- 原産:
- 科:シソ(Lamiaceae)
- 属:イヌハッカ/ネペタ(Nepeta)
- 種:ファーセニー(Nepeta × faassenii)
- 英名:キャットミント(catmint)
- 別名:キャットミント・ファーセニー/ネペタ・ファーセニー/ファーセニーズ・キャットニップ(Faassen’s catnip)
- 品種:ウォーカーズロウ(Nepeta × faassenii ’walker’s low’)
- 開花時期:4月~9月
- 花の色:青色●紫色●
- 葉の色:緑色●
- 香り:葉
- 分類:多年草
- 被覆方法:ブッシュ状
- 草丈:約40~60cm
- 株張り:
- 誕生花:5月31日
- 花言葉:無邪気・自由な愛
- 用途:開花期間長い/カラーリーフ/グランドカバー/香りが良い
- 購入方法:キャットミント(ウォーカーズロウ)を楽天で購入
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
キャットミント(ウォーカーズロウ)とは!?
キャットミント(ウォーカーズロウ)の特徴は、草姿が直立で従来のキャットミントと比べると倒伏しにくくて行儀よい見た目をしている所、花の色が鮮やかな紫色をしていて上品さと気品を感じさせる所、花は基本的に不稔性のためこぼれ種で増える心配がない所、葉には甘く心地よい香りがあるため、小道の脇などに植えて地被植物にすると、葉を踏んだ時などに心地よい香りが広がる所などにあります。
キャットミントとは!?
キャットミントの学名はNepeta × faassenii、別名では「ネペタ・ファーセニー」や「ファーセニーズ・キャットニップ(Faassen’s catnip)」等とも呼ばれる多年草です。
キャットミント(Nepeta × faassenii)は野生に自生している原種ではなく、ラセモサ種(N.racemosa)とネペテラ種(N.nepetella)が交配されて生み出された園芸起源の雑種です。
キャットミントの語源(由来)
- 属名のNepetaは古代のエトルリアの都市の「ネペテ(Nepete)」に因んでいます。
- 種小名のfaasseniiはオランダの「Faassen Nurseries」で始めに栽培され、Bergmans氏に命名されました。
キャットミントの特徴(魅力)
- キャットミントの特徴は、基本的に不稔性のため再播種による逸出の心配が少ない所、紫花が穂状に連なり直線状に咲くため上品さを感じさせる所、葉の色が灰緑色をしていて、柔らかな印象を与える所、葉には甘さも感じさせるミントの香りがある所、茎葉にはネペタラクトンを含んでおり、猫を陶酔させる効果がある所、草姿は直立または倒伏する傾向が強い所、園芸品種が豊富にある所などにあります。
- 園芸では、横に広がりながら成長する習慣があるため、花壇の縁沿いに植えられたり、地被植物として利用されたり、イングリッシュガーデンではバラの下草などに利用されたりしています。また葉には心地よい香りがある事から、ガーデンファニチャー等の近くに植えて上げると香りをより楽しめるかもしれません。
- 草姿はブッシュ状、茎は根本付近でよく枝分かれしており、直立または倒伏しながら成長するため、ドーム状になります。そのため、花壇の縁どりやバラの下草、地被植物等におすすめです。
- 葉は卵形、大きさは約2.5cm程度と小さいため緻密で繊細な印象をあたえます。そのため、上品なお庭にもよくあいます。
- 葉の色は灰緑色をしており、柔らかな印象をあたえます。そのため、明るさのある上品なお庭や、幻想的でロマンチックなお庭などによくあいます。
- 葉には甘く心地よい香りがあり、香りはミントやレモン等に例えられます。香りは、葉に触れると周囲に広がる事から、小道の脇やガーデンファニチャーの傍に植えて楽しむのがおすすめです。
- 開花期間は春と秋、花の後に切り戻し剪定する事で再開花します。
- 花序は輪散花序、花は節を囲うように複数の花がつき、穂状に咲くため、ボリューミーでまた直線状のスッキリとした花姿をしています。
- 開花期になると花蜜を求めて蜜蜂が集まるため、花の周りを元気に飛び回る蜜蜂の姿や、花の中に頭を突っ込む蜜蜂の可愛らしい姿を観察する事が出来ます。
- キャットミントはカタリナ種(Nepeta cataria)ほどではないものの、茎や葉に猫への陶酔効果があるネペタラクトンを含んでいます。そのため猫による個体差がありますが、猫が茎や葉を嗅ぐとマタタビを嗅いだ時の様な行動をとることがあります。
- ネペタラクトンはゴキブリや蚊等の一部の昆虫に対して忌避効果があるため、不快害虫対策に植えてみるのも良いかもしれません。
キャットミントの草丈は約30~90cm、草姿はブッシュ状、茎は下部でよく枝分かれして、直立または倒伏しながら成長する傾向にあります。葉序は対生葉序、葉身の長さ約2.5cm、葉身の形は卵形、葉縁部に鋸歯があり、葉表面に皺が寄り、葉の色は灰緑色です。花序は輪散花序、花冠は唇形花、花の色は紫色または青色、花冠の筒部に濃いスポットが入る。
キャットミントの園芸品種の紹介
ネペタ・ファーセニーの学名はNepeta × faassenii、一般的には英名の「キャットミント」の名前で呼ばれている多年草です。
ネペタ・ファーセニーは野生に自生している原種ではなく、ラセモサ種(N.racemosa)とネペテラ種(N.nepetella)が交配されて生み出された園芸起源の雑種です。
キャットミント(ジュニアウォーカー)の特徴は、草丈が30~40cm程度にしかならずウォーカーズロウと比較して背が低い所、草姿が直立で従来のキャットミントと比べると倒伏しにくくて行儀よい見た目をしている所、花の色が鮮やかな紫色をしていて上品さと気品を感じさせる所、花は基本的に不稔性のためこぼれ種で増える心配がない所、葉には甘く心地よい香りがあるため、小道の脇などに植えて地被植物にすると、葉を踏んだ時などに心地よい香りが広がる所などにあります。
育て方・楽天で購入
キャットミント(セレクトブルー)の特徴は、花の色が濃い青紫色をしていて、落ち着いた印象を与えたりミステリアスな雰囲気を感じさせる所、葉には甘く心地よい香りがあるため、小道の脇などに植えて地被植物にすると、葉を踏んだ時などに心地よい香りが広がる所、草丈が30~40cm程度にしかならず背が低くコンパクトに成長する所などにあります。
キャットミント(ライムミント)の特徴は、葉の色が黄色からライムグリーンをしており、明るく元気な印象を感じさせる所、草丈が15~30cm程度にしかならず背が低く広範に広がる性質がある所、花の色が紫色をしておりイエローリーフとのコントラストが強く出る所、葉には甘く心地よい香りがあるため、小道の脇などに植えて地被植物にすると、葉を踏んだ時などに心地よい香りが広がる所などにあります。
ネペタ(キャットミント)の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
キャットミント(ウォーカーズロウ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
キャットミント(ウォーカーズロウ)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
- 日向とは、直射日光が6時間以上当たる場所です。
- 半日影とは、直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。また基本的には午前中のみ日が当たり午後から日陰になる場所になります。
- 明るい日陰とは、間接光だけが当たる日陰または直射日光が2時間程度までの場所です。
土壌の土質
キャットミントは、水捌けがよい土壌であれば土質は殆ど選びません。ただし、乾燥気味で痩せた土壌の方が沢山の花を咲かせて、葉の香りも良くなるため、通気性と排水性の高い、適度に肥沃な土壌で育てた方が良いでしょう。
注意することは水捌けの悪い場所で育てたり、粘土質な土壌で育てる事です。水分が停滞するような土壌で育てると根腐れを引き起こして生育不良になったり、枯れたりすることがあります。
そのため、植え付けの前に土壌診断を行い、土壌診断の結果に従って、土壌改良材を入れて通気性・排水性の高い土壌に改善しましょう。
土壌診断と改善の行い方
- 土を掘る時に土が硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
- スコップで土を深くまで掘り返し石等を取り除きます。
- 適度に濡れた土を、手にとり握って土塊を作り、通気性・保水性などを診断します。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 保水性を改善したい場合は保水性を高める用土(堆肥や黒土など)を入れると良いでしょう。
- 手のひらを開いても土の塊は崩れず、土塊を軽く指で押すと崩れる場合は通気性と保水性のバランスが良い壌土に近い土壌です。幅広い植物に向く土壌です。
- 植物に合わせて保水性を好む植物であれば保水性を高める用土(黒土やバーミキュライト等)を入れたり、乾燥を好む植物であれば排水性や通気性を高める用土(川砂やパーライトなど)を入れましょう。
- 手のひらを開いても土の塊が崩れず、指で押しても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。必要に応じて排水性・通気性を高める用土(川砂・パーライト等)を混和しましょう。
- 手のひらを開き土の塊がバラバラと崩れる場合は通気性と排水性の高い砂壌土や砂土に近い土壌です。栄養の乏しい土壌や乾燥に強い植物にむきます。
- 土壌に入る有機物の量を診断しましょう。土の色を見て、有機物が沢山入る肥沃な土の場合は有機物(腐植)が多く含むため土の色が黒っぽくなります。一方で有機物(腐植)が少ない場合は土の色が薄くなります。
- 土壌の状態とバランスを見ながら、2割から3割を目安に堆肥(腐葉土・バーク堆肥等)を土壌に混和しましょう。
- PHを測る専用の道具を用意して診断します。※詳しくはPHを診断からご覧下さい。
- 酸性土壌を改善して土壌を中性またはアルカリ性にしたい場合は、苦土石灰を利用します。PHを1上げるのに必要な苦土石灰の量は1平方メートルあたり150g程度です。土壌に苦土石灰を撒いた後は、石灰が塊にならないようによく混和します。
- アルカリ性土壌を改善して酸性に傾けたい場合は無調整ピートモス(PH4程度)を利用しましょう。ピートモスを腐葉土のかわり等に利用して、よく混和しましょう。
鉢土づくり
日当り
キャットミント(ウォーカーズロウ)は、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。
そのため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。また半日影までで育てる事が出来ます。
培養土
キャットミントは、一般的な草花の培養土でも育てられますが、通気性が高めの草花の培養土を選ぶ方が良いでしょう。
自作する場合は通気性・排水性が高めのバランスが良い培養土を作ると良いでしょう。
培養土の配合例
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=7:3
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
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- super grade Ⅱの培養土はサラサラとした粒状の用土のみで構成されており堆肥が使用されていない所が特徴です。
- 堆肥が使われていないため、昆虫や微生物湧きにくく、お部屋でも使いやすいです。
- 堆肥が原因で夏場に蒸れる事がないため、多湿で植物が弱りにくくなります。
- 培養土は擬似団粒構造を形成しており優れた保水性・排水性・通気性・保肥力があります。
- 培養土の中には保水剤(CMC)が配合されているため水持ちがよく管理が楽になります。
- 培養土に含まれる赤玉土は焼きが入り硬質なため、劣化しにくく繰り返して何度でも使えます。
- 赤玉土には肥料も含有しているため植物の成長が良くなります。
- 肥料は3種類配合されており植物の成長段階に応じて非常に長く放出されます。
- 堆肥は入っていませんが、質の良い腐植酸が配合されているため、地力の高い肥沃な培養土となっています。
水やりの仕方
キャットミント(ウォーカーズロウ)は、乾燥に強い植物のため管理が比較的に楽な植物です。
ただし、過湿を嫌います。水のやり過ぎで過湿になると根腐れを引き起こして枯れる事があるため、水やりの頻度には注意が必要になるでしょう。
地植え
地植えしている場合は、基本的に水やり不要です。ただし、定植したばかりで植物がまだ定着していない時、夏場などの乾燥しやすい季節、雨が長く降らない時には、必要に応じて水やりが必要になります。
鉢植え
鉢植えで育てる場合は、地植えと比べて土の乾燥が早くなるため注意が必要になります。
水やりのタイミングは、基本的に土の表面から数cmが乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。水やりの量は、土壌内に新鮮な酸素を行き渡らせる目的もあるため、一度に与える水の量はたっぷりと与えてください。
剪定のやり方
キャットミント(ウォーカーズロウ)の剪定は、切り戻し剪定を二回行います。
一度目は、早春に新しい成長を促す目的で行います。
二度目は花後に再開花を見る目的で行います。
切り戻し剪定のやり方
- 剪定の時期
- 早春に古い茎を剪定する事で、生産性の高い新しい茎の成長が促されます。
- 花後、最初の開花が終わったら切り戻し剪定することで、再開花を促すことが出来ます。
- 早春の剪定
- 枯れた茎を地面から約10~15cmの間で強く切り戻し剪定します。
- 花後の剪定
- 株全体的の大きさの半分程度を目安にして、ドーム状に形を整えるように切り戻し剪定します
夏越しする方法
キャットミント(ウォーカーズロウ)は、それほど夏越しが難しい植物ではありません。基本的な育て方に従えば夏越し対策を特段行う必要はありません。
夏越しで重要なポイント
- 夏場は、西日の当たらない半日影で育てた方が、株が弱りにくいでしょう。
- 鉢植えであれば西日の当たらない場所に移動します。
- 地植えであれば西日の当たらない場所に植えたり遮光ネットを利用したりしましょう。
- 土壌が何時までも濡れていてジメジメした状態が続くと、根腐れを引き起こし枯れる事があります。
- 土壌の通気性・排水性をよくしておきましょう。
- 軒下等の長雨に当たらない環境で育てることもひとつの対策になります。
- 乾燥が続くと葉が萎れたり落ちたりする事があります。
- 土壌の状態を見ながら定期的に水やりを行いましょう。
- 半日影や明るい日陰などの乾燥しにくい環境で管理するのもひとつの対策になります。