- 原産:北アメリカ
- 科:キジカクシ(Asparagaceae)
- 亜科:リュウゼツラン亜科(Agavoideae)
- 属:イトラン/ユッカ(Yucca)
- 種:アツバキミガヨラン(Yucca gloriosa)
- 別名:ユッカラン/ユッカ・グロリオサ/グロリアス・ユッカ(glorious yucca)/マウンドリリー・ユッカ(Mound Lily Yucca)
- 品種:シトラスツイスト(Yucca gloriosa ‘citrus twist’)
- 開花時期:6月~8月
- 花の色:クリーム色
- 葉の色:緑色・黄色(~クリーム色)・淡い赤ピンク色
- 分類:常緑低木
- 被覆方法:
- 樹高:約100~150cm
- 誕生花:2月25日・6月12日
- 花言葉:勇壮・雄大・偉大・颯爽とした・私に近づかないで
- 用途:カラーリーフ/ロックガーデン
- 購入方法:ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)を楽天で購入
目次
■ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)の特徴
- 葉の色:全体的にパステル調、明度の高い緑色と黄色(~クリーム色)の複色、葉の縁部分に黄色(~クリーム色)の覆輪が入り、秋になり低温になると淡い赤ピンク色に紅葉する。
- 株のサイズ:高さ約100~150cm
- 備考:葉の色が全体的に柔らかなパステル調をしているため、優しい雰囲気があり、淡い緑色とクリーム色が子供っぽさと可愛らしさを感じさせます。また他のアツバキミガヨランと同様に開花期には豪華な白花が楽しめます。
アツバキミガヨランとは!?
アツバキミガヨランの学名はYucca gloriosa、別名では「ユッカラン」「ユッカ・グロリオサ」「グロリアス・ユッカ(glorious yucca)」「マウンドリリー・ユッカ(Mound Lily Yucca)」等とも呼ばれる常緑低木です。
アツバキミガヨランの原産地は北アメリカ南東部、自生地は海岸沿いの砂丘などにあります。
アツバキミガヨランの語源(由来)
- 属名のYuccaは、カリブ語で「Yuca」と呼ばれる「キャッサバ(cassava)」とユッカ(Yucca)を、カール・リンネ(1707-1778)等が混同したためこの名前がつけられました。
- 種小名のgloriosaはラテン語で「栄光の」を意味しており、見事な実りに由来します。
- アツバキミガヨランは「アツバ(厚葉)」と「キミガヨラン」の二語で構成されており、キミガヨランと比べて葉に厚みがある所に由来します。
- キミガヨラン(Yucca gloriosa var. recurvifolia)の由来は、種小名のgloriosaが「栄光の」を意味する所から、牧野富太郎博士が君が代は栄えるという意味をこめて名付けたようです。
アツバキミガヨランの特徴(魅力)
- 主な特徴と魅力
- アツバキミガヨランの特徴は、有茎種で樹高が250~500cm程度に成長する所、成体の株は基部付近が膨らみ上部で分枝する所、葉は茎の上部に密に集まりロゼットを形成する所、葉の向きが成熟するに従い段階的に直立・斜上・水平・斜下へと変化するため樹冠が球体のような見た目になる所、古い葉は脱落するため茎の下部は葉がない所、葉は細長く先端は皮膚を傷付ける程に尖るため取り扱いに注意が必要な所、開花期になると花穂の長さが最大250cmにもなる豪華な花を咲かせる所、花後に紫色の巨大な果実をつける所などにあります。
- アツバキミガヨランは、北アメリカ南部の美しい景観を再現する目的、乾燥に強いためロックガーデンやゼリスケープで利用する目的などで栽培されている植物です。
- 外観の特徴
- 地面の下に地下茎の中の一種である根茎をもっている。
- 樹高は一般的に約250cm(自生地では500cmに達する事もある)、樹形は単幹または地際から複数の茎が伸びて株立ち状になる、若い茎は分枝しないで一本長く伸びる事もあるが成熟した木は分枝している事が多い、また成体では茎の下部が塊のように太くなる傾向にある。
- 葉は茎の上部で密に集まりロゼットをつくる傾向にある、葉身の長さ約30~70cm、葉身の形は披針形・剣形・線形、葉の質感は頑丈で厚みがあり先端が尖る、葉の色は緑色、葉の向きは成熟するにつれて直立・斜上・水平・斜下と段階的に変化する。
- 花序は円錐花序、花序の長さ最大250cm、花は花被片が6枚、雄蕊は6本、雌蕊がある。
- 花被片の長さは約4~5cm、形状は楕円形または披針形で外側に湾曲するように膨れる、色はクリーム色です。
- 主な用途
- アツバキミガヨランは、北アメリカの壮大な景観を再現する目的で利用される事が多い植物です。
- アツバキミガヨランは、非常に乾燥に強いことから、岩や砂の多いロックガーデンや、水の使用料を最小限に抑えたゼリスケープなどで育てられることが多い植物です。
- 栽培時の注意点
- アツバキミガヨランを栽培する際は「土の通気性」「過湿」「お手入れ」に注意する必要があります。
- 土の通気性とは、水や空気がしっかりと流れ、根の呼吸や成長を邪魔しないような土です。通気性が悪いと根腐れを引き起こす事もあるため、植物を育てる用土はしっかりと選ぶ必要があります。※詳しくは育て方からご覧下さい。
- 過湿とは、何時までも土壌がジメジメしているような状態です。基本的に他の多肉植物と同様に、乾燥に強いですが、水分が過剰な状態を苦手にしています。そのため、水のやりすぎないこと、長雨に当てないことが大切になるでしょう。
- アツバキミガヨランは葉の先端が鋭利で触れると怪我をすることがあります。そのため、手入れする時は長袖・手袋・保護メガネをしてから作業した方が安全です。
アツバキミガヨランの主な品種を紹介
ブライトスター
学名:Yucca gloriosa ‘bright star’
葉の色:緑色と黄色の複色、葉の縁部分に黄色の幅広な覆輪が入り、秋になり低温になると桃色から赤紫色に紅葉する。
株のサイズ:株の高さ約60~120cm
備考:葉の縁部分に幅の広い黄色の班が入り、また秋になると葉が桃色から赤紫色に変化して紅葉するため、カラーリーフとして普段から楽しめる。また他のアツバキミガヨランと同様に開花期には豪華な白花が楽しめます。
シトラスツイスト
学名:Yucca gloriosa ‘citrus twist’
葉の色:全体的にパステル調、明度の高い緑色と黄色(~クリーム色)の複色、葉の縁部分に黄色(~クリーム色)の覆輪が入り、秋になり低温になると淡い赤ピンク色に紅葉する。
株のサイズ:高さ約100~150cm
備考:葉の色が全体的に柔らかなパステル調をしているため、優しい雰囲気があり、淡い緑色とクリーム色が子供っぽさと可愛らしさを感じさせます。また他のアツバキミガヨランと同様に開花期には豪華な白花が楽しめます。
ユッカ(イトラン)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)の育て方
花壇の土づくり
環境
自生地が海岸沿いの砂丘などにあり、砂質の乾燥気味の環境に生息しています。
そのため、お庭の中ではロックガーデンや傾斜地などでよく育てられます。
日当り
ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)は光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
基本的に岩や砂の多い場所を好み、乾燥気味で栄養の少ない痩せた土地で育つ植物です。そのため、土質は砂壌土または砂土になるようにします。
植え付けの前に土壌診断を行い、土質が悪い場合は、改良用土(日向土・軽石・川砂・パーライト)を使って通気性・排水性を改善しましょう。腐葉土等の有機物は、蒸れる原因にもなるため基本的には入れません。
注意することは、雨の後に水がたまるような水捌けの悪い場所で育てたり、ジメジメとした状態が続くような粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)は光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ます。
培養土
培養土は通気性・排水性の高い多肉・サボテン・アガベの培養土などを購入して利用すると良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性が優れている用土をつくります。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を組み合わせるのも良いでしょう。
- 栄養の少ない痩せた土地に生息しており、腐葉土などの堆肥は殆ど必要としません。逆に入れると蒸れて多湿になる事もあるため、入れないか少量だけ入れるようにします。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選びましょう。
- 川砂+日向土(細粒・小粒)+赤玉土(小粒)+ピートモス(調整済)=3:4:2:1
- 日向土(細粒・小粒)+赤玉土(小粒)+硬質鹿沼土(小粒)+べラボン=4:2:3:1
- 日向土(細粒・小粒)+硬質鹿沼土(小粒)+赤玉土(小粒)+竹炭=4:3:2:1
- 軽石+硬質赤玉土+日向土+ゼオライト=2:3:4:1
培養土は基本用土を単体で使うか、または基本用土をベースにしながら改良用土を組み合わせて作ります。
植物の育ってきた環境、水やりの頻度、用土の費用などを考えて培養土を作ると良いでしょう。
基本用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
改良用土
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
植え替え
植物を育てていると、培養土が劣化したり、根詰まりを引き起こす事があります。そのため、成長の早さにも左右されますが数年(3年~5年)に一度の頻度で植え替えが必要になります。
根詰まりのサイン
- 成長が悪くなる
- 鉢穴から根が出てきている
- 培養土の乾燥が早い
植え替え方法
- 植え替えに適した時期
- 植え替えの適期は、株の素早い回復が見込める早春が適しています。
- 植え替え手順
- 植え替えの前日にはしっかり水やりをしておきます。
- 根の回り具合に合わせて、そのままの鉢を使用するか、一回り大きな鉢を使います。
- 古い鉢から株を取り出して、根を優しく解すように、風雨で劣化したり、根の侵食で劣化した古い土を軽く落とします。
- 長い根や腐った根がある場合は、必要に応じて軽く剪定して切り詰めます。
- 鉢の中に新しい培養土と株を入れて植え直します。
水やりの仕方
自生地が海岸沿いの砂丘などにあり、砂質の乾燥気味の環境に生息しています。
そのため、一度根づいてしまえば、乾燥に非常に強くなるため、節水型のお庭(ゼリスケープ)などにもよく利用されます。
注意することは、水分の多い過湿状態に長くしない事です。過湿は病原菌が増えて腐敗する原因になったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりの頻度には注意が必要となります。
水やりの方法
水やりは、土壌が乾燥したタイミング、または数日待ってから行います。水を与える量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、鉢底から水が流れ出る位にたっぷりと与えてください。
水やりのタイミングや頻度は季節や気候・周囲の環境・土質によっても左右されるため一概ではありません。土壌の乾燥の確認方法は、土の色の変化を見たり、土の中に指を入れて確認する方法等がありますが、不安な場合はサスティーを利用すると良いでしょう。
肥料の与え方
自生地が海岸沿いの砂丘などにある事からも分かる通り、栄養の乏しい土壌でも問題なく育ち、肥料は基本的にいりません。
基本的に肥料は不要ですが、植物の健康な成長を促すために春に一度だけ肥料を与える事もできます。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 春に一度だけ上げることが出来ます。※肥料は上げなくても問題ありません。
- 肥料の選び方
- 肥料は多肉植物の専用肥料または成分がバランスよく入る緩効性肥料がおすすめです。
- 肥料の与え方
- 緩効性肥料を与える場合は、規定された分量を与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)の剪定は、基本的に不要ですが、花がら摘みと古葉取りを行い見た目を綺麗に保つ事もできます。
※剪定する時に注意することは、葉の先端が鋭利なため、この部分で怪我をしないようにする事です。必ず手袋・長袖・保護メガネを着用して作業しましょう。
花がら摘み:花が咲き終わったら、花茎の根元から剪定して取り除きましょう。
古葉取り:冬越し後の春におこないます。株を観察して、傷んだ葉や変色した葉、枯れた葉があれば根元近くで剪定して取り除きましょう。
夏越しする方法
ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)は、原産地が北アメリカ南部にあり気候は日本と似ていて、夏場は蒸し暑い環境です。
しかし自生地が砂地などにある事からも分かる通り、多湿を苦手にしています。そのため、夏越し対策は多湿対策をしっかりとおこないましょう。
夏越しで重要なポイント
- 直射日光がよく当たる場所
- 直射日光6時間以上が理想です。
- 長雨に当たることが少ない場所
- 鉢植えの場合は長雨に当たらない場所に移動すると良いでしょう。
- 地植えの場合は雨の当たりにく場所で育てると良いでしょう。
- 土壌の排水性がよい場所
- 植付けの際に土壌改良をしっかり行い排水性を高めましょう。
- 土壌改良を行っても、周りから水が集まる場所だと意味がありません。苗をレイズベットやロックガーデン等の周りより高い場所に植えたり、傾斜地に植えると、水が下に流れやすくなり、排水性が高まります。
- 空気の流れがあり風通しがいい場所
- 周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると空気が停滞して湿気が溜まりやすくなります。改善しましょう。
冬越しする方法
Hardiness:6~11
ユッカ・グロリオサ(シトラスツイスト)は、寒さに強いため基本的には冬越し対策不要です。
挿し木や株分けで増やす
アツバキミガヨランは挿し木・株分け・根挿しによって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 切り戻した際の茎などを利用します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的には川砂・赤玉土・日向土などが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを20~30cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
株分けの方法
- 株分けに適する時期
- 冬が最適です。
- 株を観察
- 株を観察して親株と分離している子株を見つけます。
- 子株を掘りあげる
- 子株の周りをスコップで掘り、親株との繋がりを切りるように、慎重に子株を掘り起こしましょう。
- 株分け後の管理
- 切り離した株は、そのまま土壌に植え付けます。
株分けの方法
- 根挿しの時期
- 秋が最適です
- 根茎を採取
- 植え替えの時などにスコップで株を掘り上げて、太い根茎を10cm前後で切り取ります。
- 培養土に植え付ける準備
- 川砂や日向土等の無菌の培養土の中に根茎を横向きにして埋めます。
- 管理
- 根茎から芽が出るまで培養土を完全に乾燥させないように湿らせながら管理しましょう。
播種で増やす
アツバキミガヨランの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
アツバキミガヨランの病気
アツバキミガヨランの害虫
- カイガラムシ