植物の夏越しで大切なポイントは「暑さ対策」「日差し対策」「乾燥対策」「多湿対策」の4ポイントです。またこれらのストレスは複合する事で、植物により致命的な影響を植物に与えるため、一つ一つの対策をしっかり行う事が大切になります。
このページでは植物が夏に枯れる原因や対策を紹介しています。
1.日陰をつくる
植物にとって夏の強い日射しは、葉焼けを引き起こしたり葉を枯れさせたりする事があり、また気温が上がると光合成や呼吸を阻害して正常に成長出来なくなります。
そのため夏に弱い植物等は、直射日光が3~5時間程度あたる半日影もしくは日陰に移動するか、遮光ネット等ひで日差しを遮り対策をとる事が必要です。
2.水やりと灌水システム
夏場は気温が高く、植物がどんどん水を吸収する上に土壌にある水分もどんどん蒸発していくため乾燥しやすく、水やりを忘れるものなら乾燥により葉の萎れや枯れ等を引き起こし、また蒸散によって体温を下げられないため高温による障害も併発しやすくなります。
基本的には普段と同様に土が乾いてから水やりが基本ですが、夏場は土が乾燥しやすく高温で植物が弱りやすくなるため、朝と夕方の2回水やりが必要になる事もあるでしょう。また土壌は熱くなっているため水が少量しか与えられないと熱せられてお湯になり根を傷めることがあります。そのため一度に与える水の量も土壌を冷やして上げる気持ちになりたっぷりと上げる必要があるでしょう。
毎日の水やりが大変で1日10分や20分の時間が取れないと言う場合は、自動灌水装置を庭やプランターに巡らせておけば、自動で毎日水やりをしてくれて負担を減らすことができます。また自動装置は付けずに灌水装置だけを設置して、ホースを繋いで蛇口を捻れば水やりを行うようにしておくだけでも負担は大きく軽減されます。
(* ˙-˙ p楽天で購入q | 4mmの灌水ホースを繋ぐためジョイント、5本に分岐しておりそれぞれ4mmの灌水ホースが繋げられます。 |
(* ˙-˙ p楽天で購入q | ジョイントに繋げて目的の場所まで送水するためのホースです。長さはハサミで切って調節する事が出来ます。 |
(* ˙-˙ p楽天で購入q | 4mmのホースをジョイントするための道具、4分岐しておりプランターの水やりのためにホースを増やす時に便利、使わない部分は蓋をしておく事が出来る。 |
(* ˙-˙ p楽天で購入q | 長さ5mのホースで30cm毎に点滴タイプの水が出る。花壇の水やりに便利で水道代の節約にも繋がる。 |
(* ˙-˙ p楽天で購入q | 柔らかタイプの散水スプリンクラー、プランターの水やりに向いており、上部のネジを開ける事で水流の強さが調整出来ます。 |
(* ˙-˙ p楽天で購入q | ミストタイプの灌水装置、ネジを閉めることで水の勢いを調節する事が出来ます。挿木やプランターの水やり、葉裏に散水する事でハダニ対策にも使えます。 |
3.雑草の除去とマルチング
雑草があると土壌にある雑草に水分が奪われ乾燥しやすくなります。
雑草を取り除く事で乾燥を防ぐ事ができ、また雑草を取り除いた後にバークチップや腐葉土で株元を覆う事で雑草が生えてくる事を防ぎ、急激な温度変化から根を守り、水分の蒸発を防ぐ事が出来ます。
4.肥料を控える
植物が成長するのに欠かせない肥料ですが、成長時の葉茎は柔らかく病気や害虫、暑さ等に弱くなります。また吸収された肥料も蒸散を通して葉に蓄積して葉枯れ(葉縁ちの枯れ)等を引き起こす原因になります。
そのため夏越しする植物は一般的に1~2ヶ月前程度から肥料を与えずに育てられ、丈夫な状態で夏越しが行える様に調整されます。
5.梅雨の多湿対策
何日も続く梅雨の長雨や夏の長雨は、暑さに耐える植物さえ枯れさせる事も多く、根腐れを引き起こしたり斑点病や萎凋病等の様々な病気が引き起こされ、株が弱ったり枯れる原因になります。
そのため病気に弱い植物や多湿に弱い植物は雨に当たらない環境に置くのが確実ですが、それが難しい場合は多湿を防ぐ為に切り戻しを行い株元に太陽光があたる様にしたり、土壌の改善を行い排水性を上げたり、バークチップ等で泥はねを防ぎ病気にならないように対策しましょう。
6.夏の切り戻し
切り戻しを行う事で、葉(蒸散)と根(吸水)のバランスをとり水不足による枯れや萎れを防ぐ事ができます。ただし真夏に切り戻しを行うと植物は大きなストレスを受けてしまうので注意して下さい。切り戻しの時期は植物に合わせて行いましょう。
7.その他の対策
1.化成肥料のかわりにミネラルやアミノ酸がたっぷりの有機肥料を普段から与えられた植物は、病気や環境ストレスに対して強くなる事が知られています。
2.プランターは急激な温度変化の影響を受けやすいため、二重にしたり地面に埋めて高温で根が傷むのを防ぎましょう。
3.すのこや花台にプランターを乗せる事で、輻射熱によりプランターが温められるのを防ぎ、高温で根が傷むのを防ぎます。
4.花がら摘みをこまめに行う事で、種子づくりによるエネルギーの損失を防ぎ株が弱るのを防ぎます。