ヘリクリサムは属の中に約500種がありヨーロッパ及びアジア、北アフリカ、オーストラリア等が原産の低木もしくは多年草か一年草です。一般に園芸ではシルバーリーフと黄色の花が輝く様な美しさをもちスパイシーな香りがするカレープラント、カレープラントより矮性なアリーナリウム種、紙質のペラペラとした花弁(総苞片)が麦わら帽子の様にも見えるムギワラギク等が親しまれます。
ヘリクリサムは一般的に乾燥や暑さに強い一方でジメジメとした過湿を苦手にしています。耐寒性は種ごとにことなるためそれぞれ確認が必要です。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てくるためそちらで確認して下さい。
このページでは種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
開花時期:7月~9月 | 開花時期:5月~7月(秋撒き)・7月~10月(春撒き) |
開花時期:7月~9月 | ④その他の種や園芸品種 |
原産:南ヨーロッパ/北アフリカ
学名:Helichrysum italicum
草丈:約30cm~60cm
分類:多年草/低木
開花時期:7月~9月
花色:黄色●
葉色:緑色●白色〇
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:12月26日
花言葉:「永遠」「刺激」「不滅の愛」
特徴:カレープラントは学名Helichrysum italicum、 別名「ヘリクリサム・イタリカム」や「イモーテル(不滅)」とも呼ばれる多年草です。カレープラントは南ヨーロッパ及び北アフリカを原産としており、地中海周辺の岩場や砂地等の乾燥した場所に自生しています。
カレープラントの語源(由来)
- 属名のヘリクリサム(Helichrysum)はギリシャ語で太陽を意味する「helios」と黄金を意味する「chrysos」の二語に由来しています。
- 種小名のイタリカム(italicum)は「イタリアの」を意味しており自生地に由来します。
- 英名のカレープラントの由来は独特な葉の香りからきています
- 別名のイモーテル(不滅)の由来は花を切っても形や色が変わらない姿からきています
カレープラントの特徴(魅力)
- カレープラントの名前からも分かる通り葉や茎には「カレー粉」や「焦げたキャラメル」を連想させる様な独特な香りがあります
- 乾燥させても花の色褪せがなく1年近く香りももつ事からドライフラワーとして高い人気があります
- ↳またポプリにも利用されます
- 茎や葉は白色の毛で覆われシルバーリーフとしても魅力的です
- ↳シルバーリーフはどんな色の花とでも調和がとりやすく名脇役となります
- 黄色の花は乾燥しても色褪せが殆どなくシルバーリーフとの相性も良い
カレープラントの茎は毛深く白色の毛が密生するため殆ど白色の灰緑色をした外観をしています。茎は基部で非常によく枝分かれして高さ60cmまでの茎を何本も伸ばしブッシュ状の草姿をつくります。葉は茎と同様に白色の毛で覆われるためシルバーリーフの美しい外観をつくり、葉の形は細く線形で茎に対して互生につけます。花は小さな黄色の小花(頭花)が茎の頂部で密集して散房花序にボリュームある花を咲かせます。
開花時期は夏から秋、花色は黄色で、個々の花は筒状花が集まる頭花、花序は小花(頭花)が茎の頂部に多数集まり散房花序に花を咲かせます。草姿はブッシュ状に直立する茎を何本も伸ばし高さ約30(60)cm × 幅は約60(90)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の毛が密生しており、葉身は線形、葉序は互生葉序につきます。
カレープラントの香りと効果
カレープラントは葉や茎に強い香りがあり「カレー粉」や「焦げたキャラメル」を連想させるスパイシーな香りをもっています。カレープラントの香りの由来となる精油には「酢酸ネリル」「ネロール」「α-ピネン」「リモネン」等が含まれており、カレープラントの独特な香りの元になってます。
酢酸ネリルの香りは「石鹸」「フローラル」「フルーティ」「バラ」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はフローラルで甘味を感じさせます。一般に植物ではナツメグやタイム等に含まれており、精油は食品の香料や香水等に利用されています。
ネロールの香りは「レモン」「ライム」「バラ」「フルーティ」「柑橘系」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はフルーティーで苦味を感じさせます。一般に植物ではレモングラスやカレープラント等に含まれており、精油は香水等に利用されています。
α-ピネンの香りは「木の香り」「松」「樟脳」「甘い」等に例えられる香りがあります。一般に植物ではユーカリやローマンカモミール、ローズマリー等に含まれており、精油は香水等に利用されています。
リモネンの香りは「柑橘系(オレンジ)」「フルーティー」等に例えられる甘い香りがあり、風味(フレーバー)はオレンジの様な甘みを感じさせます。一般に植物ではディルやベルガモット等に含まれており、精油は食品(ガム・飲料等)の香料や洗剤、医薬品等に利用されています。リモネンの精油の効果には「肥満の改善」や「血行促進作用」「抗ウィルス作用」「抗がん作用」等があります。またリナロールの香りはイライラや興奮といった神経系の過活動を抑える働き(鎮静効果)や、不安や緊張を和らげる効果(抗不安効果)があるため、精油はアロマテラピーとしても利用されます。
カレープラントのドライフラワーのやり方(ハンギング法)
カレープラントをドライフラワーにする場合はハンギング法で行われるのが一般的です。ハンギング法とは、収穫した花を幾つか(数本)まとめて束ね、茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定し、風通しの良い明るい日陰で逆さまに吊り下げて自然乾燥させる方法です。
カレープラントの収穫タイミングは花穂が3分の2以上開いたタイミングがいいでしょう。好みの高さで茎を切り取り収穫して、ハンギング法を利用してドライフラワーにしてみましょう。
カレープラントの栽培
園芸では、カレープラントの美しいシルバーリーフと乾燥しても色あせの少ない花を鑑賞する目的だったり、収穫する目的で育てられます。育てる際は、太陽のよく当たる場所を好みますが、長雨などに当たったりジメジメとした過湿する場所では生育不良を起こしやすいため、出来るだけ雨の当たらない場所に植えたり土の排水性を高めておくといいかもしれません。また夏の暑さに強い一方で、冬の寒さをやや苦手にしています。強い霜の降りる地域では屋外での越冬が難しいため、屋内に入れるなどの対策が必要でしょう。増やし方は挿し木や種を撒く事で増やせます。
カレープラント (´・ω・)p楽天で購入q |
原産:オーストラリア
学名:Helichrysum bracteatum
草丈:約30cm~90cm
分類:短命多年草/一年草
開花時期:5月~7月(秋撒き)・7月~10月(春撒き)
花色:赤色●桃色●橙色●黄色●白色〇
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:2月28日/7月25日
花言葉:「永遠」「記憶」「真実」「永遠の記憶」
特徴:ムギワラギクは学名Helichrysum bracteatum、 別名「テイオウカイザイク」とも呼ばれるオーストラリア原産の短命の多年草もしくは一年草です。
ムギワラギクの語源(由来)
- 属名のヘリクリサム(Helichrysum)はギリシャ語で太陽を意味する「helios」と黄金を意味する「chrysos」の二語に由来しています。
- 種小名のbracteatumはラテン語で「苞葉のある」を意味しており、花弁のように見える苞葉に由来します。
- 和名のムギワラギクの由来は花の形がムギワラに似る事からきます
ムギワラギクの特徴(魅力)
- 麦わら帽子にも見える個性的な花姿
- ↳花色が豊富で花弁(苞葉)が色鮮やかなためカラフルなお庭等にピッタリ
- ↳色鮮やかな花色は昆虫を引き寄せる為と言われます
- ↳花は乾燥しても色褪せや型崩れが殆どないためドライフラワーにも使えます
- ↳花弁の様に見える部分は苞葉(葉)で触ると紙のようにパリパリしています
開花時期は秋撒きでは晩春から夏(春撒きでは夏~中秋)、花色は赤色や桃色、橙色や黄色、白色があり、個々の花には花弁がなく総苞片と筒状花の合わさる花(頭花)を散房花序に咲かせます。草姿は直立で高さ約30(90)cm × 幅は約15(50)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は線形もしくは披針形か長楕円形、葉序は互生葉序につきます。
ムギワラギクのドライフラワーのやり方(ハンギング法)
ムギワラギクをドライフラワーにする場合はハンギング法で行われるのが一般的です。ハンギング法とは、収穫した花を幾つか(数本)まとめて束ね、茎の下部を輪ゴムやリボンの様な物で固定し、風通しの良い明るい日陰で逆さまに吊り下げて自然乾燥させる方法です。
ムギワラギクの収穫タイミングは花穂が3分の2以上開いたタイミングがいいでしょう。好みの高さで茎を切り取り収穫して、ハンギング法を利用してドライフラワーにしてみましょう。
ムギワラギクの栽培
園芸では、色鮮やかで花もちのよい花を鑑賞する目的だったり切り花として利用する目的で育てられます。背が高くなる品種であれば花壇の中央等に植えて高さと立体感を出したり、また矮性品種であれば鉢植えの中でコンパクトに育てて玄関先に飾ったりするといいでしょう。
ムギワラギクは寒冷地であれば秋、暖地であれば秋もしくは春に種を撒き、晩春から秋(播種時期により開花期間が異なる)に花を楽しんだ後に枯れる一年草(もしくは短命の多年草)として楽しみます。基本的に栄養の少ない土壌でも育つため、肥料は不要ですが肥沃な土壌を好むため植え付け前に土壌改善は行っておきましょう。沢山の花を咲かせ大きく成長させるには日当たりのよい場所に植えてあげる必要があります。増やし方は播種もしくは挿し木によって増やされます。名前のついた品種の場合は播種によって増やせない場合が多いため、挿し木によって増やしましょう。
モンストローサ (´・ω・)p楽天で購入q |
原産:ヨーロッパ
学名:Helichrysum arenarium
草丈:約20cm~30cm
分類:多年草/低木
開花時期:7月~9月
花色:黄色●
葉色:緑色●
耐暑性:強い
耐寒性:強い
誕生花:12月26日
花言葉:「永遠」「刺激」「不滅の愛」
特徴:ヘリクリサム(アリーナリウム)は学名Helichrysum arenarium、 別名「エバーラスティングフラワー」や「ドワーフエバーラスト」とも呼ばれる南ヨーロッパ及び北アフリカ原産の耐寒性の多年草です。ふさふさと直線的に伸びる草姿は基部から直立する茎が何本も伸びる事で作られており、銀灰色の毛で覆われた茎葉により美しいシルバーリーフとなります。またドワーフの名前からも分かる通り非常に矮性で高さは30cm程度までしか伸びず、エバーラストは花が乾燥しても形が崩れず色褪せの少ない事に由来します。
開花時期は夏から秋、花色は黄色で筒状花のみの小花(頭花)を散房花序に咲かせます。草姿は直立で高さ約20(30)cm × 幅は約20(30)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の細かい毛があり、葉身は線形、葉序は互生葉序につきます。
ヘリクリサム(アリーナリウム)は通常膝辺りの高さまで成長して同程度にふんわりと広がる草姿をしており、花壇では前方に植えて縁どりを作ったり、中央で伸び伸びと育てて美しいシルバーリーフのディスプレイを作る事が出来ます。シルバーリーフは協調性が高くどんな色とも組み合わせが出来ますが、黄色の花との組み合わせは光輝く明るさをもたらしフレッシュで開放感のあるお庭によくあいます。また乾燥しても色褪せの少ない花は海外では「イモーテル(不滅)」とも呼ばれておりドライフラワーとして重宝されています。ドライフラワーとする場合は花が3分の2以上咲いたタイミングで花穂を切り、茎の下を輪ゴム等で括り逆さに吊るして乾燥させて使いましょう。
ヘリクリサム(アリーナリウム)は播種もしくは挿し木によって繁殖されます。夏の暑さや乾燥に強いですが、ジメジメとした過湿を苦手にしており長雨等にあたると病気にかかりやすい所があります。一方で冬の寒さに強いため冬越しの対策は基本的に不要です。
ヘリクリサム(アリーナリウム) (´・ω・)p楽天で購入q | (´・ω・)p楽天で購入q |
ストエカス種 |