ベロニカは属の中に約198種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、スラリと垂直に伸びる茎に穂状に咲く花が洗練された雰囲気をつくるベロニカ(ロンギフォリア種)やベロニカ(スピカータ種)、茎や葉が白色の毛で覆われシルバーリーフとしても楽しめるベロニカ(インカナ種)やベロニカ(トウテイラン)、地面を匍匐するように広がる草姿と株を覆うように開花する花姿が魅力的なベロニカ(プロストラータ種)やベロニカ(カラフトヒヨクソウ)等が親しまれています。
ベロニカ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ベロニカ(ロンギフォリア種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/アジア
学名:Veronica longifolia
草丈:約40~120cm
分類:多年草
開花時期:6月~10月(6月~7月に最も開花)
花色:桃色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:6月16日
花言葉:忠実/名誉
用途:カラーリーフ/背が高い花/切り花
ベロニカ(ロンギフォリア種)とは!?
ベロニカ(ロンギフォリア種)は学名Veronica longifolia、別名「セイヨウトラノオ」や「ガーデン・スピードウェル(garden speedwell)」とも呼ばれるヨーロッパ及びアジア原産の多年草です。
ベロニカ(ロンギフォリア種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のlongifoliaは、ラテン語で「長い」を意味する「longi」と、ラテン語で「葉」を意味する「folia」の2語からなり、長い葉に由来します。
- 英名のspeedwellは花の開花から散るまでが早い事に由来します。
ベロニカ(ロンギフォリア種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(ロンギフォリア種)は地際にある短い地下茎から垂直に何本も茎を伸ばします。
- 茎は分枝がほとんど無く垂直に伸びるため洗練された草姿をつくります。
- 花は小さな花が穂状(総状花序)に集まり長さ約10~30cmになります。
- 花(花穂)は下部から上部に向かい開花しますが英名スピードウェル(開花から散り迄が早い)からも分かる通り上部の花が咲く頃には下部では種が作られてる事もあります。
- ベロニカ(ロンギフォリア種)の花は花蜂の蜜源として利用されます。
- 開花期には花の周りを元気に飛び回る花蜂の姿が見られるでしょう。
- ベロニカ(ロンギフォリア種)の花は洗練された姿から切り花として高い人気があります。
- 管理の仕方にも左右されますが日持ち5~7日程度です。
- ベロニカは開花が一段落する夏から晩夏にかけて下葉が落ちて生育が衰える傾向にあります。
- 開花後に切り戻しを行うと返り咲きします。
- ベロニカ(ロンギフォリア種)の葉の色は通常緑色ですが幾つかの品種では白色(~薄黄色)の班が入るものもありカラーリーフとして楽しまれる事もあります。
ベロニカ(ロンギフォリア種)は地面下に短い地下茎をもちます。茎の色は緑色、通常は殆ど分枝せずに直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約40(~120)cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身は披針形、ふち部分に鋸歯をもちます。花序は直径約10(~30)cmの総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊が突出します。花後の果実は蒴果です。
ベロニカ(ロンギフォリア種)の切り花の楽しみ方
- ベロニカ(ロンギフォリア種)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は3分の1以上開花したタイミングで行います。
- 収穫したら水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら花瓶に生けましょう。
- 管理場所は出来るだけ直射日光の当たらない低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水換えと水切りを行います。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
ベロニカ(ロンギフォリア種)の栽培方法
園芸では、細長く洗練された花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。草丈は最大120cmになる高性な品種から40cm程度の矮性な品種があるため、育てる品種に合わせて花壇の中央や後方等に植えて高さと立体感を出したり、花壇の前方や中央部に並べて楽しんだりすると良いでしょう。
ベロニカ(ロンギフォリア種)主な園芸品種
ベロニカ(ブルースカイウォーカー)は約75cmまでの高さになり背が高い一方で、横への広がりが少ないため狭い花壇で高さを出したい時などに重宝される園芸品種です。ベロニカ(ブルースカイウォーカー)の色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れるでしょう。
ベロニカ(シャーロッテ)は葉のふち部分に白色の班が入り、カラーリーフとしても楽しめる魅力的な園芸品種です。光を反射して明るい雰囲気をつくる白色の花や葉は、清潔感を感じさせたり神聖な物(天使等)を感じさせる事があります。そのため、手入れがよくされた綺麗なお庭や明るいお庭等によくあうでしょう。
ベロニカ(マリエッタ)は、ベロニカを悩ませる真菌性の病気(斑点病等)に対する耐性が高く、また濃い青色(~青紫色)の花色と整った草姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(マリエッタ)の色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れるでしょう。
ベロニカ(エブリン)は、殆ど横に広がることなく直立に伸びる茎と、紫色(~桃色)の花色が魅力的な園芸品種です。
ベロニカ(ピンクシェード)は、殆ど分枝することなく垂直に80cmまで伸びる洗練された草姿と、柔らかな桃色の花色と、長さ25cmにも達する長い花穂が魅力的な園芸品種です。
ベロニカ(ファーストグローリー)は、一般的なベロニカの花穂よりも短く太くぽっちゃりとした可愛いらしい花姿をしており、また濃い青色の花色が魅力の園芸品種です。
ベロニカ(ファーストキス)は、一般的なベロニカより開花期間が長い傾向にあり沢山の花を咲かせ、またベロニカ(ファーストラブ)よりも花穂が長く、花穂の長さが17cmに達する事もあります。発色のよい桃色の花は、可愛らしい雰囲気をつくったり明るくポップな雰囲気をつくったりするため、ロマンチックで可愛いお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等におすすめの品種です。
ベロニカ(ファーストラブ)は、高さ約40cmと背が低くよく分枝する傾向にあります。花は赤みの強い桃色で、花穂の長さが10cmまでと短く太い所が特徴の園芸品種です。
ベロニカ(ファーストブライド)は、高さ約30cmと背が低く直立する茎は横へと広がりやすい傾向にあります。白色の花穂は長さが14cmまでと長めで密に小花がつく所が魅力の多年草です。
ベロニカ(ブルーシェード)は背が高く最大90cmまで成長するため、花壇に高さを出したい時や切り花として利用しますく、また透き通る様な青色の花は静かで落ち着いた雰囲気をつくるため、爽やかで心が癒される様な優しい雰囲気のお庭等によく合う園芸品種です。
ベロニカ(スピカータ種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/アジア
学名:Veronica spicata(syn.Pseudolysimachion spicatum)
草丈:約10~90cm
分類:多年草
開花時期:6月~10月(6月~7月に最も開花)
花色:桃色●紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:6月16日
花言葉:忠実/名誉
用途:切り花
ベロニカ(スピカータ種)とは!?
ベロニカ(スピカータ種)は学名Veronica spicata(syn.Pseudolysimachion spicatum)、別名「ヒメルリトラノオ」や「スパイク・スピードウェル(spiked speedwell)」とも呼ばれるヨーロッパ及びアジア原産の多年草です。
ベロニカ(スピカータ種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のspicataはラテン語で「穂状の」「尖った」を意味しており、長い花穂に由来します。
- 英名のspeedwellは花の開花から散るまでが早い事に由来します。
ベロニカ(スピカータ種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(スピカータ種)は地際にある短い地下茎から垂直に何本も茎を伸ばします。
- 茎は分枝がほとんど無く垂直に伸びるため洗練された草姿をつくります。
- ベロニカ(スピカータ種)はロンギフォリア種と比べて背が低い傾向にあります。
- そのため花壇の縁どりや寄せ植え等に利用しやすいです。
- 花は小さな花が穂状(総状花序)に集まり長さ約10~30cmになります。
- 花(花穂)は下部から上部に向かい開花しますが英名スピードウェル(開花から散り迄が早い)からも分かる通り上部の花が咲く頃には下部では種が作られてる事もあります。
- ベロニカ(スピカータ種)の花は花蜂の蜜源として利用されます。
- 開花期には花の周りを元気に飛び回る花蜂の姿が見られるでしょう。
- ベロニカ(スピカータ種)の花は洗練された姿から切り花として高い人気があります。
- 管理の仕方にも左右されますが日持ち5~7日程度です。
- ベロニカは開花が一段落する夏から晩夏にかけて下葉が落ちて生育が衰える傾向にあります。
- 開花後に切り戻しを行うと返り咲きします。
ベロニカ(スピカータ種)は地面下に短い地下茎をもちます。茎の色は緑色で白色の毛が生えており、通常は殆ど分枝せずに直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約10(~90)cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身は披針形、ふち部分に鋸歯をもちます。花序は直径約10(~30)cmの総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊が突出します。花後の果実は蒴果です。
ベロニカ(スピカータ種)の切り花の楽しみ方
- ベロニカ(スピカータ種)の収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫は3分の1以上開花したタイミングで行います。
- 収穫したら水に漬けて水切りを行います。
- 水切りしたら花瓶に生けましょう。
- 管理場所は出来るだけ直射日光の当たらない低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)で楽しみましょう。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水換えと水切りを行います。
- 管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは5~7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
ベロニカ(スピカータ種)の栽培方法
園芸では、細長く洗練された花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。ロンギフォリア種と比べると矮性な品種が多いことから、花壇の前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
ベロニカ(スピカータ種)の主な園芸品種
ベロニカ(スノーキャンドル)は、一般的なベロニカよりも真菌性の病気(斑点病等)に強い所、高さ20cm程度と非常に背が低いため花壇の縁どりや寄せ植え等に使いやすい所、白色の花色が清潔感を感じさる所などが魅力的な園芸品種です。
ベロニカ(アルバ)は、光を反射して明るい雰囲気をつくる白色の花が魅力的な園芸品種です。白色の花は清潔感を感じさせたり神聖な物(天使等)を感じさせる事があります。そのため、手入れがよくされた綺麗なお庭や明るいお庭等によくあうでしょう。
ベロニカ(ウルスターブルードワーフ)は、長くて太い青色の花穂と、高さ30cmまでのコンパクトな草姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ウルスターブルードワーフ)は非常に背が低いため花壇の縁どりや寄せ植え等に使いやすく、色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(ロイヤルキャンドル)は、濃い青いの小花が密につく長くて太い花穂と、高さ30cmまでのコンパクトな草姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ロイヤルキャンドル)は非常に背が低いため花壇の縁どりや寄せ植え等に使いやすく、色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(アイシクル)は、長さ15cmにも達する長い花穂と、光を反射する明るい白色の花色が魅力的な園芸品種です。明るい雰囲気をつくる白色の花は、清潔感を感じさせたり神聖な物(天使等)を感じさせる事があります。そのため、手入れがよくされた綺麗なお庭や明るいお庭等によくあうでしょう。
ベロニカ(ブルーチャーム)は、高さ50cmまで垂直に伸びる茎は切り花として収穫して使いやすく、また静かで優雅な雰囲気を漂わせる紫色の花がエレガントな雰囲気や格式の高い雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
ベロニカ(ブルーカーペット)は、一般的なベロニカと比べて非常に背が低く高さ15cm程度しかありません。そのため花壇の縁取りや寄せ植え等に利用しやすく、また色鮮やかな青色の花が落ち着きのある雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
ベロニカ(サニーボーダーブルー)は、花穂の形が不規則に捻ったり花先が潰れヘラ状になる等の個性的な花の形をしており、また色鮮やかな青色の花色が落ち着きのある雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。
ベロニカ(レッドフォックス)は、非常に発色のよい濃い桃色(~赤桃色)の花色が魅力的な園芸品種です。濃い桃色の花色は、可愛らしい雰囲気をつくったり明るくポップな雰囲気をつくったりするため、ロマンチックで可愛いお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等におすすめの品種です。
ベロニカ(フェアリーテイル)は、ふんわりとした柔らかな桃色の花色が魅力的な園芸品種です。柔らかな薄桃色の花は、ふんわりとした優しい印象を与えるため、ロマンチックで甘い雰囲気のあるお庭や、ピュアで可愛らしい雰囲気のお庭等によく合うでしょう。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の特徴や園芸品種
原産:トルコ/コーカサス地方/イラン
学名:Veronica gentianoides
草丈:約15~45cm
分類:多年草
開花時期:4月~7月
花色:青色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)とは!?
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)は学名Veronica gentianoides、別名「ゲンチアン・スピードウェル(gentian speedwell)」とも呼ばれるトルコおよびコーカサス地方、イランが原産の多年草です。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のgentianoidesはラテン語で「リンドウ」を意味する「gentian」と、接尾辞で「の様な」「似ている」を意味する「-oides」の2語からなります。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(ゲンチアノイデス種)は地面下にある地下茎から垂直に何本も茎を伸ばします。
- そのため年をおうごとに広がり群生します。
- ベロニカ(ゲンチアノイデス種)はロンギフォリア種等と比べると1つの花序につく小花が控えめで雑多にならないため気品ある雰囲気をつくります。
- 一個一個の花は大きめで薄い青色(~白色)をしているため繊細で優しい印象を与えます。
- そのため心を癒すような上品な雰囲気のお庭などにおすすめです。
- 葉は狭楕円形から線形の形をしています。
- 葉は茎の下部では大きく上部では小さく目立ちません。
- そのため風通しや光の通りがのよい空間が作られ洗練された雰囲気をつくります。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)は地面下に地下茎をもちます。茎の色は緑色もしくはやや赤みを帯び、茎は基本的に分枝せずに直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約15~45cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色で光沢があり、葉身の長さ約2(~8)cm、葉身は狭楕円形もしくは線形です。花序は総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊と1個の雌蕊が突出します。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の栽培方法
園芸では、細長い茎に咲く上品な花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。ロンギフォリア種と比べると矮性な品種が多いことから、花壇の前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の主な園芸品種
ベロニカ(ラモナ)は殆ど白色(~水色)の花弁に濃い青色の花脈が入り、水の様な透明感のある花色が魅力の園芸品種です。ベロニカ(ラモナ)は背が低いため花壇の縁どりや寄せ植え等に使いやすいです。また透明感のある水色の花は、心を穏やかにしたり癒される様な優しい雰囲気をつくるため、リラックス出来るようなお庭や爽やかで気品のあるお庭等によくあいます。
ベロニカ(パリダ)の花は個々は短命ですが次々と咲くため比較的に長く花が楽しめます。また殆ど白色(~水色)の透明感のある花色は、心を穏やかにしたり癒される様な優しい雰囲気をつくるため、リラックス出来るようなお庭や爽やかで気品のあるお庭等によくあいます。
ベロニカ(オーストリアカ種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:Veronica austriaca
草丈:約30~90cm
分類:多年草
開花時期:4月~6月
花色:青色●
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
ベロニカ(オーストリアカ種)とは!?
ベロニカ(オーストリアカ種)は学名Veronica austriaca、別名「ブロードリーフ・スピードウェル(broadleaf speedwell)」「オーストリアン・スピードウェル(Austrian speedwell)」とも呼ばれるトルコおよびコーカサス地方、イランが原産の多年草です。
ベロニカ(オーストリアカ種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のaustriacaは「オーストリア」を意味しており自生地に由来します。
ベロニカ(オーストリアカ種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(オーストリアカ種)は鋸の様なギザギザとした葉をもっており英名saw-leaved(鋸・葉) speedwell(ベロニカ)の由来にもなっています。
- ベロニカ(オーストリアカ種)の一個一個の花は直径1.5cmあり穂状に並びます。
- 湖面を思わせる様な美しい青色の花色は落ち着きのある雰囲気のお庭によくあいます。
- ベロニカ(オーストリアカ種)は地面下に地下茎がありしばしば群生をつくります。
ベロニカ(オーストリアカ種)は地面下に地下茎をもちます。茎の色は緑色もしくはやや赤みを帯びて、白色の毛が生えます。茎は基本的に分枝せずに直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約30~90cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身の大きさは長さ約2(~4.5)cm、幅は約1(~2.8)cm、葉身は狭楕円形もしくは披針形で縁部分に鋸歯があります。花序は総状花序をつくります。個々の花は直径約1(~1.5)cmあり筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊と1個の雌蕊が突出します。花後の果実は蒴果です。
ベロニカ(オーストリアカ種)の主な園芸品種
ベロニカ(ロイヤルブルー)はコバルトブルーの鮮やかな花色と、直径約1.5cmの花が穂状に集まり咲く華やかな花姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ロイヤルブルー)の草丈は30~45cm程度になるため花壇の縁どり等に使いやすく、色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(アズリット)は色鮮やかな青色の花が密に集まり咲く穂状の花姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(アズリット)の草丈は30~45cm程度になるため花壇の縁どり等に使いやすく、色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(クレーターレイクブルー)は驚くほど濃い青色の花が、美しい湖面を連想させる魅力的な園芸品種です。ベロニカ(クレーターレイクブルー)の草丈は30cm程度になるため花壇の縁どり等に使いやすく、色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(インカナ種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/アジア
学名:Veronica spicata subsp. incana
草丈:約30~60cm
分類:多年草
開花時期:6月~9月
花色:紫色●青色●
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:カラーリーフ
ベロニカ(インカナ種)とは!?
ベロニカ(インカナ種)は学名Veronica spicata subsp. incana、別名「シルバー・スピードウェル(silver speedwell)」とも呼ばれるヨーロッパ及びアジア原産の多年草です。
ベロニカ(インカナ種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のincanaはラテン語で「白っぽい」「灰色がかった」を意味しており、白っぽく灰緑色をした葉の色に由来します。
ベロニカ(インカナ種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(インカナ種)の茎や葉は白色の毛で覆われているため銀白色(~灰緑色)の外観をしています。
- そのためシルバーリーフとして利用できます。
- シルバーリーフはスッキリと洗練された印象を与えるためエレガントなお庭等によくあいます。
- ベロニカ(インカナ種)は地際にある短い地下茎から垂直に何本も茎を伸ばします。
- 茎は分枝がほとんど無く垂直に伸び洗練された草姿をつくります。
- 花は青色(~紫色)の小さな花が穂状に集まり総状花序をつくります。
- 青色の花は非常に落ち着いた雰囲気をつくるためシルバーリーフとの相性も抜群です。
- ベロニカ(スピカータ種)の花は花蜂の蜜源として利用されます。
- 開花期には花の周りを元気に飛び回る花蜂の姿が見られるでしょう。
ベロニカ(インカナ種)は地面下に短い地下茎をもちます。茎の色は緑色で白色の毛が密に生えているため灰緑色の外観をしています。茎は通常殆ど分枝せずに直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約30(~60)cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色で羊毛の様な白色の毛が密に生えており、葉身は披針形、ふち部分に鋸歯をもちます。花序は総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊が突出します。
ベロニカ(インカナ種)の栽培方法
園芸では、洗練された雰囲気をつくるシルバーリーフを楽しむ目的だったり、気品を感じさせる青色(~紫色)の花を鑑賞する目的で育てられます。ベロニカ(インカナ種)は比較的に背が低い品種が多いことから、花壇の前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
ベロニカ(インカナ種)の主な園芸品種
ベロニカ(シルバーシー)は非常に美しい銀白色の葉色と、コンパクトな草姿が魅力の園芸品種です。また色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、シルバーリーフとの相性がとてもよく気品のある雰囲気をつくります。
ベロニカ(ピュアシルバー)は高さ最大60cmまでスラリと伸びる草姿と、非常に美しい銀白色の葉色、落ち着いた雰囲気をつくる青色(~紫色)の花が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ピュアシルバー)の青色(~紫色)の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、シルバーリーフとの相性がとてもよく気品のある雰囲気をつくります。
ベロニカ(プロストラータ種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ
学名:Veronica prostrata
草丈:約15cm~20cm
分類:多年草
開花時期:
花色:桃色●青色●
葉色:緑色●黄色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:カラーリーフ/グランドカバー
ベロニカ(プロストラータ種)とは!?
ベロニカ(プロストラータ種)は学名Veronica prostrata、別名「プロストラータ・スピードウェル(prostrate speedwell)」や「ロック・スピードウェル(rock speedwell)」とも呼ばれるヨーロッパ原産の多年草です。
ベロニカ(プロストラータ種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のprostrataはラテン語で「匍匐性の」「地を這う」を意味しており、草姿に由来しています。
ベロニカ(プロストラータ種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(プロストラータ種)の茎は地面を覆うように這って途中で根を下ろしながら広がります。
- そのため園芸ではグランドカバーやロックガーデン等に利用されています。
- 鉢植えで育てた場合は鉢の縁部分から茎葉が溢れるように広がる草姿が見られます。
- ベロニカ(プロストラータ種)の花は茎が途中で立ち上がり青色(~桃色)の小花が穂状に集まり開花します。
- 葉は狭楕円形から線形の形をしており通常は緑色です。
- 幾つかの品種では葉の色が黄色をしているためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
ベロニカ(プロストラータ種)の茎は緑色もしくはやや赤みを帯び、茎は匍匐性(地表を這い途中で根を出す)もしくは傾状茎(地表を這い途中で立ち上がる)で、高さ約15~20cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身は狭楕円形もしくは線形です。花序は総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊と1個の雌蕊が突出します。
ベロニカ(プロストラータ種)の栽培方法
園芸では、春に一斉に開花する花を鑑賞する目的だったり、幾つかの品種で見られる黄色の葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられます。ベロニカ(プロストラータ種)は地面を覆うように広がる草姿からグランドカバーとして花壇の縁どりとして利用されたり、ロックガーデン等に利用されたり、また管理のしやすい鉢植えに植えられて鉢の縁部分からこんもりと溢れ出す草姿と花姿が楽しまれたりします。
ベロニカ(プロストラータ種)の主な園芸品種
ベロニカ(ネスター)は非常に背が低く絨毯のように広がる草姿と、透明感のある水色の花が穂状に集まり咲く花姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ネスター)は地面を匍匐して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また透明感のある水色の花は、心を穏やかにしたり癒される様な優しい雰囲気をつくるため、リラックス出来るようなお庭や爽やかで気品のあるお庭等によくあいます。
ベロニカ(アズテックゴールド)は色鮮やかな黄色い葉色と、鮮やかな青色の花との対比が非常に美しい園芸品種です。ベロニカ(アズテックゴールド)は地面を匍匐して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また花のない時期も色鮮やかな黄色の葉がカラーリーフとして楽しめて、明るく爽やかな雰囲気をつくります。
ベロニカ(ゴールドウェル)は葉のふち部分に黄色の覆輪が入るため、明るい雰囲気をつくるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。ベロニカ(ゴールドウェル)は地面を匍匐して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(ミセスホルト)は非常に背が低く絨毯のように広がる草姿と、可愛らしい桃色の花が穂状に集まり咲く花姿が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ミセスホルト)は地面を匍匐して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また発色のよい桃色の花は、可愛らしい雰囲気をつくったり明るくポップな雰囲気をつくったりするため、ロマンチックで可愛いお庭や、様々な色(青色・黄色等)を組合せながらつくるカラフルなお庭等におすすめの品種です。
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の特徴や園芸品種
原産:トルコ/コーカサス地方/ウクライナ
学名:Veronica peduncularis(Veronica umbrosa)
草丈:約10~15cm
分類:多年草
開花時期:3月~5月
花色:青色●白色〇
葉色:緑色●茶色●紫色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:カラーリーフ/グランドカバー
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)とは!?
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)は学名Veronica peduncularis(Veronica umbrosa)、別名「ベロニカ・ウンブローサ」や「クリーピング・スピードウェル(creeping speedwell)」とも呼ばれるトルコおよびコーカサス地方、ウクライナが原産の多年草です。
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のpeduncularisは「花柄」を意味しています。
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の茎は地面を覆うように這って途中で根を下ろしながら広がります。
- そのため園芸ではグランドカバーやロックガーデン等に利用されています。
- 鉢植えで育てた場合は鉢の縁部分から茎葉が溢れるように広がる草姿が見られます。
- ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の花は青色で花芯が白色をしています。
- 開花期になると地面を覆うように花が咲き青色の湖面や絨毯を思わせる美しい花姿が見られます。
- 葉は卵形から楕円形をしており通常は緑色です。
- 幾つかの品種では葉の色が銅色(~紫色)をしているためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の茎は緑色もしくはやや赤みを帯び、茎は匍匐性(地表を這い途中で根を出す)もしくは傾状茎(地表を這い途中で立ち上がる)で、高さ約15~20cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色もしくは銅色(~紫色)、葉身は卵形もしくは楕円形で、ふち部分に鋸歯があります。花序は総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊と1個の雌蕊が突出します。
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の栽培方法
園芸では、春に一斉に開花する花を鑑賞する目的だったり、幾つかの品種で見られる銅色(~紫色)の葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられます。ベロニカ(ペドゥンクラリス種)は地面を覆うように広がる草姿からグランドカバーとして花壇の縁どりとして利用されたり、ロックガーデン等に利用されたり、また管理のしやすい鉢植えに植えられて鉢の縁部分からこんもりと溢れ出す草姿と花姿が楽しまれたりします。
ベロニカ(ペドゥンクラリス種)の主な園芸品種
ベロニカ(オックスフォードブルー)は晩秋から冬にかけて寒くなると青銅色に変わる葉色と、晩冬から春の終わりにかけて咲く地面を覆うように咲く色鮮やかな青色の花が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(オックスフォードブルー)は地面を匍匐して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(ウォーターペリーブルー)は赤みを帯びた濃い緑色から銅色の葉色と、落ち着いた雰囲気のあるラベンダー色(薄紫色)の花が魅力的な園芸品種です。ベロニカ(ウォーターペリーブルー)は地面を匍匐して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また繊細で優しい印象を与える薄紫色の花と、素朴で落ち着いた雰囲気をつくる銅色の葉は、オシャレなカフェを思わせる様なお庭やアンティークな雰囲気のお庭等によく会うでしょう。
ベロニカ(ホワイトウォーター)は晩秋から冬にかけて寒くなると青銅色に変わる葉色と、晩冬から春の終わりにかけて地面を覆うように咲く白色の花が魅力的な園芸品種です。光を反射して明るい雰囲気をつくる白色の花は、清潔感を感じさせたり神聖な物(天使等)を感じさせる事があります。そのため、手入れがよくされた綺麗なお庭や明るいお庭等によくあうでしょう。
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の特徴や園芸品種
原産:ヨーロッパ/アジア
学名:Veronica chamaedrys
草丈:約10~50cm
分類:多年草
開花時期:4月~7月
花色:紫色●青色●白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
耐暑性:普通
耐寒性:強い
用途:カラーリーフ/グランドカバー
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)とは!?
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)は学名Veronica chamaedrys、別名「ジャーマンダー・スピードウェル(germander speedwell)」とも呼ばれるヨーロッパおよびアジアが原産の多年草です。
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のchamaedrysは古代ギリシャ語のχαμαίδρῡς(khamaídrūs)に由来しており、古代ギリシャ語で「地面の近く」を意味する「χαμαί(khamaí)」と、古代ギリシャ語で「オーク」「木」を意味する「δρῦς(drûs)」の2語からなります。
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の茎は地面を覆うように這って途中で根を下ろしながら広がります。
- そのため園芸ではグランドカバーやロックガーデン等に利用されています。
- ただし暑さの厳しい夏や寒さの厳しい冬は葉が落ちる事もあります。
- 鉢植えで育てた場合は鉢の縁部分から茎葉が溢れるように広がる草姿が見られます。
- ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の花は青色で花芯が白色をしています。
- 開花期になると地面を覆うように花が咲き青色の湖面や絨毯を思わせる美しい花姿が見られます。
- 葉は卵形から三角形をしており通常は緑色です。
- 幾つかの品種では葉の色が白色(~黄色)をしているためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の茎は緑色もしくはやや赤みを帯び、白色の毛が生えます。茎は匍匐性(地表を這い途中で根を出す)もしくは傾状茎(地表を這い途中で立ち上がる)か直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約10~50cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色、葉身は卵形もしくは三角形で、ふち部分に鋸歯があります。花序は総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊と1個の雌蕊が突出します。
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の栽培方法
園芸では、春に一斉に開花する花を鑑賞する目的だったり、幾つかの品種で見られる白色(~黄色)の葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられます。ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)は地面を覆うように広がる草姿からグランドカバーとして花壇の縁どりとして利用されたり、ロックガーデン等に利用されたり、また管理のしやすい鉢植えに植えられて鉢の縁部分からこんもりと溢れ出す草姿と花姿が楽しまれたりします。
ベロニカ(カラフトヒヨクソウ種)の主な園芸品種
ベロニカ(ミッフィーブルート)は葉のふち部分に黄色(~白色)の斑(中斑)が入るため、明るい雰囲気をつくるカラーリーフとしても楽しめる園芸品種です。ベロニカ(ミッフィーブルート)は地面を匍匐(~直立)して広がる草姿をしているため、グランドカバーや花壇の縁どり等に使いやすいです。また色鮮やかな青色の花は、単体でも落ち着きのある雰囲気を作りますが、様々な色(赤色・黄色等)を組合せるとカラフルなお庭も作れます。
ベロニカ(トウテイラン)の特徴や園芸品種
原産:日本
学名:Veronica ornata(syn.Pseudolysimachion oranatum)
草丈:約30~60cm
分類:多年草
開花時期:8月~10月
花色:紫色●青色●
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:強い
耐寒性:強い
花言葉:汚れない心
用途:カラーリーフ
ベロニカ(トウテイラン)とは!?
ベロニカ(トウテイラン)は学名Veronica ornata(syn.Pseudolysimachion oranatum)、別名「ベロニカ・オルナータ」とも呼ばれる日本原産の多年草です。
ベロニカ(トウテイラン)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のornataは「装飾」「飾られた」を意味します。
- トウテイランの由来は中国の洞庭湖からきています。
ベロニカ(トウテイラン)の特徴(魅力)
- ベロニカ(トウテイラン)の茎や葉は白色の毛で覆われているため銀白色(~灰緑色)の外観をしています。
- そのためシルバーリーフとして利用できます。
- シルバーリーフはスッキリと洗練された印象を与えるためエレガントなお庭等によくあいます。
- ベロニカ(トウテイラン)は春から夏にかけて咲く一般的なベロニカと違い秋に開花します。
- 花は青色(~紫色)の小さな花が穂状に集まり総状花序をつくります。
- 青色(~薄紫色)の花は非常に落ち着いた雰囲気をつくるためシルバーリーフとの相性も抜群です。
- ベロニカ(トウテイラン)の花は花蜂の蜜源として利用されます。
- 開花期には花の周りを元気に飛び回る花蜂の姿が見られるでしょう。
ベロニカ(トウテイラン)の茎は緑色で白色の毛が密に生えているため灰緑色(~灰白色)の外観をしています。茎は直立(殆ど垂直に伸びる)もしくは斜上(斜め上に伸びる)して、高さ約30(~60)cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色で羊毛の様な白色の毛が密に生えており、葉身は狭楕円もしくは披針形、ふち部分に鋸歯をもちます。花序は総状花序をつくります。個々の花は裂片は4個あり、2個の雄蕊が突出します。
ベロニカ(トウテイラン)の栽培方法
園芸では、洗練された雰囲気をつくるシルバーリーフを楽しむ目的だったり、気品を感じさせる青色(~紫色)の花を鑑賞する目的で育てられます。ベロニカ(トウテイラン)は比較的に背が低い品種が多いことから、花壇の前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。