ヒューケレラは1912年にフランス人のエミール・ルモアーヌ(Emile Lemoine)によって、ヒューケラ(Heuchera)とティアレラ(Tiarella)が交配されて作出された属間雑種の多年草です。ヒューケレラは近縁のヒューケラと同様に属の中に、様々な品種があり、主にカラーリーフとして親しまれています。
ヒューケレラ属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
目次
ヒューケレラの特徴や園芸品種
- 学名:Heucherella
- 草丈:約15~60cm
- 分類:多年草
- 開花時期:5月~7月
- 花色:桃色●黄色●白色〇
- 葉色:緑色●黄色●紫色●赤色●橙色●茶色●白色〇
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:カラーリーフ/日陰植物/エレガントなお庭/カラフルなお庭/アンティークなお庭
ヒューケレラとは!?
ヒューケレラは学名Heucherella、1912年にフランス人のエミール・ルモアーヌ(Emile Lemoine)によって、ヒューケラ(Heuchera)とティアレラ(Tiarella)が交配されて作出された属間雑種の多年草です。
ヒューケレラの語源(由来)
- 属名のHeucherellaの由来は交配された「ヒューケラ」と「ティアレラ」からきています。
ヒューケレラの特徴(魅力)
- ヒューケレラは、近縁のヒューケラと比べて葉のふち部分の切れ込みが深いためシャープでカッコイイ印象を与える葉の形をしており、またヒューケラよりも少ないですが葉の色が豊富にある事からカラーリーフとしても楽しまれています。
- 草姿はふんわりと盛り上がるドーム状の外観をしているため、地面を優雅に覆う地被植物として利用される事が多いです。
- ヒューケレラは徐々に株が衰退していきますが、親株の周りに子株を作って叢生するため株分けを行い株を更新していく事ができます。
- 開花は晩春から夏頃まで、花は基部から最大60cmの花茎を伸ばして、円筒型に小花を沢山つけて咲くためボリュームある花姿を作ります。
- 葉はふち部分が裂けており、裂片が3~7個ありますが、裂片は丸みを帯びて可愛らしい外観をしていたり、裂片がシャープに尖りかっこいい外観をしていたりします。
- ヒューケレラは「地被植物」「花壇の縁どり」「鉢植え」等で親しまれます。
- グランドカバー(地被植物)とは、草丈があまり高くならず地表面を覆う植物の総称で、一般的に雑草を抑制する目的、景観を美しくする目的等で植え付けが行われます。
- ヒューケレラのグランドカバー(地被植物)は、基部から出る葉が放射状に広がり、ドーム状に盛り上がりながら地面を覆うところが魅力です。ただし匍匐性に広がる茎等と比べると、一株で広範に広がるわけではないため、広い場所をカバーする場合は複数の株を用意する必要があります。
- ヒューケレラの葉は常緑のため、冬の間も落葉する事なく地面を被覆し続ける事ができます。
- 花壇の縁どりとは花壇の手前(ふち部分)の境界線をさしており、普通はレンガなどの装飾物または背の低い植物などが並べられます。
- ヒューケレラは品種によって成熟時の株の大きさが違うため、植え付け間隔は一概ではありません。一般的には約30~60cmの間隔で植え付けが行われますが、コンパクトな品種では更に幅を狭め、大型の品種では更に間隔をあけます。
- グランドカバー(地被植物)とは、草丈があまり高くならず地表面を覆う植物の総称で、一般的に雑草を抑制する目的、景観を美しくする目的等で植え付けが行われます。
- ヒューケレラは耐陰性がある事から日陰植物(シェードガーデン)等に利用される事もあります。
- 日向から日陰まで幅広い環境で育てる事が出来ますが、西日の当たらない半日影で育てることが理想です。
ヒューケレラの草丈は約15(~60)cm、草姿は叢生、親株の周りに子株をつくります。
葉序は根生葉(基部に付いた葉)、葉柄は長く、葉身の形は心形(葉の基部が凹み先端が尖る)または腎形(葉の基部が凹み葉の先端が鈍形)、葉のふち部分は掌状中裂(~深裂)して裂片は3(~7)個あります。
花序は総状花序、総状花序は花が穂状に集まり円筒型の外観となります。花(花冠)は鐘形、花の色は桃色・黄色・白色です。
ヒューケレラの園芸品種の紹介
- タペストリー(Heucherella ‘tapestry’)は、葉脈を中心に褐色の班が入るため、葉の中にタペストリーのような個性的な模様が入り、また鮮やかな桃色の花が華やかな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約40cm、花の色は桃色、葉身の大きさは長さ約5~13cm、幅は約5~13cm、葉身は腎形でふち部分が中裂して裂片は5個、葉の色は緑色で葉脈に褐色の脈班が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約50cmに成長します。
- モヒート(Heucherella ‘mojito’)は、葉の色が、春は黄色、夏はライムグリーンになり、葉脈を中心に褐色の班(脈班)が入るため、葉の中に独特な模様があらわれる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約30cm、花の色は白色、葉の色は黄色または黄緑色で葉脈に褐色の脈班が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約15cm、幅は約25cmに成長します。
- ストップライト(Heucherella ‘stoplight’)は、葉全体が鮮やかな黄色の葉色をしており、葉脈を中心に赤褐色の班(脈班)が入ります。そのため、黄色と赤色(赤褐色)の強い対比が生まれカラフルな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約40cm、花の色は白色、葉身の大きさは長さ約9~12.5cm、幅は約8~10.5cm、葉身は腎形でふち部分が浅裂して裂片は5個、葉の色は黄色で葉脈に赤褐色の脈班が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約15cm、幅は約35cmに成長します。
- スイートティー(Heucherella ‘sweet tea’)は、一個一個の葉が大きいため存在感があり、また葉の色が、春は鮮やかな赤橙色、夏は橙色から黄色または褐色へと変化するため、季節によって様々な葉色が楽しめる園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約40cm、花の色は白色、葉身の大きさは長さ約13cm、幅は約15cm、葉身は腎形でふち部分が浅裂して裂片は7個、葉の色は黄色で葉脈に赤褐色の脈班が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約30cm、幅は約50cmに成長します。
- ブラスランタン(Heucherella ‘brass lantern’)は、葉のふち部分が大きく裂けるためシャープな外観の葉の形をしており、赤褐色の葉色が落ち着いた印象を与えたり、アンティークな雰囲気をつくります。また、葉の間から伸びる桃色の茎と、白色の花も魅力的です。草姿はロゼット状、株は高さ約50cm、幅は約70cmに成長します。
- レッドローバー(Heucherella ‘red rover’)は、葉の色が、春は赤褐色、夏は赤紫色またはオリーブグリーンになるため、季節によって様々な葉色が楽しめる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約70cm、花の色は白色、葉の色は赤褐色または赤紫色か緑色です。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約40cmに成長します。
- サンライズ フォールズ(Heucherella ‘Sunrise Falls’)は、葉全体が鮮やかなライムグリーンの葉色をしており、葉脈に赤色の班(脈班)が入ります。そのため、黄緑色と赤色の強い対比が生まれカラフルな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約70cm、花の色は白色、葉の色は黄緑色で葉脈に赤色の班(脈班)が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約30cmに成長します。
- ケイジャン ファイヤー(Heucherella ‘cajun fire’)は、葉の色が、春は赤色、夏は赤黒色、秋になると赤褐色になるため、季節によって様々な葉色が楽しめる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約40cm、花の色は白色、葉の色は赤色・赤黒色・赤褐色をしています。草姿はロゼット状、株は高さ約25cm、幅は約40cmに成長します。
- ソーラー エクリプス(Heucherella ‘Solar Eclipse’)は、日食(Solar Eclipse)の名前からも分かる通り、葉の中心部が暗褐色で暗く、ふち部分が明るい黄緑色をしている、個性的な葉色が魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約50cm、花の色は白色、葉身の大きさは長さ約10cm、幅は約9cm、葉身は腎形でふち部分が浅裂して裂片は7個、葉の色は赤褐色でふち部分に黄緑色の班(覆輪)が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約50cmに成長します。
- ガンスモーク(Heucherella ‘Gunsmoke’)は、葉の表面に白色のベールが強く出るためシルバーリーフのような外観をしており、また葉全体は赤紫色をしているため、奥ゆかしく艶やかな印象を与えたり、また神秘的で非現実的な印象を与えるカラーリーフとして楽しめる園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約60cm、花の色は白色、葉の色は赤紫色で葉表面に白色のベールがかかります。草姿はロゼット状、株は高さ約30cm、幅は約50cmに成長します。
- クイックシルバー(Heucherella ‘Quicksilver’)は、葉に光沢があるためメタリックな質感を感じさせ、また葉表面に白色のベールが強く出るためシルバーのような美しい葉色が楽しめる園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約60cm、花の色は白色、葉身の大きさは長さ約7~8cm、幅は約6~9cm、葉身は腎形でふち部分が浅裂または中裂して裂片は7個、葉の色は緑色または赤紫色で葉表面に白色のベールが強く入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約15cm、幅は約30cmに成長します。
- キモノ(Heucherella ‘Kimono’)は、葉のふち部分に深い切れ込みが入り、裂片が尖るためシャープでカッコイイ外観をしており、また葉の主脈に沿ってチョコレートのような褐色の班が入るため、個性的な葉色も楽しめる園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約70cm、花の色は白色、葉の色は緑色で主脈に沿って褐色の班が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約30cm、幅は約50cmに成長します。
- ソーラーパワー(heucherella ‘solar power’)は、葉全体が黄色またはライムグリーンをしており、葉の中心部に不規則な大きさの赤褐色の班(中班)が入るため、二色の葉色が楽しめる園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約50cm、花の色は白色、葉の色は黄色または黄緑色で中心に赤褐色の班(中班)が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約30cm、幅は約40cmに成長します。
- ゴールデンゼブラ(heucherella ‘golden zebra’)は、葉脈を中心に赤褐色の班が入るため、黄色と赤褐色の二色の葉色が美しい対比を生み出してカラフルな印象を与える魅力的な園芸品種です。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約45cmに成長します。
- プラムカスケード(heucherella ‘plum cascade’)は、葉の表面に白色のベールが薄ら入るためメタリックな質感があり、紫色または赤紫色の葉色が奥ゆかしく艶やかな印象を与える魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約70cm、花の色は白色、葉の色は紫色または赤紫色で葉の表面に白色のベールが薄ら入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約25cm、幅は約30cmに成長します。
- フレッシュグリーン(heucherella ‘kirella ‘)は、葉のふち部分の切れ込みが深いためシャープでカッコイイ外観をしており、また葉の表面に薄ら白色のベールが入るため、シルバーリーフのような緑色の葉色が楽しめる園芸品種です。草姿はロゼット状、株は高さ約25cm、幅は約30cmに成長します。
- バースデーケーキ(heucherella ‘birthday cake’)は、蝋燭のように多数の花が立ち上がりバースデーケーキのような美しい花姿をつくります。また葉はふち部分に深い切れ込みが入り、同時に裂片にも切れ込みが入るためシャープな外観をしており、薄い赤褐色の葉色をしていることから、葉色はミルクチョコレートに例えられており、カラーリーフとして楽しむ事も出来ます。花序は総状花序、花茎は約40cm、花の色は白色、葉身の大きさは長さ約6~7cm、幅は約5~6cm、葉の色は赤褐色または濃い緑色です。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約40cmに成長します。
- バタードラム(heucherella ‘buttered rum’)は、季節によって、春から夏は琥珀のような明るい黄褐色の葉色、秋は鮮やかな赤色または赤紫色へと変化します。そのため季節によって様々な葉色が楽しめる園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約25cm、花の色は白色、葉身の大きさは長さ約10.5cm、幅は約8.5cm、葉の色は黄褐色(葉脈に赤褐色の脈班)または赤色です。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約30cmに成長します。
- クラックドアイス(heucherella ‘cracked ice’)は、葉の表面に白色のベールが強く入るため、氷を思わせるような美しい外観をしており、また紫がかった緑色から銅色へと変化していく個性的な葉色が魅力的な園芸品種です。花序は円錐花序、花茎は約40cm、花の色は白色、葉の色は紫色または緑色か褐色、葉の表面に白色のベールが強く入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約25cmに成長します。
- インディゴフロスト(heucherella ‘indigo frost’)は、葉の表面に白色のベールが強く入り、濃い紫色の葉色が上品な印象を与えるカラーリーフとして楽しめます。また鮮やかな桃色の花は、濃い紫色(殆ど黒色)の葉との相性もよく、お庭をチャーミングで小悪魔的な雰囲気に変えてくれます。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約25cmに成長します。
- ピンクレボリューション(heucherella ‘pink revolution’)は、多花性の性質があり、花が密に沢山咲くため非常にボリュームのある豪華な花が咲き、また桃色の花色が可愛らしくロマンチックな雰囲気をつくります。また葉には葉脈を中心に褐色の班が入るため、カラーリーフとして楽しむ事も出来ます。草姿はロゼット状、株は高さ約30~40cm、幅は約50~60cmに成長します。
- ホットスポット(heucherella ‘hot spot’)は、葉全体がライムグリーンの色をしており、葉の中心に赤褐色の班(中班)が入るため、明るく爽やかな印象を与えるライムグリーンと派手な印象を与える赤褐色の二色の対比が生まれ、カラフルな雰囲気をつくる魅力的な園芸品種です。花序は総状花序、花茎は約60cm、花の色は桃色、葉身の大きさは長さ約12cm、幅は約8.5cm、葉の色は黄緑色で葉の中心部に赤褐色の班(中班)が入ります。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約40cmに成長します。
- ピンクフィズ(heucherella ‘pink fizz’)は、明るく可愛らしい印象を与えるホットピンクの花が魅力的な品種です。また葉の表面には白色のベールが入るため、柔らかな薄い緑色の葉色をしており、葉の中心部には暗褐色の班が入るためカラーリーフとして楽しむ事も出来ます。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約50cmに成長します。
- パンプキンスパイス(heucherella ‘pumpkin spice)は、葉全体の色が赤褐色をしているため、美しい紅葉や赤錆をおもわせる外観をしており、カラーリーフとして楽しめる園芸品種です。花序は円錐花序、花茎は約50cm、花の色は白色、葉の色は赤褐色です。草姿はロゼット状、株は高さ約20cm、幅は約50cmに成長します。
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