- 原産:日本/中国/朝鮮/ロシア
- 科:アヤメ(Iridaceae)
- 属:アヤメ/アイリス(Iris)
- 種:ヒオウギアヤメ(Iris setosa)
- 別名:ブリスルポインテッド・アイリス(bristle-pointed iris)
- 開花時期:6月~8月
- 花の色:青色●紫色●白色〇
- 葉の色:緑色●
- 香り:
- 分類:多年草
- 草丈:約10~100cm
- 貯蔵方法:
- 植付け時期:
- 誕生花:
- 花言葉:誠意・誠実・個性美
- 用途:切り花/球根植物
- 購入方法:ヒオウギアヤメを楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ヒオウギアヤメとは!?
ヒオウギアヤメの学名はIris setosa、別名では「ブリスルポインテッド・アイリス(bristle-pointed iris)」とも呼ばれる多年草です。
ヒオウギアヤメの原産地は日本・朝鮮・中国・ロシア、日本では北海道から本州中部以北に分布しており、深山の湿原などに自生しています。
ヒオウギアヤメの語源(由来)
- 属名のIrisは、ギリシャ語で「虹」を意味する「ἶρις(îris)」からきており、またギリシャ神話に出てくる虹の女神(Iris)にも因んでいます。
- アイリスの名前の由来は花の色が虹のように多種多様にある所からきています。
- 種小名のsetosaはラテン語で「毛深い」「剛毛のある」を意味しています。
- ヒオウギアヤメは、ヒオウギとアヤメの二語で構成されており、和名の由来はヒオウギを思わせるような葉を持っているアヤメ属の植物からきています。
ヒオウギアヤメの特徴(魅力)
- ヒオウギアヤメの特徴は、花が初夏から晩夏頃に咲く所、花の萼片がやや幅広でぽっちゃりとした可愛い見た目をしている所、花の色が紫色で萼片の基部の脈間に白色の班が入る所、 葉の形が一般的なアヤメと比べて幅が広めな所、茎が1~3回ほど分枝する所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、湿性植物のため湿り気のある場所を好む所などにあります。
- ヒオウギアヤメは根茎アイリスに分類されており、地面下に肥大化した根茎があります。
- 根茎は太く横走しながら分枝して伸びる傾向があり、根茎から何本も株が生まれるため年を追うごとに株が増えて群生をつくります。
- 葉の形は剣形または狭披針形、葉の幅が2.5cm程度になることもありやや幅広です。
- 開花期間は初夏から晩夏頃、花は茎の苞から2~3個の花を基本的に一個ずつ咲かせます。
- 花は萼片3個が内側に湾曲しながら垂れ下がり、花弁3個が斜上に立ち上がり、雌蕊は花弁状で三個の柱頭が萼片の上で横に広がります。萼片の形は広卵形で大きくて垂れ下がるようにあり、花弁は幅が狭く小さいためあまり目立たず、また雌蕊も萼片に重なるように倒れているため、あまり目立ちません。
ヒオウギアヤメの草丈は約10~100cm、根茎は太く横走して分枝しながら伸びる、草姿は叢生、茎は直立しして、分枝しないか分枝が1~3回します。
葉身の長さ約30~60cm、葉身の幅は約0.8~2.5cm、葉身の形は剣形または狭披針形、 葉脈は平行脈、葉の色は緑色、葉の向きは垂直または途中で湾曲して外側に広がります。
花序は苞から2~3個の花をつけますが同時に咲くのは普通1個です。花の大きさは直径が約5~8cm、萼片の数が3枚・花弁の数が3枚・雄蕊の数が3本・雌蕊(子房3・花柱1・柱頭3)です。萼片の形は広卵形または幅広な円形、萼片の色は紫色で基部の脈間に白色の班が入り、萼片の向きは湾曲しながら垂れ下がる。花弁は小さく目立たず、花弁の色は紫色、花弁の向き萼片と萼片の間で斜上する。雄蕊は雌蕊の裏側にくっつくように隠れてある。雌蕊は花弁状、雌蕊は上部で分裂して柱頭が3個あり、柱頭の向きは萼片の上で外側に広がる。
果実は蒴果、蒴果の形は楕円形、果実は成熟すると緑色から褐色へと変化して、果皮が三裂して種子を放出します。
アイリス(アヤメ)の主な原種と交雑種の紹介
根茎アイリス
ドイツアヤメ(ジャーマン・アイリス)
ドイツアヤメ(ジャーマン・アイリス)の学名はIris × germanica、別名では「ジャーマン・ベアーデッド・アイリス(German bearded iris)」や「ベアーデッド・アイリス(bearded iris)」とも呼ばれる多年草です。
ドイツアヤメ(ジャーマン・アイリス)は原種ではなくニオイアヤメ(Iris pallida)とバリエガーター種(Iris variegata)の自然交雑種と考えられており、原産地は地中海地方にあると考えられています。
ドイツアヤメ(ジャーマン・アイリス)は品種改良が盛んに行われており約6万の品種が作出されていると考えられています。そのため、他のアイリスと比べると花の大きさ・形・色が多種多様です。
ドイツアヤメ(ジャーマン・アイリス)の特徴は、花の萼片の中肋に髭状のモサモサした毛が生えている所、 花の大きさが約8~15cmと大輪で他のアイリスと比べて豪華な見た目をしている所、花弁と萼片の大きさが同程度あり向きが上下に分かれているため遊び心のある優雅な見た目をしている所、花の色が他のアイリスと比べても多くて多彩な所、葉の形が剣形で扇状に広がる所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、根茎はオリスルートとも呼ばれており乾燥させるとすみれのような心地よい香りがある所などにあります。
ハナショウブ
ハナショウブの学名はIris ensata var. ensata、別名では「ジャパニーズ・ウォーター・アイリス(Japanese Water Iris)」「ソード・リーブ・アイリス(Sword-Leaved Iris)」「ジャパニーズ・アイリス(Japanese Iris)」等とも呼ばれるハナショウブの変種または栽培種です。
ハナショウブは野生に自生している原種ではありません。江戸時代に野山に自生するノハナショウブを集めて交配・選抜して作出された栽培種です。
ハナショウブは古典園芸として古くから親しまれており、交配された地域によって江戸系・肥後系・伊勢系・長井古種の四パターンに分類されています。また上記の他にも、海外で育種されたものが外国系として扱われており、品種群として購入する際の参考にされることもあるようです。
ハナショウブの特徴は、花が初夏から夏頃に咲く所、野生種のノハナショウブと比較して花の直径が20cmに達する事もあり大きく豪華で花の色が豊富にある所、花弁や雄蕊がノハナショウブと比べて発達している傾向があり華やかな所、 葉の形が細い剣形をしていて中央にある中肋が目立つ所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所などにあります。
ノハナショウブ
ノハナショウブの学名はIris ensata、別名では「ジャパニーズ・ウォーター・アイリス(Japanese Water Iris)」「ソード・リーブ・アイリス(Sword-Leaved Iris)」「ジャパニーズ・アイリス(Japanese Iris)」等とも呼ばれる多年草です。ノハナショウブの原産地は日本・朝鮮・中国・ロシアにあり、沼地や湿地、湿り気のある草原などに自生しています。
ノハナショウブの特徴は、花が初夏から夏頃に咲く所、栽培種のハナショウブと比較して花弁の幅が狭く繊細な見た目をしている所、垂れ下がる大きな萼片と比べて花弁が小さく目立たない所、花の色が紫色(青紫色)で萼片の基部に黄色の班が入る所、 葉の形が細い剣形をしていて中央にある中肋が目立つ所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所などにあります。
カキツバタ
カキツバタの学名はIris laevigata、別名では「ラビットイアー・アイリス(rabbit-ear iris)」や「シャロウ・フラワー・アイリス(shallow-flowered iris)」等とも呼ばれる多年草です。カキツバタは日本・朝鮮・中国・ロシアに分布しており、沼地や湿地などの浅瀬に自生しています。
カキツバタの特徴は、水生植物で湿地や池などの浅瀬に自生している所、花の色が青紫色と白色の二色で萼片の基部の中肋に白色の班が入る所、花の大きさが12cm程度と大きくて萼片が垂れ下がるため優雅な見た目をしている所、 葉の形が細い剣形で垂直に立ち上がり、ハナショウブのような目立つ中肋がない所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所等にあります。
カキツバタは水生植物として水辺などで育てられるため、ビオトープ等に利用されることがあります。
アヤメ
アヤメの学名はIris sanguinea、別名では「アイリス・サングイネア」「ブラッド・アイリス(Blood Iris)」「ジャパニーズ・アイリス(Japanese Iris)」とも呼ばれる多年草です。アヤメの原産地は日本・朝鮮・中国・ロシアにあり、山野の草地などに自生しています。
アヤメの特徴は、花の色が青紫色・黄色・白色の三色で萼片の基部の脈間に黄色と白色の班が入る所、花弁と萼片の向きが上下に分かれているため鳥が羽ばたいているような優雅な見た目をしている所、 葉の形が細い剣形で垂直に立ち上がる所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、乾燥に比較的につよく育てやすい所などにあります。
コアヤメ
コアヤメの学名はIris sanguinea、別名では「シベリアン・アイリス(Siberian iris)」や「シベリアン・フラッグ(Siberian flag)」とも呼ばれる多年草です。コアヤメの原産地はヨーロッパおよび中央アジアにあり、草地や牧草地などに自生しています。
コアヤメの特徴は、花の色が青紫色・黄色・白色の三色で萼片の基部の脈間に黄色と白色の班が入る所、花弁と萼片の向きが上下に分かれているため鳥が羽ばたいているような優雅な見た目をしている所、 葉の形が細い剣形で垂直に立ち上がる所、茎は分枝しないか1~3回する所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、乾燥に比較的につよく育てやすい所などにあります。
ヒオウギアヤメ
ヒオウギアヤメの学名はIris setosa、別名では「ブリスルポインテッド・アイリス(bristle-pointed iris)」とも呼ばれる多年草です。ヒオウギアヤメの原産地は日本・朝鮮・中国・ロシア、日本では北海道から本州中部以北に分布しており、深山の湿原などに自生しています。
ヒオウギアヤメの特徴は、花が初夏から晩夏頃に咲く所、花の萼片がやや幅広でぽっちゃりとした可愛い見た目をしている所、花の色が紫色で萼片の基部の脈間に白色の班が入る所、 葉の形が一般的なアヤメと比べて幅が広めな所、茎が1~3回ほど分枝する所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、湿性植物のため湿り気のある場所を好む所などにあります。
ルイジアナアイリス
ルイジアナアイリスの学名はIris ser. Hexagonae、北アメリカのルイジアナ州とその周辺を生息地域にする、チャショウブ(Iris fulva)・ヘキサゴナ(Iris hexagona)・ブレビカウリス(Iris brevicaulis)・ヒュージアエルレア(Iris hugeaerulea)・ネルソニー(Iris nelsonii)のアイリス属の種のグループです。
ルイジアナアイリスの特徴は、北アメリカのルイジアナ州に自生するアイリス属の五種のグループで構成されている所、花が春から夏頃に咲く所、複数の原種と園芸品種で構成されているため花の形や花の色が多様にある所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所、湿性植物または抽水性植物のため湿り気のある場所または浅瀬を好む所などにあります。
カンザキアヤメ
カンザキアヤメの学名はIris unguicularis、別名では「アルジェリアン・アイリス(Algerian iris)」とも呼ばれる北アフリカおよび西アジアが原産の多年草です。
カンザキアヤメの特徴は、一般的なアヤメと違い冬に花を咲かせる所、常緑の葉をもっている所、花は香りがとても良い所、花は萼片と花弁の大きさが同程度あり横に広がりながら垂れ下がる所、花の色が青紫色・黄色・白色の三色で萼片の基部の黄色と白色の班が入る所、葉の形が細い剣形で湾曲しながら広がる所、カンザキアヤメは一般的なアヤメと比べて耐寒性が低いため寒冷地などで育てる場合は注意が必要な所などにあります。
イリス・クリスタータ
イリス・クリスタータの学名はIris cristata、別名では「ドワーフクレスト・アイリス(dwarf crested)」や「クレスト・アイリス(crested iris)」とも呼ばれる多年草です。イリス・クリスタータの原産地は北アメリカにあり、山岳の崖地や森林の中や川沿いなどに自生しています。
イリス・クリスタータの特徴は、草丈が10~20cm程度と矮性なため英名ではドワーフアイリスと呼ばれている所、草姿はほふく性で横に広がるためマット状に広がり地被植物になる所、花は萼片と花弁が横に広がりながら垂れ下がる所、花の色がラベンダー色をしていて透明感があり、萼片の基部に白色と黄色の班が入る所などにあります。
満州コアヤメ
満州コアヤメの学名はIris ruthenica、別名では「ドワーフクレスト・アイリス(dwarf crested)」や「クレスト・アイリス(crested iris)」とも呼ばれる多年草です。満州コアヤメの原産地は東ヨーロッパと中央アジアにあり、牧草地や林縁などに自生しています。
満州コアヤメの特徴は、草丈が5~20cm程度にしか成長せず一般的なアイリスと比べて矮性な所、根茎がほふく性に広がり叢生する所、花は萼片と花弁が細くシャープな見た目をしており横に湾曲しながら広がる所、花の色はラベンダー色をしていて、萼片の脈間に白色の班が入る所などにあります。
キショウブ
キショウブの学名はIris pseudacorus、別名「イエロー・アイリス(yellow iris)」や「ウォーター・フラッグ(water flag)」等とも呼ばれる多年草です。キショウブの原産地は西アジアおよびヨーロッパ、日本にも観賞用として明治時代に渡来したものが帰化しており、岸辺や水路や湿地などに自生しています。
キショウブは2024年現在、日本の侵略的外来種ワースト100 指定種、要注意外来生物に指定されており、佐賀県では条例で移入規制種に指定され法的に規制されています。そのため、取り扱いには十分な注意が必要です。
キショウブの特徴は、水生植物で湿地や池などの浅瀬に自生している所、花の色が黄色で萼片の基部に濃いブロッチが入る所、花の大きさが7~10cm程度と大きくて萼片が垂れ下がるため優雅な見た目をしている所、 葉の形が細い剣形で垂直に立ち上がり、中脈が太く隆起している所、繁殖力が強く日本の在来種を駆逐する程に被害をおよぼす可能性がある事から取り扱いには十分な注意が必要な所等にあります。
球根アイリス
ダッチアイリス
ダッチアイリスの学名はiris × hollandica、別名では「アイリス・ホランディカ」とも呼ばれる多年草です。ダッチアイリスは野生に自生している原種ではなく、19世紀にオランダの球根会社(Van Tubergen)によって、スペイン原産のIris xiphium var praecoxとポルトガル原産のIris xiphium var.lusitanica、北アフリカ原産のIris tingitanaが交配されて作出された交雑種です。
ダッチアイリスの特徴は、球根アイリスの中では花が大きく大輪の豪華な花姿が楽しめる所、花の色がとても豊富にあり、萼片の基部に黄色のブロッチのような班が入る所、花は花瓶の中での日持ちがよいため切り花のために栽培される事が多い所、葉の形が細い剣形で垂直に立ち上がる所、立ち姿が真っ直ぐとしていて洗練された雰囲気がある所などにあります。
ミニアイリス・ダンフォルディアエ
ミニアイリス・ダンフォルディアエの学名はiris danfordiae、別名では「ドワーフアイリス(dwarf iris)」や「ダンフォードアイリス(Danford iris)」とも呼ばれるトルコおよびコーカサス地方が原産の多年草です。ミニアイリス・ダンフォルディアエの特徴は、開花は早春から晩春にあり、花の大きさと茎の短さのアンバランスな花姿がクロックスの花を想像させる所、花の色は黄色で基部に褐色の斑点が入る所、花には蜂蜜の甘い香りがある所、葉は断面が四角形で直立に伸びる所、乾燥にとても強いためロックガーデンなどによく利用される所などにあります。
アイリス(アヤメ)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
ヒオウギアヤメの育て方
花壇の土づくり
日当り
ヒオウギアヤメは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ますが、日向と比べると花数が少なくなったり、生育が悪くなったりする傾向があります。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。
- 暗い日陰とは、森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
環境と水深
ヒオウギアヤメは、植物体の根元が水に浸かる程度または水を多く含んでいる土壌を好む湿性植物です。そのため、基本的に常に湿った状態で管理します。
- 湿性植物:植物体の根元が水に浸かる程度または水を多く含んでいる土壌を好む植物です。根が水中でも呼吸出来る仕組みを持っているため、水位がある程度上がっても短期間であれば問題なく育ちます。また常に水に浸かっていなくても土壌に湿り気があれば問題なく育つことが出来ます。
- 抽水性植物:植物体の根と下部の茎葉が水面下にあり、茎および葉の一部が水面上に出て生息している植物です。
- 浮葉性植物:植物体の根が水底についていて、水面に葉や花を浮かべる植物です。
- 浮遊性:植物体の根が水底についておらず、水面に浮かび漂いながら生息する植物です。
- 沈水性:植物体が完全に水面下にある植物です。
土壌の土質
ヒオウギアヤメは自生地が湿地や池の辺などにある事からも分かる通り、田んぼのような粘土質な土壌での生育が良いです。そのため、荒木田土などがよく利用されます。また赤玉土を混ぜたり、黒土を混ぜて利用されることもあります。
また抽水性植物のカキツバタと違い乾燥にも耐えるため、保水性の高い普通の土壌でも育てる事が可能です。
土壌診断と改善の行い方
植付け方法
- 植え付け時期
- 植え付け適期は花後です。
- 植付け間隔
- 植付け間隔は30~50cm程度離します。
- 根茎は成長点(葉の位置)の方に向かって広がるため、根茎と根茎は同じ方向に向けて並べましょう。
- 植え方
- 根茎を地面に水平に置いたら、根茎の成長点(葉の位置)が地面から出るように調節して、根茎の残りの部分は表面が隠れる程度に穴を掘ります。
- 根茎を穴の中に水平に置いて、根茎の成長点を地表に出し、残りの部分に土をかぶせます。
鉢土づくり
日当り
ヒオウギアヤメは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事も出来ますが、日向と比べると花数が少なくなったり、生育が悪くなったりする傾向があります。
培養土
ヒオウギアヤメは田んぼのような土での生育が良いため、荒木田土の単体または赤玉土などを混ぜて越水で管理されながら育てられる事が多いです。また比較的に乾燥にも耐えるため、保水性の高い培養土で育てることもできます。
越水で管理する場合は、荒木田土の単体または赤玉土を配合して、水で練ってから利用すると良いでしょう。詳しくは下記をご覧下さい。
培養土の配合例
- 荒木田土+赤玉土=5:5(腰水で管理)
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土+バーミキュライト=5:3:2
- 赤玉土(小粒・中粒)+ピートモス+腐葉土=5:2:3
土を練る
水生植物の土は、一般的に粘土状にしてから植え付けが行われます。利用する培養土にもよりますが、普通は赤玉土や荒木田土などに水を加えて「耳たぶ程度の柔らかさ」までこねてから使用されます。
- 道具を準備
- 培養土(荒木田土など)・容器(タライやトロ舟など)・水・混ぜる道具(スコップなど)
- 培養土をこねる
- 容器に培養土を入れる。
- 培養土に水を少しずつ入れてかき混ぜる。
- 水を一気に入れるとヘドロ状になり利用できなくなるため、必ず少量ずつ水を入れる。
- 培養土と水を何度もかき混ぜて、培養土の柔らかさが「白玉」や「耳たぶ」を思わせる程度になれば完成です。
植付け方法
- 植え付け時期
- 植え付け適期は花後です。
- 植付け間隔
- 根茎は成長点(葉の位置)の方に向かって広がるため、そちらにスペースをあけるようにして植え付けます。
- 植え方
- 根茎を地面に水平に置いたら、根茎の成長点(葉の位置)が地面から出るように調節して、根茎の残りの部分は表面が隠れる程度に穴を掘ります。
- 根茎を穴の中に水平に置いて、根茎の成長点を地表に出し、残りの部分に土をかぶせます。
水やりの仕方
ヒオウギアヤメは、休眠状態にある冬を除いて、春から秋の生育期間は常に土壌に湿り気がある状態を好みます。
土壌が乾燥すると生育不良を引き起こしたり、また開花期間に水切れを引き起こすと、花の蕾が綺麗に開かずに萎む事もあります。そのため、環境にもよりますが、定期的な水やりが必要になります。
また冬の期間も休眠状態にありますが、完全に乾いた状態は好みません。そのため、冬も土壌の状態を見ながら必要に応じて水やりが必要になってきます。
水やりの方法
水やりの頻度は、周囲からの水の集まりやすさ、土壌の保水性、気候などによっても変わりますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで水やりを行うといいでしょう。
また鉢植えで育てている場合は、定期的に水やりをするよりも、腰水で管理する方がよいでしょう。特に春から秋にかけての生育期間中は、常に湿った状態を求めているため腰水で管理する方が安心です。※腰水に関しては植付け方法からご覧下さい。
肥料の与え方
ヒオウギアヤメは、適した季節に適量の肥料を与えることで、成長を促進させる効果があります。
また土壌の中にある程度の肥沃さがあれば肥料を与えなくても育てることが可能です。
肥料の与え方
- 肥料を与える時期
- 肥料は三月頃と、九月頃に肥料を与えます。
- 肥料の選び方
- 肥料は緩効性肥料や水生植物用の肥料がおすすめです。
- 肥料の与え方
- 肥料は、規定された分量を規定された頻度で与えます。基本的には肥料を株から少し離して、用土の中に押し込んで使いますが、製品に記載された通りに施肥するようにしましょう。
剪定のやり方
ヒオウギアヤメの剪定は、花がら摘みを行います。
花がら摘み
花がら摘みとは、花色が悪くなったり花の外観が崩れたりした咲き終わりの花を摘み取る事です。
花がら摘みを行う事で、腐敗した物が好きな灰色カビ病などの病気が予防出来たり、外観が良くなったりする効果があったりします。
花がら摘みのやり方
花は茎の上部に数個つき基本的に一個ずつ咲きます。個別に花を摘まなくても問題ありませんが、花が枯れたら一つ一つ摘んだ方が見た目が美しく、次の蕾も開花しやすくなります。
一般的に茎の上部に花を数個つけますが、この花の開花が終わったら、葉の上まで戻り茎を剪定しましょう。葉は成長に必要なエネルギーを補充するのに役立つため、残しておきます。
夏越しする方法
ヒオウギアヤメは基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏越しで重要なポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影で育てた方が、葉焼けなどを引き起こしにくく株が弱りにくいでしょう。
- 乾燥すると生育不良を引き起こしたり、花が上手く咲かないことがあるため、土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
冬越しする方法
Hardiness:4~8
ヒオウギアヤメは、耐寒性がとても高いため基本的には冬越し対策不要です。
挿し木や株分けで増やす
ヒオウギアヤメは株分けによって増やす事ができます。
株分けの方法
- 株分けに適する時期
- 株分けの頻度は三年から五年ごとに行います。
- 株分け時期は花後が適しています。
- 株を掘りあげる
- 株をスコップで掘りおこし、土を軽く落として根茎の広がりと芽(葉)の位置を確認します。
- 株を分割する
- 根茎に芽を付けて、園芸用のハサミまたはナイフを使って株を分割しましょう。
- 葉のカット
- 葉が大きい場合は吸水と蒸散のバランスをとるために、根元から10cm程度の場所で葉をカットします。
- 株分け後の管理
- 切り離した株は、そのまま土壌に植え付けましょう。植え付け方に関しては植付け方法をご覧下さい。
播種で増やす
ヒオウギアヤメの種蒔の方法
播種時期:
発芽適温:約
発芽日数:
発芽条件:
植物の病気
ヒオウギアヤメの病気
ヒオウギアヤメの害虫
- アブラムシ
- ヨトウムシ