- 原産:メキシコ/中央アメリカ/コロンビア
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:ダリア(Dahlia)
- 種:キダチダリア(Dahlia imperialis)
- 流通名:皇帝ダリア
- 別名:コダチダリア/ベルツリーダリア(bell tree dahlia)
- 品種:ガッツァリア(ダブルピンク)
- 開花時期:10月~12月
- 花の色:桃色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:多年草
- 草丈:約100~200cm
- 誕生花:11月14日
- 花言葉:乙女の真心/乙女の純潔
- 用途:背が高い花/切り花/球根植物
- 購入方法:ガッツァリア(ダブルピンク)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ガッツァリア(ダブルピンク)の特徴
- ガッツァリア(ダブルピンク)は、花の形が八重咲き、花のサイズは12cm程度と大きく、花の色は桃色をしています。そのため、華やかさと可愛らしさを感じさせる園芸品種です。
- ガッツァリアは皇帝ダリアと園芸種のダリアの交雑種で、皇帝ダリアよりも開花が早い傾向があり、草丈が100~200cm程度にしかならず小さなお庭の中でも育てやすい所が魅力です。
皇帝ダリアとは!?
皇帝ダリアは学名Dahlia imperialis、別名では「キダチダリア」や「コダチダリア」等とも呼ばれるメキシコおよび中央アメリカ、コロンビアが原産の多年草です。
皇帝ダリアの語源(由来)
- 属名のdahliaは、リンネの弟子でスウェーデンの植物学者であるAnders Dahl(1751~1789)への献名です。
- 1791年にスペインの植物学者であるAntonio José Cavanillesによって命名されました。
- 種小名のimperialisは「帝国」「皇帝」を意味しており、恐らく雄大に成長する姿と豪華な花に由来します。
皇帝ダリアの特徴(魅力)
- 皇帝ダリアの特徴は、生育旺盛で生命力が強く春から冬にかけて200~1000cm成長する所、茎は太く節があり、葉は羽状に広がるため竹を想像させる所、花は巨大で俯くように開花する所などにあります。
- 草姿は直立 、茎の太さは13cmに達する事があり、茎の内部は中空、茎の節は竹のように膨らみ、茎の色は緑色から淡い赤褐色、茎の基部は木質化して灰色から灰褐色になる。
- ダリアの球根の分類は塊根、塊根とは根の部分が肥大化した球根です。
- ダリアは肥大化した根の部分ではなく、先端の茎の部分に芽が出るため、繁殖する際は芽の位置を確認して、球根に茎と芽を付けた状態で分球する事が大切です。
- 葉序は対生葉序、葉身の形は2回羽状複葉か3回羽状複葉、小葉の形は楕円形または卵形、葉縁部には鋸歯があり、葉の色は緑色です。
- 開花期間は晩秋から初冬、短日植物のため日長(日照時間)が一定の時間より短くなる季節に開花する性質をもっています。
- 短日植物は、開花のプロセスで連続する暗期(一日の中の夜)が重要になるため、街灯や家の明かりで暗期の時間が短くなると、花芽の形成が上手くいかないことがあります。そのため、これらの人工の光源から離して植えることが大切です。
- 皇帝ダリアは寒さの厳しい地域では花が咲く前に枯れる事もあります。ただし、従来の皇帝ダリアよりも早く開花する品種もあるため、品種を選べば寒さが厳しい地域でも花を楽しむ事が可能です。
- 花序は頭状花序、花径は約7.5~15cm、花の構成は総苞(内側・外側)・花冠(舌状花・筒状花)、花の向きは水平(横向き)または斜下になる。
- 総苞は内側と外側の二列、内側の総苞は膜質で色は一般的にクリーム色です。外側の総苞は数が5個、形は楕円形、色は緑色です。
- 舌状花は花序の外周にあり8枚、舌状花の形は楕円形~長楕円形、色は桃色・赤色・白色です。
- 筒状花は花序の中央で円盤状に多数集まる、色は黄色です。※八重咲き品種の中には筒状花のない品種もあります。
- 皇帝ダリアの主な用途
- 皇帝ダリアは、竹のようにスラリと伸びる茎・葉や、秋に開花する花を鑑賞する目的で利用されます。観賞の仕方に関しては、非常に背が高くなるため、広いお庭の中でもフォーカルポイントとして働きます。ただし、電線に引っかかりトラブルを引き起こしたり、人工の光源が開花に悪影響を与える事もあるため、育てる場所には注意が必要です。
- 皇帝ダリアは花が咲いた後に収穫して、切り花にして利用される事もあります。
- 皇帝ダリアの塊根は、他のダリアと同様に食用として利用されることがあります。
皇帝ダリアの園芸品種
ガッツァリア(レッド)
- ガッツァリア(レッド)は、花の形が一重咲き、花のサイズは15cm程度と大きく、花の色が赤色と黄色です。そのため、明るくカラフルなお庭などにおすすめの園芸品種です。
- ガッツァリアは皇帝ダリアと園芸種のダリアの交雑種で、皇帝ダリアよりも開花が早い傾向があり、草丈が100~200cm程度にしかならず小さなお庭の中でも育てやすい所が魅力です。
ガッツァリア(フラミンゴ)
- ガッツァリア(フラミンゴ)は、花の形が一重咲き、花のサイズは15cm程度と大きく、花の色が赤ピンク色をしています。そのため、可愛らしさを感じさせる園芸品種です。
- ガッツァリアは皇帝ダリアと園芸種のダリアの交雑種で、皇帝ダリアよりも開花が早い傾向があり、草丈が100~200cm程度にしかならず小さなお庭の中でも育てやすい所が魅力です。
ガッツァリア(ダブルクリーム)
- ガッツァリア(ダブルクリーム)は、花の形が八重咲き、花のサイズは12cm程度と大きく、花の色はクリーム色をしています。そのため、華やかさと可愛らしさを感じさせる園芸品種です。
- ガッツァリアは皇帝ダリアと園芸種のダリアの交雑種で、皇帝ダリアよりも開花が早い傾向があり、草丈が100~200cm程度にしかならず小さなお庭の中でも育てやすい所が魅力です。
ガッツァリア(ダブルピンク)
- ガッツァリア(ダブルピンク)は、花の形が八重咲き、花のサイズは12cm程度と大きく、花の色は桃色をしています。そのため、華やかさと可愛らしさを感じさせる園芸品種です。ガッツァリアは皇帝ダリアと園芸種のダリアの交雑種で、皇帝ダリアよりも開花が早い傾向があり、草丈が100~200cm程度にしかならず小さなお庭の中でも育てやすい所が魅力です。
ダリアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ガッツァリア(ダブルピンク)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ガッツァリア(ダブルピンク)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。また三時間から五時間程度の半日影までで育てる事が出来ます。
日当たりが適切な環境で育てる事で光合成が活発に行われるため、株の生育が良くなり、花付きや花の大きさも良くなります。そのため、適切な日当たりに植えてあげる事が非常に重要になります。
土壌の土質
ガッツァリアは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、通気性と保水性のバランスが良い土壌に改善して、腐葉土等の有機物を入れて肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
植付け方法
- 土壌に穴を掘ります。
- 植え穴の深さは約10cm、塊根の大きさに合わせて穴を掘りましょう。
- 塊根のクラウンから出る芽を上向きにして穴の中に塊根をおきます。
- 茎は硬いですが、中空で折れやすいため、出来れば支柱をたてましょう。
- 皇帝ダリアの塊根に土を被せます。
鉢土づくり
日当り
ガッツァリア(ダブルピンク)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。また三時間から五時間程度の半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
ガッツァリアは、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ガッツァリア(ダブルピンク)は短期的な乾燥に耐える事が出来ますが、生産性を高める場合はやや湿り気のある土壌に保つのが良いでしょう。 ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は、塊茎の腐敗や根腐れを引き起こす原因となるため、土壌の状態を見ながら、水やりを行う必要があります。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
肥料の与え方
ガッツァリア(ダブルピンク)は、十分に肥沃な土壌であれば多くの肥料を必要としません。冬から春に堆肥を入れて土質を改善したら、春と秋に緩効性肥料を与えるだけで育てる事ができます。
肥料の与え方
- 追肥は春と秋の生育期間中に与えます。
- 追肥は肥効が緩やかで長く続く緩効性肥料を選びましょう。
- 緩効性肥料などの固形肥料を与える場合は、袋に規定された量を約1~3ヶ月ごとに施します。
堆肥の与え方
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 基本的には年に1回、塊茎を植え付ける時に、腐葉土や牛糞堆肥を入れて土壌改良を行う事で土壌の劣化を防げます。
冬越しする方法
Hardiness:8b~11a
ガッツァリア(ダブルピンク)は暖地や平地であれば、塊根を掘り起こすことなく、そのまま植えっぱなしで冬が越せます。ただし強い霜が降りる地域では、必要に応じて冬越し対策が必要となります。
冬越し対策
- 塊根のある場所に腐葉土等をかけてマルチングして霜対策を行う。
- 塊根のある場所に不織布をかけてマルチングして霜対策を行う。
- 塊根を掘り起こして湿潤貯蔵を行い霜対策・凍結対策を行う。
皇帝ダリアの湿潤貯蔵
湿潤貯蔵
湿潤貯蔵とは球根が乾燥しないように適度な湿度を保って管理する方法です。植物の球根にあった適切な管理を行う事で、球根が機能性を失ったり、腐敗することなく、次の植え付け時期まで、球根が健康な状態を保つことが出来ます。
- 皇帝ダリアを掘り起こします。
- 掘り起こす時期は晩秋頃ですが、タイミングは地上部の葉が枯れた時に行います。
- 塊根を綺麗にします。
- 塊根を傷つけないように土を落とします。方法は、手やブラシ、流水などを使いましょう。
- 塊根を傷つけると腐敗の原因にもなるため注意して下さい。心配な場合は必要に応じて消毒液を使用しましょう。
- 乾燥させる。
- 塊根が湿った状態では雑菌が繁殖して腐敗するため、貯蔵する前に、外側を乾燥させ、傷ついている部分にはカルスを形成させます。
- 塊根は、直射日光を避けた日陰の風通しのよい場所に仮置きして、数日から一週間程度、乾燥させます。
- 湿潤貯蔵する
- 塊根を保管するための容器と用土を準備します。
- 容器は穴を開けた「袋」または「箱」を用意します。
- 用土は雑菌のいない清潔なバーミキュライト・オガクズ・ピートモス等を使用します。
- 容器の中に用土を入れて、塊根を少し離した状態で入れます。くっつけると腐敗した時に、腐敗が広がりやすくなります。
- 塊根を保管するための容器と用土を準備します。
- 管理場所
- 塊根が入った容器は、倉庫や玄関先等、温度が約4~10度に保てる場所で保管します。
- 定期点検
- 塊根が「腐敗」「乾燥」している事があるため、定期的にチェックする事が必要です。
- 塊根が腐敗している場合は、腐敗した部分を取り除き、他の塊根とわけて管理します。
- 塊根が乾燥して皺がよっていたり、水分が少ないと感じるような場合は、塊根を水で湿らせた後に再度、保管しなおします。
挿し木や株分けで増やす
ガッツァリアは挿し木や分球によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- ガッツァリアの挿し木時期は初冬または早春が適します。
- 茎は健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂に節を二個以上付けて長さ約30cmにわけます。
- 挿し穂の葉を取り除きます。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 培養土に5~10cmの穴を掘り、挿し穂を横向きに寝かせて埋め戻します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
ガッツァリアの分球の方法
- ガッツァリアの塊根を分球する時期は春です。
- ガッツァリアは太い芋の部分には芽をつけません。太い芋の先にある細いクラウン部分に芽を付けます。そのため出来るだけ長くクラウンを残すように塊根をハサミで切り分けましょう。