ウッドチップの小道とは、木材を粉砕してチップ状にしたものを地面に敷き詰めた小道です。ウッドチップで敷かれた小道は、柔らかな踏み心地があるため心地よく、木材の柔らかな色合いや、香りが楽しめます。
ただしウッドチップは、バークマルチやバークチップと比べると、木材の中心部がつかわれているため、明るい色合いをしている事が多く、色が落ち着くまではナチュラルガーデンでは浮くかもしれません。また逆にウッドチップが腐敗してくると暗色になり腐敗するため清潔感がなくなり上品なお庭などでは使いにくくなる所が欠点です。
このページではウッドチップの小道が似合うお庭のデザインの種類、ウッドチップに使われる木材の種類と、ウッドチップの敷き方を紹介しています。良ければ最後までご覧ください☆。.:*・゜
ウッドチップのメリットとデメリット
ウッドチップのメリット
- ウッドチップは自然素材で温もりを感じさせる木材のため柔らかな印象を与えやすいです。
- ウッドチップは柔らかいため踏み心地がとてもよい所が魅力です。
- ウッドチップは土壌を覆い光を遮断するため雑草の成長を抑制します。
- ウッドチップは泥跳ねを防ぐため周囲の物が泥汚れする事を防いだり植物が病気になることを防ぎます。
- ウッドチップは鎮静効果があり気分を落ち着けてリラックス出来る空間をつくります。
- ウッドチップに使われるヒノキとヒバには日本人が好む心地よい香りがあります。
- ウッドチップは微生物の働きを活発化させたり昆虫の隠れ家として働いたりするためナチュラルガーデンに向きます。
ウッドチップのデメリット
- ウッドチップは基本的に真菌や細菌に強い木材が使われますが、完全に寄ってこないわけではありません。そのため、腐食します。
- ウッドチップは基本的にシロアリが嫌いな匂いがする木材が使われていますが、嫌うだけなため、寄ってくる可能性があります。
- ウッドチップは木材の中心部がつかわれているため明るい色合いをしており、ナチュラルガーデンなどでは浮く可能性があります。
- ウッドチップは一年から三年で腐食します。そのため補充または交換が推奨されます。
お庭のデザインに合わせたウッドチップの使い方
自然な印象を与えるお庭 | 自然と人の営みを感じさせるデザイン |
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自然な印象を与えるお庭は、自然との一体感があり、森林の中や水辺をイメージして作られるお庭です。そのため、自然や生き物に包まれるような心が落ち着く空間が作られます。 | 自然と人の営みを感じさせる小道は、時間の経過の中で損傷したり、敷材の間に草花が生えて自然と同化していっているレトロな雰囲気漂う小道です。日本の古い文化と自然の一風景(川辺など)を模した日本庭園などにおすすめの小道です。 |
ウッドチップは、黄色や白色等もありますが、自然と調和する茶色や赤褐色の敷材がおすすめです。色は経年により徐々に分解されるため暗色または暗褐色になります。そのため自然と同化して落ち着いた雰囲気をつくります。 | ウッドチップは、黄色や白色等もありますが、自然と調和する茶色や赤褐色の敷材がおすすめです。色は経年により徐々に分解されるため暗色または暗褐色になります。そのため自然と同化して落ち着いた雰囲気をつくります。 |
ウッドチップは、雑草を抑制する効果がありますが、防草シートを敷かない場合は、敷材の間から草花が生えてくる事もあります。 自然の中では、道と植物の間に境界線がなく、それが当然ですが、お庭のデザインと馴染まないような好ましくない雑草が沢山生えてくる事もあるため、必要に応じて防草シートを敷くのも良いでしょう。 | ウッドチップは、雑草を抑制する効果がありますが、防草シートを敷かない場合は、敷材の間から草花が生えてくる事もあります。 自然の中ではそれが当然ですが、お庭のデザインと馴染まないような好ましくない雑草が沢山生えてくる事もあるため、必要に応じて防草シートを敷くのも良いでしょう。 |
小道の縁どりは、基本的にありません。必要に応じて、縁の部分に植物をドリフト植栽で植えると面白いかもしれません。 | 小道の縁どりをせずに植物をドリフト植栽で植えるか、自然の中にあるような石や木材などを使って縁どりしてあげるとよいでしょう。 |
おすすめのお庭のデザイン 日本庭園(枯山水) 地中海ガーデン ナチュラルガーデン ロックガーデン(Rock garden) ビオトープの花壇(biotope) ドライガーデン(dry garden) ランドスケープガーデン ロマンチックガーデン バタフライガーデン ジオラマ風の寄せ植え花壇 | おすすめのお庭のデザイン 茶庭(露地) コテージガーデン(イングリッシュガーデン) バタフライガーデン |
ウッドチップの種類と特徴
ウッドチップは一般的に腐敗しにくく、シロアリが好まない香りを出す木材がよく使われます。主に「ヒノキ」「サワラ」「スギ」「ヒバ」などがウッドチップとしてよく利用されており、それぞれ使われる木材によって香りや踏み心地、色合いや値段などが違ってきます。
\木材ごとのウッドチップの比較表/
ヒノキ | サワラ | ||
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ヒノキは高級木材として知られており人気の高い針葉樹です。木材の色は淡褐色(芯材)または黄白色(辺材)をしているため、ウッドチップはどちらかの色合いをしています。 ヒノキの木材は日本人が好む特有の心地よい香りがあります。香りには優れた鎮静効果があり、気分を落ち着けてリラックス出来る環境を作り出す事が出来ます。その他にも耐水性に優れているため木材は腐敗しにくく、ヒノキに含まれる精油は真菌・細菌などを防ぎ腐敗を遅らせたり、防アリ(シロアリ等)効果を発揮するため、ウッドチップは長持ちしやすいです。 | サワラはヒノキ属の中にあり、ヒノキの仲間の針葉樹です。木材の色は黄褐色(芯材)または白色(辺材)をしているため、ウッドチップはどちらかの色合いをしています。 サワラは水湿に強く、水で腐れにくいため長持ちしやすいです。またサワラに含まれる精油が真菌・細菌などを防ぎ腐敗を遅らせたり、防アリ(シロアリ等)効果を発揮するため、ウッドチップは長持ちしやすいです。その他にも精油に含まれるサワラニンには気分を落ち着けて心をリラックスさせる効果があると言われています。 サワラはヒノキの仲間ですが、ヒノキのような強い香りはなく材質もやや粗め、比重も小さく風に飛ばされやすい傾向にあります。そのため、サワラチップはヒノキチップよりも安価で購入出来る傾向にあります。 | ||
スギ | ヒバ | ||
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スギは木材の加工が容易だったため、古くから重宝されており、広く植林され、安価で入手出来る人気の高い針葉樹です。木材の色は赤みの強い褐色(芯材)または白色か黄白色(辺材)をしているため、ウッドチップはどちらかの色合いをしています。 スギは強度が柔らかい部類に入る事から、踏み心地がよく、またヒノキには劣りますが防腐性が高いです。またヒノキ等と同様にアリが好まない香りを出しているため防アリ(シロアリ等)効果を発揮します。 | ヒバはヒノキ科にあり、木材もヒノキとよく似ているため比較される事が多い針葉樹です。ヒバは青森を中心に分布しており、ヒノキよりもヒノキチオールの量が豊富で腐れにくいと言われており、また安価で入手出来ます。木材の色は淡褐色(芯材)または黄白色(辺材)をしているため、ウッドチップはどちらかの色合いをしています。 ヒバはヒノキと同様に心地よい強い香りがあります。香りには優れた鎮静効果があり、気分を落ち着けてリラックス出来る環境を作り出す事が出来ます。その他にも耐水性に優れているため木材は腐敗しにくく、ヒバに含まれる精油は真菌・細菌などを防ぎ腐敗を遅らせたり、防アリ(シロアリ等)効果を発揮するため、ウッドチップは長持ちしやすいです。 | ||
防草シートを敷いて雑草の生えないウッドチップの小道を作る方法
- 小道の通る幅を決めます。
- 一般的には一人または二人が通れる通路の幅で作られるため、道幅は約60~120cmになります。
- 小道が通る所を決めます。
- 通路の幅を一定にしたい場合は通路の幅に合わせた角材を準備します。角材を基準にして通路の幅を合わせながら、小道に沿って何ヶ所か杭(当て木)を打ち込みます。
- 小道に沿って打った杭に水糸を張りラインを出します。
- 小道に沿って穴を掘り溝を作ります。
- 小道に沿って水糸の内側を、スコップまたはクワを使い約5cmの深さで溝を掘りましょう。
- 小道の中の溝を平に均して地面を踏み固めます。
- 溝の深さを5cmに掘ったら、溝の中をクワなどを使い平に均して、土固めで踏み固めるように転圧しましょう。
- 小道の外縁に沿ってガーデンエッジング・レンガ・石などで小道の縁取りをつくります。
- 小道の溝の中に除草シートを敷きます。
- 除草シートを小道の溝に沿って広げて、その際に小道の縁部分に隙間が出来ないように、小道の縁取りに防草シートが少しかかって立ち上がるようにします。
- 小道の縁部分に沿うように、防草シートの上から固定ピンを50cm間隔で打設します。防草シートが一枚で済む場合は反対側も同様に固定ピンを打設します。
- 防草シートが二枚必要だった場合は防草シートと防草シートを10cm以上重ねるようにして広げて、小道の縁部分に沿うように、防草シートの上から固定ピンを50cm間隔で打設します。中央部で防草シートが重なっている部分は100cm間隔で固定ピンを打設します。
- 防草シートを小道の外縁に沿ってカットします。その際、少し長めにカットする事で端から雑草が出にくくなります。
- 溝の中に砂利を敷きます。
- ウッドチップを防草シートの上に広げます。深さは5cmまたは小道の縁部分よりも少し下に来るようにいれましょう。
- ウッドチップをレーキ等で平に均したら完成です。
- 使用した道具:スコップ・クワ・土固め・巻尺・角材・杭(当て木)・水糸・バークチップ・縁どり敷材・防草シート
ウッドチップをそのまま敷いて作る自然な小道の作り方
- 小道の通る場所を整地します。
- 小道に生える雑草を抜きます。
- 地面を平に均し、土固めで踏み固めるように転圧します。
- 粒状の除草剤を必要に応じて撒きます。
- 小道の縁どりが必要な場合は石やレンガなどを並べます。
- 自然な景観を作りたい場合はウッドチップを敷いた後に植物をジグザグにドリフト植栽しましょう。
- 小道にウッドチップを広げます。
- ウッドチップを防草シートの上に広げます。深さは5cmまたは小道の縁部分よりも少し下に来るようにいれましょう。
- ウッドチップをレーキ等で平に均したら完成です。
\その他のお庭の小道のデザインはこちらでも紹介しています/