原産:ヨーロッパ/アジア
科:セリ(Apiaceae)
属:エゾボウフウ/エゴポディウム(Aegopodium)
種:イワミツバ/ポダグラリア(podagraria)
別名:エゴポディウム・ポダグラリア/グラウンド・エルダー(ground elder)/ハーブ・ジェラルド(herb gerard)/ビショップ・ウィード(bishop’s weed)/ゴートウィード(goutweed)
品種:バリエガータム(aegopodium podagraria ‘variegatum’)
開花時期:5月~7月(6月に最も開花)
花の色:白色〇
葉色:緑色●黄色●白色〇
分類:多年草(宿根草)
草丈:約30~60cm
誕生花:
花言葉:
用途:カラーリーフ/グランドカバー/日陰植物
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
エゴポディウム(バリエガータム)は葉の縁部分に白色の班(覆輪)が入り、明るい緑色と白色の2色の葉色がカラーリーフとして魅力があり、また絨毯の様に地面を被覆して広がる事からグランドカバーとして魅力的な園芸品種です。葉に入る白色の班は全体的に引き締まった印象を与え、洗練された雰囲気のお庭等によく合います。
エゴポディウム(バリエガータム)は山などに自生する野生種と比べると攻撃性が控えめと言われますが、それでも根茎はどんどん広がります。また種から先祖返りして緑色の葉に戻った場合はさらに攻撃的に広がる事もあるため、こぼれ種から繁殖しないように注意が必要でしょう。
開花時期は晩春から夏、花色は白色、個々の花は花弁が5個と雄蕊5個あり、花序は複散形花序に花を咲かせます。草姿は直立で根茎により広がり群生をつくり高さは約30(60)cm × 幅は約30(100)cmまで成長します。葉色は緑色で縁部分に白色(~黄色)の班が入り、葉身は3出複葉もしくは2回3出複葉、小葉は卵形もしくは楕円形をしており縁部分に鋸歯があります。葉序は互生葉序もしくは根生葉につきます。
イワミツバとは!?
イワミツバは学名Aegopodium podagraria、別名「エゴポディウム・ポダグラリア」や「グラウンド・エルダー(ground elder)」等とも呼ばれるアジアおよびヨーロッパ原産の多年草(宿根草)です。
イワミツバの語源(由来)
- 属名のAegopodiumは「ヤギ」を意味する「Aig」と、「足」を意味する「podium」の2語からなり、葉の形に由来しています。
- 種小名のpodagrariaはギリシャ語で「足」を意味する「pod」と、「耕作地の」「農業」を意味する「agraria」の2語からなります。
イワミツバの特徴(魅力)
- イワミツバは根茎により広範に広がり
- ↳根茎の断片からも新しい芽を出し成長する能力があります。
- ↳そのため1度根付くと駆除するためにかなり労力が必要となります。
- イワミツバは根茎から葉を出し密に地面を覆う事からグランドカバーとして利用される事が多いです。
- ↳ただし冬場は地上部が枯れる宿根草です。
- 葉の縁部分に白色の班が入る品種もありカラーリーフとしてもたのしまれており
- ↳白色の班が入る葉は全体的に引き締まった印象を与え、洗練された雰囲気のお庭等によく合います。
- イワミツバの葉は食用です。
- 春の柔らかな葉はほうれん草の風味がありサラダやスープ等にされて食べられます。
- 春以降は味に苦味が出るためハーブティー等で楽しまれます。
- イワミツバは理想的な環境では放ったらかしで育てる事が出来ます。
- ↳ただし根茎が張り巡らされ制御不能になる事もあるためしっかり管理した方がいいでしょう。
イワミツバは地面下で広がる根茎をもっており、根茎からは直立に伸びる茎を何本も出し群生をつくります。茎の色は緑色、茎内部は中空で、直立に伸びる茎は高さ約30(~100)cm幅は約30(~100)cmの間で成長します。葉は基部から出る根生葉と茎葉があり、茎葉は互生葉序に配置され、葉色は緑色もしくは品種により縁部分に白色(黄色)の班が入り、葉身は3出複葉もしくは2回3出複葉で小葉は卵形もしくは楕円形をしており縁部分には鋸歯があります。花序は最大25の小花が付く散形花序が10~20集まり複散形花序をつくり、個々の花は白色の花弁5個と薄黄色の雄蕊5個と2つの雌蕊があります。
イワミツバは雑草?
イワミツバは白色(~黄色)の班入りの葉がカラーリーフとして、また地面を密にカバーする事からグランドカバーとして人気の高い植物です。しかし、イワミツバは1度根付くと根茎がどんどん広がり、想定外の場所まで侵入する事も多いため雑草化しやすく、また駆除する事が難しくなります。
そのため地植えする場合は根が広がれる場所を制限したり、鉢植えの中でコントロールして育てたり、花をこまめに摘む等の対策をとる必要があるでしょう。
イワミツバを雑草として駆除したい場合は「根茎を取り除く」もしくは「除草剤をまく」の2通りの方法を試しましょう。
根茎を取り除く
根茎を手作業で取り除く場合はかなりの労力が必要です。何故なら根茎は断片が残っても、断片から再度芽を出すため、土の中から根気よく根茎を探す必要があり、また何年かはイワミツバと格闘する事になるかもしれないからです。根茎の断片を逃さず探すには、土ふるいがあると便利です。是非利用してみてください。
除草剤をまく
除草剤で制御する場合は、根まで枯らすグリホサート系の除草剤がイワミツバに効きます。除草剤を撒く時期は夏、化学物質が吸収されやすい夕方にかけるのが効果的といわれています。
イワミツバの栽培方法
園芸では、白色の班の入る葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられる事が多く、また地面を被覆する様に広がる草姿からグランドカバーとして利用されます。ただし、根茎で広がり雑草化しやすいため囲いで囲って根域を制限するなどして成長範囲を制御するか、鉢植えの中で育てた方がいいかもしれません。またイワミツバは直射日光を殆ど必要とせず、湿った環境を好むためシェードガーデン(シェードガーデン)でよく利用されます。
イワミツバを育てる際に注意する事は「夏の強い日差し」や「乾燥」です。イワミツバは基本的には丈夫で放ったらかしでも育てられますが、強い日差しに当たると葉やけを引き起こし葉がボロボロになったり乾燥しやすくなるため、植え場所や管理する場所には注意が必要でしょう。
エゴポディウム(エゾボウフウ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
エゴポディウム(エゾボウフウ)の珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
エゴポディウム(バリエガータム)の育て方
花壇の土づくり
エゴポディウム(バリエガータム)は直射日光が何時間も当たる環境では、光合成能力を越えてしまうため葉焼けして葉が傷む原因になります。そのため午前中のみ日があたる半日影もしくは、間接光のみが当たるような日陰で育てた方がいいでしょう。
エゴポディウム(バリエガータム)は通気性が良く有機質が豊富な土壌を好みます。そのため植付けの前に土壌診断を行います。
土壌が粘土質な土壌であれば通気性を高めるパーライトや軽石入れたり、栄養の少ない土壌である場合は保水性や肥沃さを上げる黒土や腐葉土等を入れて上げましょう。
鉢土づくり
エゴポディウム(バリエガータム)は午前中のみ日があたる半日影もしくは、間接光のみが当たるような日陰で管理しましょう。
培養土は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の例
- 赤玉土6割+腐葉土4割+元肥(適量)
水やりの仕方
エゴポディウム(バリエガータム)はやや湿り気のある土壌を好みます。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。また乾燥を防ぐために腐葉土等でマルチングするのもおすすめです。
肥料の与え方
エゴポディウム(バリエガータム)は有機物が入る適度に肥沃な土壌であれば、基本的に肥料は不要です。
肥料の与え方
- 肥料は基本的に不要です。
- 早春に土質を改善する堆肥と成長を促す有機肥料を必要に応じて入れます。
- 春以降の追肥は不要です。
剪定のやり方
エゴポディウム(バリエガータム)は、一般的に班入りの葉を鑑賞する目的として育てられるため、草姿を乱す花は花茎ごと切り取られる事がほとんどです。
花はこぼれ種によっても増えるため、逸出しないように種をつける前に花がら摘みを行いましょう。
夏越しする方法
エゴポディウム(バリエガータム)は夏の暑さや乾燥をやや苦手にしているため、株を弱らせないために暑さ対策や乾燥対策が必要です。
エゴポディウム(バリエガータム)の夏越し対策
- 基本的には暑さや乾燥を避ける為に西日の当たらない半日影もしくは、間接光のみが当たる日陰で管理しましょう。
- 地面が乾燥するのを防ぐために腐葉土等で株元をマルチングするのも対策になります。
- 地植えしたものでも土の表面が乾燥してきたらしっかり水やりを行います。
- ↳鉢植えで育てている場合は、より乾燥が早いため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:4a~9b
エゴポディウム(バリエガータム)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
エゴポディウム(バリエガータム)は株分けによって増やす事ができます。
エゴポディウム(バリエガータム)の株分け手順
- エゴポディウム(バリエガータム)の株分け時期は春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- スコップもしくはナイフ等を利用して株(根茎)を個々に切り分けます。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えましょう
エゴポディウム(バリエガータム)の根挿しの方法
- エゴポディウム(バリエガータム)の根挿しに適した時期は晩冬です。
- スコップで株を掘り上げて太い根を5~10cm前後で切り取ります。
- 無菌の挿し木用の培養土(バーミキュライトやピートモス等)を準備して少し湿らせておきます。
- 培養土の中に切り分けた根を横向きに埋めましょう。
- 芽が出るまで培養土を湿らせ管理します。
播種で増やす
イワミツバの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
イワミツバの病気
イワミツバの害虫
- 青虫