- 原産:トルコ/コーカサス地方
- 科:ヒガンバナ(Amaryllidaceae)
- 属:ガランサス(Galanthus)
- 種:ウォロノウィー(Galanthus woronowii)
- 英名:スノードロップ(snowdrop)
- 別名:グリーン・スノードロップ(green snowdrop)/ウォロノウ・スノードロップ(Woronow’s snowdrop)
- 開花時期:2月~3月
- 花の色:緑色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約5~20cm
- 貯蔵方法:
- 植付け時期:秋植え球根
- 誕生花:1月1日・1月10日・2月26日
- 花言葉:希望・慰め・初恋のため息・あなたの死を望みます
- 用途:球根植物
- 購入方法:ガランサス・ウォロノウィーを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ガランサス・ウォロノウィーとは!?
ガランサス・ウォロノウィーの学名はGalanthus woronowii、別名では「グリーン・スノードロップ(green snowdrop)」や「ウォロノウ・スノードロップ(Woronow’s snowdrop)」とも呼ばれているトルコおよびコーカサス地方が原産の多年草です。
ガランサス(ウォロノウィー)の語源(由来)
- 属名のGalanthusは古代ギリシア語で「ミルク」を意味する「γάλα(gála)」と、古代ギリシア語で「花」を意味する「ἄνθος(ánthos)」の二語で構成されています。
- 種小名のworonowiiはロシアの植物学者Yury Nikolaevitch Voronov(1874-1931)への献名です。
- スノードロップの由来は、16世紀から17世紀にドイツで人気のあった涙の雫型の真珠のイヤリングのSchneetropfen(スノードロップ)に由来していると考えられています。
ガランサス・ウォロノウィーの特徴(魅力)
- ガランサス・ウォロノウィーの特徴は、葉が弧状に湾曲して広がる傾向がある所、花の色が緑色と白色で内側の花被片の先端に班が入る所、開花期が晩冬から早春にあり雪の残る地面からも花を咲かせる所、花は吊り下がるように咲くためスズランを思わせるような可憐さを感じさせる所などにあります。
- 球茎が地面下にあり、球茎は自然分球で増えていくため、年々株が増えて群生をつくり、密集した華やかな花姿を楽しめるようになります。
- 球茎からは花茎と葉が直接展開しており、葉の付け根には葉鞘があり、葉は湾曲しながら弧状に広がります。そのため、優雅な印象を感じやすいです。
- 開花期間は晩冬から早春、春を告げる花としても知られており、雪の残る地面から花を咲かせます。
- 花茎は直立して上部で湾曲しています。そのため花は俯くように咲き可憐な雰囲気をつくります。
- 花の花被片は六個、内側と外側で大きさが異なり、内側の花被片にだけ緑色の斑点がはいります。
- 緑色の斑点は内側花被片の先端に入るため、近縁種との比較にも使えます。
ガランサス・ウォロノウィーの草丈は約5~20cm、球茎の形は茎が肥大化して卵形、球茎の直径は約2~3cm、外側の薄皮は褐色または薄い褐色、球茎から花茎と葉を直接展開する。
葉序は根生 、葉の付け根は葉鞘があり、葉身の長さ約13~25cm、葉身の幅は約1~2cm、葉身の形は線形または線状倒披針形、葉の色は緑色、葉は湾曲して弧状に広がる傾向がある。
花茎は直立して頂部で湾曲する、花茎に葉はなく花の基部に仏炎苞がついている。花序は単頂花序、単頂花序は花茎の頂部に一個の花がつき、下向きに咲きます。花は花被片の数が6枚(内側3枚・外側3枚)・雄蕊の数が6本・雌蕊の数が1本(子房3・花柱1・柱頭1)です。花被片の内側は外側と比べて小さい、形は倒卵形で先端に切れ込みがあり、色は白色と緑色の二色で先端に緑色の班が入る、花被片の外側は大きめ、形は楕円形、色は白色です。
果実は蒴果、成熟すると果皮が三裂して種子を放出します。
ガランサス(スノードロップ)の主な原種を紹介
スノードロップ
スノードロップの学名はGalanthus nivalis、単にスノードロップと呼ぶ場合はこの種か属全体をさしており、別名では「マツユキソウ(待雪草)」や「コモンスノードロップ(common snowdrop)」とも呼ばれているヨーロッパが原産の多年草です。
スノードロップの特徴は、花が大きくて平開する傾向がある所、他の種と比べて園芸品種が多くあり八重咲きなども見られる所、花の色が緑色と白色で内側の花被片の先端に班が入る所、開花期が晩冬から早春にあり雪の残る地面からも花を咲かせる所、花は吊り下がるように咲くためスズランを思わせるような可憐さを感じさせる所などにあります。
エルウェシー
ガランサス・エルウェシーの学名はGalanthus elwesii、別名では「スノードロップ・エルウェシー」や「エルウィズ・スノードロップ(Elwes’s snowdrop)」や「グレーター・スノードロップ(greater snowdrop)」とも呼ばれているコーカサス地方が原産の多年草です。
ガランサス・エルウェシーの特徴は、花の色が緑色と白色で、内側の花被片の基部と先端に班が入る所、開花期が晩冬から早春にあり雪の残る地面からも花を咲かせる所、花は吊り下がるように咲くためスズランを思わせるような可憐さを感じさせる所、葉は花茎と同様に直立する傾向があるため行儀良い見た目をしている所などにあります。
ガランサス(スノードロップ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ガランサス・ウォロノウィーの育て方
花壇の土づくり
日当り
ガランサス・ウォロノウィーの自生地は森の中などにあり、あまり開けた場所では定着していません。
基本的に生育期間中は、日向や半日影を好みますが、夏場の休眠期は暑さと乾燥を防ぐために半日影や日陰を好みます。そのため、スノードロップは落葉樹の下で育てられることが多い植物です。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
ガランサス・ウォロノウィーは、通気性・排水性・保水性のバランスが良く、有機物がしっかり入る肥沃な土壌を好みます。
注意することは粘土質な土壌を避けることです。ある程度の水分を保った土壌で、最もよく成長しますが、水分が停滞するような土壌では根腐れを引き起こします。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌の通気性と保水性のバランスを改善して、腐葉土等の有機物を入れ肥沃な土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
植付け方法
- 植え付け時期
- 9月~10月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさに合わせて、球根の約2倍の深さ、または地面から5~8cmです。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は5~10cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
鉢土づくり
日当り
ガランサス・ウォロノウィーは、日向もしくは半日影で育てる事が出来ます。
ただし夏場の暑さと強い乾燥は苦手にしているため、夏の間は日陰で管理した方がよいでしょう。
培養土
ガランサス・ウォロノウィーの培養土は、一般的な草花の培養土を選ぶと良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性・保水性のバランスが良く適度に肥沃な培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
植付け方法
- 植え付け時期
- 9月~10月頃です。
- 植え穴の深さ
- 植え穴の深さは球根の大きさに合わせて、球根の約2倍の深さ、または地面から5~8cmです。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は5~10cm程度離します。
- 植え方
- 球根の成長点を上向きにして穴の中に球根をおきます。その後、土を被せましょう。
水やりの仕方
ガランサス・ウォロノウィーは、秋から春にかけて成長して、夏に休眠する植物です。そのため、季節により水やりの方法が変わります。
秋から春の水やり
生育期間中の秋から春は、土の表面から約2cmが乾いてきたら、水やりを行うといいでしょう。
水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
夏の水やり
夏の間は水やりを控えますが、完全に土壌を乾燥させないようにしましょう。土壌がほんのりと湿る湿潤を保ってください。
ただし、水分過剰になると高温多湿で球根が腐敗することがあるため注意が必要です。乾燥しにくい日陰や、雨の当たらない軒下などで管理した方がよいでしょう。
肥料の与え方
ガランサス・ウォロノウィーは、土壌の中にある程度の肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てることが出来ます。そのため、植え付け時に堆肥を入れておけば問題なく育てることが可能です。
ただし、球根にエネルギーを蓄えさせて大きくしたい場合は、春に追肥をした方がよいでしょう。球根にエネルギーが溜まることで、翌年の開花によい影響を与えることが出来るため、必要に応じて追肥を与えてください。
堆肥の与え方
- 堆肥を与える時期
- 植え付け時または秋に堆肥をいれます。
- 堆肥の入れ方
- 地植えの場合は株の上に堆肥(腐葉土や牛糞堆肥等)を盛ってマルチングするか、穴を掘って堆肥を入れます。
- 鉢植えの場合は、植え替えを行います。土は新しい物を使うか、古い土を再利用する場合は、古い土の中に二割から五割ほど新しい土を混ぜます。
追肥の与え方
- 追肥を与える時期
- 春に追肥を与えます。
- 追肥の選び方
- 基本的には球根用の肥料がおすすめです。また一般的な化成肥料または液肥を利用することも出来ます。
- 肥料の成分はカリが多めに入る製品か、窒素・リン・カリの三要素がバランス良く入る製品を選びましょう。
- 肥料の与え方
- 液体肥料を与える場合は、規定された分量で希釈して、約10~14日の頻度で、水やりと一緒に液肥も与えましょう。
- 化成肥料(固形肥料)を与える場合は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には置き肥のため、株から少し離れた場所に与えるようにしましょう。また、水やりの際に、きちんと肥料が解けるように水を肥料に当ててください。
剪定のやり方
ガランサス・ウォロノウィーの剪定は、基本的に不要です。
花がら摘みも基本的に不要ですが、見た目を改善する目的で花茎の根元から摘み取る事も出来ます。
花がら摘みを行う時は、葉は切らないようにしてください。葉は翌年の開花のために、光合成を行い球根に栄養を蓄える働きをしています。
夏越しする方法
ガランサス・ウォロノウィーは夏場休眠しているため、特段のお世話は必要ありません。ただし管理のやり方によっては球根が腐敗してしまうことがあります。
そのため、必要に応じた夏越し対策をしましょう。
夏越しで重要なポイント
- 地植えしている場合
- 球根を植えている場所の土壌の排水性が高く、日陰の涼しい環境で管理出来る場合は植えっぱなしでも問題ありません。
- 長雨に当たるような場所に植えている場合は、球根を掘り起こして、鉢植えに土と一緒に入れます。鉢植えを軒下などの雨の当たらない場所に移動します。秋まで水やりを控え、ほんのり湿潤した状態を保ち管理しましょう。
- 鉢植えで管理している場合
- 鉢植えで管理している場合は、軒下などの雨の当たらない場所に移動しましょう。株が休眠したら秋まで水やりを控え、ほんのり湿潤した状態を保ち管理しましょう。
冬越しする方法
Hardiness:3~7
ガランサス・ウォロノウィーは、耐寒性がとても高いため冬越し対策を行う必要は基本的にありません。
挿し木や株分けで増やす
ガランサス・ウォロノウィーは分球によって増やす事ができます。
分球方法
ガランサス・ウォロノウィーの分球をする場合は、休眠期に行います。
球根は基本的に自然分球しますが、薄皮に保護されていたり、親球と子球がくっついていたりします。そのため、球根同士を剥がして分けてあげると良いでしょう。
播種で増やす
ガランサス・ウォロノウィーの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ガランサス・ウォロノウィーの病気
- 灰色カビ病
ガランサス・ウォロノウィーの害虫