ヒイラギナンテンは属の中に約40~70種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は幾つかの種とその園芸品種です。例えば、優雅に広がる枝葉と柊の様な葉、華やかな花と実が魅力的なヒイラギナンテンやヒイラギメギ、ヒイラギナンテンと比べて葉が非常に細長いホソバヒイラギナンテン等が親しまれています。
ヒイラギナンテン属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ヒイラギナンテンの主な種の目次
ヒイラギナンテンの特徴や園芸品種
- 原産:台湾/中国/ヒマラヤ
- 学名:mahonia japonica(berberis japonica)
- 草丈:約100~300cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:3月~4月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 誕生花:12月10日/12月14日
- 花言葉:激情/激しい感情/愛情は増すばかり
- 用途:日陰植物
ヒイラギナンテンとは!?
ヒイラギナンテンは学名mahonia japonica(berberis japonica)、別名では「トウナンテン」や「ジャパニーズ・マホニア(Japanese mahonia)」等とも呼ばれる台湾および中国、ヒマラヤが原産の常緑低木です。
ヒイラギナンテンの語源(由来)
- 属名のmahoniaはアイルランド系アメリカ人で園芸家のBernard McMahonへの献名です。
- 種小名の japonicaは「日本の」を意味しています。ただしヒイラギナンテンは日本原産ではありません。
- ヒイラギナンテンの由来は葉が「ヒイラギの葉」に似ており、木が全体的に「ナンテン」に似ている所からきています。
ヒイラギナンテンの特徴(魅力)
- ヒイラギナンテンは外側へと広がる優雅に広がる枝葉や、ヒイラギを思わせるトゲトゲした葉の形、明るく華やかな黄色の花や濃い青紫色の果実が魅力の植物です。
- ヒイラギナンテンの葉は幾つもの小葉が連なるように集まっており、また小葉は「柊(ヒイラギ)」の様な形をしているため非常に装飾的な見た目をしています。
- 葉は冬になると紅葉します。
- 花は総状花序で黄色の小花が集まり長さ25cm以上の花穂をつくります。
- 花穂は立ち上がって開花して徐々に倒れていきます。
- 花弁(6個)も萼片(9個)も同色(黄色)のため半八重咲きの様な外観をしています。
- 雄蕊は外側にありますが昆虫などが触れると中央へと雄蕊が動き、虫に花粉を付着させて受粉の手伝い(虫媒花)をさせています。
- 果実は秋に実り濃い青紫色をしています。
- 一般的に酸っぱさや苦味があり食味が悪いため食べられる事は少ないですが、海外ではタルトやジャムなどにして食べられる事があります。
- 基本的に毒などはありませんが果実に含まれるベルベリンが赤ちゃんの体や脳に悪影響を及ぼす可能性が報告されているため注意が必要です。
- ヒイラギナンテンは境界等に等間隔で植えて生垣として利用されます。
- 葉は常緑のため一年を通して鑑賞価値と目隠し効果が保たれます。
- ヒイラギナンテンは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
ヒイラギナンテンは樹高が約100~300cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、茎は直立して、枝葉が横へと広がります。葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉、小葉は楕円形もしくは卵形、縁部分に歯牙があります。花序は総状花序、総状花序は長さ25cm以上あり初めは立ち上がり徐々に倒れます。花は黄色の萼片が9個、黄色の花弁が6個、雄蕊が6個、雌蕊が1個あります。果実は液果(果皮のうち特に中果皮が水分を多く含む細胞になり液質もしくは多肉質な果実)、液果の形は楕円形もしくは球形、色は熟すと青色(~青紫色)になります。
ヒイラギナンテンの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ヒイラギメギの特徴や園芸品種
- 原産:北アメリカ
- 学名:mahonia aquifolium(berberis aquifolium)
- 草丈:約100~300cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:3月~4月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:日陰植物
ヒイラギメギとは!?
ヒイラギメギは学名mahonia aquifolium(berberis aquifolium)、別名では「オレゴン・グレープ(Oregon grape)」や「ホーリー・リーブ・バーベリー(holly-leaved barberry)」等とも呼ばれる北アメリカが原産の常緑低木です。
ヒイラギメギの語源(由来)
- 属名のmahoniaはアイルランド系アメリカ人で園芸家のBernard McMahonへの献名です。
- 種小名のaquifoliumはラテン語で「棘のある葉」を意味しており、ヒイラギメギの葉のふち部分に刺がある事に由来します。
ヒイラギメギの特徴(魅力)
- ヒイラギメギはヒイラギを思わせるトゲトゲした葉の形、明るく華やかな黄色の花、青紫色の果実が魅力の植物です。
- ヒイラギメギの葉は幾つもの小葉が連なるように集まっており、また小葉は「柊(ヒイラギ)」の様な形をしているため非常に装飾的な見た目をしています。
- 葉は冬になると赤色もしくは紫色へと紅葉します。
- 花は総状花序で花穂が頂部付近で密に集まるため非常にボリューミーな花姿をつくります。
- 花弁(6個)も萼片(6個)も同色(黄色)のため半八重咲きの様な外観をしています。
- 花には蜂蜜のような甘い香りがあります。
- 果実は秋に実りブドウの様な色と房状になる姿からオレゴングレープ(Oregon grape)とも呼ばれています。
- 果実は生で食べられますが、酸っぱいため一般的にジャムやジュースなどに甘く加工して食べられます。
- ヒイラギメギは境界等に等間隔で植えて生垣として利用されます。
- 葉は常緑のため一年を通して鑑賞価値と目隠し効果が保たれます。
- ヒイラギメギは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
ヒイラギメギは樹高が約100~300cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、茎は直立します。葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉、小葉は楕円形もしくは卵形、縁部分に歯牙があります。花序は複総状花序、複総状花序は頂部で総状花序が密に集まり、総状花序は黄色の花が30(~60)個つきます。花は黄色の萼片が6個、黄色の花弁が6個、雄蕊が6個、雌蕊が1個あります。果実は液果(果皮のうち特に中果皮が水分を多く含む細胞になり液質もしくは多肉質な果実)、液果の大きさは直径0.6(~1)cm、形は楕円形もしくは球形、色は熟すと青色(~青紫色)になります。
ホソバヒイラギナンテンの特徴や園芸品種
- 原産:中国
- 学名:mahonia fortunei(berberis fortunei)
- 草丈:約50~400cm
- 分類:常緑低木
- 開花時期:8月~10月
- 花色:黄色●
- 葉色:緑色●
- 耐暑性:強い
- 耐寒性:強い
- 用途:日陰植物
ホソバヒイラギナンテンとは!?
ホソバヒイラギナンテンは学名mahonia fortunei(berberis fortunei)、別名では「チャイニーズ・マホニア(Chinese mahonia)」や「フォーチュンズ・マホニア(Fortune’s mahonia)」等とも呼ばれる中国が原産の常緑低木です。
ホソバヒイラギナンテンの語源(由来)
- 属名のmahoniaはアイルランド系アメリカ人で園芸家のBernard McMahonへの献名です。
- 種小名のfortuneiはスコットランドの植物収集家のRobert Fortuneへの献名です。
- ホソバヒイラギナンテンの由来は小葉がヒイラギナンテンと比べて細い所からきています。
- ヒイラギナンテンの由来は葉が「ヒイラギの葉」に似ており、木が全体的に「ナンテン」に似ている所からきています。
ホソバヒイラギナンテンの特徴(魅力)
- ホソバヒイラギナンテンは優雅に広がる枝葉や、色鮮やかな黄色の花、濃い青紫色の果実が魅力の植物です。
- ホソバヒイラギナンテンの樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で茎は直立に伸び枝葉が優雅に横へと広がります。
- 茎は最大400cmまで成長する事があります。
- ホソバヒイラギナンテンの葉は幾つもの小葉が連なるように集まっており、また小葉は「竹の葉」を思わせる様に細長く装飾的な見た目をしています。
- 葉は常緑のため冬の間も残ります。
- 花は4~10本の花穂(総状花序)が束状に集まり秋に開花します。
- 果実は濃い青紫色をしており食用です。
- 果実は生で食べられますが、酸っぱいため一般的にタルトやジャムなどに甘く加工して食べられます。
- 果実にはビタミンCが豊富に入っており、ビタミンCは体の中でコラーゲンを合成して皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあり、また抗酸化作用により活性酸素の発生や働きを抑制して、老化防止、ガンや生活習慣病の予防等が期待出来ます
- ホソバヒイラギナンテンは境界等に等間隔で植えて生垣として利用されます。
- 葉は常緑のため一年を通して鑑賞価値と目隠し効果が保たれます。
- ホソバヒイラギナンテンは夏の暑さ冬の寒さに強いです。
- また地植えしている場合は水やりも肥料も基本的に不要になるため放ったらかしで育てる事も可能です。
ホソバヒイラギナンテンは樹高が約50(~400)cm、樹形は株立ち状(地際付近から幹・枝が立ち上がる茂る樹形)で、茎は直立に伸びて、枝葉は横に広がります。葉序は互生葉序、葉色は緑色、葉身は奇数羽状複葉、小葉は長さ約4.5(~14)cm、幅約1(~2.5)cmあり、形は狭楕円形、縁部分に鋸歯があります。花序は総状花序、総状花序は束状に4(~10)本つきます。果実は液果(果皮のうち特に中果皮が水分を多く含む細胞になり液質もしくは多肉質な果実)、液果の形は楕円形もしくは球形、色は熟すと青色(~青紫色)になります。
ホソバヒイラギナンテンの園芸品種の紹介