- 原産:オーストラリア(ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州、タスマニア州、ビクトリア州)
- 科:キク(Asteraceae)
- 属:ブラキカム(Brachyscome)
- 種:アングスティフォリア(Brachyscome angustifolia)
- 同義語グラミネア(Brachyscome graminea)
- 別名:スティッフ・デイジー(Stiff daisy)/グラスデイジー(grass daisy)
- 品種:イエローサンバ(Brachyscome angustifolia cv.)
- 開花時期:周年(主な開花期は4月~11月)
- 花の色:白色・クリーム色・黄色
- 葉の色:緑色
- 生活形:多年草
- 草丈:約10~20cm
- 誕生花:12月14日
- 花言葉:優美・野生美・いじらしい・可憐な仕草
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/枝垂れる植物/景観植物/切り花/ロックガーデン
- 購入方法:ブラキカム(イエローサンバ)を楽天で購入
■ブラキカム(イエローサンバ)の特徴
- 学名:Brachyscome angustifolia cv.
- 開花時期:4月~11月
- 舌状花の色:白色・クリーム色
- 筒状花の色:黄色
- 葉の形:概形は倒卵形、縁部は浅裂・中裂して、裂片は披針形・楕円形をしています。
- 葉の色:緑色
- 草丈:約10~20cm
- 色彩効果:白色からクリーム色は、太陽の光が降り注ぎ輝いているように見えます。また、心理的には「明るさ」「希望」「清潔感」を感じさせます。そのため、外への一歩を踏み出したくなるようなエントランスガーデン、明るく爽やかなナチュラルガーデンなどによく合います。
■ブラキカム・アングスティフォリアとは!?
ブラキカム・アングスティフォリア(学名: Brachyscome angustifolia)は、現在は主にブラキカム・グラミネア(Brachyscome graminea)として扱われており、また別名で「スティッフ・デイジー(Stiff daisy)」「グラスデイジー(grass daisy)」とも呼ばれるキク科ブラキカム属に分類される多年草の種です。
ブラキカム・アングスティフォリアの原産地はオーストラリア(ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州、タスマニア州、ビクトリア州)で、自生地は草原や湿地、林縁や湿潤な崖地などです。
■ブラキカム・アングスティフォリアの語源(由来)

- Brachyscomeの語源:ギリシャ語で「短い」を意味する「brachys」と、ギリシャ語で「髪の毛」を意味する「kome」の2語の造語になり、この植物の冠毛が短いことに由来します。
- angustifoliaの語源:ラテン語で「狭い」を意味する「angustus」と、ラテン語で「葉」を意味する「folium」の2語の造語で、本種の葉の形が細いことに由来します。
■ブラキカム・アングスティフォリアの特徴(魅力)

- 形態:草丈は約10~30cm、生育型は主軸が不明瞭な分枝型、または茎が地表を這うように伸びる匍匐型、複数の茎が地際から発生する叢生型の性質もあります。葉序は互生、葉の形は原種や変種、また園芸品種により単葉と分裂葉の2種類があり、単葉は線形、分裂葉は浅裂から中裂の切れ込みが入るものが見られます。花序は頭状花序、直径約1.5~2.5cm、頭状花序の花は舌状花と筒状花で構成されています。
- ライフサイクル:生活形は多年草です。
- 春:暖かくなってくると根茎や茎から萌芽し、生育旺盛に茎を伸長させながら葉を展開し、花を咲かせ始めます。
- 夏:基本的に生育を続け、開花も見られます。ただし、極端な高温で生育が緩慢になり半休眠状態になることもあります。
- 秋:気温が穏やかになり始めるとまた生育が活発になり、春と変わらないような旺盛な開花が見られます。
- 冬:温暖な地域では、この時期も茎葉が成長し、開花も見られますが、寒さが厳しい地域では葉を残したまま休眠または半休眠状態になります。
- 開花期間:周年開花する能力をもちます。ただし日本では夏の高温期に半休眠状態になり開花が減ったり、冬の低温で休眠または半休眠して開花が止まるため、一般的な開花時期は4月~11月(夏の開花は疎ら)です。基本的に開花日数は長いため、花を長く楽しみたい人に大変好まれる植物です。
- 花の魅力:本種は、花(頭花)の直径が約1.5~3cmと比較的小ぶりですが、非常に多花性で株を覆うように花が咲き誇るため、可愛らしさと賑やかさを感じさせる花姿が楽しめます。また花序を支える花梗が著しく長く伸び、針金のようなやや不安定な質感で、花のお顔をあっちこっちに向けるため、個性も感じさせる花姿となります。花の色は桃色・青色・紫色・白色と筒状花の黄色、好みに合わせて上品なお庭を演出したい場合は紫色を選んだり、かわいい雰囲気を演出したい場合は桃色を選べる所も魅力でしょう。
- 寄せ植え:本種は、比較的コンパクトでありながら、寄せ植えの中でボリューム感を出すことができます。開花期間も長く、花姿が非常に華やかで、控えめな部分もあるため、メインでも引き立て役でもどちらでも活躍するでしょう。
- ハンギング仕立て:本種は、匍匐型の性質もあることから、コンテナや吊り鉢でハンギング仕立てにすると、鉢縁から零れ落ちるように成長するモコモコとした可愛らしい草姿(花姿)を楽しむことができます。
- 花壇の縁取り:本種は草丈が約10~30cmと背が低く、匍匐型と叢生型の性質があり、株は緩やかに広がるため小道や花壇の縁取りとして利用するのに最適です。花壇の縁取りを作る場合は、品種によっても変わりますが、苗を15~30cm程度の間隔で植え付けると成長した時に美しい縁取りとなるでしょう。
- 花絨毯:本種は、生育型が匍匐型と叢生型の性質があり、地表を緩やかに覆っていく能力があります。また繁殖方法も株分けと挿し木があるため増殖が比較的容易で、広範囲を覆いやすいです。開花期間も非常に長くて、花は多花性で株を覆うように咲き誇るため、丘陵地やお庭の広い範囲をこれで覆うと、通行人を楽しませる圧巻の景観を作り出すことが出来るでしょう。
- フラワーアレンジメント:本種は茎が短いため、本格的な切り花として楽しむのは難しいですが、花を花梗から収穫して、小さな花瓶に生けて切り花として楽しむことができます。
- 栽培時の注意点:本種は極端な高温と低温を苦手にしています。基本的に温暖な地域を好みますが、夏の高温多湿で株は弱りやすいため、夏場に30度を超える猛暑日がある地域は半日陰の涼しい環境に移動し、過湿で根腐れしないように適切な水やりの管理をする必要があります。また冬の軽い霜には耐えますが、基本的に寒さに弱いため、温暖な地域でも冬越し対策をして栽培するのが無難です。詳しくは育て方からご覧下さい。
■ブラキカム・アングスティフォリアの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:多年草
- ラウンケルの生活形:地表植物
- 草丈:約10~30cm
- 生育型:株の根元付近でよく分枝し主軸が不明瞭な分枝型、または茎が地表を這うように伸びる匍匐型、地中にある根茎が広がり節から萌芽し複数の茎が地際から発生する叢生型の性質もあります。
- 茎の種類:根茎・匍匐茎・傾伏茎・横臥茎
- 根茎:見た目が根に似ている地中にある茎です。
- 匍匐茎:茎が地表面を這って伸びるもので、節からは不定根が生じます。
- 傾伏茎:茎は横に這って伸びて途中で先端が立ち上がります。
- 横臥茎:茎は直立または斜上した後に湾曲して横に倒れ地表を這います。
- 茎の毛:無毛または微小な毛が生えます。
- 茎の色:一般的に緑色ですが、アントシアニンの影響で赤紫色になることもあります。
●葉の形態
- 葉序:互生
- 葉柄:無柄
- 葉身の長さ:約3~7cm
- 葉身の概形:原種や変種、また園芸品種により単葉と分裂葉の2種類があります。
- 単葉:線形
- 分裂葉:概形は倒楕円形または倒披針形で、浅裂から中裂の切れ込みが入り、裂片は楕円形から披針形です。
- 葉縁部:単葉は全縁・分裂葉は裂片が全縁
- 葉脈:羽状脈、ただし葉は肉厚で主脈以外は不明瞭です。
- 葉の質感:やや肉厚
- 葉の毛:無毛または微小な毛が生えます。
- 葉の色:緑色
●花の形態
- 花序:頭状花序で、頭状花序の直径は約1.5~3cm、花序軸の先端は短縮して花托になり、花托の基部に総苞があり上面に花が密集します。
- 花托:花托の形は半球形で、総苞・花を支えています。花托の基部に総苞、上面に花(舌状花・筒状花)があります。
- 総苞:花托の基部で花を保護しており、複数の総苞片が重なるように集まります。総苞の形は半球形、総苞片は1~2列程度に重なり、総苞片の形は楕円形から線形、総苞片の色は緑色をしていますが赤みを帯びることもあります。
- 筒状花:5枚の花弁が合着している合弁花冠で、長い花冠筒部と、小さな花冠裂片が5個あり、色は黄色または橙色、雄蕊(集葯雄蕊)は5本、雌蕊は1本です。
- 舌状花:花弁が合着している合弁花冠で、花冠筒部は短く、花冠裂片は舌状に伸長し線形・狭楕円形、色は桃色・青色・紫色・白色になります。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:痩果です。痩果は果皮が乾燥していて1個の種子を包んでおり、乾燥しても裂開しません。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■ブラキカム・アングスティフォリアの園芸品種を紹介
●イエローサンバ
学名:Brachyscome angustifolia cv.
開花時期:4月~11月
舌状花の色:白色・クリーム色
筒状花の色:黄色
葉の形:概形は倒卵形、縁部は浅裂・中裂して、裂片は披針形・楕円形をしています。
葉の色:緑色
草丈:約10~20cm
色彩効果:白色からクリーム色は、太陽の光が降り注ぎ輝いているように見えます。また、心理的には「明るさ」「希望」「清潔感」を感じさせます。そのため、外への一歩を踏み出したくなるようなエントランスガーデン、明るく爽やかなナチュラルガーデンなどによく合います。
●チェリッシュ

学名:Brachyscome angustifolia ‘Cherish’
開花時期:4月~11月
舌状花の色:桃色
筒状花の色:黄色
葉の形:概形は倒卵形、縁部は浅裂・中裂して、裂片は披針形・楕円形をしています。
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
大輪:従来のブラキカムの花と比べて花が大きいため、強い存在感があり、見応えのある花姿が楽しめます。
色彩効果:桃色は、甘い果物の桃を想像させたり、女性らしい優しさを感じさせる色です。この色は見る人の心に「甘さ」や「可愛らしさ」を訴えかける心理効果があるため、恋心を抱かせるようなロマンチックなお庭や、絵本を切り取ったようなメルヘンチックな世界観のお庭を演出するのにおすすめです。
低く広がる性質:分枝性に優れ、盛り上がりながら横に広がる性質があるため、地被植物のようにも使いやすい品種です。
●ブラスコバイオレット

学名:Brachyscome angustifolia ‘Brasco Violet’
開花時期:4月~11月
舌状花の色:青紫色
筒状花の色:黄色
葉の形:概形は楕円形・倒卵形、縁部は中裂して、裂片は披針形・楕円形をしています。
葉の色:緑色
草丈:約20~45cm
大輪:従来のブラキカムの花と比べて花が大きいため、強い存在感があり、見応えのある花姿が楽しめます。
色彩効果:青紫色は、深海を見ているような落ち着いた色彩をしています。そのため、心を落ち着かせるような鎮静効果があり、また男性的なカッコ良さも感じさせます。
●フレスコキャンディ

学名:Brachyscome angustifolia ‘Fresco Candy’
開花時期:4月~11月
舌状花の色:桃色
筒状花の色:黄色
葉の形:概形は倒卵形、縁部は浅裂・中裂して、裂片は披針形・楕円形をしています。
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
大輪:従来のブラキカムの花と比べて花が大きいため、強い存在感があり、見応えのある花姿が楽しめます。
色彩効果:桃色は、甘い果物の桃を想像させたり、女性らしい優しさを感じさせる色です。この色は見る人の心に「甘さ」や「可愛らしさ」を訴えかける心理効果があるため、恋心を抱かせるようなロマンチックなお庭や、絵本を切り取ったようなメルヘンチックな世界観のお庭を演出するのにおすすめです。
多花性:分枝性に優れ、茎葉が密生するため、コンパクトな株姿を保ち、花がよく咲きます。
●フレスコパープル
学名:Brachyscome angustifolia ‘Fresco Purple’
開花時期:4月~11月
舌状花の色:紫色
筒状花の色:黄色
葉の形:概形は倒卵形、縁部は浅裂・中裂して、裂片は披針形・楕円形をしています。
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
大輪:従来のブラキカムの花と比べて花が大きいため、強い存在感があり、見応えのある花姿が楽しめます。
色彩効果:紫色と黄色は、昼と夜のような強い対比を生み出し、また甘いお菓子に乗るベリーとクリームを想像させます。そのため、ネオンサインを見てるようなカラフルで派手なお庭や、絵本にあるような甘いお菓子で出来たお庭を演出するのにおすすめです。
多花性:分枝性に優れ、茎葉が密生するため、コンパクトな株姿を保ち、花がよく咲きます。
■ブラキカム属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■ブラキカム・アングスティフォリアの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:地中海植生・温帯草原・ヒース
- 原産地:オーストラリア(ニューサウスウェールズ州、南オーストラリア州、タスマニア州、ビクトリア州)
- 自生地:草原や湿地、林縁や湿潤な崖地など
- 気候:主にステップ気候・温暖湿潤気候・地中海性気候に属します。
- ステップ気候(BSk): 夏の気温は高温または比較的冷涼で、冬の気温も冷涼です。降水量は少なく乾燥気味です。
- 温暖湿潤気候:夏の気温は高温になり、冬の気温も比較的温暖です。降水量は中程度です。
- 地中海性気候:夏の気温は高温で、冬の最寒月の平均気温が18度未満かつ-3℃以上と比較的温暖です。降水量は夏場は少なく乾燥しており、冬の最多雨月の降水量が夏の最少雨月の3倍以上の降水量があり比較的湿潤です。
- 日照:日向から半日陰
- 土壌:主にアクリソル(Acrisols)・ルビソル(Luvisols)などが分布します。
- アクリソル:表層から粘土が溶脱し、下層に粘土が移動するため、粘土の集積層ができる。塩基飽和度が低く、強い酸性を示し、粘土の部分は酸化鉄の影響で赤褐色から黄褐色を呈します。
- ルビソル:下層に粘土が集積し、この集積層の粘土は陽イオン交換容量が高く、塩基飽和度50%以上ある。そのため、肥沃度が高い傾向がある。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
ブラキカム・アングスティフォリアは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂壌土から壌土】に調節すると良いでしょう。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は適さず、根腐れを引き起こすため避けて下さい。
- 肥沃さ:過度な肥沃さは必要ありません。土壌の状態を見ながら、痩せていると感じる場合は適度に堆肥を入れるとよいでしょう。堆肥が多く入る肥沃な土壌は、保水性が高まるため、夏場に蒸れて根腐れを引き起こす原因となるため注意が必要です。
- pH:pHは5.5~6.5の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:砂質の痩せ地に自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。ただし持続的な開花に影響があるため、リン酸・カリの含有量が多い緩効性肥料を適度に混ぜ込んだ方が良いでしょう。
- 植え付け:苗はやや浅植え寄りの標準植えします。標準植えは、根鉢の肩の部分と地表面を同じ高さに合わせて、植物の根っこが完全に土に覆われるように植え付けます。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
ブラキカム・アングスティフォリアは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
ブラキカム・アングスティフォリアの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地がオーストラリア南東部の地中海性気候などの草原やヒースなどにあり、土壌は基本的に栄養が少なめで土質は砂質です。そのため、培養土を作成する場合は、通気性・排水性を重視しながら、水やりの頻度も考えて適度な保水性も確保することが大切です。また堆肥も適度に入れる事で植物の成長がよくなります。また本種は弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 無機質の用土:一般的な植物の培養土よりも、特に通気性と排水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などを7割~8割を目安にして多めに配合します。土粒は基本的に小粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性の低下や植物の生育不良の原因となるため避けてください。
- 有機質の用土:腐葉土などの堆肥は、一般的な植物よりも少なめに2~3割を目安にしながら培養土の中に配合します。腐葉土などの有機物は培養土の水分・養分を保持して、根の活着を助け、生育を促進する効果がありますが、本種の場合は堆肥を入れ過ぎると、夏場に蒸れて過湿状態になり根腐れを引き起こす原因ともなります。そのため、バランスを考えて必要量を入れる事が大切です。
- 元肥:砂質の痩せ地に自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。ただし持続的な開花に影響があるため、リン酸・カリの含有量が多い緩効性肥料を適度に混ぜ込んだ方が良いでしょう。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)4割+赤玉土(小粒)3割+ピートモス(酸度調整済)2割+くん炭1割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト3割+バーミキュライト1割+腐葉土2割+元肥適量
水やりの仕方
ブラキカム・アングスティフォリアは、オーストラリア南東部の草原や林縁、岩場などにあり、気候はやや乾燥気味の地中海性気候やステップ気候、湿潤な温暖湿潤気候に分布します。
基本的にやや湿り気がある環境を好みますが、過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には十分な注意が必要となります。
●栽培環境での違い
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい夏の季節だったり、雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:比較的冷涼であれば生育期間中となりますが、高温環境では半休眠状態になることもあります。生育期と半休眠期では水やりの方法が異なるため注意が必要です。
- 夏の生育期:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本ですが、夏場は乾燥が早く、水切れして株が弱りやすいため、土壌や株の状態を見ながら、必要に応じて夕方にも水を与えましょう。ただし、真昼の高温時に水やりを行うと、鉢内で水温が上昇して高温多湿による蒸れや酸欠状態で根を傷めることがあるため避けてください。
- 夏の半休眠期:植物は水をあまり必要としません。また高温時に土中が過湿になると蒸れて根が酸欠状態になるため根腐れを引き起こすリスクが格段に高まります。そのため、基本的に乾燥気味に管理しますが、完全に乾燥させると枯れることもあるため多湿にならないよう注意しながら、朝の涼しい時間帯に土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 秋の水やり:気候が穏やかになり、再び生育が旺盛になります。そのため、土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:低温で株は半休眠または休眠し水分を殆ど吸収しなくなるため、水やりの頻度を大きく減らします。この時期に水分が多いと根腐れを引き起こす原因になります。ただし、土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後を目安に、必要に応じて水を与えると良いでしょう。※温暖な地域で株が生育している場合は、生育期間中と同様の水やりを行ってください。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、夏の昼の高温時に水を与えると、鉢内の温度上昇と共に湿度が上がり、根が酸欠状態(蒸れ)に陥り、根腐れや生理障害を起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいです。ただし例外として、夏場や植物が萎れている場合は時間に関係なく直ぐに水やりを行って下さい。出来るなら涼しい場所に移動してください。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
ブラキカム・アングスティフォリアは自生地が草原やヒースなどにあり、栄養の少ない痩せた土壌にも生育しています。そのため、栄養の少ない環境でも育てられます。ただし、持続的に花を沢山咲かせるためには十分な栄養を必要とするため、「控えめ」ながらも追肥を必要とします。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る緩効性肥料などを選ぶと良いでしょう。
- 追肥:植物が生育する途中で施す肥料です。土壌中の栄養素は植物が吸収して減っていくため、追肥を施すことで補います。
- 肥料を与える時期:春・秋
- 肥料の成分:リン酸とカリが多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:液肥・固形肥料(速効性肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約10~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
ブラキカム・アングスティフォリアは剪定せずに育てることも出来ますが、より健康で美しい株を維持するために剪定が推奨されます。例えば、花がら摘みをすることにより、種作りのエネルギーが花芽に回り開花期間が伸びます。また切り戻しを行うことで風通しや日当たりが改善されて多湿対策にもなり、株の概形が整えられて洗練された見た目になります。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 概要:剪定の方法は「花がら摘み」「切り戻し」などがあります。剪定の要否は、株の状態や栽培目的に応じて判断しましょう。
- 花がら摘み:花がら摘みとは、色褪せたり外観が崩れたりした花を摘みとることです。花が種作りをすることを防ぎ、次の花芽に栄養が回り咲きやすくなります。そのため開花期間が伸びます。
- 花がら摘みの時期:開花期間中に行います。花の咲き終わったタイミングで行います。
- 花がら摘みの方法:花が色褪せたり萎れて鑑賞価値が落ちたタイミングで剪定します。剪定する場所は、花の下の次の脇芽が出ている節の上で剪定しましょう。
- 切り戻し:切り戻しとは、伸びた茎を途中で切る剪定方法です。この剪定を行うことで、株の概形を整え、また株の若返りを促進させて綺麗な花を咲かせやすくなるなどのメリットがあります。
- 切り戻しの時期:開花が一段落する梅雨前の初夏頃に行うことで多湿対策になります。
- 切り戻し方法:株全体の1/3から1/2を目安に切り戻します。
夏越しする方法
ブラキカム・アングスティフォリアの自生地の気候はステップ気候・温暖湿潤気候・地中海性気候で、夏は比較的高温で乾燥気味です。
この植物は高温環境下でも、半休眠し乾燥にも耐えます。ただし、多湿・過湿を非常に苦手にしています。特に夏場の高温と多湿が組み合わさる高温多湿(複合ストレス)環境では、致命的な影響を受けて枯れてしまうことが多々あります。そのため、夏越し対策としては多湿・過湿の予防が非常に重要になります。
●夏越し対策一覧
- 水やり:過湿を苦手にしており、過剰な水分が根腐れを引き起こす原因ともなるため土壌の状態を見ながら水やりを行うことが大切です。基本的には、早朝の時間帯に、土壌の表層が乾燥したのを確認したら水やりを行いましょう。
- 切り戻し:梅雨前に株全体の1/3から1/2を目安に切り戻しすることで風通しを良くし多湿を防ぐことができます。
- 肥料を止める:夏場の高温で、株が半休眠状態になる場合は、肥料が残っていると根腐れを引き起こしやすいため肥料を止めます。
- 鉢植えの移動:長雨で株が傷みやすいため、軒下などに移動します。
- 雑草の除去:周囲の雑草は風の流れや太陽光を遮り、育てている植物の成長を妨げたり、多湿を生み出す原因になったりします。そのため、不要な雑草は抜きます。ただし、土壌が剥き出しになることで乾燥が早まる場合もあります。
- 排水性の改善:雨水などが周囲から集まりやすい環境にあったり、硬盤があったりすると排水が上手くいかない場合があります。対策として排水溝をつくったり、縦穴暗渠(縦穴排水)をつくり雨水が外に流れる仕組みをつくります。
- 花壇を高くする:花壇をレイズドベッドにしたり、岩を並べてロックガーデンなどにしたりして、植物を植える環境を周囲よりも高くすることで、排水性が改善されて多湿対策になります。
- 雨避けをつくる:植物に雨が当たらないように雨避けを張り、雨から植物を守ります。これを行うことで、多湿・過湿を防ぎ、また泥はねで病原菌が植物に付着・侵入することを防いで病気対策にもなります。
- 土壌の改善:植物の植え付け時や植え替え時に、土壌改良材を用いて、土壌の通気性・排水性を高めます。
- マルチング:この対策法は乾燥・病気対策になります。地面の表面をバークチップや藁などのマルチング資材で覆います。急激な地温の上昇を防ぎ、高温による蒸発を防ぎ乾燥対策になり、また泥はねからの病気の感染なども防いでくれます。
冬越しする方法

Hardiness:9~11
ブラキカム・アングスティフォリアは軽い霜に耐えられるため、気候が温帯であれば屋外での越冬が可能です。ただし、個体によっては寒さや軽い霜に耐えられずに枯れることもあるため、確実に冬越しさせたい場合は屋内で管理した方が無難でしょう。
●冬越しの条件
- 屋内環境:植物を育てるのに十分な光量があり、生育に必要な温度を十分に保てる場所です。
- 温度:0度を下回ると枯れる恐れがあるため、5度以上で管理しましょう。
- 光量の目安:5000~20000Lux/92.5~370μmol/m2・s ※光量を確保できない場所で栽培したい場合は、植物育成ライトが基本的に必要となります。
- 水やり頻度:土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後を目安に、必要に応じて水を与えると良いでしょう。
●冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動することで、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れることで、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中に入れる方法です。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たりにくくなるため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。
挿し木や株分けで増やす
ブラキカム・アングスティフォリアは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
●株分けの方法
- 株分け時期:早春または秋に行うのが最適です。
- 株を観察:本種は根茎や匍匐茎の節から発根して新たな株を作り繁殖します。株を観察すると、匍匐茎の節が根を出し定着していたり、根茎が伸びて地際から多数の茎が発生していたりするため、これらの株は新しい株が出来ており株分け可能と判断します。
- 株を掘りあげる:株分け方法は本種の繁殖(根茎・匍匐茎)の仕方でかわります。
- 根茎の株分け:茎が何本も叢生し株が十分に大きく成長しているのを確認後、根を出来るだけ傷めないように、株元から離れた場所にスコップを入れて、周囲の土ごと掘り起こします。根に付いている土や腐った根を優しく取り除きます。ただし、根はデリケートなため根鉢を完全に崩しきる必要はありません。株同士は根茎で繋がっているため、それぞれの根茎に茎または芽(葉)と根を、それぞれ3芽以上付けるようにして、根茎を清潔なナイフで切断し分割しましょう。
- 匍匐茎の株分け:匍匐茎の発根している部分と、親株の間にある茎を剪定ハサミで切ります。匍匐茎が発根し、定着している部分の土を出来るだけ崩さないように注意しながら株を掘り起こします。
- 株分け後:株分けした新しい株は、根が乾燥する前に新しい場所に素早く植え付けましょう。植付け後はしばらく養生しながら管理します。
播種で増やす
- 播種時期:3月~4月・9月~10月
- 発芽適温:約15度
- 発芽日数:約14~21日
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:3月~4月・9月~10月
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:移植栽培をするため、容器(プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブン等)を準備し、その中に種まき用の培養土を入れます。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。















