- 原産:マダガスカル
- 科:ベンケイソウ(Crassulaceae)
- 属:カランコエ(Kalanchoe)
- 種:ベハレンシス(Kalanchoe beharensis)
- 別名:仙女の舞(センニョノマイ)/エレファント・イアー・カランコエ(elephant’s ear kalanchoe)/フェルトブッシュ(felt bush)
- 開花時期:3月~7月
- 花の色:紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●茶色●白色〇
- 香り:
- 分類:多年草
- 被覆方法:
- 草丈:約50~450cm
- 用途:
- 購入方法:カランコエ(ベハレンシス)楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
カランコエ(ベハレンシス)とは!?
カランコエ(ベハレンシス)は学名Kalanchoe beharensis、別名では「仙女の舞(センニョノマイ)」や「エレファント・イアー・カランコエ(elephant’s ear kalanchoe)」等とも呼ばれるマダガスカルが原産の多年草です。
カランコエ(ベハレンシス)の語源(由来)
- 属名のKalanchoeは、中国語の「伽藍菜」に由来すると考えられています。
- 種小名のbeharensisは、カランコエ(ベハレンシス)が分布するマダガスカルのBeharaという地域に由来しています。
カランコエ(ベハレンシス)の特徴(魅力)
- カランコエ(ベハレンシス)は、他のカランコエと比べても葉がとても大きく、葉の縁部分が波打ったり中央部が凹んだりしています。そのため、遠くからでも目を引きつける存在感があり、ダイナミックで動きのある優雅な葉の姿が楽しめます。
- 草姿は直立、栽培環境下では50~200cm程度ですが、野生では高さが400cmを超えることもあります。
- 葉は多肉質、形状は三角形または葉の肩部分が突き出る鉾形をしており、葉縁部分が波打ったり、葉中央部が凹んだりしています。そのため、葉の形には動きがありダイナミックでカッコ良さを感じさせることがあります。
- 葉の色は青緑色から茶色をしています。
- 葉の表面には羊毛のような毛が密生しています。そのため、ベルベットやフェルトのような質感を持っています。
- カランコエ(ベハレンシス)は水やりや肥料の手間がほとんどなく、環境を整えて上げれば育てるのが容易です。ただし栽培する際は「過湿」「冬の寒さ」に注意する必要があります。
- 過湿とは、何時までも土壌がジメジメしているような状態です。基本的に他の多肉植物と同様に、乾燥に強いですが、水分の過剰な状態を苦手にしています。そのため、水のやりすぎないこと、長雨に当てないことが大切になるでしょう。
- 冬の寒さを苦手にしています。そのため、冬の管理は基本的に屋内で行いましょう。
カランコエ(ベハレンシス)の草丈は約50(~450)cm、茎は直立、茎の質感は多肉質、茎の色は緑色または淡い褐色、白色の毛が密生します。
葉序は対生葉序、葉柄は長く、葉の色は青緑色または茶色、葉の長さ約15(~35)cm、葉の形は三角形または鉾形、葉縁部分に鋸歯があり、葉の質感は多肉質、葉は白色または褐色の羊毛のような毛が密生しています。また葉の中央が凹み、葉縁部分が波打つ傾向があります。
花序は複集散花序、花冠は壺形、花冠の裂片は4個、花の色は白色と紫色で紫色の脈班が入ります。
カランコエ(ベハレンシス)の園芸品種の紹介
育て方・楽天で購入 ファングは、葉の裏側に獣の牙を想像させるような鋭い突起が出来る所や、葉の葉縁部分を中心に褐色になる白緑色と褐色の二色の葉色が特徴です。そのため、デンジャラスで近寄り難い雰囲気を演出することが出来るため、男らしさやカッコ良さなどを感じさせることが出来る品種になります。草姿は直立、株は高さ約30~100cmに成長します。 |
カランコエの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
カランコエ(ベハレンシス)の育て方
花壇の土づくり
日当り
カランコエ(ベハレンシス)は、他のカランコエの仲間と比べると日差しに耐性を持っているため、比較的に強い日差しが当たる場所でも場所でも育てられます。
そのため、直射日光が六時間以上当たる日向から、明るい日陰までで育てる事が可能です。
※育てれる環境は気温にも左右されるため一概ではありません。夏の暑さが厳しい地域では西日の当たらない日陰や明るい日陰で管理したり、冷涼な気候の場所では日向や半日影に管理してあげると良いでしょう。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
カランコエ(ベハレンシス)は、通気性と排水性がとても良い砂質の土壌を好みます。あまり肥沃さは求められません。
黒土や腐葉土が沢山入る肥沃すぎる土壌は夏場に蒸れる原因となる可能性があります。また粘土質な土壌では水分が停滞してジメジメするため、根腐れして生育不良を引き起こす可能性があります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、粘土質な土壌であれば、パーライトや川砂などを入れて通気性や排水性を改善して、適度に腐葉土等の有機物を入れましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
カランコエ(ベハレンシス)は、直射日光が六時間以上当たる日向から、明るい日陰までで育てる事が可能です。
屋内で管理する場合は、窓辺などの明るい場所に置くとよいでしょう。ただし南向きの窓などで育てる場合は、強い日差しが植物に当たり葉焼けする事もあるため注意が必要です。日差しが強く当たる場合はカーテンやブラインドで光を和らげたり、窓から少し離すと良いかもしれません。
一方で、植物に当たる光量が少ない場合があります。暗い場所では、葉色が悪くなったり、生育が非常に遅くなったり、生育不良で枯れる事があります。植物の健康な成長を促すために、屋内でも凡そですが5000lux~10000luxの光が当たる場所で管理してあげると良いでしょう。
※照度(lux)を調べる方法は、携帯のアプリや照度計などがあります。携帯のアプリでも手軽に調べられますが、詳しく調べたい方は楽天に売ってある照度計を利用すると良いでしょう。
※照度が少ない場所で育てたい場合は楽天に売ってある植物育成ライトを利用してみるとよいかもしれません。植物育成ライト以外の人工的な照明の光には光合成に必要な波長が僅かにしか含まれない事があるため、十分の照度あると思っても植物がしっかり育たない事もあるため注意が必要です。
培養土
カランコエ(ベハレンシス)は、他の多肉植物と同様に多湿環境を嫌うため、サボテンの培養土や多肉植物の培養土等を利用すると良いでしょう。自作する場合は通気性が良い培養土をつくります。腐葉土等の堆肥が多いと夏に蒸れる原因にもなるためやや少なめにしましょう。
培養土の配合例
- 赤玉土+腐葉土=7:3
- 川砂+ボラ土(小粒)+赤玉土+腐葉土=3:3:3:1
水やりの仕方
カランコエ(ベハレンシス)は、他の多肉植物と同様に、乾燥に強い植物です。茎や葉に水を蓄えているため、土壌が乾燥してしまった後、水やりが数日遅れてしまったとしても平気な傾向にあります。
水やりの方法
水やりは、土壌が乾燥したタイミング、または数日待ってから行います。水を与える量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、鉢底から水が流れ出る位にたっぷりと与えてください。
注意点:土壌が乾燥する前に、水やりを行うと根腐れを引き起こす可能性があります。そのため、土壌が乾燥したのを確認してから必ず水やりを行いましょう。※水やりのタイミングを掴むのが難しい場合は、サスティを利用しましょう。
また植物の葉に水が残ると、そこから腐敗が始まる可能性があります。そのため、水やり時は葉にかからないように、株元に優しく水を与えるようにしましょう。
水やりのチェックを簡単にするオススメの道具
- 水やりチェッカー(サスティ)とは、視覚的に分かりやすく色の変化で水やりのタイミングを教えてくれる水分計です。
- 白色(水やり必要)・青色(水やり不要)
- 水やりチェッカー(サスティ)は世界で初めて家庭用水分計で「PF値」が採用されています。PF値は、殆どの植物の生育に阻害がない有効水分域の中のPF2.0付近で色が変わるように設計されているため、水やりの失敗を減らします。
- PF2.0は、どんな土や多肉・観葉植物・草花にも対応しますが、乾燥に強い多肉植物では色変わり後に若干の猶予があり、乾燥に弱い草花では色変わり後は直ぐに水やりをした方が良いかもしれません。
- PF値とは、土壌の水分が毛管力によって引き付けられている強さの程度を表している数値で、これを使う事で土壌の湿り具合や植物への水やりのタイミングが分かるようになります。殆どの植物にとって利用しやすいPF値は1.7~2.3の間にあります。常にPF値が1.7より下の値にあると、多湿を嫌う多肉などは湿潤すぎて根腐れを引き起こしやすくなったり、PF値が2.3より上にあると乾燥が苦手な草花などは水枯れを引き起こしやすくなります。
- 水やり三年と言われるプロでも難しい水やり作業が、水やりチェッカー(サスティ)を使うだけで安心して行えるようになります。
- 水やりチェッカー(サスティ)は水やりが難しい植物(ラン・多肉)にも対応しています。
- 中芯は6ヶ月~9ヶ月経つと水やりをしても青色に変化しなくなるため、変化がなくなったら中芯の交換が必要になります。
冬越しする方法
Hardiness:10~12
カランコエ(ベハレンシス)は寒さに弱いため屋外での越冬はむずかしいです。冬越しさせたい場合は、冬越し対策が必要です。
- 鉢植えで育てている場合は、室温が10度以上ある日当りのよい室内に入れて管理しましょう。
- 暖地などの暖かい地域であればカバーを被せるなどの、霜対策を行うだけでも越冬出来る可能性があります。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理します。それが難しい場合は、株元に腐葉土などを入れて霜から株元を守り、また株全体に寒冷紗等をかけて寒さや凍結から株を守ります。
挿し木や株分けで増やす
カランコエ(ベハレンシス)は挿し木や葉挿し、子株によって増やす事ができます。
挿し木の方法
- 挿し木時期は発根率の高い晩春から夏頃が適します。
- 挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットしましょう。
- 挿し穂の長さ7~10cm程度にわけます。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残します。
- 挿し穂の切り口が腐敗する事を防ぐため数日間乾燥させてカルスを形成させます。
- 挿し穂用の無菌の培養土を準備します。
- 切り口を下にして培養土の中に挿し穂の1/3程を挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
葉挿しの方法
挿しの方法
- 葉を選ぶ
- 健康で病気のない葉を選びましょう。新しすぎる葉・古過ぎる葉は避けて、成熟した葉を選びましょう。
- 葉の根元からナイフやハサミ等を使い、葉を切り取ります。
- 葉の切り口を乾燥させる
- 葉の切り口が新鮮なままだと、腐敗することがあります。そのため、数日間は乾燥させましょう。
- 培土を準備
- 挿し穂用の用土を準備しましょう。バーミキュライトや鹿沼土等をブレンドした清潔感のある用土を使うのが一般的です。
- また楽天で販売している挿し芽用の用土を利用する事もできます。
- 倍土に葉を植える
- 容器の中に倍土を入れて、倍土に葉柄を差し込み土で覆うか、葉を横向きにして固定します。
- 管理方法
- 倍土は適度に湿らせておき、直射日光の当たらない所で管理します。
- 根がある程度に成長したら、葉挿しを個々のポットに植え替えます。