
- 原産:南アフリカ/エスワティニ
- 科:キョウチクトウ(Apocynaceae)
- 属:フウセントウワタ(Gomphocarpus)
- 種:フウセントウワタ(Gomphocarpus physocarpus)
- 別名:フウセンダマノキ/へアリー・ボールズ(hairy balls)/バルーンプラント(balloonplant)/バルーン・コットンブッシュ(balloon cotton-bush)/ビショップ・ボール(bishop’s balls)/スワン・プラント(swan plant)
- 開花時期:6月~10月
- 果実時期:8月~11月
- 花の色:白色・紫色
- 果実の色:緑色・黄緑色
- 葉の色:緑色
- 香り:
- 生活形:多年草・低木
- 草丈:約50~200cm
- 誕生花:10月2日/10月25日/11月2日
- 花言葉:楽しい生活/たくさんの夢/逆境と反映/隠された能力
- 用途:背が高い花/切り花/ドライフラワー/種から育てる植物
- 購入方法:フウセントウワタを楽天で購入
■フウセントウワタとは!?

フウセントウワタ(学名: Gomphocarpus physocarpus)は、別名で「フウセンダマノキ」「へアリー・ボールズ(hairy balls)」「バルーンプラント(balloonplant)」「バルーン・コットンブッシュ(balloon cotton-bush)」「ビショップ・ボール(bishop’s balls)」「スワン・プラント(swan plant)」とも呼ばれるキョウチクトウ科フウセントウワタ属に分類される多年草または低木の種です。
フウセントウワタの原産地は南アフリカ、エスワティニで、自生地は草原や人為的攪乱を受けた牧草地や道端などです。
■フウセントウワタの語源(由来)
- Gomphocarpusの語源:古代ギリシア語で「釘」や「ボルト」等を意味する「γόμφος(gómphos)」と、古代ギリシア語で「果実」を意味する「καρπός(karpós)」の2語の造語で、この植物の果実の形に由来します。
- physocarpusの語源:古代ギリシア語で「膀胱」「袋」を意味する「φῦσᾰ(phûsă)」と、古代ギリシア語で「果実」を意味する「κᾰρπός(kărpós)」の2語の造語で、本種の果実が風船のような見た目をしていることに由来しています。
- フウセントウワタの語源:本種の果実が「フウセン(風船)」の様に膨らみ、外国を意味する「トウ(唐)」からきていて、種子に「ワタ(綿)」の様な冠毛をもっていることに由来します。
■フウセントウワタの特徴(魅力)

- 形態:草丈は約50~200cm、生育型は主軸が明瞭な【直立型】です。葉序は対生、葉の概形は狭楕円形・線状披針形です。腋生で、葉腋から花軸が伸びて約5~12個の花が【散形花序】に付き、5枚の花弁と5個の袋状の副花冠が目立つ花が咲きます。
- ライフサイクル:生活形は多年草または低木です。
- 春:気温が20度程度に上がってくると種子が発芽します。新芽が展開し、生育旺盛に茎を伸長させながら葉を展開させます。
- 夏:高温期も生育旺盛にぐんぐん成長し花が咲きます。
- 秋:初秋頃まで開花が続きます。また受粉した花は結実し果実となり、果実はそのまま成熟して種を放出し、地上部は晩秋頃になると霜で地上部が枯れます。
- 冬:地上部の殆どは枯れて、株の基部の木質部のみが生き残り休眠します。
- 花の魅力:本種は、晩春から初秋にかけて、白色から淡い紫色を帯びる花を咲かせます。この花は散形花序に5~12個集まり、垂れ下がって咲くため【シャンデリア】のような上品な花姿をしています。また袋状の副花冠が個性的な見た目をしているため、変わった花が好きな人にも好まれる植物です。
- 果実の魅力:本種は、主として秋頃に鑑賞期を迎える果実を鑑賞する目的で栽培されています。この果実は風船のように膨らんでおり、他の植物では見られないような一風変わった外観をしています。そのため、変わった植物が好きな人に突き刺さる植物かもしれませんね。
- 花壇の立体感:本種は草丈が50~200cmになり、直立して高さを出すことが出来ます。そのため、花壇の中で立体感を出したり背景として機能させることができます。また形態や草丈の異なる他の植物を組み合わせて配置すると、寄せ植えのようなリズム感がある美しい花壇をつくることができます。
- フラワーアレンジメント:花後の果実は収穫して花瓶に生けて切り花として楽しんだり、ドライフラワーに加工して、ブーケなどのフラワーアレンジメントの素材としても活用できます。切り花とする場合は、 花瓶の中での寿命は管理の仕方でも変わりますが一般的に約5~7日ほどです。
- 欠点:茎が折れたり切れたりすると切り口から白色の乳液が分泌されます。この乳液は有毒なアルカロイドを含んでおり、人によっては触ると皮膚炎を引き起こすことがあります。また当然食べられないため、小さな子供やペットのいる家庭で、本種を栽培する場合は注意が必要です。
■フウセントウワタの生活形と形態

●生活形・茎の形態
- 生活形:多年草・低木
- 草丈:約50~200cm
- 生育型:主軸が明瞭な【直立型】です。
- 主枝:垂直に伸びます。
- 分枝:斜上に伸びます。
- 茎の毛:有毛
- 茎の性質:株の基部付近の茎は成熟すると木質化します。
- 茎の色:緑色・黄緑色
- 備考:茎は傷つくと乳白色の乳液を分泌します。
●葉の形態
- 葉序:対生
- 葉柄:有柄
- 葉身の長さ:約4~12cm
- 葉身の概形:狭楕円形・線状披針形
- 葉脈:羽状脈
- 葉の色:緑色
- 備考:
●花の形態
- 花序:腋生で、葉腋から花軸が伸びて約5~12個の花が【散形花序】に付きます。
- 花:花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊・雌蕊を支えています。
- 萼:5枚の萼片は離片している【離片萼】です。萼片は狭披針形、色は緑色です。
- 花冠:5枚の花弁の基部が僅かに合着し、深く5裂する【合弁花冠】です。花冠裂片は後方に強く反り返り、形は卵形、色は白色です。
- 副花冠: 花冠の中央に位置し、蕊柱を囲うように配置される5個の袋状の突起色は白色から淡紫色を帯びます。
- 蕊柱:5個の雄蕊の花糸と葯が、雌蕊の柱頭と合着して筒状になった構造体です。
●果実・種子の形態
- 果実の分類:袋果
- 袋果の直径:約5~8cm
- 袋果の概形:球状で糸状の突起があります。
- 袋果は色:淡緑色・黄緑色
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■フウセントウワタの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:サバナ・ステップ・温帯草原
- 原産地:南アフリカ・エスワティニ
- 自生地:草原や人為的攪乱を受けた牧草地や道端など
- 気候:主にサバナ気候・ステップ気候に属します。
- サバナ気候: 最寒月の平均気温が18℃以上あり、明確な乾季があり樹木は疎らです。
- ステップ気候: 年平均気温が18度以上、夏の気温は高温で、冬の気温も比較的温暖です。降水量は少なく乾燥気味です。
- 日照:日向から半日陰
- 土壌:主にアクリソル(Acrisols)・ ルビソル(Luvisols)・レプトソル(Leptosols)などが分布します。
- アクリソル:表層から粘土が溶脱し、下層に粘土が移動するため、粘土の集積層ができる。塩基飽和度が低く、強い酸性を示し、粘土の部分は酸化鉄の影響で赤褐色から黄褐色を呈します。土壌は下層に粘土が詰まっているため通気性・排水性はやや劣り、保水性は比較的高い傾向にあります。塩基飽和度が低く養分が乏しいため、肥沃度は低いです。
- ルビソル:下層に粘土が集積し、この集積層の粘土は陽イオン交換容量が高く、塩基飽和度50%以上あります。そのため、肥沃度が高い傾向がある。土壌は表層が適度な通気性を持ち、下層の粘土で良好な保水性を兼ね備えています。カルシウムやマグネシウムなどの養分を保持する力が強く、肥沃度も高い傾向にあります。
- レプトソル:連続した岩石の上にある非常に浅い土壌の層で深さ25cm未満です。土壌は岩と砂礫質が主体のため通気性・排水性は非常に高いです。砂礫は水を留める力が弱く、さらに土層も薄いため保水性は皆無に等しいです。有機物も少なく、保肥力・肥沃度ともに低いです。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
フウセントウワタは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。日照条件・周囲の水捌け具合などを考慮して、土質は水捌けのよい【砂壌土から壌土】に調節すると良いでしょう。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は適さず、根腐れを引き起こすため避けて下さい。
- 肥沃さ:適度に肥沃な土壌を好みます。腐葉土などの有機物を入れることで、土壌の団粒化が促されて物理性(通気性・排水性・保水性)が向上したり、陽イオン交換容量が高くなり保肥力が向上したり、植物が必要とする栄養分を含有するため成長を補助したりする効果が期待出来ます。そのため、土壌の状態にもよりますが土色などを見て肥沃さが足りないと感じたら【腐葉土・完熟牛糞堆肥】などを2割程度を目安に混ぜこみましょう。
- pH:pHは5.5~6.5の弱酸性から中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は痩せ地に自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。栄養(窒素)の多い土壌では徒長し葉が茂り、花の数が少なくなる傾向があります。
土壌診断と改善の行い方(参考)

- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
フウセントウワタは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
フウセントウワタの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土で良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地が草原や人為的攪乱を受けた牧草地や道端などにあり、土壌は基本的に栄養が少なめで土質は砂質です。そのため、培養土を作成する場合は、通気性・排水性を重視しながら、水やりの頻度も考えて適度な保水性も確保することが大切です。また堆肥も適度に入れる事で植物の成長がよくなります。
- 無機質の用土:通気性・排水性・保水性を改善する目的で、赤玉土や日向土や鹿沼土などを8割~6割を目安に配合します。
- 有機質の用土:腐葉土などの有機資材は2~4割を目安に培養土の中に配合します。腐葉土などの有機物は土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、堆肥が栄養素を含有しているため植物の栄養補給に寄与したり、微生物の働きを促進して土質を改善したりします。ただし、あまり入れ過ぎると夏場に蒸れて根腐れを引き起こす事もあるため注意が必要です。
- 元肥:本種は痩せ地に自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。栄養(窒素)の多い土壌では徒長し葉が茂り、花の数が少なくなる傾向があります。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)4割+硬質赤玉土(小粒)3割+ピートモス(酸度調整済)2割+くん炭1割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト3割+バーミキュライト1割+腐葉土2割+元肥適量
水やりの仕方
フウセントウワタは、自生地は南アフリカ・エスワティニの草原や道端などにあります。気候はステップ気候からサバナ気候で、降水量は比較的少雨で長めの乾季があります。
そのため、比較的高い【耐乾性】があります。その一方で、過湿を苦手にしています。水のやり過ぎや長雨で、ジメジメとした状態が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因になったり、根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になったりします。そのため、水やり頻度には十分な注意が必要です。
●栽培環境での違い
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、根系が未発達で株が定着していなかったり、高温や強光で乾燥しやすい夏の季節だったり、雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったりする場合は、必要に応じて水やりが必要となるでしょう。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本です。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:休眠期は殆ど水分を吸収しないため、水やりの頻度を大きく減らします。この時期に水分が多いと根腐れを引き起こす原因になります。ただし、土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後を目安に、必要に応じて水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、夏の昼の高温時に水を与えると、鉢内の温度上昇と共に湿度が上がり、根が酸欠状態(蒸れ)に陥り、根腐れや生理障害を起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、夜間に土壌が過湿状態になり、病原菌(真菌)の繁殖や呼吸の邪魔となり、根腐れを引き起こす原因になったり、過剰な水分で徒長し株姿が乱れる原因にもなります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいです。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法

- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
フウセントウワタは、土壌に栄養の少ない南アフリカのサバナにも自生していて、痩せ地でも栽培可能です。
適切な量の施肥(肥料)は、健康な成長を促進し豊富な花と果実を実らせますが、多肥(特に窒素過剰)は茎が徒長し草姿を乱す原因になったり、花数を減らす原因になったり、肥焼けを起こして根が傷み、肥料焼けを引き起こす原因になったりするため注意が必要です。土壌の状態(色や膨軟性など)を見て堆肥を投入したり、芽出し肥や花肥えを施すと良いでしょう。
●栽培環境での違い
- 地植え:腐葉土や堆肥が十分にすき込まれた、一定の肥沃さがある土壌であれば、基本的に肥料は不要です。痩せた土壌で育てる場合は肥料または堆肥を入れることが必要なこともあります。
- 鉢植え:土の量が限られており、養分も流出しやすいため、定期的に追肥を施したり、堆肥が十分入った培養土への植え替えが必要です。
●堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えで変わります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥を入れて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土を再利用する場合は、日光消毒などをした上で、新しい培養土または腐葉土を2割から3割を混ぜて再利用する。
●肥料の与え方
- 元肥:元肥は植付け前または植付け時に土壌の中にあらかじめ入れて施す肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリが同程度の割合で入る肥料、または花付きを良くするためにリン酸が多く含まれる肥料を選びます。
- 肥料の製品:緩効性肥料・配合肥料がおすすめです。
- 施し方:基本的に全面施肥です。全面施肥とは、植物を植付ける土壌・培養土の中に、規定の量の元肥を入れて、偏りがないように混和する方法です。※全面施肥は肥料が植物の根に触れて肥焼けを引き起こす可能性があるため、肥効が緩やかに出る緩効性肥料などを選ぶと良いでしょう。
- 芽出し肥:早春から春頃に新芽が動き出す前に、発芽の促進や初期の成長を促す目的で与えられる肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン酸・カリがバランス良く入る肥料、またはリン酸が多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:固形肥料(速効性・緩効性など)がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
- 花肥:開花期間中または蕾が形成される時期に与えられる肥料です。生育しながら花を咲かせ続ける植物に高い効果を発揮する施肥方法です。
- 肥料を与える時期:蕾が出てくる初夏頃から始まり果実の実る秋頃まで続けます。
- 肥料の成分:花と実つきに好影響を与えるリン酸・カリが多く入る肥料を選びます。
- 肥料の製品:基本的に肥効が素早く出る液肥・固形肥料(有機肥料・有機配合肥料・緩効性肥料など)がおすすめです。
- 施し方(液肥):液肥を規定された分量の水で希釈して、約7~14日の頻度で与えます。液肥は1箇所にかけるのではなく、植物の株元を中心に根が張っている範囲にまんべんなく、全ての根に液肥が行き渡るように施しましょう。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
剪定のやり方
フウセントウワタは剪定せずに育てることも出来ますが、分枝を促し枝数を増やす目的で剪定されることもあります。
剪定をするかは剪定理由を見ながら決めるとよいでしょう。
●剪定方法
- 概要:剪定の方法は「摘芯」「切り戻し」などがあります。剪定の要否は、株の状態や栽培目的に応じて判断しましょう。
- 摘芯:春の生育初期に、成長点を指で摘み、折るように摘みとります。成長点の付近は柔らかなため、基本的に指で摘みとれますが、難しい場合は清潔なハサミを使いましょう。これを行うことで、摘芯した箇所付近の節から分枝が促されて、ボリューム感のある株となります。
- 切り戻し:切り戻しとは、伸びた茎を途中で切る剪定方法です。この剪定を行うことで、草丈を抑制し、枝数を増やし倒伏を防ぐことができます。【注意点】切り戻しで開花が遅れることがあります。
- 切り戻しの時期:晩春頃に行います。
- 切り戻し方法:株全体の2/3から1/2を目安に、茎を切り戻して取り除きます。
冬越しする方法

Hardiness:8~10
フウセントウワタは気候が温帯であれば屋外での越冬が可能です。ただし、冷帯では寒さで株が枯れる事もあるため、冬越し対策が必要です。
●冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動することで、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
マルチング:株の周囲にマルチング資材を入れて株元と根を保護する。根を凍結や霜から守ったり、乾燥対策になったりします。- 方法:霜が降りる前の11月頃に行います。バーク堆肥や藁などのマルチング資材を準備します。育てている植物の周りに、マルチング資材を3~5cmほどの厚みになるように入れます。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れる事で、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中に入れる方法です。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たりにくくなるため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。
挿し木や株分けで増やす
フウセントウワタは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法

- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
- 播種時期:3月~4月
- 発芽適温:約20~25度
- 発芽日数:14~21日
- 備考:
種まき手順
- 種まきの時期:3月~4月
- 培養土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:移植栽培をするため、容器(プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブン等)を準備し、その中に種まき用の培養土を入れます。
- 種の撒き方:点撒き・すじ撒き・バラ撒き
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。










