タイムは属の中に約269種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは8の原種と、13の園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■タイムの主な種と園芸品種の紹介
主な原種
- タイム・ブルガリス
- 同義語
- タチジャコウソウ
- 品種
- シルバータイム
- レモンタイム
- 同義語
- タイム・シトリオドラス
- 品種
- ゴールデン・レモンタイム
- シルバークイーン
- ドーンバレー
- ヨウシュイブキジャコウソウ
- 同義語
- クリーピング・タイム
- 品種
- エルフィン
- マジックカーペット
- ウーリータイム
- 品種
- レッドカーペット
- ハイランドクリーム
- コクシネウス
- タイム・プラエコクス
- 同義語
- タイム・プレギオイデス
- 品種
- フォックスリー
- ゴールデンドワーフ
- ブロードリーフタイム
- タイム・ロンギカウリス
- イブキジャコウソウ
●主な原種
タイム・ブルガリス
タイム・ブルガリスの学名は Thymus vulgaris 、単にタイムと呼ぶ場合は属全体またはこの種をさしている事が多く、また別名では「タチジャコウソウ」「コモンタイム(common thyme)」「ジャーマンタイム(German thyme)」「ガーデンタイム(garden thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
タイム・ブルガリスの原産地はフランスとイタリアとスペインにあり、自生地は石灰岩質の岩場や斜面などの乾燥地帯にあります。
タイム・ブルガリスの特徴は、樹形がマット状に広がる傾向があり茎は匍匐した後に直立する所、葉の一部は縁部分が裏側に反るため形状が線形になる所、葉は有毛で白っぽく見える事がある所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序がありボリュームのある花姿をしている所、花は茎が立ち上がり穂状に咲くため豪華さを感じさせる所、葉や花穂に含まれる精油の中にはチモールとカルバクロールが高い比率で含まれており、オレガノに似た強い刺激臭と抗菌作用がある所などにあります。
一般的な用途としては、枝葉・花穂を収穫して魚料理や肉料理などの香り漬けまたはハーブティーにして飲用する目的でハーブガーデンで育てられたり、枝葉に含まれるチモールやカルバクロールが独特な香りを周囲に漂わせたり触れて香りが楽しまれたりするため休憩所の傍に植えられたり、地表面を覆うように成長するため地被植物として利用されたり、乾燥地帯に自生しており乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂がよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
その他の用途としては、精油を抽出して香料として香水や石鹸などの香りに利用されたり、花から生産される蜂蜜がタイムハニーとなったり、薬用植物として利用されたりしています。
タイム・ブルガリスの園芸品種の紹介
タチジャコウソウ
の学名は Thymus vulgaris 、単にタイムと呼ぶ場合は属全体またはこの種をさしている事が多く、また別名では「タイム・ブルガリス」「コモンタイム(common thyme)」「ジャーマンタイム(German thyme)」「ガーデンタイム(garden thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
レモンタイム
レモンタイムの学名は Thymus citriodorus 、または Thymus × citriodorus 、別名では「タイム・シトリオドラス」「シトラス・タイム(citrus thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
レモンタイムの起源は諸説あり、研究者の間でも意見が一致しておらず、南ヨーロッパを原産とする説、自生地はなく Thymus pulegioides と Thymus vulgaris の交雑種という説があります。また最近のDNA分析では交雑種ではなく別個の種である事が示唆されたりもしているようです。
レモンタイムの特徴は、樹形がマット状に広がる傾向があり茎は匍匐したり直立したりする所、葉は小さいため緻密な印象を与える所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序がありボリュームのある花姿をしている所、葉の色は一般的に緑ですが白色・黄色・クリーム色の班が入る事もある所、葉に含まれる精油の中にはゲラニオールやネロール等が含まれており、レモンや柑橘類に例えられる爽やかな香りがある所などにあります。
一般的な用途としては、枝葉を収穫して魚料理や肉料理などの香り漬けまたはハーブティーにして飲用する目的でハーブガーデンで育てられたり、枝葉に触れるとレモンの香りが周囲に広がるため休憩所の傍に植えられたり、いくつかの品種では葉の中に白色や黄色の班が入るためカラーリーフとして楽しめたり、地表面を覆うように成長するため地被植物として利用されたり、乾燥地帯に自生しており乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂がよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
その他の用途としては、精油を抽出して香料として香水や石鹸などの香りに利用されたり、花から生産される蜂蜜がタイムハニーとなったり、薬用植物として利用されたりしています。
レモンタイムの園芸品種の紹介
タイム・シトリオドラス
育て方・楽天で購入
タイム・シトリオドラスの学名は Thymus citriodorus 、または Thymus × citriodorus 、別名では「レモンタイム」「シトラス・タイム(citrus thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
シルバークイーン
育て方・楽天で購入
学名:Thymus citriodorus ‘Silver Queen’
花の色:薄い紫色・薄い桃色
葉の色:緑色~青緑色・白色(覆輪)
草丈:約10~30cm
備考:葉の中に白色の覆輪が入るため、明るさや清潔感を感じさせるカラーリーフとして楽しめる。そのため、上品で清潔感のあるを感じさせるエレガントなお庭などによくあいます。
ヨウシュイブキジャコウソウ
ヨウシュイブキジャコウソウの学名は Thymus serpyllum 、別名では「クリーピング・タイム(creeping thyme)」「ブラックランド・タイム(Breckland thyme)」「ワイルド・タイム(wild thyme)」「エルフィン・タイム(elfin thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
ヨウシュイブキジャコウソウの原産地はヨーロッパとアジアにあり、自生地は砂質の荒野や岩場などにあります。
ヨウシュイブキジャコウソウの特徴は、樹形が匍匐性で茎は基本的に立ち上がらず柔軟で垂れ下がる事もあり不定根を出しながら広がる所、葉は約0.3~0.8cmと小さいため緻密な印象を与える所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序があり円筒型の花姿をしている所、多花性の性質があり開花期には株を覆うように花が咲くため地面の上に花絨毯ができる所、葉や花に含まれる精油の中にはチモールが高い比率で含まれており潰すとオレガノやレモンに例えられる香りがある所などにあります。
一般的な用途としては、樹形がほふく性で踏圧にも比較的に耐えられるため人がたまに通るような場所の地被植物として利用されたり、乾燥地帯に自生しており乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂などがよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
ヨウシュイブキジャコウソウの園芸品種の紹介
クリーピング・タイム
クリーピング・タイムの学名は Thymus serpyllum 、別名では「ヨウシュイブキジャコウソウ」「ブラックランド・タイム(Breckland thyme)」「ワイルド・タイム(wild thyme)」「エルフィン・タイム(elfin thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
ウーリータイム
ウーリータイムの学名は Thymus lanuginosus 、または同義語で Thymus pseudolanuginosus 、別名では「タイム・ラヌギノサス」等とも呼ばれる南ヨーロッパが原産の常緑亜低木です。
ウーリータイムの特徴は、枝葉が有毛で白色の毛が密生しているためふんわりとした柔らかな外観をしている所、白色の毛が光で反射するため銀白色のようにも見える所、樹形が匍匐性で茎は基本的に立ち上がらず不定根を出しながら広がる所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序があり円筒型の花姿をしている所、萼は花と同様に赤紫色・紫色に色づいているため花弁が落ちた後も長く装飾的な外観を保つ所などにあります。
一般的な用途としては、茎がほふく性に広がる性質があるため地被植物として利用されたり、乾燥地帯に自生しており乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂などがよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
タイム・プラエコクス
タイム・プラエコクスの学名は Thymus praecox 、別名では「マザーオブタイム(mother of thyme)」等とも呼ばれるヨーロッパが原産の常緑亜低木です。
タイム・プラエコクスの特徴は、樹形が匍匐性で茎は基本的に立ち上がらず不定根を出しながら広がる所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序があり円筒型の花姿をしている所、萼は花と同様に赤紫色・紫色に色づいているため花弁が落ちた後も長く装飾的な外観を保つ所、葉や花に含まれる精油の中にはチモールなどが含まれており潰すと爽やかな香りが広がる所などにあります。
一般的な用途としては、茎がほふく性に広がる性質があるため地被植物として利用されたり、乾燥地帯に自生しており乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂などがよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
タイム・プラエコクスの園芸品種の紹介
レッドカーペット
学名:Thymus praecox ‘Red Carpet’
花の色:鮮やかな紫色・濃い桃色
葉の色:緑色
草丈:約5~10cm
備考:多花性で株を覆うように濃い桃色の花が咲くため、可愛らしい花絨毯をお庭の中に作り出します。
ブロードリーフタイム
ブロードリーフタイムの学名は Thymus pulegioides 、別名では「タイム・プレギオイデス」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
ブロードリーフタイムの原産地はヨーロッパの温帯地域にあり、自生地は砂地や荒れ地や岩場などにあります。
ブロードリーフタイムの特徴は、樹形が匍匐性で広がったり茎の先端で立ち上がったりする所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序があり円筒型の花姿をしている所、萼は花と同様に赤紫色・紫色に色づいているため花弁が落ちた後も長く装飾的な外観を保つ所、葉の色は一般的に緑ですが白色・黄色の班が入る品種もある所、葉や花に含まれる精油の中にはカルバクロール・ゲラニオール・リモネンなどが含まれており潰すとレモンやオレガノに例えられる香りがある所などにあります。
一般的な用途としては、枝葉・花穂を収穫して魚料理や肉料理などの香り漬けまたはハーブティーにして飲用する目的でハーブガーデンで育てられたり、茎がほふく性に広がる性質があるため地被植物として利用されたり、乾燥地帯に自生しており乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、いくつかの品種では葉の中に白色や黄色の班が入るためカラーリーフとして楽しめたり、蜜蜂などがよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
ブロードリーフタイムの園芸品種の紹介
タイム・ロンギカウリス
タイム・ロンギカウリスの学名は Thymus longicaulis 、別名では「メディトレニアン・クリーピングタイム(Mediterranean Creeping Thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
タイム・ロンギカウリスの原産地は南ヨーロッパ、自生地は乾燥地帯の牧草地や岩場などにあります。
タイム・ロンギカウリスの特徴は、樹形が匍匐性で茎は基本的に立ち上がらず柔軟で垂れ下がる事もあり不定根を出しながら広がる所、葉は小さくて細いため緻密な印象を与える所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序があり枝先に半球状に集まる傾向がある所、葉は精油を貯めた腺点があり潰すと香りが広がる所などにあります。
イブキジャコウソウ
イブキジャコウソウの学名は Thymus quinqecostatus 、別名では「イワジャコウソウ」「ナンマンジャコウソウ」「ファイブ・リブド・タイム(five-ribbed thyme)」等とも呼ばれる常緑亜低木です。
イブキジャコウソウの原産地は日本および東アジア、日本では北海道・本州・九州に分布しており、自生地は日当たりの良い岩場などにあります。
イブキジャコウソウの特徴は、樹形が匍匐性で茎は基本的に立ち上がらず柔軟で垂れ下がる事もある所、葉は腺点があり潰すと芳香が広がる所、花穂の中には節ごとに複数の集散花序があり茎の頂部に花が集まる所などにあります。
●その他の品種
スパークリングブライト
学名:Thymus ‘sparkling bright’
開花時期:5月~8月
花の形:輪散花序
花の色:淡い桃色・淡い紫色
萼の色:緑色
葉の形:楕円形
葉の色:緑色・白色
樹形:ほふく性
樹高:約5~15cm
備考: 樹形はほふく性、茎は匍匐茎または傾状茎(匍匐した後に立ち上がる)で、横に大きく広がる傾向があります。
備考②:葉の中に綺麗な白色の覆輪が入るため、緑色の葉が光の反射で輝いているようにも見える。そのため、明るさや清潔感を感じさせるカラーリーフになります。
備考③:花穂のサイズは小ぶりで、上品さを感じさせる淡い紫色の花が咲く。
用途:花と葉の色が上品さを感じさせるためエレガントなお庭で利用されたり、茎がほふく性に広がる性質があるため地被植物として利用されたり、乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂などがよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。
ホイップクリーム
学名:Thymus ‘whipped cream’
開花時期:5月~8月
花の色:
葉の形:楕円形
葉の色:緑色・クリーム色
樹形:ほふく性
樹高:約5~10cm
備考: 樹形は匍匐性で茎は基本的に立ち上がらず柔軟で垂れ下がる事もあり横に広がります。
備考②:葉の中に入るクリーム色の班の割合が若葉を中心に通常よりも高く、ほとんどクリーム色をしており、柔らかでふんわりとした雰囲気をつくる品種です。
用途:クリームの葉の色がホイップのような柔らかな印象を与えるため可愛いをテーマにするお庭などで利用されたり、茎がほふく性に広がる性質があるため地被植物として利用されたり、乾燥にとても強いためロックガーデンなどで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、蜜蜂などがよく遊びに来るため生き物が集まるお庭で利用されたりします。