- 原産:オーストラリア
- 科:フトモモ(Myrtaceae)
- 属:ユーカリ(Eucalyptus)
- 種:クルセアナ(Eucalyptus kruseana)
- 別名:ブックリーフ マリー(book-leaf mallee)
- 開花時期:夏
- 花の色:黄色・黄緑色・白緑色・灰白色
- 葉の色:白緑色・灰白色・青灰色
- 香り:
- 分類:常緑低木
- 樹高:約200~300cm
- 株張り:
- 誕生花:11月7日・11月18日
- 花言葉:新生・再生・思い出
- 用途:カラーリーフ/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/香りが良い
- 購入方法:ユーカリ・クルセアナを楽天で購入
■ユーカリ・クルセアナとは!?
ユーカリ・クルセアナの学名は Eucalyptus kruseana 、別名では「ホワイトリーブ・マリー(white-leaved mallee)」等とも呼ばれる西オーストラリアが原産の常緑低木です。
■ユーカリ・クルセアナの語源(由来)
- 属名のEucalyptusは、古代ギリシャ語で「よい」を意味する「εὖ (eû)」と、古代ギリシャ語で「覆う」を意味する「καλυπτός (kaluptós)」の二語で構成されており、開花前の花を隠している萼の蓋に由来しています。
- 種小名のkruseanaは、ドイツ生まれでオーストラリアのメルボルンで働いていた薬剤師のJohn Kruse (1822 – 1895)への献名です。
■ユーカリ・クルセアナの特徴(魅力)
- 主な特徴と魅力
- ユーカリ・クルセアナの特徴は、樹形が単幹または株立ちになる傾向がありリグノチューバから複数の幹を出す事がある所、樹高が他のユーカリと比べて200~300cm程度と矮性で管理がしやすい所、若い茎の色は灰白色をしている所、葉の形状は成木になっても基本的に変化する事がなく若木(幼木)の葉が優勢な所、幼木・若木の葉は蝋状で、色は白緑色・灰白色・青灰色をしていて美しいカラーリーフになる所、開花は夏頃、ユーカリでは珍しい黄色の雄蕊を持っておりフサフサとした華やかな花姿が楽しめる所等にあります。
- 鑑賞用途としては、葉の色が綺麗な灰白色でシルバーリーフとなるため、清潔感を感じさせるエントランスガーデンやエレガントなお庭などで利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、枝・葉を収穫して切り花・ドライフラワー・フラワーアレンジメントの素材として利用されたりします。
- 外観の特徴
- 樹高は約200~300cm、地際にリグノチューバを作り、幹の向きは直立、分枝の向きな斜上・横向き、茎の色は灰白色・白緑色・赤色、樹皮の色は茶色、樹皮は古くなるとリボン状に剥がれる。※リグノチューバとは、地際付近にあるコブのように膨らんだ木質の器官で、炭水化物などの栄養分が蓄えられていて、休眠中の芽を保持しています。そのため、山火事などで地上部が消失した時に芽を出して再生することが出来ます。
- 葉の配置や形状は木の成熟度で変わります。
- 若木(幼木)の葉:葉序は対生葉序、葉柄は無柄、葉身の長さは約1~2.5cm、葉身の幅は約1~2.5cm、葉身の形は円形・広腎形・広卵形、葉の表面は蝋状、葉の色は白緑色・灰白色・青灰色です。
- 成木の葉:発生することは滅多にない。
- 花序は散形花序、散形花序は腋生して約7個の花がつきます。花は花柄・花托・萼・雄蕊・雌蕊で構成される。
- 花柄(花梗):花柄は花軸から分かれた小さな枝(柄)の部分になり、花や果実を支えています。
- 花托:花托は花柄の先端が厚く台状になった器官で、花托の上に花葉(萼・花弁・雄蕊・雌蕊)が付いています。ユーカリ・クルセアナの花托の形状は倒円錐形、花托(花中央)の色は白緑色・灰白色をしている。
- 萼:萼は花の最も外側に位置しており、開花前の花を保護する役割を持っていて、葉的な要素を残しています。ユーカリ・クルセアナの萼は花托の上に蓋のように被さっており花が成熟すると雄蕊の圧力で萼は外れて落ちる、萼の形状は鈍角な円錐形、萼の色は白緑色・灰白色です。
- 雄蕊:雄蕊は花糸と葯で構成されており、葯の中で花粉を形成して放出する働きがあります。ユーカリ・クルセアナの雄蕊の配置は花托の縁付近の四箇所に房状に集まる、雄蕊の数は多数、花糸の色は黄緑色・黄色、葯の色は黄色です。
- 雌蕊:雌蕊は子房・花柱・柱頭で構成されており、花粉を受け入れて受粉する器官です。ユーカリ・クルセアナの雌蕊の数は一本です。
- 果実は蒴果、蒴果の長さは約0.5~0.9cm、蒴果の形状は壺形、蒴果の淡い灰白色・緑色・茶色です。※蒴果とは二枚以上の複数の心皮からなる多心皮性子房で、果皮は乾燥していて成熟すると複数の室に分かれて裂開する果実です。
■ユーカリ・クルセアナの切り花の楽しみ方
- 収穫タイミング
- 朝の涼しい時間帯もしくは夕方に収穫すると花に十分な水分が含まれており水揚げしやすくなります。
- 水揚げ
- 水揚げの方法は水切りもしくは湯揚げを行います。
- 花瓶に生ける
- 花瓶に水を入れて花材を生けましょう。
- 管理
- 直射日光を避けた15~20度の涼しい環境で、水切りや湯揚げをしながら管理すると約二週間から一ヶ月程度の日持ちがあります。※ユーカリは水揚げが悪く、葉が萎れやすいため、定期的な水切りや湯揚げが必要です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
湯揚げ法
湯揚げ法とは、切り花の切り口をお湯の中と冷水につけて、吸水を改善する水揚げ方法です。※水切りなどをしても、水揚げが上手くいかない場合等に行われます。
湯揚げは、導管内にある空気を熱で膨張させて外に押し出す効果があり、また熱のショックで一気に吸水する効果があります。またお湯で熱するため、切り口部分の雑菌が死滅して、微生物の影響が抑えられます。
湯揚げの方法
- お湯(約60~100度)と冷水を準備します。
- 切り花の花や葉が湯気で弱らないように、新聞紙で切り花を覆います。ただし、切り口の部分はお湯につけるため、茎の下部は新聞紙から出しておきましょう。
- 切り口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
- お湯(約60~100度)の中に切り口を付けて、切り口から空気が出てこなくなるのをまちます。お湯につける時間はおおよそ20~60秒です。
- お湯から切り花を出して、そのまま冷水の中に2時間程度浸けて水揚げします。
- 水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い花瓶に生けて楽しみます。
■ユーカリ・クルセアナのドライフラワー
ユーカリ・クルセアナは、枝葉の色が美しい灰白色をしているためシルバーの宝飾品のようなラグジュアリー感があり、また他の植物を引き立てる効果をもっています。そのため、ユーカリ・クルセアナは花材としての人気が高いユーカリです。
ユーカリのドライフラワーをつくる方法は「ハンギング法」と「グリセリン法」の二種類あります。
- ハンギング法:ドライフラワーの最も一般的な作り方になり、簡単で誰でも出来る所が魅力です。ハンギング法は茎の部分を長く残せるためフラワーアレンジメントとして幅広い用途で活用しやすく、自然な仕上がりになるためナチュラルな雰囲気を演出したい時におすすめです。
- グリセリン法:花材の中にある水分とグリセリンを置き換えて、瑞々しい状態を保ったまま、ドライフラワーにする方法です。グリセリン法は水分とグリセリンが置換するため、皺が出来にくく色褪せが置きにくいです。そのため生花のようなドライフラワーが楽しめます。
ハンギング法
- 収穫のタイミング
- 乾燥が続く日の朝(朝露が消えた後)もしくは夕方に行いましょう。
- 枝葉が最高の状態ものを選びます。
- 収穫と整形
- 茎を好みの高さで切って下部の葉を落とします。
- 花材を束ねる
- 花材を数本束ねて茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定します。
- 自然乾燥
- 風通しの良い明るい日陰で逆さまに吊り下げて自然乾燥させましょう。
グリセリン法
- グリセリン水溶液を作る
- お湯とグリセリンを用意して、お湯が3、グリセリンが1の割合で混合する。
- 収穫のタイミング
- 朝または夕方に、水揚げが良さそうな若くて新鮮な枝葉を選びます。
- 収穫と整形
- 茎を好みの高さで切り、水揚げしやすいように茎の下部を斜めにカットして吸水面を広げます。
- グリセリン水溶液に浸す
- グリセリン水溶液を入れた溶液に、花材の切り口を付けて、茎・葉にグリセリン水溶液を染み込ませます。
- 保管と完成
- 風通しの良い明るい日陰で一週間から二週間程度保管します。
- 花材全体にグリセリンが染み込んで、葉の表面などからグリセリンが染み出してきたら完成です。
■ユーカリ・クルセアナの園芸品種を紹介
■ユーカリの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ユーカリ・クルセアナの育て方
花壇の土づくり
日当り
ユーカリ・クルセアナは、日光のよく当たる場所で最もよく成長します。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 基本的に通気性と排水性が高めの土壌を好みます。そのため土質は砂壌土あたりにした方が良いでしょう。
- 自生地が痩せた土地にある事からもわかる通り、肥沃さは求められません。堆肥の入る土壌は、生育を促進する働きもありますが、夏場に蒸れて根腐れを引き起こす原因になることもあるため、堆肥の量は少なめに入れてあげると良いでしょう。
- 弱酸性の土壌を好むため土壌のPHを診断して、PH5.5~6.5あたりに調節してあげましょう。アルカリ性土壌では鉄分などの微量要素などの栄養補給が上手くいかずに生育不良になる場合があります。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ユーカリ・クルセアナは、日光のよく当たる場所で最もよく成長します。そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 基本的には通気性・ 排水性が優れている培養土をつくります。
- 堆肥の入れ過ぎは夏場に蒸れる原因となるため、一般的な植物よりも少なめにする。ただし堆肥を少し入れた方が生育がよい事もある、必要に応じて少量入れると良いでしょう。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 鹿沼土+赤玉土(小粒)+ピートモス+くん炭=3:4:2:1
- 日向土(細粒・小粒)+赤玉土(小粒)+ピートモス+竹炭=4:3:2:1
- 赤玉土(小粒)+桐生砂(細粒・小粒)+パーライト+腐葉土+木炭=3:2:2:3
培養土は基本用土を単体で使うか、または基本用土をベースにしながら改良用土を組み合わせて作ります。
植物の育ってきた環境、水やりの頻度、用土の費用などを考えて培養土を作ると良いでしょう。
基本用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
ユーカリ・クルセアナは、一度根付いてしまえば乾燥に強くなるため、殆ど水やりをしなくてよくなります。
ただし、ユーカリは乾燥が長期間続くと葉が落ちやすいため、乾燥しやすい夏場や、鉢植えで育てている場合などは定期的な水やりが必要になるでしょう。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりの与え方
土の表土または表層が乾いたタイミングで水を与えます。特に、成長期に水を与える事で、株がしっかりと成長します。
水やりのタイミング
- 表土の乾いたタイミング
- 土の表土(表面)の色が、濡れているなら黒っぽく、乾いたら白っぽくなるため、目視で乾いたのを確認する。
- 目視で確認が難しい場合は、表土を触って乾燥を確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
- 鉢内または表層が乾いたタイミング
- 透明な鉢植えで育てると土の色の変化が分かるため、目視で確認する。
- 鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、持ち上げてみて土の乾きを判断する。
- 割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串を色と湿り気を見て確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
肥料の与え方
ユーカリ・クルセアナは、痩せ地などで自生している事からも分かる通り、ほとんど栄養がなくても問題なく育てられます。そのため、一定の肥沃さがあれば基本的に肥料は不要です。
ただし、土壌が極端に痩せている場合や鉢植えで育てている場合は、定期的に堆肥または肥料を入れてあげた方がよい場合もあります。※多肥を嫌うため、肥料の上げすぎには注意が必要です。
堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期
- 植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方
- 地植えの場合は土壌改良を行い堆肥(腐葉土や牛糞堆肥等)をいれて混和するか、株の上に堆肥を盛るか、周囲に穴を掘り堆肥を入れましょう。
- 鉢植えの場合は、植え替え時に牛糞や腐葉土のしっかり入る新しい培養土を使うか、古い土を再利用する場合は、古い土の中に二割ほど新しい土を混ぜて再利用しましょう。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 晩冬から早春
- 肥料の選び方
- 緩効性肥料
- 肥料の与え方
- 緩効性肥料を与える場合は、規定された分量を規定された場所に与えます。基本的には株から少し離れた場所に根があるため、肥料は株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。
剪定のやり方
ユーカリ・クルセアナは、剪定せずに育てる事も可能ですが、木のサイズや形を制御する目的、剪定によって株を若返らせて若木(幼木)の葉を収穫する目的などで、定期的に剪定されることが多いです。
ユーカリの主な剪定方法一覧
一本立ち仕立て
ユーカリの一本立ち仕立ては、中心の幹を太くしっかりと成長させながら、幹の上部で樹冠を作り、自然樹形として成長させる剪定方法です。
一本立ち仕立てのやり方
- 剪定時期
- 二月から三月頃
- 剪定方法
- 幹を下部・中央部・上部の三分割で分けた時に、幹の高さが希望する高さに成長するまで、幹下部の三分の一の側枝を剪定して全て取り除きます。
- 幹上部の三分の一の側枝は残します。
- 幹中央部の三分の一の側枝はそのまま残すか、側枝の半分程度を切り戻し剪定します。
- 上記の剪定を毎年繰り返して、幹の高さが希望の高さまで成長したら、頂部も剪定して高さや形状を整えます。
- 株を観察して、枯れてる茎・損傷してる茎・病気の茎を探して健康な部分まで切り戻し剪定する。
- 株全体を観察して、絡み枝・逆さ枝・徒長枝などを探し、不自然な見た目になっている枝を根元から剪定して落とす。
- 株全体を観察して、好みの樹冠をイメージしながら、枝・葉を剪定して形を整える。
- 幹の根本から蘖が出ることがあります。蘖は栄養が分散する原因となり、主幹の成長に悪影響を及ぼすため、根元から剪定して取り除きましょう。
株立ち・ブッシュ仕立て(multi-stemmed)
株立ち・ブッシュ仕立ては、地際付近から沢山の茎を出して育てる仕立て方です。
株立ち・ブッシュ仕立ては、大木になりにくいため管理がしやすく、また一本立ちと比べて、幼葉を鑑賞しやすく収穫もしやすい所が魅力です。
株立ち・ブッシュ仕立てのやり方
- 剪定時期
- 二月から三月頃
- 剪定方法
- 二年生の幼苗(一年以上から二年目以内)の幹を地面から高さ8cm程度、または希望の高さで低く剪定します。
- 翌年の三年生の株を観察して、全体的にバランスがよく健康に育っている枝を三本から四本選んで残します。その他の枝は根元から剪定して取り除きます。
- 四年生以降の株は、前年の枝の成長を見ながら、側枝などの剪定を行い高さや形状を整えましょう。
- 株を観察して、枯れてる茎・損傷してる茎・病気の茎を探して健康な部分まで切り戻し剪定する。
- 株全体を観察して、絡み枝・逆さ枝・徒長枝などを探し、不自然な見た目になっている枝を根元から剪定して落とす。
- 株全体を観察して、好みの外観をイメージしながら、枝・葉を剪定して形を整える。
ポラーディング仕立て(Pollarding)
ポラーディング仕立ては、毎年同じ箇所で剪定して、株の大きさを制御しながら育てる方法です。
ポラーディング仕立てのメリット
- 成長の制御がしやすいため、スモールガーデンや鉢植えで管理がしやすい。
- 新しく成長する枝は細く柔軟で、魅力的な幼葉が出るため、フラワーアレンジメント用の花材がとりやすい。
デメリット
- 強い剪定が自然な成長のプロセスを阻害したり、強く剪定した箇所にコブが出来たり、枝葉が束生したりするため、樹形が歪になりやすい。
- ポラーディング仕立てに向かないユーカリ(成長が早い等)がある。
ポラーディング仕立てのやり方
- 剪定時期
- 二月から三月頃※涼しい地域では夏場に剪定も可能です。
- 剪定方法
- 幹の高さが希望の高さ、または一般的に約100~120cmに成長したら頂部を剪定して成長を止めます。
- 幹から出る側枝は3cm程度残して、強く剪定しましょう。※全ての側枝を剪定します。
- アレンジメントに利用する枝葉の収穫は何時でも行えますが、秋頃が最適です。
- 上記の作業を毎年繰り返します。
萌芽更新(Coppicing)
萌芽更新は、幹を地面近くまで伐採して、切り株から出てくる萌芽を育てて株の若返りをはかる剪定方法です。
萌芽更新のメリット
- 株が若返るため生産性が向上して沢山の枝葉を生み出します。
- 株立ち状の樹形に仕立てることが出来ます。
- 萌芽更新を数年ごとに定期的に行うことで、株の高さを制御することが出来ます。
デメリット
- 強剪定が強いストレスを与えるため、木の状態が悪かったり、条件を満たしていないと萌芽更新は失敗することがあります。
萌芽更新の条件
- 地際にリグノチューバがあるユーカリの種は基本的に萌芽更新の成功率が高いです。
- 萌芽更新をする時は、幹の直径が12cmを超えている必要があります。
- 樹齢が10年を越えていたら萌芽更新が上手くいかない可能性が高まるため、樹齢が数年の早い段階で萌芽更新しましょう。
- 株の状態が悪いと強剪定によるストレスで、萌芽更新が上手くいかない可能性が高まります。
萌芽更新のやり方
- 剪定時期
- 二月から三月頃
- 剪定方法
- 地面から高さ約5~15cmの場所で伐採します。
- 上記の剪定を数年ごとに繰り返します。
冬越しする方法
Hardiness:8~11
ユーカリ・クルセアナは軽い霜に耐えられますが、個体によってはHardiness zone 8に耐えられずに枯れる事もあるため、霜対策を行って育てた方が無難でしょう。
冬越し対策
- 地植えで育ている場合
- 土壌の表面を腐葉土・バーク堆肥・寒冷紗等で覆いマルチングする事で、根を乾燥・寒さ・霜から守り冬越しがしやすくなります。
- 寒さが厳しくなる日は不織布などをかけて対応しましょう。
- 株の周りに支柱を立ててビニールを張りトンネルを作ったり、ミニ温室を作って上げる事で寒さや霜から植物を守る事ができます。
- 鉢植えで育てている場合
- 鉢植えで育てている場合は、屋内や温室の日当たりの良い場所で管理するか、霜の当たらない軒下で管理するとよいでしょう。
挿し木や株分けで増やす
ユーカリ・クルセアナは、挿し木が難しいとされているため種で増やされる事が多いですが、挿し木で増やすことも可能です。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は初夏から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂は萌芽した茎等が利用されており、基本的に若い株の時に挿し穂が採取されます。※成熟した株での挿し木は成功率が低いです。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
ユーカリ・クルセアナの種蒔の方法
- 播種時期:3月~5月
- 発芽適温:約20度
- 発芽日数:
- 備考:生理的休眠
低温湿層処理
生理的休眠をしているため、温度・水分・空気の条件が整っていても発芽しないことがあります。
発芽させるには冬の寒さを経験させるか、低温湿層処理する必要があるため、秋に種を撒いて冬を経験させて春まで発芽を待つか、低温湿層処理をして発芽準備をさせてから種を撒きます。
低温湿層処理のやり方
- 袋・バーミキュライト・完熟した種を準備する。
- バーミキュライトを水で軽く湿らせてから、袋の中に入れる。
- 袋の中のバーミキュライトの中に種を入れる。
- 袋の中の湿潤を保った状態で冷蔵庫(約4度)の中に入れて四週間から六週間程度保管します。
- 種を撒くのによい時期(発芽適温)になったら冷蔵庫から種を取り出して種を撒きます。
種まき手順
- 種まきの時期
- 三月から五月
- 容器と培養土の準備
- 容器や培養土の準備は直播き・移植栽培のどちらを行うかでかわります。種の種類や環境に合わせて選びましょう。
- 直播き:花壇などに直接種を撒くため、土壌改良を行い整備しましょう。※病害虫に強い野生種などは強健なため失敗が少なく、低コストと低メンテナンスな直播きで育てられる。
- 移植栽培:幼苗の時期を育苗箱またはポット等の中で過ごさせるため、容器と培養土を準備しましょう。※品種改良などにより強健さが失われた品種は、幼苗の頃は育苗箱やポットで育てた方が失敗が少ない。
- 種の撒き方
- 種は微細なため種の撒き方は、ばら撒き・すじまきします。
- ばら撒き:花壇に直播きしたり、育苗箱を使う時などに使う種まき方法です。培養土の表面に概ね均一に広がるように、種をパラパラと撒きます。種を撒いたら、ふるい等を使って上から薄く土を被せます。最後に種を撒いた場所の上から手の平で軽く押して鎮圧※してあげると種の吸水がよくなります。
- すじまき:花壇に直播きしたり、育苗箱を使う時などに使う種まき方法です。培養土の中に直線状の溝を数mm(種の大きさの2倍~3倍)の深さで作ります。溝は定規や支柱を使って作るとよいでしょう。溝の中に種を1cm間隔で並べて、溝の両側にある土を寄せて、種の上に土を被せます。最後に種を撒いた場所の上から手の平で軽く押して鎮圧※してあげると種の吸水がよくなります。
- 種まき後の管理
- 種を撒いて水やりをした後に、乾燥させると発芽率が極端に落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりをしっかり行い管理しましょう。