米ぬかとは、玄米から白米に精米する際にでる外皮の粉です。
タンパク質や糖質を多く含み、窒素・リン酸・カリ等の肥料成分も2~4%前後含んでいます。
他にも様々な成分が入っており、花壇の土に施すと微生物を増やし、肥料としても植物の成長を助ける働きをします。
目次 |
米ぬかの使い方は主に三つあります!それぞれメリットやデメリットがあるのでそれぞれ見ていきましょう。
・米ぬかをそのまま撒いて使用する。
・予め米ぬかに有用な微生物を増やして使用する。
・ぼかし肥料を作って使用する。
米ぬかを葉面や土壌にパラパラと薄ら撒いて使う方法です。
土着微生物を増やし、動植物の遺骸の素早い分解または寄生菌の住処をうばいます。
ただしデメリットもあり、元々微生物に多様性がある場所では寄生菌より腐食生活を送る一般的な微生物の方が強いので問題は起こりませんが。
生物のバランスが崩れた場所や、病気の多い環境では逆に病原菌が増えて環境が悪化することもあります。
その為最初はこの方法は使用せずに、有用な微生物を増やしてからこの方法を使用する事をオススメします。
米ぬかにバチルス菌や乳酸菌等の種菌を事前に入れ微生物を増やしてから花壇等に使用する方法です。
1週間~1ヶ月程で出来上がり比較的簡単に使えるオススメの方法です。
有用微生物を増やした米ぬかの使い方は、葉面や土壌にパラパラと薄ら撒くか、土表面または少し埋めるように塊で置きます。
効果は、バチルス菌等の寄生菌と拮抗する微生物を先に植物体に定着させることで、後からくる病原菌の定着や増殖を抑える。
また土壌に撒けば植物の残渣を素早く分解して病原菌の住処になるものを無くします。
材料も少なく比較的簡単に出来るのでおすすめの方法です。(作り方⏬)
ぼかし肥料は米ぬかに油粕や骨粉等を入れ、さらに発酵させるために微生物の種菌(乳酸菌・バチルス菌・酵母)を入れて数週間~数ヶ月かけて作る緩効性肥料です。
ぼかし肥料の使い方は表層にひと握り程を置いて土を被せましょう。あまりバラバラに撒くとせっかく増やした有用微生物も、土壌に定着せず土着微生物との生存競争にやられ死滅してしまいます。
ぼかし肥料の効果は、植物の栄養として肥料成分にくわえ微量要素やミネラルを豊富に含み、また化成肥料と比べ根張りがよかったり繊維を強くするので病気に強く育つと言われています。
さらにバチルス菌や乳酸菌等の有用微生物が、寄生菌の働きを抑えるので病気の少ない環境を作ります。
材料を集めたり作成が少し面倒なのが欠点ですが、効果は高くおすすめの使い方です。(作り方⏬)
有用な微生物の増やし方
糖質やタンパク質、窒素やリン酸等の成分が多く入る米ぬかは、微生物にとっては大変なご馳走です。
増やす方法も難しくないので是非挑戦しましょう!
使う材料 ・米ぬか(1kg) ・ヨーグルト(少量) ・納豆(半パック) ・水(500cc) |
1.容器に米ぬかと水を入れて、よく馴染むまで攪拌を行う!
2.米ぬかと水が馴染んだら、そこに納豆とヨーグルトを入れ、全体が馴染むように攪拌しましょう。
4.蓋をして1週間~2週間程寝かせて下さい。発酵した匂いがしたら完成です。
米ぬかぼかし肥料の作り方
ぼかし肥料とは米ぬかや油カス、骨粉等に微生物をいれ発酵と分解させたものです。
一般的には窒素肥料になる油カスや、リン酸肥料になる骨粉、カリ肥料になる草木灰やくん炭、放線菌の餌になるカキ殻や、ミネラル補給ができる海藻等が使われます。
種菌では森林の土や落葉などの下にできるハンペン、花壇の土やヨーグルト、納得等を入れます。
入手しやすいものや効果・コストを考えて様々な材料を選び、自作してみましょう!
使う材料 ・米ぬか(3kg) ・油粕(3kg) ・骨粉(500g) ・くん炭(1kg) 種菌 ・納豆(半パック) |
最初に、シート上に【くん炭】【油粕】【骨粉】を広げましょう。
そこに水を少量ずつ入れ、全体に水が馴染むように掻き混ぜます。
※この時にびちょびちょになるまで水で濡らしてしまうと後に腐る原因となるので注意しましょう。
全体が水で馴染んできたら、そこに米ぬかを入れて均等にかき混ぜます。
水分の目安としては、手で握っても塊にならずしっとりする位が適量です。
最後に種菌となる乳酸菌や納豆を入れて全体をかき混ぜます。
出来上がったものは箱に入れて蓋をして1ヶ月~2ヶ月程保管しましょう。
※箱に入れることで余分な水分が外に染み出て腐敗しにくくなります。