- 原産:
- 科:シュウカイドウ(Begoniaceae)
- 属:シュウカイドウ/ベゴニア(Begonia)
- 種:ヒエマリス(Begonia hiemalis)
- 英名:リーガスベゴニア(Rieger begonia)
- 別名:ベゴニア・ヒエマリス/エラチオール・ベゴニア(Elatior begonia)
- 品種:ヘイリーピーチ
- 開花時期:10月~翌年5月(品種によっては周年)
- 花の色:桃色●橙色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約
- 誕生花:12月8日・12月20日
- 花言葉:親切・丁寧・片思い・愛の告白
- 用途:開花期間長い/日陰植物
- 購入方法:ベゴニア(ヘイリーピーチ)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ベゴニア(ヘイリーピーチ)とは!?
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は、理想的な環境では花が周年咲き、多花性で次々と花を咲かせるところ、花の形が半八重咲きで華やかな所、オレンジからオレンジピンクの花色が明るく可愛らしい印象を与える所などが魅力的な園芸品種です。
リーガスベゴニアとは!?
リーガスベゴニアは学名Begonia × hiemalis、1891年にフランスの育種家がB. socotranaとB. dregeiを交配したのが始まりと伝えられています。
その後、1950年にドイツの育種家Otto Riegerが品種改良したものが素晴らしかったため、彼が育種したものが市場を席巻しました。そのため、現在でもこの植物は彼の名前をとってリーガスベゴニアと呼ばれています。またその他の名前では「ベゴニア・ヒエマリス」や「エラチオール・ベゴニア(Elatior begonia)」等とも呼ばれたりもしています。
リーガスベゴニアの語源(由来)
- 属名のBegoniaはフランス領の役人であり自然主義者だったMichel Bégon (1638–1710)への献名です。
- 種小名のhiemalisはラテン語で「冬」を意味する「hiems」から派生しており、冬に花が咲く事に由来しています。
リーガスベゴニアの特徴(魅力)
- リーガスベゴニアは、冬咲きのベゴニアとして知られており、開花期間の長さや、球根ベゴニアと同様の美しく華やかな花姿が魅力的な植物です。
- 草姿は直立、茎は肉質なため可愛らしさがあり、茎の色は緑色だったり赤みを帯びていたりします。
- 葉はやや左右非対称で渦巻くような外観をしており、基部が凹み先端が尖る心形です。個性的な形状をしている事からファンシーリーフとして楽しむことも出来ます。
- 葉の色はふつう緑色をしていますが、黒葉(暗褐色)をもつ品種もあります。そのため、品種を選ぶことで重厚感と落ち着きのあるカラーリーフとして楽しむ事も可能です。
- 開花は一般的に短日植物だったため冬頃に咲いていましたが、四季咲きの植物との交配が進み、現在では周年咲くものもあるようです。そのため長く花を楽しみたい人におすすめの植物になります。
- 花は小輪から大輪まで様々な大きさがあり、花の形も一重咲きから八重咲きまで様々です。どちらにしても、花がとても美しい所が魅力です。
リーガスベゴニアの草丈は約25(~50)cm、塊茎はある場合とない場合があります。茎は直立、茎の質感は多肉質、茎の色は緑色または赤みを帯びます。
葉序は互生葉序、葉色は緑色または暗褐色、葉身の形はやや左右非対称な心形(先端が尖り・基部が凹む)、葉縁部分に鋸歯があります。
花序は腋生または集散花序、花の形は一重咲きから八重咲きまであります。
リーガスベゴニアの園芸品種の紹介
マスダグリーン楽天市場店 育て方・楽天で購入 ボリアス・シリーズは、分枝力が優れているため茎葉が密になり、花の数も多いです。また花は直径10cm程度になり大きいため、強い存在感があり、八重咲きする花姿が華やかな雰囲気を演出する園芸シリーズです。株は高さ30cm程度です。 | 育て方・楽天で購入 ヘイリーピーチは、理想的な環境では花が周年咲き、多花性で次々と花を咲かせるところ、花の形が半八重咲きで華やかな所、オレンジからオレンジピンクの花色が明るく可愛らしい印象を与える所などが魅力的な園芸品種です。 |
育て方・楽天で購入 コスモノアは、花がとても大きく、半八重咲きするため、とても豪華で華やかな花姿をしており、鮮やかな黄色とライムグリーンの二色の花色が明るく爽やかな雰囲気を演出する魅力的な園芸品種です。 | 育て方・楽天で購入 ベルセバは、理想的な環境では花が周年咲き、多花性で次々と花を咲かせるところ、花の形が八重咲きで華やかな所、桃色の花色が柔らかで可愛らしい印象を与える所などが魅力的な園芸品種です。 |
育て方・楽天で購入 バルコス・シリーズは、オランダのコッペ社が育種した園芸シリーズです。理想的な環境では周年花が咲く能力があり、優れた分枝力で沢山の花を咲かせます。花は大輪で薔薇のように八重咲きするため華やかで豪華な雰囲気を演出します。 |
ベゴニア(シュウカイドウ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ベゴニア(ヘイリーピーチ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は、明るい日陰または半日影で育てる事が出来ます。
半日影とは3時間から5時間程度の直射日光が当たる場所をさしており、西日を避けた場所を選んだ方が良いでしょう。明るい日陰とは間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
※注意する事は、強い直射日光に晒さないことです。特に西日に当たる環境や、直射日光が6時間以上当たる日向は避けた方が良いでしょう。何故なら、強い日差しが光合成能力を超えてしまったり、葉焼けを引き起こしたり、乾燥を早めたりするため、株が弱りやすくなるからです。
土壌の土質
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは粘土質な土壌を避けることです。ある程度の水分を保った土壌で、最もよく成長しますが、水分が停滞するような土壌では根腐れを引き起こします。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
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鉢土づくり
日当り
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は、西日の当たらない半日影または明るい日陰で育てる事が出来ます。理想的な環境は気温にも左右されるため、暑い場合は明るい日陰に移動したり、冷涼な場合は半日影に移動してあげると良いでしょう。
屋内で管理する場合は、窓辺などの明るい場所に置くとよいでしょう。ただし南向きの窓などで育てる場合は、強い日差しが植物に当たり葉焼けする事もあるため注意が必要です。日差しが強く当たる場合はカーテンやブラインドで光を和らげたり、窓から少し離すと良いかもしれません。
一方で、植物に当たる光量が少ない場合があります。暗い場所では、葉色が悪くなったり、生育が非常に遅くなったり、生育不良で枯れる事があります。植物の健康な成長を促すために、凡そですが2000lux~10000luxの光が当たる場所で管理してあげると良いでしょう。
※照度(lux)を調べる方法は、携帯のアプリや照度計などがあります。携帯のアプリでも手軽に調べられますが、詳しく調べたい方は楽天に売ってある照度計を利用すると良いでしょう。
※照度が少ない場所で育てたい場合は楽天に売ってある植物育成ライトを利用してみるとよいかもしれません。植物育成ライト以外の人工的な照明の光には光合成に必要な波長が僅かにしか含まれない事があるため、十分の照度あると思っても植物がしっかり育たない事もあるため注意が必要です。
培養土
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は、基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら、やや湿り気のある土壌に保つようにしましょう。
ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は根腐れを引き起こす原因となるため、土壌の状態を見ながら、水やりを行う必要があるでしょう。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は沢山の肥料を必要とする植物ではありませんが、生育期間中に定期的に肥料を与える事で成長が促進されて沢山の花を咲かせる事が出来ます。
肥料は植え付け時に元肥を入れて、生育期間中は定期的に追肥を与えると良いでしょう。
元肥の与え方
- 元肥は苗の植え付け時に与える肥料の事です。
- 肥料の選び方
- 肥料は肥効が長く続くマグアンプや緩効性肥料を選びましょう。
- 肥料の成分はリン酸が多めに入る山型肥料、または窒素・リン・カリがバランスよく入る水平型肥料を選びましょう。
- 元肥の与え方
- 元肥は苗を植え付ける前の土壌に肥料を入れて、均一に混ぜこみます。
追肥の与え方
- 追肥は春から秋の生育期間中に与えます。
- 追肥は肥効が長く続く固形肥料を選びましょう。
- 化成肥料や緩効性肥料などの固形肥料を与える場合は、袋に規定された量を約1~3ヶ月ごとに施します。
剪定のやり方
ベゴニア(ヘイリーピーチ)の剪定は必要に応じて「花がら摘み」と「切り戻し剪定」を行います。
花がら摘みとは!?
花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みのメリット
- 種を作るエネルギーが、花に向かうため、花の数が増えたり、開花期間が伸びたり、株の寿命が伸びるなどします。
- 種が作られないため、こぼれ種による雑草化を防ぐ事が出来ます。
- 花にカビ(真菌)等がついて腐敗することを防ぐため、病気の予防に繋がります。
- 花がらはカビが生えたり、褐色になったり、乾燥して縮んだりして外観を悪くするため、花がら摘みを行うことで清潔感を保つことが出来ます。
花がら摘みのデメリット
- 種を採取できません。
- 時間と労力が必要になります。
花がら摘みのやり方
リーガスベゴニアの花がら摘みのやり方は、色褪せたり枯れた花を、花柄の下からハサミで剪定して摘み取ります。
切り戻し剪定とは!?
切り戻し剪定とは、長く伸びすぎたりした茎などを、茎の途中で剪定して形を整える剪定方法です。
切り戻し剪定のメリット
- 切り戻し剪定を行う事で茎の長さなどが均一になり、外観が整います。
- 剪定によって頂芽優勢が崩れ、分枝が促されるため、茎の数が増えて株がボリューミーになり、花の数も増えます。
- 生産性の低い古い茎を切り戻す事で、生産性の高い新しい成長が促されるため、株が若返り、花が咲きやすくなるなど生産性が高まります。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、株全体または土壌にも日が当たり、日当たりの改善・多湿の改善に寄与します。
- 茎を切り戻す事で茎の数と葉の数が減るため、風の流れが良くなり、多湿の改善が期待出来ます。
- 多湿を改善する事で蒸れによる根腐れを防止、多湿を好むカビ(真菌)の発生を抑制して病気予防、多湿により集まってくる害虫の発生予防等が期待出来ます。
切り戻し剪定のデメリット
- 花芽を剪定する事があるため、開花が暫く(数週間)見られない可能性があります。
- 株のボリュームがなくなり、葉の数も減るため、一時的に見た目が悪くなる事があります。
- 一度に沢山の剪定を行うと、植物に強いストレスがかかり、一時的に成長が止まる可能性があります。
- 傷口が病気の感染ルートになる可能性があります。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定時期
- リーガスベゴニアの切り戻し剪定は生育期間中であれば何時でもおこなえます。
- 剪定のやり方
- 茎が突出するように間延びしている場合は、他の茎と長さを合わせるように切り戻し剪定する事が出来ます。
- 葉が枯れている場合は、枯れた葉を取り除きます。
冬越しする方法
Hardiness:9~11
ベゴニア(ヘイリーピーチ)は基本的に霜の降りる地域では、対策を行わないと屋外での越冬はむずかしいです。そのため冬越しさせたい場合は、冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、室温が10度以上ある日当りのよい室内に入れて管理しましょう。
- 暖地などの暖かい地域であればカバーを被せるなどの、霜対策を行うだけでも越冬出来る場合があります。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。
- 挿し木をとり、屋内で冬越しさせた後に植え直される事もあります。