ルイヨウショウマ属は属の中に約30種がありアジア及びヨーロッパ、アメリカを原産とする多年草です。一般に園芸では、日本にも自生し茶色や紫色のカラーリーフが美しいサラシナショウマ、夏から晩秋にかけて光沢のある実が魅力的なパキポダ種等が親しまれています。
ルイヨウショウマは基本的に丈夫ですが、夏の強い日差しや乾燥を苦手にしているため植付け場所等には注意が必要です。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
①サラシナショウマ 開花時期:8月~11月 | ②パキポダ種 |
原産:日本/東アジア/ロシア
学名:Actaea simplex(syn.Cimicifuga simplex)
草丈:約60~150cm
分類:多年草(宿根草)
開花時期:8月~11月
花色:桃色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:10月8日
花言葉:「愛嬌」「無邪気」「雰囲気のよい人」
特徴:サラシナショウマは学名Actaea simplex(syn.Cimicifuga simplex)、2000年より以前はサラシナショウマ(Cimicifuga)属でしたが現在はルイヨウショウマ(Actaea)属に再分類されています。別名「ヤマショウマ」や「ヤサイショウマ」等とも呼ばれる日本及び東アジア、ロシアが原産の多年草(宿根草)で、日本では北海道から九州まで分布して山地や草地に自生しています。和名「サラシナショウマ」の由来は若芽を水にさらし(浸し)て山菜として食べていた事と、葉の形が麻に似ている事からきています。また種小名のシンプレックス(simplex)はラテン語で「単一の/無分岐の」を意味しており、茎が分枝しない事に由来します。
サラシナショウマの特徴(魅力)
- 地面下の根茎で広がる
- ↳根茎は「升麻」と呼ばれる生薬で民間ではうがいに利用される事もある
- 根茎から殆ど分枝しない茎が何本も伸び群生する
- 葉は大きく縁部分が深くカットされた装飾的な形をしている
- ↳若葉は清流に数日(2日程度)さらしてアク抜きを行い食べられる事もある
- ↳品種の中には黒色(~紫色)や橙色の葉色もありカラーリーフとして楽しめる
- ↳宿根草のため冬は地上部が枯れる
- 花は小花と穂状(総状花序)に集まり咲きます
- ↳花は花弁(萼)が早々に落ちるため長い雄蕊が残りブラシの様な外観を作る
- 花は果実やバニラを連想させる甘い香りがある
- 耐陰性がありシェードガーデン等で利用されます
サラシナショウマの葉は、基部から出る根生葉と、茎に互生につく茎葉があります。根生葉と下部につく葉は3回3出複葉して大きく、上部につく葉は2回3出複葉で小さめです。茎は分枝する事なく高さ最高150cmまで伸ばし、小花が幾つも付いた花穂を円錐状につけ円錐花序をつくります。また個々の花は花弁(萼)が早々に落ちて多数の雄蕊が残るためフサフサしたブラシの様な外観をつくります。
開花時期は晩夏から秋、花色は白色もしくは桃色、個々の花は花弁(萼)が早々と落ちるため多数の雄蕊が残り、花序は小花と花穂(総状花序)が円錐状に集まり円錐花序に花を咲かせます。草姿は直立で根茎により広がり高さ約60(150)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色や橙色、紫色や黒色があり、小葉は卵形で縁部分には鋸歯があり2~3回羽状複葉して、葉序は根生葉もしくは互生葉序につきます。
サラシナショウマの栽培
サラシナショウマは強い日差しを苦手にしているため、基本的には直射日光の当たらない明るい日陰や西日の当たらない日陰で管理します。冬は地上部が枯れますが、耐寒性は高く春になると再度芽を出して成長するため殆ど問題ありません。一方で夏の強い日差しや乾燥で株が弱る事もあるため夏越し管理には少し注意が必要です。増やし方は一般的に自家採取した種を撒くか株分けにより増やすことが出来ます。
サラシナショウマ(アトロプルプレア)は茎や葉が黒色や紫色、濃い橙色等と暗くシックな色をしており、また花も紫色(桃色)に染まる魅力的な品種群です。シックで上品な葉色は、花のない時期もカラーリーフとして楽しめるため非常に人気が高いです。 | サラシナショウマ(ピンクスパイク)は殆ど黒色をした葉と桃色の花が魅力的な雰囲気をつくる園芸品種です。重厚感ある黒葉と桃色の明るい花の組み合わせは、グッと引き締まった印象の中に可愛らしさがあり、大胆で大人の女性的魅力を感じさせるオシャレなお庭によく合うでしょう。 (´・ω・)p楽天で購入q |
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原産:北アメリカ
学名:Actaea pachypoda
草丈:約30~60cm
分類:多年草(宿根草)
開花時期:5月~6月
花色:白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:普通
耐寒性:強い
誕生花:
花言葉:
特徴:アクタエア(パキポダ)は学名Actaea pachypoda、別名「ドールズアイ(doll’s eyes)」や「ホワイト ベインベリー(white baneberry)」等とも呼ばれる北アメリカ原産の多年草で、北米では主に川岸や沼地等の湿った場所に自生しています。
アクタエア(パキポダ)の最大の特徴(魅力)は花後に出来るロウ状の光沢のある実にあり、夏に熟した実は晩秋頃まで残り彩りを与えます。根茎は太く地面下で広がり、冬を越した後に春に芽を出して茎は数回枝分かれし通常高さよりも横へと広がります。花は個々の花の雄蕊が多く(15~40)また開花後に花弁が落ちやすいためふさふさとした見た目をしており、小花が穂状に集まり咲く花姿はふさふさとしたブラシ等を連想させるかもしれません。花は受粉すると緑色の実をつけ、夏の中頃から終わりにかけて白色に熟し晩秋頃まで残ります。植物は葉・茎・花に至るまで全草が有毒ですが、特に実は毒性(鳥には無毒)が強いため食べられません。
開花時期は晩春から初夏、花色は白色、個々の小花は4~10枚の花弁と15~40個の雄花があり、総状花序に花が咲きます。実の時期は7月から11月頃、実の色は白色、実の形は直径約1cmの長球形をしています。草姿は直立で高さは約30(60)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色、小葉は卵形で葉縁に鋸歯があり羽状複葉して根生もしくは互生葉序につきます。
アクタエア(パキポダ)は一般的に早春に株分けにする事により増やされますが、自家採取した種を撒き増やす事も出来ます。丈夫で育てやすい植物ですが、強い日差しや乾燥を苦手にしているため植える場所等には注意が必要でしょう。
アクタエア(ミスティブルー)は成熟するにつれて葉が青緑色へと色変わりしていき、白色の実とのコントラストが美しい園芸品種です。 (´・ω・)p楽天で購入q |