- 原産:マダガスカル
- 科:ベンケイソウ(Crassulaceae)
- 属:カランコエ(Kalanchoe)
- 種:コダカラベンケイ(Kalanchoe daigremontiana)
- 別名:コダカラベンケイソウ(子宝弁慶草)/マザーオブサウザンズ(mother of thousands)/メキシカン・ハット・プラント(Mexican hat plant)
- 開花時期:冬から春(不定期)
- 花の色:赤色●桃色●橙色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約30~100cm
- 花言葉:子孫繁栄
- 用途:
- 購入方法:子宝弁慶草(コダカラベンケイ)楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)とは!?
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は学名Kalanchoe daigremontiana、別名では「マザーオブサウザンズ(mother of thousands)」や「メキシカン・ハット・プラント(Mexican hat plant)」等とも呼ばれる多年草です。原産地はマダガスカル、自生地は岩場などの乾燥した場所にありますが、ブラジルやアルゼンチン、フロリダなど熱帯および亜熱帯地域に広く帰化しています。
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)の語源(由来)
- 属名のKalanchoeは、中国語の「伽藍菜」に由来すると考えられています。
- 種小名のdaigremontianaは、フランスの熱心な植物収集家だったMonsieur と Madame Daigremontへの献名です。
- 子宝弁慶草(コダカラベンケイ)の由来は、ベンケイソウの仲間で、葉縁部分に沢山の子株をつける所からきています。
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)の特徴(魅力)
- 子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は、葉の上の葉縁部分で沢山の子株を育てることから、和名「コダカラベンケイ」や英名「マザーオブサウザンズ(mother of thousands)」と呼ばれている植物です。
- 園芸では、子株を沢山つける性質から子宝に恵まれる縁起の良い植物として育てられる事が多く、また不定期ですがシャンデリアのような美しい花を咲かせる所も魅力のひとつになります。
- 葉は肉質でぷにぷにとして可愛らしく、葉表面は粉っぽく白粉を帯びたような白緑色をしています。また幾つかの品種では、紫色の班が入るため、カラーリーフとして楽しむことも可能です。
- 葉は葉縁部分に沢山の子株をつくります。子株は、親株の葉の上で根・茎・葉を形成して、親株から剥がれて落ちると、地面上で繁殖します。その繁殖力の高さから熱帯地域で広く帰化しており、在来種に悪影響を及ぼすとして問題を引き起こしています。
- 開花は毎年定期的に咲くのではなく不定期で、多くの場合は秋から冬頃に咲きます。花序は複集散花序、複集散花序は花軸に花穂を何本も付けて沢山の花を吊り下げるように咲かせるため、非常に豪華な雰囲気を演出します。
- 子宝弁慶草(コダカラベンケイ)を栽培する際は「過湿」「強光」「冬の寒さ」に注意する必要があります。
- 過湿とは、何時までも土壌がジメジメしているような状態です。基本的に他の多肉植物と同様に、乾燥に強いですが、水分の過剰な状態を苦手にしています。そのため、水のやりすぎないこと、長雨に当てないことが大切になるでしょう。
- 強光とは、強過ぎる直射日光です。日当たりに関しては気温にも左右されるため一概ではないですが、基本的に明るい日陰または半日陰で育てる事が理想です。日向で育てた場合、光合成能力を超える強光となるため、葉焼け(葉の先端や縁部分等が褐色に変色して萎れや落葉を招く症状)を引き起こしやすくなります。
- 冬の寒さを苦手にしています。そのため、冬の管理は基本的に屋内で行いましょう。
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)の草丈は約30(~100)cm、茎は直立、茎の質感は多肉質、茎の色は緑色または淡い褐色になります。
葉序は対生葉序、葉色は緑色または白粉を帯びたように白っぽく、葉身の長さ約5(~25)cm、葉身の形は卵形または狭楕円形か楕円形、葉縁部分には鋸歯があり、葉の質感は多肉質です。
花序は複集散花序、複集散花序は花が垂れ下がるように付き、花の長さ約2(~3)cm、花の形は鐘形、花の先端の裂片は4個、花の色は赤色・桃色・橙色・紫色です。
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)の園芸品種の紹介
育て方・楽天で購入 | 育て方・楽天で購入 |
カランコエの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は、明るい日陰、または半日影までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では明るい日陰で管理したり、冷涼な地域は半日影で管理してあげると良いでしょう。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
※注意する事は、直射日光が6時間以上当たる日向や、日当りが著しく悪い場所を避ける事です。何故なら、日向で育てると強い日差しが葉焼けを引き起こして株が弱りやすくなるからです。また日当りが著しく悪い環境で育てる事も茎が徒長して葉つきや葉色が悪くなったり、花付きが悪くなったり、成長が遅くなる事を招くため注意が必要です。
土壌の土質
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は、通気性と排水性がとても良い砂質の土壌、また適度に肥沃な土壌を好みます。
一方で、粘土質な土壌では水分が停滞してジメジメするため、根腐れして生育不良を引き起こす可能性があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、粘土質な土壌であれば、パーライトや川砂などを入れて通気性や排水性を改善して、適度に腐葉土等の有機物を入れましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は、明るい日陰、または半日影までで育てる事が出来ます。※理想的な環境は気温にも左右されるため、夏の暑さが厳しい地域では明るい日陰で管理したり、冷涼な地域は半日影で管理してあげると良いでしょう。
屋内で管理する場合は、窓辺などの明るい場所に置くとよいでしょう。ただし南向きの窓などで育てる場合は、強い日差しが植物に当たり葉焼けする事もあるため注意が必要です。日差しが強く当たる場合はカーテンやブラインドで光を和らげたり、窓から少し離すと良いかもしれません。
培養土
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は、通気性のよい一般的な草花の培養土や、サボテンの培養土や多肉植物の培養土等を利用すると良いでしょう。自作する場合は通気性が良い培養土をつくります。
培養土の配合例
- 赤玉土+腐葉土=7:3
- 川砂+ボラ土(小粒)+赤玉土+腐葉土=3:3:3:1
水やりの仕方
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は、乾燥に強い植物です。多くの多肉植物ほど乾燥に強いわけではありません。そのため、土壌が乾燥したらしっかり水やりをするようにしましょう。
水やりの方法
水やりは、土壌が乾燥したタイミングで行います。水を与える量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、鉢底から水が流れ出る位にたっぷりと与えてください。
注意点:土壌が乾燥する前に、水やりを行うと根腐れを引き起こす可能性があります。そのため、土壌が乾燥したのを確認してから必ず水やりを行いましょう。※水やりのタイミングを掴むのが難しい場合は、サスティを利用しましょう。
また植物の葉に水が残ると、そこから腐敗が始まる可能性があります。そのため、水やり時は葉にかからないように、株元に優しく水を与えるようにしましょう。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
冬越しする方法
Hardiness:9a~11b
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は寒さに弱いため屋外での越冬はむずかしいです。冬越しさせたい場合は、冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、室温が10度以上ある日当りのよい室内に入れて管理しましょう。
- 暖地などの暖かい地域であればカバーを被せるなどの、霜対策を行うだけでも越冬出来る可能性があります。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。
挿し木や株分けで増やす
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は挿し木や葉挿し、子株によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂 の長さ10cm程度にわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くします。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂の1/3程を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
葉挿しの方法
- 葉を選ぶ
- 健康で病気のない葉を選びましょう。新しすぎる葉・古過ぎる葉は避けて、成熟した葉を選びましょう。
- 葉を取る
- 葉挿しには葉柄が必要です。そのため、ナイフやハサミ等を使い、葉柄の根元から葉を切り取ります。
- 培土を準備
- 挿し穂用の用土を準備しましょう。バーミキュライトや鹿沼土等をブレンドした清潔感のある用土を使うのが一般的です。
- また楽天で販売している挿し芽用の用土を利用する事もできます。
- 倍土に植える
- 容器の中に倍土を入れて、倍土に葉柄を差し込む穴を開けましょう。
- 葉柄を穴の中に差し込み、土で覆います。
- 管理方法
- 倍土は湿らせておき、直射日光の当たらない所で管理します。
- 湿度を保つ事が大切なため、ビニールなどで容器を覆い、ミニ温室のようにして管理すると成功率が上がりやすいです。
- 根がある程度に成長したら、葉挿しを個々のポットに植え替えます。
子株で増やす方法
子宝弁慶草(コダカラベンケイ)は葉縁部分に沿って子株を生産することがあります。
子株を取り外して培養土に植える事で、株を増やすことが可能です。