
- 原産:アメリカ合衆国
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:ルドベキア(Rudbeckia)
- 種:ミツバオオハンゴンソウ/トリローバ(Rudbeckia triloba)
- 別名:ルドベキア・トリローバ/ブラウン・アイド・スーザン(brown-eyed susan)/シン・リーブド・コーンフラワー(thin-leaved coneflower)/スリーリーブ・コーンフラワー(three-leaved coneflower)
- 品種:ブラックジャックゴールド(Rudbeckia triloba ‘Blackjack gold’)
- 開花時期:7月~10月
- 花の色:黄色・暗褐色・黒色
- 葉の色:緑色
- 生活形:二年草・多年草(短命)
- 草丈:約50~150cm
- 誕生花:7月21日/7月31日/8月25日/9月5日
- 花言葉:正義/公平/あなたを見つめる
- 用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/プリザーブドフラワー/種から育てる植物
- 購入方法:ルドベキア(ブラックジャックゴールド)を楽天で購入
■ルドベキア(ブラックジャックゴールド)の特徴
- 学名:Rudbeckia triloba ‘Blackjack gold’
- 開花時期:7月~10月
- 花の形:一重咲き
- 花のサイズ:約3~5cm
- 舌状花の色:黄色
- 筒状花の色:暗褐色・黒色
- 葉の色:緑色
- 草丈:約50~100cm
- 多花性:脇芽がどんどん出て分枝性に優れており、1株あたりの花数が多く、賑やかで華やかな花姿が楽しめます。
- 可愛い花:丸みを帯びた舌状花や、黒色の筒状花が集まる球形の花托が、可愛らしい印象を感じさせます。
■ミツバオオハンゴンソウとは!?

ミツバオオハンゴンソウ(学名: Rudbeckia triloba)は、別名で「ルドベキア・トリローバ」「ブラウン・アイド・スーザン(brown-eyed susan)」「シン・リーブド・コーンフラワー(thin-leaved coneflower)」「スリーリーブ・コーンフラワー(three-leaved coneflower)」とも呼ばれるキク科ルドベキア属に分類される二年草または短命の多年草の種です。
ミツバオオハンゴンソウの原産地はアメリカ合衆国(中央部から東部)で、自生地は温帯の草原や岩場、林縁や道端などです。
■ミツバオオハンゴンソウの語源(由来)
- Rudbeckiaの語源:スウェーデンの植物学者のOlof Rudbeck the Younger(1660-1740)およびOlaus Rudbeck(1630-1702)への献名です。
- trilobaの語源:ラテン語で「三葉」を意味しており、本種の葉がしばしば3裂することに由来します。

■ミツバオオハンゴンソウの特徴(魅力)
- 形態:草丈は約50~150cm、生育型は一時ロゼット型で冬または春の一時期をロゼットで過ごし、その後に茎を伸長させます。葉序は根生葉のロゼットと、茎葉の互生葉序があり、葉の概形は卵形・披針形の単葉と3深裂から3全裂する分裂葉が見られ、葉は有毛で粗毛が生えています。花序は頭状花序で直径が約3~5cmで、花序の中央で球状に盛り上がる花托に舌状花と筒状花がつきます。
- ライフサイクル:生活形は二年草または短命の多年草です。
- 春:ロゼットで越冬した株は暖かくなると主茎を伸ばします。春にまいた種は発芽し、ロゼットを形成してます。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し茎を伸ばし、茎頂に花芽が付き始めるころには、分枝もしながら花がどんどん咲きます。
- 秋:開花した花は結実を迎え、二年草の挙動を示すものは生育が衰えて全草枯れますが、短命の多年草の個体はロゼットを形成して越冬します。
- 冬:株は半休眠状態で越冬します。
- 近縁種との比較:本種は近縁種と比較して、比較的短命の多年草または二年草です。花序の直径が園芸で親しまれる他種と比べて3~5cm程度と小ぶりですが、舌状花や筒状花に丸みがあり、可愛らしい外観をしている所が魅力となります。一方で、春まきしても本年中に開花するルドベキア・ヒルタと比べ、本種は春まきしても年内に開花しないことが多いです。
- 花の魅力:花はキク科でよく見られる頭花で、直径3~5cm程度と小ぶりですが、上部で分枝しながら次々と花が咲くため賑やかな花姿が楽しめます。また楕円形の舌状花や球形の花托(筒状花が集合する部分)が、近縁種と比較して可愛らしさを感じさせる点も本種の魅力でしょう。花の色は黄色・橙色と種類は少なめですが、黄色は光を反射しパッと明るくして、心理的にもポジティブで元気な気持ちにさせるため、活発で元気な雰囲気を感じさせるお庭、また他の鮮やかな原色と組み合わせるとカラフルでポップなお庭に演出することが出来るでしょう。
- フラワーアレンジメント:花は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。切り花とすることで、お部屋の中で花を気軽に楽しむことが出来て、華やかなインテリアとして空間を彩ります。 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約7日ほどです。
- 花壇の立体感:本種は草丈が約50~150cmになり、直立して高さを出すことが出来ます。そのため、花壇の中で立体感を出したり背景として機能させることができます。また形態や草丈の異なる他の植物を組み合わせて配置すると、寄せ植えのようなリズム感がある美しい花壇をつくることができます。
- 蜜源:本種の花は蜜蜂などの花蜂に好まれる蜜源の一つです。花の上に乗って蜜を集める姿は可愛らしさを感じさせ、また花の周りで飛び回る姿もお庭に優美さや活気を与えます。そのため、昆虫と共生し楽しいお庭作りをしたい人にもおすすめの植物です。
- 育てやすさ:本種は耐寒性や耐暑性に強く、さらに栄養の乏しい環境や乾燥にも強いため比較的育てやすい植物です。環境が整っていれば、放ったらかしでも育てられるため、初心者が栽培するのにもおすすめの植物です。
■ミツバオオハンゴンソウの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:二年草・多年草(短命)
- ライフサイクル:春はロゼットで越冬した株が主茎を伸ばすか、または種が発芽し、葉がロゼットを形成して、春の終わり頃から主茎を伸長させます。夏は茎を伸長させて、茎頂に花(頭花)を咲かせます。秋も開花と結実が続きます。冬は二年草の挙動を示す個体は枯死しますが、多年草の個体はロゼットを形成し越冬します。
- 草丈:約50~150cm
- 生育型:冬から春の期間をロゼットで過ごしますが、その後に茎が直立して根生葉が枯れる一時ロゼット型です。
- 分枝:開花期頃になると茎の上部で分枝が進みます。
- 茎の毛:毛の生え方は軸に対して殆ど垂直に伸びる開出毛で、質感は粗毛です。
- 茎の色:一般的に緑色ですが、アントシアニンの影響を受けて赤みを帯びることもあります。
●葉の形態
- 葉の位置:根生葉・茎葉
- 葉序:束生(ロゼット)・互生葉序
- 葉柄:茎の下部は有柄で長い葉柄を持ちますが、上部にいくほど葉柄は短くなり、無柄も見られます。
- 葉身の長さ:約7~18cm
- 葉身の幅:約2~10cm
- 葉身の概形:単葉または分裂葉が見られます。
- 単葉:卵形・披針形
- 分裂葉:3深裂または全裂します。
- 葉縁:鋸歯
- 葉脈:羽状脈
- 葉の毛:粗毛
- 葉の色:緑色
●花の形態
- 花序:頭状花序で、集散状に茎が上部で枝分かれし開花が続きます。頭状花序の直径は約3~5cm、花序軸の先端は短縮して花托になり、花托の基部に総苞があり上面に花が密集します。
- 花托:花托の形は半球形で、咲き進むと球状に盛り上がります。花托は総苞・花を支えており、花托の基部に総苞、上面に花(舌状花・筒状花)があり、個々の花には鱗片が付随します。
- 総苞:花序の基部で花を保護しており、1~2列に総苞片が重なり、放射状に広がり、咲き進むと反り返ります。総苞片の形は線形・狭楕円形、総苞片の色は緑色、有毛です。
- 筒状花:花托の上側に集まります。形は5枚の花弁が合着している合弁花冠で、短い花冠筒部と、小さな花冠裂片が5個あり、色は暗褐色・黒色、雄蕊(集葯雄蕊)は5本、雌蕊は1本です。
- 舌状花:花弁が合着している合弁花冠で、花冠筒部は短く、花冠裂片は舌状に伸長し楕円形、色は黄色・橙色になります。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:痩果です。痩果は果皮が乾燥していて1個の種子を包んでおり、乾燥しても裂開しません。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
ミツバオオハンゴンソウの切り花の楽しみ方
切り花の作り方

- 収穫:切り花の収穫は花が十分水分を含んでいる朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- 水揚げ:葉は水揚げを悪くするため必要な分を除いて茎から全て取り外します。茎の切り口は水切りを行います。
- 花を生ける:花瓶の中に水を入れて花を生けます。
- 管理:直射日光を避けた15~20度の涼しい環境で管理すると日持ちがよくなります。また徐々に水揚げが悪くなるため、必要に応じて水切りを再度して水換えをしましょう。管理の方法にも左右されますが日持ちは7日程度です。
水切り法
水切り法とは、切り花の切り口を水中につけた状態で切り戻しを行い、切り口の更新を行う水揚げ方法です。水切りは、特定の植物または特定の条件を除いた、殆どの切り花で行われている、最も一般的な水揚げ方法になります。
水切り法は、水中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。また水切り法を行うことで茎が詰まっている原因(微生物・空気・樹液など)を取り除いて、切り口の状態を正常に戻す効果があります。
水切り法のやり方
- 準備:花材と水の入った容器を準備する
- 茎の切断:切り花の切り口を水中に漬けて、その中で切り口の根元から上に約1~5cmの場所で斜めにカットします。※斜めにカットする事で吸水部が増えて水揚げ効率がよくなります。
- 切り花を生ける:切り口を別の容器にいれて水揚げするか、花器に入れて飾ります。
ドライフラワーの作り方

- 準備:花材・麻紐・洗濯物干しを準備します。※花材は花が十分に開花している物を選んで下さい。
- 花材の下処理:花材が大きい状態のままでは乾燥に時間がかかったり、綺麗に乾燥しなかったりします。そのため花材を使いやすい大きさに切り分けて大きさを調整しましょう。花材の下葉は基本的に不要で、束ねる時などに邪魔になるため、茎の下部の不要な葉は落とします。
- 花材を束ねる:花材を1本または2~3本程度で束ねて、麻紐で茎の下部分をくくり固定しましょう。※花材を多く束ね過ぎると花材同士がくっついて乾燥した時に歪んだり、花材同士がくっつく事で風通しが悪くなり乾燥までに時間がかかり色落ちが進んだりします。
- 植物を吊るす:花材を逆さまにして、洗濯物干しに掛けたり、壁と壁の間に麻紐を張ってその間に花材を吊るしましょう。花材同士を密着させると風通しが悪くなり乾燥までに時間がかかり色落ちが進む事があるため、花材同士は離して乾かします。
- 管理する時の注意点:花は紫外線の影響で色褪せが進み痛みやすいため直射日光が当たる場所は避ける。多湿環境では乾燥までに時間がかかるため、風通しのよい部屋などに花を吊るして自然乾燥させたり、エアコン・除湿機を利用して部屋の湿度を減らす。またサーキュレーターで部屋全体の空気を循環させて花材を素早く乾燥させることも出来ます。
- 完成までの時間:温度・湿度・風通し等で変化しますが、普通は約1~2週間です。
- 完成後:花材として一時保管するか、スワッグやリース等のフラワーアレンジメントに利用できます。
■ミツバオオハンゴンソウの園芸品種を紹介
●タカオ

学名:Rudbeckia triloba ‘Takao’
開花時期:7月~10月
花の形:一重咲き
花のサイズ:約3~4cm
舌状花の色:黄色
筒状花の色:暗褐色・黒色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
多花性:脇芽がどんどん出て分枝性に優れており、1株あたりの花数が多く、賑やかで華やかな花姿が楽しめます。
■ルドベキア属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ミツバオオハンゴンソウの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:温帯草原・温帯広葉樹林
- 原産地:アメリカ合衆国(中央部から東部)
- 自生地:温帯の草原や岩場、林縁や道端など
- 気候:主に温暖湿潤気候・亜寒帯湿潤気候・ステップ気候に属します。
- 温暖湿潤気候:夏の気温は高温になり、冬の気温も比較的温暖です。降水量は中程度です。
- 亜寒帯湿潤気候:夏の気温は比較的温暖になり、冬(最寒月)の平均気温は-3℃未満となります。降水量は中程度です。
- ステップ(BSk): 夏の気温は高温または比較的冷涼で、冬の気温も冷涼です。降水量は少なく乾燥気味です。
- 日照:日向・半日陰
- 土壌:アクリソル(Acrisol)・バーティソル(Vertisols)・フェオゼム(Phaeozem)・ルビソル(Luvisols)・レゴソル(Regosol)などが分布します。
- アクリソル:表層から粘土が溶脱し、下層に粘土が移動するため、粘土の集積層ができる。塩基飽和度が低く、強い酸性を示し、粘土の部分は酸化鉄の影響で赤褐色から黄褐色を呈します。
- バーティソル:膨張性粘土を多く含むため、雨季の過湿で土壌は膨張し、乾季に入ると乾燥して土壌が収縮し、大きなひび割れを発生させます。
- フェオゼム:チェルノーゼムと似て腐植に富み黒色をした土壌ですが、より湿潤な地域で形成されるため、石灰が溶脱し地表から100cmの範囲内にカルシウムの集積層がありません。
- ルビソル:下層に粘土が集積し、この集積層の粘土は陽イオン交換容量が高く、塩基飽和度50%以上ある。そのため、肥沃度が高い傾向がある。
- レゴソル:母材が砂または非固結岩屑土からなり、風化が弱く層位の発達がほとんど見られない。基本的に砂礫質で通気性・排水性が高く、保水性・保肥力が低いです。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ミツバオオハンゴンソウは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が十分であれば幅広い土壌に適応しますが、特に砂壌土や壌土で栽培するのが理想です。埴土でも栽培可能ですが、粘土質で硬い土壌は根張りが悪くなり、ジメジメとした過湿が続く土壌は根腐れを引き起こす可能性があるため避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:適度に肥沃な土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら堆肥(腐葉土など)を用土全体の2割を目安に混ぜ込むとよいでしょう。堆肥を入れることで土壌の通気性・排水性・保水性が改善され、根の活着を高め根張りをよくしたり、堆肥に含有する有機物が微生物の働きを促進して土質を改善したり、さらに植物の栄養補給にも寄与します。
- pH:pHは5.5~6.5の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は痩せ地にも自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。栄養(窒素)の多い土壌では徒長し葉が茂り、花の数が少なくなる傾向があるため、基本的に肥料は控えるか、リン酸・カリの含有量が多い肥料を使用した方が良いでしょう。
- 植え付け:苗は浅植え・深植えせずに、標準植えします。標準植えは、根鉢の肩の部分と地面を水平に合わせて、植物の根っこが完全に土に覆われるように植え付けます。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
ミツバオオハンゴンソウは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
ミツバオオハンゴンソウの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地は草原や人為的攪乱を受けた道端などにあり、砂質から粘土質、栄養の乏しい土壌から肥沃な土壌まで幅広く適応します。基本的には通気性・排水性が高めの土壌を好むため、培養土は一般的な草花の培養土よりも通気性が高めのものを作成すると良いでしょう。また本種は弱酸性の土壌を好むため、pHの値(pH5.5~6.5)にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 無機質の土壌改良材:通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などの土壌改良材を6割~8割を目安に配合します。土壌改良材の土粒は小粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性の低下や植物の生育不良の原因となるため避けてください。
- 有機質の土壌改良材:腐葉土などの堆肥を全体の2割~4割を目安に培養土の中に配合すると、土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。
- 元肥:本種は痩せ地にも自生しており、栄養の乏しい土壌でも問題なく育ちます。ただし、鉢植えの土は栄養が流出しやすく、また一定の栄養が花の数や大きさに影響を与えるため、リン酸・カリが多く含有する緩効性肥料の元肥を入れることが推奨されます。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)3割+硬質赤玉土(小粒)3割+ピートモス(調整済)3割+くん炭1割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト3割+バーミキュライト1割+腐葉土2割+元肥適量
水やりの仕方
ミツバオオハンゴンソウは乾燥した環境から湿潤な環境まで幅広く自生しており、一度根付くと耐乾性はとても高くなります。そのため、水やりの管理は比較的楽に行えます。
●栽培環境
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で活着しておらず株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい夏の季節だったり、雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本ですが、夏場は乾燥が早く、水切れして株が弱りやすいため、土壌や株の状態を見ながら、必要に応じて夕方にも水を与えましょう。ただし、真昼の高温時に水やりを行うと、鉢内で水温が上昇して高温多湿による蒸れや酸欠状態で根を傷めることがあるため避けてください。
- 秋の水やり:花後は結実し、二年草の挙動を示す固体では徐々に生育が衰えて枯死します。短命の多年草の個体はロゼットを形成して越冬するため、土壌が完全に乾燥しないように水やりを続けましょう。
- 冬の水やり:冬越し株や秋蒔きした株はロゼットを形成しています。半休眠状態にありますが、土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後に水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、夏の昼の高温時に水を与えると、鉢内の温度上昇と共に湿度が上がり、根が酸欠状態(蒸れ)に陥り、根腐れや生理障害を起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいです。ただし例外として、夏場や植物が萎れている場合は時間に関係なく直ぐに水やりを行って下さい。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ミツバオオハンゴンソウは自生地が草原や道端などにあり、栄養の少ない痩せた土壌にも生育しています。本種の肥料の要求度は低く、与えすぎると茎が徒長して倒れやすくなったり、葉数が増えて花数が減ったりする原因になります。そのため、基本的には「控えめ」な肥料を心がけましょう。
●栽培環境
- 地植え:腐葉土や堆肥が十分にすき込まれた、一定の肥沃さがある土壌であれば、基本的に肥料は不要です。痩せた土壌で育てる場合は肥料または堆肥を入れることが必要なこともあります。
- 鉢植え:土の量が限られており、養分も流出しやすいため追肥が必要です。必要に応じて植え付け時に元肥を施してあげるとよいでしょう。注意することは、窒素成分の多い肥料を使わないことです。 窒素の多い土壌は、茎葉を茂らせて花数を減らす原因になります。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る肥料を選ぶ。例として緩効性肥料や配合肥料などです。
- 芽出し肥:早春から春頃に新芽が動き出す前に、発芽の促進や初期の成長を促す目的で与えられる肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:固形肥料(緩効性など)がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
ミツバオオハンゴンソウは剪定せずに育てる事も出来ますが、花の数を増やしたり開花期間を伸ばしたり、株の消耗を抑える目的で剪定が行われることもあります。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 概要:仕立て方は「摘芯」「刈り込み」「花がら摘み」などがあります。それぞれ目的が違うため、品種などに合わせて仕立て方を変えると良いでしょう。
- 摘芯:晩春頃に茎が伸長してきたら、高さ15~20cm程度の場所で、成長点を指で摘み、折るように摘みとります。成長点の付近は柔らかなため、基本的に指で摘みとれますが、難しい場合は清潔なハサミを使いましょう。これを行うことで、摘芯した箇所付近の節から分枝が促されて、ボリューム感のある株となり花数も増えやすいですが、開花時期が遅れることがあります。※節間の短い、よく分枝する品種などは摘芯不要です。
- 花がら摘みの方法:花がら摘みを行う時期は開花期間中です。株を観察して、花が咲き終わったタイミングで分枝している場所の上、または花の下にある葉の上で剪定します。これを行うことで、次の花芽に栄養が回り、次の花が咲きやすくなり開花期間が伸びます。
- 刈り込み:晩秋から冬になると根生葉を残して、地上部の殆どが枯れます。そのため、枯れた部分を刈り込みます。これを行うことで、病害虫の持ち越しを防ぎ、新芽の成長がよくなります。
挿し木や株分けで増やす
ミツバオオハンゴンソウは根茎で広がるため、これを分割して株分けして増やす事ができます。
- 株分け時期:秋に行うのが最適です。
- 株を観察:株を観察し、葉の数が十分にあり、株分けできる程度に大きく成長し、また株が健康であることを確認します。
- 株を掘りあげる:根を出来るだけ傷めないように、株元から離れた場所にスコップを入れて、周囲の土ごと掘り起こします。
- 土を落とす:掘り上げた株についている土や腐った根を優しく取り除きます。ただし、根はデリケートなため根鉢を完全に崩しきる必要はありません。
- 株を分割する:株は太い根茎で繋がっているいます。根茎に芽(葉)と根を、それぞれ3芽以上付けるようにして、根茎を清潔なナイフで切断し分割しましょう。
- 株分け後:株分け後は根が乾燥する前に素早く植付けを行い、養生しながら管理しましょう。
播種で増やす
- 播種時期:3月~5月/9月~10月
- 発芽適温:約20度
- 発芽日数:約7日~14日
- 備考:好光性種子のため発芽には光が必要です。
種まき手順
- 種まきの時期:3月~5月・9月~10月
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは移植の際に根を傷めにくい不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどです。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。





























