- 原産:南アフリカ
- 科:ブルニア(Bruniaceae)
- 属:バーゼリア(Berzelia)
- 種:アルビフローラ(albiflora)
- 同義語(synonym):Brunia albiflora
- 別名:ブルニア・アルビフローラ(Brunia albiflora)/コーヒーセンテッド・バーゼリア(coffee-scented berzelia)/ホワイトフラワー・ブルニア(white-flowered brunia)
- 開花時期:夏から秋
- 花の色:黄色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 分類:低木
- 草丈:約200~300cm
- 誕生花:1月19日
- 花言葉:情熱/小さな勇気
- 用途:切り花
目次 | ||
| ||
花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
バーゼリアとは!?
バーゼリアは学名Berzelia albiflora(synonym:Brunia albiflora)、別名では「コーヒーセンテッド・バーゼリア(coffee-scented berzelia)」や「ホワイトフラワー・ブルニア(white-flowered brunia)」とも呼ばれる南アフリカ原産の低木です。
バーゼリアの語源(由来)
- 属名のBerzeliaはスウェーデンの科学者Count Jacob J. Berzelius (1779-1845)への献名です。
- 種小名のalbifloraはラテン語で「白色」を意味する「albi(albus)」と「花」を意味する「flora」の2語からなり、「白色の花」を意味します。
バーゼリアの特徴(魅力)
- バーゼリアは茎の頂部で球状の形をした白色の小花が房状に集まる個性的な花姿が魅力の植物です。
- 花は球状の頭花が茎の頂部で散房状に集まりボリュームある半球状の花姿をつくります。
- 花は開花すると雄蕊が突出するためふわふわとした外観にかわります。
- バーゼリアの葉は針のように細長く茎に密につくため長いブラシの様な個性的な外観をつくります。
- バーゼリアはカット後の花の日持ちが約7~14日と長く個性的な花姿のため切り花として高い人気があります。
- 葉も装飾的なためカットされ花材として利用されます。
- バーゼリアの花は乾燥しても色褪せが少なく形が崩れにくいためドライフラワーとしても高い人気があります。
- ドライフラワーは自然乾燥させるか着色液で染めてブリザードフラワー等にして楽しまれます。
- バーゼリアは栄養の多過ぎる土壌や多湿を嫌い育てる難度がやや高い植物になります。
- その一方で乾燥に非常に強く肥料も基本的に与える必要がありません
バーゼリアの樹高は約200(~300)cm、樹形はよく枝分かれしてブッシュ状に茂り、茎の色は若い時は薄緑色、成熟すると薄褐色になります。葉は茎に密に付き、葉色は緑色、葉身は長さ約1(~1.4)cm、葉身の形は針形です。花序は頭状散房花序、頭状散房花序は頭花と散房花序が組み合わさり、頭花は直径約1.5cm、白色(葯は黄色)の雄蕊が突出します。
バーゼリアの切り花の楽しみ方
- バーゼリアの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 収穫はふつう蕾が開いていないタイミングで行いますが、開いたタイミングでも行えます。
- 水揚げは水切りを行いましょう。
- 水揚げ後は花瓶に生けて飾ります。
- 管理場所は出来るだけ低温環境(糖の消費や蒸散が抑えられる)に置くと日持ちがよくなります。
- 管理は必要に応じて数日ごとに水切りを行い、水換えも同時に行いましょう。
- 日持ちは管理の方法でも左右されますが7~14日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水の中に付けた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。
水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの植物に行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切りは、水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切りを行うことで「微生物」「空気」「その他」が原因で詰まっている茎を取り除くため、切り口からの水揚げ正常に戻ります。
水切りの方法
切り花の切り口を水の中に浸けます。水の中につけた状態で、切口の根元から上に1~5cm程度を取り除くつもりで、ハサミを使って斜めにカットします。
切り口部分を斜めにすることで、吸水部分が広がり、水揚げの効果が高まります。
バーゼリアのドライフラワーの作り方
- バーゼリアの収穫は乾燥が続く日の朝(朝露が消えた後)もしくは夕方に行いましょう。
- 収穫のタイミングは花が蕾の時に行います。
- 茎を好みの長さで剪定ハサミで切って収穫します。
- 収穫した花はハンギング法でドライフラワーを作りましょう。
ハンギング法
ハンギング法とは、植物を壁や天井等から吊り下げて自然乾燥でドライフラワーをつくる方法です。ハンギング法は最も一般的に利用されるドライフラワーを作る手順で、用意する物も花材以外には殆ど要らず手軽に作れる所が魅力です。手順は花の茎の下部を固定する物(麻紐・洗濯バサミ等)で抑えて、逆さにし壁や天井から吊り下げます。管理する場所は基本的に直射日光の当たらない涼しく乾燥した場所です。乾燥させる時間は2~4週間程度で、自然乾燥させます。
バーゼリアの園芸品種の紹介
ブルニアの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ブルニアの珍しい種類、主な種とおすすめの園芸品種の紹介【2022】
バーゼリアの育て方
花壇の土づくり
日当たり
バーゼリアは日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。そのため基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で育てましょう。
土壌の土質
バーゼリアは、湿度の高い環境を嫌います。何故なら根腐れや腐敗などを引き起こし生育不良や枯れる原因となるからです。そのため、水捌けを悪くする粘土質な土壌や、蒸れる原因となる有機物が多く入る土壌などは避けた方が良いでしょう。基本的には通気性がよく適度に有機物が入る砂壌土もしくは、通気性や排水性に優れた砂土で育てましょう。
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 土を適度に濡らして手にとり握って土塊を作り通気性・保水性を診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。サボテンや多肉植物などに向く土壌です。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌ですが、乾燥を好む植物には蒸れてしまうためあまり適さないかもしれません。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和するか、土を入れ替えましょう。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 黒っぽい土の場合は保水性が高く夏場蒸れる原因ともなるため、必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和した方がよいかもしれません。
鉢土づくり
日当り
バーゼリアは日当り好むため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向で管理しましょう。また長雨に当たると根腐れや病気を引き起こす原因にもなるため、必要に応じて雨の当たらない場所(軒下等)に移動しましょう。
培養土
培養土は通気性の高い草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性が良く適度に肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+鹿沼土(小粒・中粒)+腐葉土=4:3:3
水やりの仕方
バーゼリアは水のやり過ぎで浸水したりすると、根腐れを引き起こしたり病気になる等して生育不良を引き起こす可能性があります。そのため土壌の状態を見ながら水やりを行いましょう。
水やりの方法
水やりは基本的に土の表面(数cm)が乾いてきタイミングで水やりを行うといいでしょう。乾燥の確認は土の色を目視で見て確認するか、指の第1関節まで入れて土の乾燥を確認します。
肥料の与え方
バーゼリアは多くの肥料を必要としません。肥効の強い肥料を与えると、植物が上手く育たず枯れさせる原因になる事もあります。必要に応じてカリ成分が多めの肥料を年に1度あたえましょう。
剪定のやり方
バーゼリアは剪定せずに育てる事も出来ますが、一般的には株を弱らせないために「花がら摘み」がされたり、樹形を整える目的やふさふさした樹形をつくる目的のために定期的に「切り戻し剪定」が行われます。
切り戻し剪定する際は、葉のない場所まで強く切り戻すと残された枝がそのまま枯れこむ事が多いため、基本的には葉の上で切り戻し剪定する様にしましょう。
夏越しする方法
バーゼリア は夏の暑さに耐えますが、ジメジメした多湿を許容しません。そのため必要に応じた夏越し対策が必要です。
バーゼリアの夏越し対策
- 湿度の高い環境を嫌うため乾燥した場所で管理しましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
- 鉢植えの場合は雨に当たらない場所に移動すると良いでしょう。
- 地植えの場合は雨の当たりにく場所で育てると良いでしょう。
- 直射日光がよく当たる場所
- 直射日光6時間以上が理想です。
- 土壌の排水性がよい場所
- 植付けの際に土壌改良をしっかりおこないましょう。
- ロックガーデンなど、周りより高い場所に植えると、水が下に流れやすく、排水性が高まり根腐れしにくくなります。
- 空気の流れがあり風通しがいい場所
- 周りが壁に囲まれていたり、草が繁茂してる場所で管理すると空気が停滞して湿気が溜まりやすくなります。改善しましょう。
- 雨に当たることが少ない場所
冬越しする方法
Hardiness:10a~11b
バーゼリアは基本的に霜の降りる地域では、対策を行わないと屋外での越冬はむずかしいです。そのため必要に応じて冬越し対策を行いましょう。
バーゼリアの冬越し対策
- 鉢植えで育てている場合は、日当りのよい室内もしくは温室に入れて管理しましょう。
- 地植えしている場合は、株を掘り起こし鉢植えにして屋内などで管理するか、不織布等をかけて霜から株を守ります。
挿し木や株分けで増やす
バーゼリアは挿し木によって増やす事ができます。
バーゼリアの挿し木の手順
- 挿し木の時期は生育が活発で発根力が高い初夏から夏が適します。
- 茎に弾力があり健康な茎をカットします。
- 挿し穂 の長さ約7~15cmにわけしましょう。
- 挿し穂の下部の葉を取り除き上部の葉を残しましょう。
- 挿し穂を湿らせた培養土に挿します。
- 明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりをしっかり行い管理しましょう。
播種で増やす
バーゼリアの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
バーゼリアの病気
バーゼリアの害虫