
- 原産:熱帯アフリカ
- 科:キジカクシ(Asparagaceae)
- 亜科 :スズラン(Nolinoideae)
- 属:ドラセナ/リュウケツジュ(Dracaena)
- 系統:低木性ドラセナ(Shrubby Dracaenas)
- 別名:潅木性ドラセナ
- 開花時期:春・夏
- 花の色:白色・クリーム色・黄色・赤紫色
- 葉の色:緑色・青緑色・灰緑色・黄色・白色
- 香り:花
- 生活形:常緑低木
- 樹高:約100~600cm
- 誕生花:12月1日/12月5日
- 花言葉:幸福/長寿/永遠の愛 /幸せな恋 /隠しきれない幸せ
- 用途:カラーリーフ/景観植物/香りが良い/インドアグリーン
- 購入方法:低木性ドラセナを楽天で購入
■低木性ドラセナとは!?
低木性ドラセナ(英名: Shrubby Dracaenas)は、別名「潅木性ドラセナ」とも呼ばれ、基本的に高木にならず、比較的細くしなやかな幹の枝、葉が比較的薄く幅広な特徴を持っている原種からなる形態的な分類群です。
ドラセナ・リフレクサ(学名:Dracaena reflexa)やドラセナ・スルクロサ(学名:Dracaena surculosa)など十数種から数十種程度の原種が該当し、熱帯アフリカなどに局所的に分布しています。
■低木性ドラセナの語源(由来)
- Dracaenaの語源:古代ギリシア語で「雌龍」を意味する「δράκαινα(drakaina)」からきており、ドラセナ属の特定の種において幹を傷つけた時に血のような樹液が出る性質があり、これを龍の血と見立てたことに由来します。
■低木性ドラセナの特徴(魅力)
- 形態:樹高は約100~600cm、生育型は【直立型】または【叢生型】で、茎は仮軸分枝の性質により開花や切断などで成長点が止まると分枝します。葉は互生、茎頂に密生するためロゼットのようになる傾向があり、葉の長さは約30~100cm、葉身の概形は披針形・楕円形・広楕円形、葉の質感は革質で光沢があります。花序は円錐花序(花軸の頂部に散形花序が付き、そのすぐ下の花梗に散形花序が付き、これを繰り返し複合花序)です。
- ライフサイクル:生活形は常緑低木です。
- 春:暖かくなってくると代謝が活発になり、新芽が展開し、茎も生育旺盛に伸長し、開花が見られることがあります。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し、茎を伸長させながら、新しい葉も展開させ、開花が見られることがあります。
- 秋:この時期も生育期間中ですが、気温が低くなり始めると生育がやや鈍ります。
- 冬:温暖な地域では、この時期も茎葉が成長しますが、日本などの寒さが厳しい地域では代謝が落ちて生育がほぼ止まります。
- 低木性ドラセナ(英名: Shrubby Dracaenas)の特徴:木本性ドラセナと比較して、樹高が約100~600cmと低く、幹や枝は比較的細くしなやかで、葉は幅広な傾向があります。またサバナなどに自生する他のドラセナと比べて、自生地が熱帯雨林などにあり比較的湿潤な場所を好み、耐陰性が高めです。
- ユニークな樹形:幹は仮軸分枝で切断や開花などの影響があるまで分枝せずに直立する傾向があり、頂部に葉を密生させます。そのため、まるでヤシの木のような外観になりやすくトロピカルな雰囲気を醸し出します。また園芸では幹の途中でバッサリと切られていることも多く、切断面の傍から側枝が伸びる様子などが楽しまれたりもしています。
- カラーリーフ:葉の色は普通緑色ですが、栽培品種の中には黄色や白色などの斑入りも見られるため、品種を選べばカラーリーフとしても楽しめます。
- 空気清浄効果:本種は密閉された空間の中で、シックハウス症候群の原因になる有害物質(ホルムアルデヒド、ベンゼン、トリクロロエチレン、キシレン、トルエン)を吸収し、分解(植物や土壌微生物など)するなどして空気を綺麗にする効果が研究(NASA空気清浄研究)で確認されています。そのため、観葉植物として栽培すると健康な生活にも寄与するでしょう。
- インドアグリーン:基本的に日向を好む植物ですが、インドアグリーンとして栽培することも可能です。本種を栽培するのに必要な光量の目安は2500~10000Luxまたは46.3~185μmol/m2・sで、生存ラインは500Luxです。そのため、窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く場所から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培しましょう。それが難しい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
■低木性ドラセナの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:常緑低木
- ラウンケルの生活形:地上植物
- 樹高:約100~600cm
- 生育型:主軸が明瞭な【直立型】または地際から茎が何本も出て叢生(株立ち)する【叢生型】です。
- 幹:比較的細くしなやかです。
- 分枝:初期はほぼ分枝しませんが、開花などの要因で、仮軸分枝が進むと斜上に分枝を繰り返します。
- 樹皮の色:灰白色・灰褐色・淡褐色・褐色
●葉の形態
- 葉の位置:茎葉
- 葉序:互生(螺旋葉序)※枝先に密生するため束生のようにも見えます。
- 葉柄:基本は無柄
- 葉身の長さ:約30~100cm
- 葉身の幅:約3~10cm
- 葉身の概形:披針形・楕円形・広楕円形
- 葉先:鋭尖頭
- 葉縁:全縁
- 葉脈:平行脈
- 葉の毛:無毛
- 葉の質感:革質で光沢があります。
- 葉先の向き:初期は直立し、徐々に斜上、水平、斜下、下へと変化します。
- 葉の色:基本は緑色・青緑色・灰緑色ですが、栽培品種では黄色や白色の斑入りも見られます。
- 備考:クチクラ層が発達しており、水を弾き、環境ストレスに耐性があります。
●花の形態
- 花序:円錐花序※厳密には、花軸の頂部に散形花序が付き、そのすぐ下の花梗に散形花序が付き、これを繰り返し複合花序となります。
- 苞:花梗の基部にある。
- 苞の形:狭披針形
- 苞の色:緑色・赤紫色
- 花:花被片・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花被片:6枚の花被片の基部が合着して筒部となり、先端の裂片が平開または後ろ側に強く反り返ります。筒部の形は上部がやや広がる円柱状、色は白色・クリーム色・黄色・赤紫色です。裂片の形は長楕円形で、色は白色・クリーム色・黄色・赤紫色です。
- 雄蕊:6本
- 雌蕊:1本(心皮3枚)
- 備考:開花時は花から強い芳香が漂います。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:果皮が柔らかく多肉多汁の【液果】です。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■低木性ドラセナの不調の原因
| 原因 | クロロシス (葉の白化・黄化) | ネクロシス (部分的な壊死等) | モザイク (葉に濃淡模様) |
|---|---|---|---|
| 強光 | 〇 | ||
| 光不足 | 〇 | ||
| 水不足 | 〇 | 〇 | |
| 過湿 | 〇 | 〇 | |
| 湿度不足 | 〇 | ||
| 低温 | 〇 | ||
| 欠乏症 | 〇 | 〇 | |
| 肥焼け | 〇 | ||
| 老化 | 〇 | ||
| 病気 | 〇 | 〇 |
| 原因 | 落葉・脱落 (葉が落ちる) | 徒長 (茎の間延び) | 萎凋 (全体・一部の萎れ) |
|---|---|---|---|
| 強光 | |||
| 光不足 | 〇 | 〇 | |
| 水不足 | 〇 | 〇 | |
| 過湿 | 〇 | 〇 | |
| 湿度不足 | 〇 | ||
| 低温 | 〇 | 〇 | |
| 欠乏症 | |||
| 肥焼け | 〇 | 〇 | |
| 老化 | 〇 |
■低木性ドラセナの園芸品種を紹介
■ドラセナ属(リュウケツジュ属)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■低木性ドラセナの育て方
花壇の土づくり

●バイオームと植生
- 主なバイオームと植生:熱帯雨林・乾燥性灌木地・サバナなど
- 熱帯雨林(Tropical forests): 一年を通して温暖で、雨季と乾季の区別がなく降水量の多い地域に見られるバイオームです。生命の宝庫と呼ばれるほどに、生物の多様性が高く、数十mに達するほどの高木が多数密生しています。生物の多様性がある一方で、高温による分解の早さや、降水量の多さから、腐植層は浅く肥沃さがほぼない土壌となります。
- 乾燥性灌木地(xeric shrubland):降水量は少ないですが、砂漠ほどは乾燥しておらず草原と砂漠の中間的な環境です。植生は疎らで硬葉樹や乾性植物などの一部の植物が自生しています。
- サバナ(savanna):明確な雨季と乾季があり、特に乾季は長く続くこともあるため、森林は発達せず、疎林または草原が広がるバイオームです。
- 原産地:熱帯アフリカ
- 自生地:岩場・渓谷・疎林・林床
- 生態環境:地生
- 気候:主に熱帯雨林気候・サバナ気候・ステップ気候に属します。
- 日照:日向・半日陰・明るい日陰
- 土壌:アクリソル(Acrisol)・フェラルソル(Ferralsols)など
- アクリソル:下層に粘土の集積層があり、塩基飽和度が低く、強い酸性の土壌です。土壌は粘土層の影響で排水性が悪く、保水性は比較的高い傾向にあります。塩基飽和度が低く養分が乏しいため、肥沃度は低い傾向があります。
- フェラルソル:高温多雨の気候下での長年の風化と溶脱作用によって酸化鉄やアルミニウムが集積し土の色が赤褐色をしています。土壌は酸化鉄の結合により砂礫構造を作るため、通気性・透水性は高めで、保水性は低い傾向にあります。有機物の分解が早く腐植層が浅いため保肥力が極めて弱く、肥沃度はほぼありません。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
低木性ドラセナは【半日陰(西日無し)・明るい日陰】の範囲で育てることができます。西日は、光飽和点を超えて植物に強いストレスを与えます。さらに夏場は高温ストレスと重なり複合ストレスとなるため、葉焼けを引き起こしたり、株を弱らせて生育不良を引き起こしたりします。そのため、適した生育環境で栽培することが大切です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。主として全方位に遮蔽物がない、または遮蔽物を背にして開けた空が南向き・西向き(午後から日向)にある場所です。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所ですが、西日の当たる半日陰は夏場の強光と地温の上昇が日向と変わらないため、一般的に午前中に日が当たる場所が半日陰と考えます。主として遮蔽物を背にして開けた空が東向きにある場所、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が2時間程度当たる場所、または間接光だけが当たる比較的明るい場所です。主として、遮蔽物を背にして開けた空が北向きにある場所、または樹木から木漏れ日が当たる場所や周囲が開けているが太陽が当たらない場所などになります。
- 暗い日陰:直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。主に高い建物に囲まれているような、深い森の中にいるような場所になります。
●土壌の土質
- 概要:自生地の土壌(Acrisol・Ferralsolsなど)は擬似砂礫状の構造で水捌けがよく肥沃度は低い傾向がありますが、熱帯雨林は十分な水分があり栄養の循環も良好です。日本で栽培する場合は、自生地の土壌を模倣するのではなく、通気性・排水性・保水性を保ちながら、高めの気相率(粒子が粗め)を重視した土壌作りをした方が良いでしょう。
- 土壌:使用する無機質資材は粒子の壊れにくい【軽石・硬質鹿沼土・硬質赤玉土・日向土など】が良く、有機質資材は気相を確保しやすい【ヤシ殻チップ(ベラボン等)・ピートモスなど】を使用します。これらを半々程度の割合で組み合わせた土とすると良いでしょう。
- 注意:熱帯植物のため、寒さに非常に弱いです。沖縄などの亜熱帯気候を除いて冬季の屋外での栽培は難しいため、屋内(温室など)での管理が推奨されます。
土壌診断と改善の行い方(参考)

- 排水性の診断:診断したい場所に深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘ります。一度穴を水で満たし、完全に排水されるまで待ちます。再度、穴の中を水で完全に満たし、一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になり、それ以下またはそれ以上である場合は排水が不良、または排水が過剰すぎる可能性があります。
- 排水性の改善:環境に合う植物を栽培するか、レイズドベッド(背の高い花壇)やロックガーデンを作るか、縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる方法などがあります。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を垂直に押し込み、ほとんど抵抗なく入る深さが20~30cm(樹木50cm)前後あれば、一般的な園芸植物が根を張るのに十分な作土層があります。それ以下であれば通常改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って必要な深さまで掘り起こして土を解します。また石や異物がある場合は【土ふるい】等を使用して取り除きましょう。
- 土性の診断:土壌の通気性・排水性・保水性・保肥力を知るために、土壌の土性を【砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土】に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。診断法は適度に湿らせた土を触った時の感触と、こねた時の様子から判断します。
- 砂土:排水性と通気性が非常に高く乾燥しやすい土壌です。土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触があり、手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れます。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く比較的乾燥しやすい土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねると、緩く土を固めることが出来ますが、簡単に土塊は崩れます。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高い土壌です。土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触があり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来ます。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しいです。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じます。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが可能で、緩く曲げることも可能です。
- 埴土:保水性・保肥力が非常に高い乾燥しにくい土壌です。土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触のみがあり、手のひらや指で捏ねて伸ばすと、コヨリ程度の太さまで伸ばすことが可能で、輪っかに曲げても殆ど切れません。
- 土性の改善:土性の診断をしたら、栽培する園芸植物に合わせて土性を改善します。
- 通気性・排水性の改善:植物の自生地の環境に適した通気性・排水性を向上させる園芸用土(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・くん炭・木炭・籾殻)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- 保水性の改善:植物の自生地の環境に適した保水性を向上させる土壌改良用土(赤玉土・バーミキュライト・荒木田土・ゼオライト・腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を土壌の状態に合わせて必要量(1~3割程度またはそれ以上)の土壌改良材を入れて、スコップを使い作土層の部分を混和します。
- pHの診断:土壌のpHを【土壌酸度計・pH試験紙・ペーハー測定器・アースチェック液】などを利用して診断します。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご確認ください。
- pHの改善:pHを診断後に植物の適正なpHに合わせて、土壌改良材を入れてpHの改善をおこないます。
- pHを酸性に改善:酸度未調整のピートモスを使用する場合はpHを約1下げるために、一般的に1㎡あたり約10L~15L(乾燥重量で約1〜2kg)を入れて、よく混和します。
- pHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してpHを約1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて、よく混和します。
- 肥沃度の診断:肥沃度は【土壌の色・触感・香り・団粒構造の有無】によりある程度診断できます。土壌の色は黒色や茶色の場合は腐植が多く肥沃度が高い傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃度が低い傾向があります。また触るとふわふわとした質感がありますが、肥沃でない土壌は粘土質で乾いているとガチガチに硬かったり、砂質でザラザラとして握っても固まらない質感があります。また土粒を観察すると小さな団子のように団粒構造を形成している場合は土粒を観察すると粘土や腐植がくっつき小さな団子のようになっておりコロコロとしています。
- 肥沃度の改善:診断を元にして、栽培する植物の生育環境に合わせた土壌改良を行います。
- 痩せ地を好む植物:土壌に有機物が多く肥沃な場合は、土壌を取り除き新しい通気性・排水性が高い土壌で栽培するか、鉱物系の通気性の高い園芸資材(硬質赤玉土・硬質鹿沼土・パーライト・日向土・川砂・軽石・ゼオライト)を混和します。
- 肥沃な土壌を好む植物:土壌に有機物が少なく痩せている場合は、土壌に有機質資材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・牛糞堆肥・馬糞堆肥・黒土・くん炭・木炭(竹炭)・籾殻等)を1~3割程度混ぜて混和します。堆肥を入れる量は、通気性を好む植物であれば程々に1割程度、湿潤を好む植物であれば2~3割程度を目安に入れて混和しましょう。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢の培養土づくり

●日照条件
低木性ドラセナは【半日陰(西日無し)・明るい日陰】の範囲で育てることができます。西日は、光飽和点を超えて植物に強いストレスを与えます。さらに夏場は高温ストレスと重なり複合ストレスとなるため、葉焼けを引き起こしたり、株を弱らせて生育不良を引き起こしたりします。そのため、適した生育環境で栽培することが大切です。
インドアグリーンの光環境

- 屋内環境:窓際から1m以内のレース越しに太陽光が届く範囲から、太陽光が直接届きませんが太陽の反射光などで十分に明るい場所までで栽培が可能です。窓から離れていて間接光が全く当たらない場所で栽培したい場合は【植物育成ライト】の導入を検討しましょう。
- 生存ライン:500Lux/9μmol/m2・s
- Lux※1:2500~10000Lux
- PPFD※2:46.3~185μmol/m2・s
- DLI※3:4~8mol·m⁻²·d⁻¹
- 注意点:植物が求める光は基本的には光飽和点を目安にしながら、これを超えない光強度の範囲で、適切な時間を確保して栽培するのが最適(暗い時間も重要)となります。ただ生き残るためであれば光補償点を上回る程度の光の強さでも栽培可能ですが、光が足りないと日照不足で植物の外観が悪くなることもあるため適切な光を知っておくことが大切です。
【日照積算量(DLI)の照射時間の算出】
※1 Lux:人間の目が感じる明るさに基づいて数値化された単位です。照度では人間の目が最も明るいと感じる緑色(555nm)の光を最も高く評価しており、植物が光合成で必要とする赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)はやや過小評価されています。そのため、照度(Lux)は光の量を測る手法として最も広く用いられていますが、植物の成長に必要な光の質(光合成有効放射)と量を厳密に測る手法としては不十分と言えます。
※2 PPFD:植物の光合成に有効な波長域である【光合成有効放射(PAR):400~700nm】の光の量(密度)を測定した指標です。この単位は【μmol/m2・s】で示されており、この値が大きいほど植物に供給する光の量が多いことを示します。
※3 DLI:植物が1日で受け取る光合成有効放射(PAR)の総量で、これは光合成光量子束密度(PPFD)と時間(照射時間)の累積値です。植物を健康に栽培する上での最も重要な指標になり、これを活用してPPFDの値と照射時間を調整することもできます。
植物育成ライト
室内で十分な光を確保出来ない場合は植物育成ライトの購入を検討しましょう。植物育成ライトでは、PPFDが指標として使われているため、光合成に必要な赤色光(600~700nm)や青色光(400~500nm)といった波長の強さが分かり、植物に必要な光の量を十分に確保・調整することができます。
植物育成ライトを購入する場合はPPFDや色温度などが重要になります。詳しくは観葉植物のページをご覧下さい。
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●培養土
培養土を購入する場合は通常の観葉植物の培養土または、通常の観葉植物の培養土より排水性が高めのものを購入すると良いでしょう。排水性が高い培養土を使う場合は、水やりの頻度を高めて調節します。
自作する場合は、pHは弱酸性~中性、通気性・排水性を重視しながら、保水性も保ったバランスの良い配合にしましょう。また屋内で栽培する場合は清潔(無機質・難分解性有機物・CEC適正)で雑菌や害虫の発生しにくい用土を重視し、屋外で栽培する場合は成長を促進させるため肥沃度を向上させる用土(有機物)を重視すると良いでしょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:硬質赤玉土(小粒)6割+ピートモス(酸度調整済)4割+元肥適量
- 培養土が長持ちする配合:硬質赤玉土(中粒・小粒)3割+日向土(小粒)2割+ベラボン2割+ピートモス(酸度調整済)2割+軽石1割+元肥適量
- CECの高い配合: 硬質赤玉土(小粒)5割+腐葉土1割+ピートモス(酸度調節済)3割+ゼオライト1割+元肥少量
水やりの方法

低木性ドラセナは、他のドラセナと比べると比較的湿潤な土壌を好みます。
ただし、過湿は許容せず、ジメジメした状態が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には十分な注意が必要となります。
●水やりの方法

- 生育期(春・夏・秋):株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで、土中の古い空気(ガス)も全て押し出し空気を入れ替えるイメージで水をたっぷり与えましょう。
- 冬の水やり:気温が下がると代謝が下がり生育が緩慢になります。植物は水をそれほど必要としなくなるため、土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、乾燥が続くと枯れてしまうため、土壌が乾燥して数日後(2~3日)に水を与えると良いでしょう。
肥料の与え方

低木性ドラセナの肥料の要求度は中程度です。決められた季節に、規定の量の肥料を与えることで、植物の健康な成長を促進させることができます。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植え付け前または植え付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料がおすすめです。
- 施し方:植物を植え付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和します。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:生育期の春から秋に追肥を施します。冬は低温になり代謝が落ちて生育が緩慢になるため肥料を止めます。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥または緩効性肥料がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約14日に1回の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定方法

低木性ドラセナは剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持するために剪定が推奨されます。例えば、幹や枝を剪定することで樹高を抑制することができます。また古葉を取ることで新しい芽に栄養が集中し見た目にも清潔感を保つことができます。
●剪定方法
- 概要:剪定の方法は「切り戻し」「古葉取り」などがあります。剪定の要否は、株の状態や栽培目的に応じて判断しましょう。
- 切り戻し:切り戻しとは、伸びた茎を途中で切る剪定方法です。この剪定は、成長点を切り戻し(芯止め)することで頂芽優勢を崩し、脇芽の伸長を促して、株の高さを抑えたり、脇芽の発生する様子を鑑賞する目的で行われます。
- 切り戻しの時期:生育期ならいつでも行えますが、剪定からの回復が早い春から初夏が最適です。
- 切り戻し方法:剪定する場所は、株全体を観察し、好みの高さで殺菌済みのハサミで剪定しましょう。また切り落とした茎は、水に挿したり無菌の培養土に挿す事で増やすことが可能です。
- 古葉取り:老化したり寿命を迎えるなどした葉を取り除くことです。これを行うことで、風通しが良くなり病害虫の発生を抑制し、栄養が若い芽や葉に集中するため生育が促進され、外観を綺麗に保ち清潔感も保ちます。
- 古葉取りの時期:春から秋にかけてです。
- 古葉取りの方法:株を観察して【枯れた葉】【変色した葉】【病気にかかっている葉】を探して、これらの不要な葉を、手で下方向に丁寧に剥ぎ取るか、根元付近で殺菌済みのハサミなどを使いカットして取り除きましょう。
夏越し方法

低木性ドラセナは、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏は強光で葉焼けをしやすいため、西日の当たらない場所で管理し、土壌は乾燥しやすいため定期的に土の観察をして表面が乾燥したら水を与えるようにしましょう。
冬越し方法


Hardiness:10~12
低木性ドラセナは熱帯・亜熱帯の気候の地域に自生しており、基本的に冬の低温に弱い植物です。
リュウケツジュなどの一部の原種は軽い霜であれば耐えられますが、基本的に気温が15度を下回ると成長が停止して葉が変色して落ちるなど株が弱る可能性があり、5~10度を下回ると致命的な低温障害を引き起こし枯死する恐れがあります。そのため、熱帯・亜熱帯気候で栽培していない場合は、鉢植えで管理し、屋内管理で冬越しした方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:植物を育てるのに十分な光量があり、生育に必要な温度を十分に保てる場所です。
- 温度:理想的な温度は15度以上です。
- 光量の目安:5000~20000Lux/92.5~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:気温が下がると代謝が下がり生育が緩慢になります。植物は水をそれほど必要としなくなるため、土壌の乾燥も他の季節と比べると緩やかに進み、水やりの頻度も少なくなります。ただし、乾燥が続くと枯れてしまうため、土壌が乾燥して数日後に水を与えると良いでしょう。
●冬越し対策一覧
栄養繁殖方法

低木性ドラセナは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを10~20cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。












