕まえて花壇のアブラムシのいる場所に置いてあげましょう。幼虫であれば逃げる心配もなく量も取れるので産卵期の三月から六月に集めるのがおすすめです。
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基本的にアブラムシを食べ尽くさない限りテントウムシは移動することがなく、食べ尽くしても暫くは近くを探し回る[地域集中型]と呼ばれる探索を行います。
アブラムシの沢山いる庭では、一度ナナホシテントウムシが居着けば繁殖してどんどん増えていくでしょう。逆にアブラムシがいない庭では居着くことはありません。
そのためナナホシテントウムシに居着いてもらいたい場合はアブラムシを庭で〝飼う〟必要があります。
アブラムシは植物の柔らかな新鞘や新芽等を吸汁して生育不良を引き起こす害虫として知られ、また稀にですがウィルス病を媒介し感染源になったりスス病の原因をつくる事があります。
しかしこれを理由に農薬等でアブラムシを退治する事はおすすめしません。農薬で死ぬのは害虫や病原菌ばかりでなく有益な昆虫や微生物も同様です。バランスの崩れた環境では病気や害虫は異常繁殖しやすく被害の拡大が大きくなります。
またアブラムシは陸のプランクトンとも呼ばれる程、多くの生き物の命を支え生物の多様性や循環に欠かせない生き物です。あまり邪険にせずどうしても付いて欲しくない植物にいる場合は指で潰しましょう。
アブラムシから大事な植物を守る方法にバンカープランツ(おとり植物)と呼ばれる方法があります。
草花の傍または庭の端に害虫の好物となる植物を植え、天敵となるテントウムシ等の益虫を増やし大事な植物を守る方法です。
アブラムシのバンカープランツは〝ヨモギ〟や〝カラスノエンドウ〟、〝ノイバラ〟、〝アザミ〟等が当てはまります。これら植物を庭の片隅に少し残しアブラムシを隔離する事で、ナナホシテントウムシ等の益虫をふやしましょう。
ナナホシテントウムシの天敵は寄生蜂やカマキリです。これら天敵から隠れる場所として下草を植えてあげましょう。
雑草等では見た目が悪いのでクローバー等の見た目が美しいものがおすすめです。
クローバーはテントウムシが隠れる場所を提供するだけでなく雑草の抑制や劣り植物になりナメクジ等の食害からも植物を守ってくれます。
今は様々な綺麗で可愛いクローバーがたくさんあるので、その中から選ぶといいでしょう♪