- 原産:マレーシア/ニューギニア
- 科:トウダイグサ(Euphorbiaceae)
- 属:アカリファ(Acalypha)
- 種:ベニヒモノキ/ヒスピダ(Acalypha hispida)
- 別名:アカリファ・ヒスピダ/シェニール・プラント(chenille plant)/フィリピン・メドゥーサ(Philippine medusa)/レッド・ホット・キャットテール(red hot cat tail)
- 開花時期:4月~11月(理想的な環境では周年)
- 花の色:赤色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 分類:常緑低木
- 草丈:約100~300cm
- 誕生花:6月22日
- 花言葉:愛撫/気まま/偽りのない心/誠の救世主
- 用途:開花期間長い/枝垂れる植物
- 購入方法:ベニヒモノキを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ベニヒモノキとは!?
ベニヒモノキは学名Acalypha hispida、別名では「アカリファ・ヒスピダ」や「シェニール・プラント(chenille plant)」等とも呼ばれるマレーシアおよびニューギニアが原産の常緑低木です。
ベニヒモノキの語源(由来)
- 属名のAcalyphaは古代ギリシア語で「イラクサ」や「刺す」を意味する「ἀκᾰλήφη」からきています。
- 種小名のhispidaはラテン語で「剛毛の」「毛におおわれた」を意味します。
- ベニヒモノキの由来は紅色のヒモのような花を咲かせる木を意味します。
ベニヒモノキの特徴(魅力)
- ベニヒモノキは、開花期間がとても長く、季節を問わず持続的に花を咲かせ続ける所、上から下へと垂れ下がる赤紐のような個性的な花姿が特徴の植物です。
- そのため園芸では、個性的な花を鑑賞する目的、お庭の中にエスニックでトロピカルな雰囲気をつくる目的などで育てられます。
- 樹形は直立、高さは最大300cmまで成長しますが、多くの場合は花の生産性維持のために春に切り戻しがされたり、挿し木で育てられるためコンパクトな外観となります。
- 開花期間がとても長く、理想的な環境では周年、通常は春から晩秋まで夏も休みなく花が咲きます。そのため長く花を楽しみたい人におすすめの植物です。
- 植物は雌雄異株のため、雄株と雌株がそれぞれ別にあり、雄株には雄花、雌株には雌花が咲きます。一般的に雄株の花は魅力的でないため、園芸では雌株が使用されます。
- 花は猫の尻尾のようにふさふさとして、触りたくなるような可愛らしさがあります。また赤色の花色も女性的で愛情深い印象を与えるため、花の外観ともよくマッチします。そのため、可愛い雰囲気のお庭やロマンチックガーデンなどにもよくあう植物です。
- ベニヒモノキを傷つけた時に出る透明の樹脂は触ると皮膚や粘膜を刺激して炎症を引き起こす事があります。
ベニヒモノキの樹高は約100(~300)cm、樹形は直立、枝は斜上またはアーチ状に広がる。葉序は互生、葉色は緑色、葉柄の長さ約4(~8)cm、葉身の長さ8(~20)cm、幅は約5(~14)cm、葉身の形は卵形または広卵形、葉はふち部分に鋸歯があります。花序は尾状花序、花序の長さは約15(~50)cm、花序は垂れ下がり咲きます。花弁はなく、紐状のものは雄花や雌蕊の一部からなり、花の色は赤色・紫色です。果実は蒴果(複数の心皮からなり果皮が裂開して種子を放出する)です。
ベニヒモノキの園芸品種の紹介
ホワイト・マルギニッド(Acalypha hispida ‘White Margined’)は、花序が白色(黄緑色)をしています。 |
キャットテール(アカリファ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ベニヒモノキの育て方
花壇の土づくり
日当り
ベニヒモノキは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
日当たりが適切な環境で育てる事で光合成が活発に行われるため、株の生育が良くなり、花付きや花の大きさも良くなります。そのため、適切な日当たりに植えてあげる事が非常に重要になります。
土壌の土質
ベニヒモノキは、通気性と保水性のバランスがよく、しっかり堆肥が入る肥沃な土壌を好みます。水分が停滞するようなジメジメした土壌では、根腐れや腐敗などを引き起こし、生育不良になる事があるため注意が必要です。土壌診断を行い、通気性や保水性が悪かったら、土壌改善を行ってから植え付けを行いましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土なバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
ベニヒモノキは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には日向(直射日光が6時間以上)で育てましょう。また半日影(直射日光3時間~5時間)までで育てる事が可能です。
培養土
ベニヒモノキは、一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
ベニヒモノキは、基本的にやや湿り気のある土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら、やや湿り気のある土壌に保つようにしましょう。 ただし、何時までも水分が停滞するジメジメした環境は根腐れを引き起こす原因となるため、土質や水やりの頻度には注意が必要です。
水やりの頻度と与え方
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面(数cm)が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。水やりは、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
肥料の与え方
ベニヒモノキは、しっかり成長して沢山の花を咲かせるために、土壌が肥沃で、定期的な肥料を必要とします。
肥料と堆肥の与え方
- 肥料の与え方
- 春から秋にかけて生育期間中に有機肥料または緩効性肥料を与えます。
- 有機肥料を与える場合は、土に剥き出しにすると分解が遅くなったり、虫が寄ってくる事もあるため、基本は土の中に埋めます。株元から少し離れた場所(枝先の下に新しい根があり肥料の吸収効率が最も良い)に穴を掘り肥料を埋めましょう。※地面にそのまま置き肥する場合もあります。
- 緩効性肥料の場合も株元から少し離れた場所に置き肥します。置き肥とは地面に埋めずにそのまま地面の上に置く肥料です。
- 堆肥の与え方(鉢植えは植え替え)
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
- 地植えの場合は初冬から早春に株から少し離れた場所に堆肥(腐葉土もしくは牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を入れましょう。
- 鉢植えの場合は、植え替えを行います。鉢から株を取り出して、風雨で劣化した古い土を軽く落とし、長い根や腐った根も軽く切り詰めます。株が大きい場合は株分けもしましょう。土は新しい物を使うか、古い土を再利用する場合は2~5割ほど新しい土を混ぜます。鉢の中に新しい土と株を植え直したら完成です。
- 堆肥とは有機物が微生物により分解された肥料もしくは土壌改良材です。生態サイクルのない庭の花壇や鉢植えは、風雨や微生物の働き等により、土壌が年々劣化していき土が硬くなったり水はけが悪くなったりします。堆肥には【化学性・物理性・生物性】を高める効果があり、劣化した土を肥沃(植物の生育がよく生産性が高い土)な土に変える働きがあります。
剪定のやり方
ベニヒモノキは、コンパクトにより多くの花を咲かせるために、毎年春に地面から高さ約30cmの場所で切り戻される事が多いです。
それでも、老化して木質化して生産性が落ちるため、多くの場合は毎年春に挿し木されます。
夏越しする方法
ベニヒモノキは夏の暑さに強く基本的に夏越し対策は不要です。ただし、夏場は水切れを引き起こしやすいため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:10~11
ベニヒモノキは、基本的に冬の寒さと霜に耐えられません。そのため冬越しさせたい場合は温室や屋内に入れて管理するのが一般的です。
- 鉢植えで育てている場合は、5℃を下回らない室内もしくは温室に入れて管理しましょう。
- 地植えしている場合は株を掘り起こして鉢植えに植え直し、5℃を下回らない室内もしくは温室に入れて管理しましょう。室内か温室に入れて管理しましょう。
挿し木や株分けで増やす
ベニヒモノキは挿し木によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は早春から春が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ約10cmにわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう
播種で増やす
ベニヒモノキの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ベニヒモノキの病気
- 灰色カビ病
ベニヒモノキの害虫
- アブラムシ