マルチバークの小道とは、針葉樹(または広葉樹)の樹皮を粉砕して繊維状にした資材を地面に敷き詰めた小道です。マルチバークで敷かれた小道は、森の中を歩いているような柔らかな踏み心地があるため心地よく、また自然と同化するため落ち着いた景観を作り出せる所が魅力です。
このページではマルチバークを使うメリットやデメリット、マルチバークの小道が似合うお庭のデザインの種類、マルチバークの敷き方を紹介しています。良ければ最後までご覧ください☆。.:*・゜
マルチバークのメリットとデメリット
マルチバークのメリット
- マルチバークはバーク堆肥と違い米ぬかなどの他の原料が入っておらず発酵されていないため長持ちします。
- マルチバークは自然の中でも長く残る樹皮の部分が使われているため森の中にいるような自然な雰囲気を作り出します。
- マルチバークは踏み心地がとても柔らかく森林の中を散策しているような気分にさせてくれます。
- マルチバークは土壌を覆い光を遮断するため雑草の成長を抑制します。
- マルチバークは泥跳ねを防ぐため周囲の物が泥汚れする事を防いだり植物が病気になることを防ぎます。
- マルチバークは微生物の働きを活発化させたり昆虫の隠れ家として働いたりするためナチュラルガーデンに向きます。
マルチバークのデメリット
- マルチバークは分解がされにくい針葉樹(広葉樹が使われる事もある)の樹皮の部分が使われていますが数年で分解されて土に還ります。
- そのため数年毎にマルチバークの補充または交換が必要です。
- マルチバークは昆虫の隠れ家になるため管理がされている上品なお庭や昆虫を嫌う家庭などには向かないかもしれません。
- 雨の日に歩くと靴に樹皮がつく場合があります。
- マルチバークはC/N比が高いため分解のために窒素を使います。そのため分解される前に土壌に混ぜ込むと窒素飢餓を引き起こす事があります。
- 分解後や土壌の表層にマルチングとして使うのであれば問題ありません。
お庭のデザインに合わせたマルチバークの使い方
自然な印象を与えるお庭 | 自然と人の営みを感じさせるデザイン |
---|---|
自然な印象を与えるお庭は、自然との一体感があり、森林の中や水辺をイメージして作られるお庭です。そのため、自然や生き物に包まれるような心が落ち着く空間が作られます。 | 自然と人の営みを感じさせるお庭は、人が営む中で時間の経過ともに損傷したり、人工物の間に草花が生えて自然と同化していっているお庭です。自然と人工物の調和が感じられ、懐かしい気持ちにさせてくれます。 |
マルチバークは、樹皮の部分が使われているため赤茶色から焦げ茶色をしています。そのため土の色とも近く自然と同化するため落ち着いた雰囲気をつくります。 | マルチバークは、樹皮の部分が使われているため赤茶色から焦げ茶色をしています。そのため土の色とも近く自然と同化するため落ち着いた雰囲気をつくります。 |
マルチバークは、雑草を抑制する効果がありますが、防草シートを敷かない場合は、敷材の間から草花が生えてくる事もあります。 自然の中では、道と植物の間に境界線がなく、それが当然ですが、お庭のデザインと馴染まないような好ましくない雑草が沢山生えてくる事もあるため、必要に応じて防草シートを敷くのも良いでしょう。 | マルチバークは、雑草を抑制する効果がありますが、防草シートを敷かない場合は、敷材の間から草花が生えてくる事もあります。 自然の中ではそれが当然ですが、お庭のデザインと馴染まないような好ましくない雑草が沢山生えてくる事もあるため、必要に応じて防草シートを敷くのも良いでしょう。 |
小道の縁どりは、基本的にありません。必要に応じて、縁の部分に植物をドリフト植栽で植えると面白いかもしれません。 | 小道の縁どりをせずに植物をドリフト植栽で植えるか、自然の中にあるような石や木材などを使って縁どりしてあげるとよいでしょう。 |
おすすめのお庭のデザイン 日本庭園(枯山水) 地中海ガーデン ナチュラルガーデン ロックガーデン(Rock garden) ビオトープの花壇(biotope) ドライガーデン(dry garden) ランドスケープガーデン ロマンチックガーデン バタフライガーデン ジオラマ風の寄せ植え花壇 | おすすめのお庭のデザイン 茶庭(露地) コテージガーデン(イングリッシュガーデン) バタフライガーデン |
防草シートを敷いて雑草の生えないマルチバークの小道を作る方法
- 小道の通る幅を決めます。
- 一般的には一人または二人が通れる通路の幅で作られるため、道幅は約60~120cmになります。
- 小道が通る所を決めます。
- 通路の幅を一定にしたい場合は通路の幅に合わせた角材を準備します。角材を基準にして通路の幅を合わせながら、小道に沿って何ヶ所か杭(当て木)を打ち込みます。
- 小道に沿って打った杭に水糸を張りラインを出します。
- 小道に沿って穴を掘り溝を作ります。
- 小道に沿って水糸の内側を、スコップまたはクワを使い約5cmの深さで溝を掘りましょう。
- 小道の中の溝を平に均して地面を踏み固めます。
- 溝の深さを5cmに掘ったら、溝の中をクワなどを使い平に均して、土固めで踏み固めるように転圧しましょう。
- 小道の外縁に沿ってガーデンエッジング・レンガ・石などで小道の縁取りをつくります。
- 小道の溝の中に除草シートを敷きます。
- 除草シートを小道の溝に沿って広げて、その際に小道の縁部分に隙間が出来ないように、小道の縁取りに防草シートが少しかかって立ち上がるようにします。
- 小道の縁部分に沿うように、防草シートの上から固定ピンを50cm間隔で打設します。防草シートが一枚で済む場合は反対側も同様に固定ピンを打設します。
- 防草シートが二枚必要だった場合は防草シートと防草シートを10cm以上重ねるようにして広げて、小道の縁部分に沿うように、防草シートの上から固定ピンを50cm間隔で打設します。中央部で防草シートが重なっている部分は100cm間隔で固定ピンを打設します。
- 防草シートを小道の外縁に沿ってカットします。その際、少し長めにカットする事で端から雑草が出にくくなります。
- 溝の中に砂利を敷きます。
- マルチバークを防草シートの上に広げます。深さは5cmまたは小道の縁部分よりも少し下に来るようにいれましょう。
- マルチバークをレーキ等で平に均したら完成です。
- 使用した道具:スコップ・クワ・土固め・巻尺・角材・杭(当て木)・水糸・バークチップ・縁どり敷材・防草シート
マルチバークをそのまま敷いて作る自然な小道の作り方
- 小道の通る場所を整地します。
- 小道に生える雑草を抜きます。
- 地面を平に均し、土固めで踏み固めるように転圧します。
- 粒状の除草剤を必要に応じて撒きます。
- 小道の縁どりが必要な場合は石やレンガなどを並べます。
- 自然な景観を作りたい場合はウッドチップを敷いた後に植物をジグザグにドリフト植栽しましょう。
- 小道にマルチバークを広げます。
- マルチバークを防草シートの上に広げます。深さは5cmまたは小道の縁部分よりも少し下に来るようにいれましょう。
- マルチバークをレーキ等で平に均したら完成です。
\その他のお庭の小道のデザインはこちらから/