- 原産:
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:カリガネソウ/カリオプテリス(Caryopteris)
- 種:クランドネンシス(Caryopteris × clandonensis)
- 別名:ハナシキブ(花式部)/ブルービアド(Bluebeard)/ブルーミストシュラブ(Blue Mist Shrub)/ブルースピレア(Blue Spirea)
- 品種:ホワイトサプライズ(Caryopteris × clandonensis ‘white surprise’)
- 開花時期:8月~10月(5月~6月)
- 花の色:青紫色
- 葉の色:緑色・白色~クリーム色
- 分類:多年草・低木
- 草丈:約60~90cm
- 誕生花:9月28日
- 花言葉:悩み・忘れえぬ想い
- 用途:カラーリーフ/切り花
- 購入方法:カリオプテリス(ホワイトサプライズ)を楽天で購入
■カリオプテリス(ホワイトサプライズ)の特徴
- 学名:Caryopteris × clandonensis ‘white surprise’
- 花の色:青紫色
- 葉の形:披針形
- 葉の色:緑色・白色~クリーム色
- 樹高:約60~90cm
- 備考:葉の中にクリーム色から白色の班が入るため、花のない時期も明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる。また白色の葉色は、青紫色の花との相性もよく、上品な雰囲気をつくります。
■カリオプテリス・クランドネンシスとは!?
カリオプテリス・クランドネンシスの学名は Caryopteris × clandonensis 、別名では「ハナシキブ(花式部)」「ブルービアド(Bluebeard)」「ブルーミストシュラブ(Blue Mist Shrub)」「ブルースピレア(Blue Spirea)」等とも呼ばれる多年草または低木です。※園芸品種はダンギクの名称で流通している事もあります。
カリオプテリス・クランドネンシスは、野生に自生している原種ではありません。イギリスのサリー州のArthur Simmonds氏の庭で発見され育てられた、日本原産のダンギク(Caryopteris incana)とモンゴリカ(Caryopteris mongholica)の交雑種です。
■カリオプテリス・クランドネンシスの語源(由来)
- 属名のCaryopterisは、古代ギリシャ語で「堅果(nut)」「クルミ」「核」を意味する「κάρυον (káruon)」と、古代ギリシャ語で「翼」を意味する「πτερόν (pterón)」の二語で構成されており、果実に翼がある事に由来します。
- 種小名のclandonensisの由来は、恐らくこの植物が発見されたイギリスのサリー州の中にある村の「West Clandon」からきています。
■カリオプテリス・クランドネンシスの特徴(魅力)
- 主な特徴と魅力
- カリオプテリス・クランドネンシスの特徴は、茎が直立または横に伸びた後に直立するためコンパクトな草姿をつくる所、若い茎・葉は毛が生えるため白っぽい見た目になる傾向がある所、葉の形状はダンギクと比べて細くスッキリとした見た目をしている所、葉の色は一般的に緑ですが、通常よりも白色の毛が多かったり、白色・黄色・クリーム色の班が入る事もある所、開花時期は秋ですが、晩春から初夏に花が咲くこともある所、花は節を囲うように段になって咲くため豪華な花姿をしている所、虫媒花で特に蜜蜂がよく遊びにくる所などにあります。
- 一般的な用途としては、上品な印象を与える青花や紫花を咲かせる事からエレガントなお庭で利用されたり、鉢植えの中で成長を制御して狭い空間の中で楽しまれたり、いくつかの品種では葉の中に白色の班が入るためカラーリーフとして楽しめたり、花は小花が落ちやすい傾向がありますが収穫して切り花やフラワーアレンジメントの素材として利用されたりします。
- 外観の特徴
- 草丈は約30~150cm、草姿は直立、茎の向きは直立・斜上・傾状(横に伸びた後に直立)、茎の色は緑色・淡い赤色・紫色、若い茎は有毛、毛の色は白色、茎は古くなると木質化する。
- 葉序は対生葉序、葉柄は有柄、葉身の形は披針形・卵形、葉縁部分に鋸歯があり、葉の色は緑色、葉は有毛で毛の色は白色をしている。
- 花序は集散花序、集散花序は茎の上部の葉腋から出ており、集散花序は花が散房状に集まり節を囲う。
- 花:花は一般的に雄蕊・雌蕊・花弁・萼・花托で構成されています。カリオプテリス・クランドネンシスの花は萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 萼:萼は花の最も外側に配置され葉的な要素を残している。萼は開花前の花を保護する役割を持っていたり、植物によっては著しく発達して花弁の役割を担い昆虫を引き寄せる働きをもつ場合もある。カリオプテリス・クランドネンシスの萼の形状は鐘形で裂片が5個、裂片の形状は披針形・三角形、萼の色は緑色・紫色、萼は有毛です。
- 花冠(花弁):花冠は花弁の集合体です。カリオプテリス・クランドネンシスの花冠の形状は筒状で裂片が5個、花弁の色は青色・紫色・桃色・白色をしている。
- 雄蕊:雄蕊は花糸と葯で構成されており、葯の中で花粉を形成して放出する働きがあります。カリオプテリス・クランドネンシスの雄蕊の数は4本、雄蕊の長さは花冠よりも長い、雄蕊の向きは直立、雄蕊の色は花冠と一般的に同色です。
- 雌蕊:雌蕊は子房・花柱・柱頭で構成されており、花粉を受け入れて受粉する器官です。カリオプテリス・クランドネンシスの雌蕊の花柱は1本、花柱の色は一般的に花冠と同色、柱頭は2裂する。
- 花:花は一般的に雄蕊・雌蕊・花弁・萼・花托で構成されています。カリオプテリス・クランドネンシスの花は萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
■カリオプテリス・クランドネンシスの園芸品種を紹介
ハナシキブ(花式部)
ハナシキブ(花式部)の学名は Caryopteris × clandonensis 、別名では「カリオプテリス・クランドネンシス」「ブルービアド(Bluebeard)」「ブルーミストシュラブ(Blue Mist Shrub)」「ブルースピレア(Blue Spirea)」等とも呼ばれる多年草または低木です。※園芸品種はダンギクの名称で流通している事もあります。
ダークナイト
学名:Caryopteris × clandonensis ‘dark knight’
花の色:青紫色
葉の形:披針形
葉の色:緑色・白緑色
樹高:約80~100cm
備考:花の色はやや濃い青紫色をしていて、落ち着いた雰囲気があります。葉の形状は細い披針形で、鋸歯が基本的にないためスッキリとした外観をしており、有毛で白っぽい色をしている事もあります。
ホワイトサプライズ
学名:Caryopteris × clandonensis ‘white surprise’
花の色:青紫色
葉の形:披針形
葉の色:緑色・白色~クリーム色
樹高:約60~90cm
備考:葉の中にクリーム色から白色の班が入るため、花のない時期も明るい印象を与えるカラーリーフとして楽しめる。また白色の葉色は、青紫色の花との相性もよく、上品な雰囲気をつくります。
スターリングシルバー
学名:Caryopteris × clandonensis ‘sterling silver’
花の色:青色・青紫色
葉の形:披針形
葉の色:白緑色・銀白色
樹高:約60cm
備考:葉の色が従来よりも白色に近い白緑色をしており、光の反射によっては銀白色にも見えるため、シルバーの宝飾品のような美しさがある瀕死です。また青色から青紫色の花との相性も抜群によく、上品さや高級感を感じさせます。そのため、エレガントなお庭や高級感のあるラグジュアリーなお庭などによくあいます。
ヒントオブゴールド
学名:Caryopteris × clandonensis ‘hint of gold’
花の色:青色・青紫色
葉の形:卵形
葉の色:黄色・黄緑色
樹高:約100cm
備考:葉の色が黄色から黄緑色をしているため、花の咲かない時期も明るさや元気の良さを感じさせるカラーリーフとして楽しめます。また青色の花とは、強い対比が生まれるため、コントラストのあるカラフルなお庭などによくあいます。
■カリオプテリス(ダンギク)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■カリオプテリス・クランドネンシスの育て方
花壇の土づくり
日当り
カリオプテリス・クランドネンシスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 基本的に通気性が高めであれば幅広い土壌に適応します。そのため壌土・砂壌土あたりにしておくとよいでしょう。
- 堆肥は、土壌の物理性・生物性などを改善する働きがあり植物の成長を促進します。痩せ地で育てる事も出来ますが、堆肥を適度に入れた方がよく育つでしょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
カリオプテリス・クランドネンシスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 植物の好む環境に合わせて通気性・ 排水性・保水性のバランスを考えた用土の構成にする。
- 堆肥は土壌の物理性を改善して根張りをよくするだけでなく、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。そのため、腐葉土などの堆肥をしっかり入れて植物の生育を促進しましょう。
- 鉢植えを移動する場合を考えて比重の軽い用土を利用したり、植物が倒れる可能性も考えて比重の重めの用土を選んだりする。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を利用したり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 日向土(細粒・小粒)+赤玉土(小粒)+腐葉土=4:3:3
- 日向土(細粒・小粒)+ピートモス+くん炭=6:3:1
培養土は基本用土を単体で使うか、または基本用土をベースにしながら改良用土を組み合わせて作ります。
植物の育ってきた環境、水やりの頻度、用土の費用などを考えて培養土を作ると良いでしょう。
基本用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- 鹿沼土:鹿沼土は栃木県鹿沼地方で産出される、風化した軽石の総称です。
- 特徴:鹿沼土は通気性・排水性が抜群に優れており保水性・保肥力も高いため、培養土の通気性・保水性・保肥力のバランスをとりたい時に重宝されます。PHが4~5と酸性になります。
- 比較:赤玉土と比べると鹿沼土は粒が頑丈で崩れにくいため再利用しやすく、PHは酸性に強く傾いており、保水性が劣ります。一般的な軽石と比べると鹿沼土は保水性に優れており、やや粒が脆い傾向にあります。
- 注意点:酸性度が強めなため、アルカリ土壌を好む植物を育てる場合は避けた方がよい。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。特にPHが酸性のため酸性土壌を好む植物に利用される事が多いです。
- ☆硬質鹿沼土:硬質鹿沼土は従来の鹿沼土から硬質なものを選別した用土です。その名前が示すとおり、鹿沼土よりも硬く丈夫で劣化しにくい用土です。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- 軽石:軽石は溶岩が急冷されガスが吹き出す事で、多孔質で脆く軽くなった火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.4~0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくい、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉植物・サボテン・東洋ラン・盆栽・山野草などの育成でよく利用されます。
- 川砂:川砂は岩石(花崗岩・石英・長石等)が風化して生じる灰白色をした砂で、採られる場所により富士川砂・矢作砂などと呼ばれたりもしています。
- 特徴:粒子が大きく通気性・排水性が優れており、保水性と保肥力が殆どない。比重が約2.5~2.6と大きく安定感があるため植物をしっかりと支える事が出来る。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・盆栽等の育成でよく利用されます。
改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- べラボン:べラボンはヤシの実を特殊加工して作られた園芸資材です。
- 特徴:非常に軽く空気を多く含んでいて、水を含んだ時の膨張と乾燥した時の収縮比率が高いため、培養土などに混ぜ込むと通気性が大きく改善して根張りがよくなります。通気性はもちろん保水性・保肥力も高いため優れた土壌改善効果があり、単体でも植物を育てる事が出来る。
- 用途:土壌の膨軟性・通気性・保水性・保肥力を改善する目的で使用することができます。培養土としてべラボン単体で一般的な植物を育てる事ができます。非常に軽量なため吊り鉢やハンギングバスケットなどの培養土にもおすすめです。樹木に着生する洋ランなどの植物の培養土にも利用されます。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- 木炭(竹炭):木炭(竹炭)は木材または竹材を材料にして低酸素状態で高温に加熱して作られる炭です。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PHが8~10と高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
カリオプテリス・クランドネンシスは、一度根付いてしまえば乾燥にとても強くなります。そのため、基本的には降雨に任せて水やりは不要です。
ただし、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時、地植えよりも乾燥が早い鉢植えで育てている場合などには、必要に応じて水やりが必要になります。
注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因を作ったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりの方法
土の表土または表層が乾いたタイミングで水を与えます。特に、成長期に水を与える事で、株がしっかりと成長します。
水やりのタイミング
- 表土の乾いたタイミング
- 土の表土(表面)の色が、濡れているなら黒っぽく、乾いたら白っぽくなるため、目視で乾いたのを確認する。
- 目視で確認が難しい場合は、表土を触って乾燥を確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
- 鉢内または表層が乾いたタイミング
- 透明な鉢植えで育てると土の色の変化が分かるため、目視で確認する。
- 鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、持ち上げてみて土の乾きを判断する。
- 割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串を色と湿り気を見て確認する。
- サスティーを鉢土に差して、色の変化を確認してから水やりをする。
肥料の与え方
カリオプテリス・クランドネンシスは、栄養の少ない痩せ地でも問題なく成長することからも分かる通り、肥料はそれほど必要としません。
肥料は、土壌が極端に痩せていたり、鉢植えで育てていたりする場合に、年に一度だけ肥料を与えます。
※注意することは、肥料を与え過ぎる事です。肥料が多いと茎が徒長したり、軟弱になったりして茎が倒伏して外観が悪くなったり、葉ばかりが茂り花数が減る事があります。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 晩冬から早春
- 肥料の選び方
- 緩効性肥料
- 肥料の与え方
- 緩効性肥料を与える場合は、規定された分量を規定された場所に与えます。基本的には株から少し離れた場所に根があるため、肥料は株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。
剪定のやり方
カリオプテリス・クランドネンシスは、一般的には株をコンパクトにしたり、分枝を促して茂った外観にする目的などで剪定が毎年行われます。
切り戻し剪定を行う理由
- 茎が分枝せずに間延びして徒長することがあります。そのため、切り戻し剪定を行い分枝を促して、茎の数を増やし株のボリュームとバランスを整えます。
- 古い茎は生産性が低く、成長が遅くなったり、葉の量が減ったりしやすいです。そのため、剪定して新しい芽や茎にエネルギーを送り若返りを促します。
- 茎葉が暴れて外観が悪くなる事があります。そのため、切り戻し剪定を行って株の大きさや形を制御します。
- 不要な茎や葉を残すと、日当たりや風通しが悪くなり病害虫の被害が出やすいです。そのため、茎葉の量を減らして日当りと風通しを改善します。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 花が終わった秋または晩冬に行う。
- 剪定する際の注意点
- 花は新枝に咲きますが、剪定する時期が遅くなると花数が減る場合があります。
- 剪定方法
- 株を観察して、枯れてる茎・損傷してる茎・病気の茎を探して健康な部分まで切り戻し剪定する。
- 株全体を観察して、株の高さの10~20cmの場所で、株の形を整えるように一律に剪定する。
夏越しする方法
カリオプテリス・クランドネンシスは、夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏越しで重要なポイント
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れをして枯れる事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 乾燥が続くと生育が衰えて、葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
冬越しする方法
Hardiness:5~9
カリオプテリス・クランドネンシスは耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
カリオプテリス・クランドネンシスは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期
- 挿し木する時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 培養土を準備します
- 挿し穂用の培養土には切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 培養土を容器に入れて事前に水をかけて湿らせておきます。
- 挿し穂を採取する
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂を整形する
- 挿し穂の長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 培養土に挿し穂を挿す
- 挿し穂を挿す場所を決めて、培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を空けておきます。
- 挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程をいれます。
- 管理
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
カリオプテリス・クランドネンシスの種蒔の方法
- 播種時期:
- 発芽適温:約
- 発芽日数:
- 備考:
種まき手順
植物の病気
カリオプテリス・クランドネンシスの病気
カリオプテリス・クランドネンシスの害虫