
- 原産:アルゼンチン、ブラジル、チリ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ
- 科:クマツヅラ(Verbenaceae)
- 属:バーベナ(Verbena)
- 種:ボナリエンシス(Verbena bonariensis)
- 別名:三尺バーベナ/ヤナギハナガサ/パープルトップ・バーベイン(purpletop vervain)/クラスタートップ・バーベイン(clustertop vervain)/アルゼンチン・バーベイン(Argentinian vervain)
- 開花時期:6月~11月
- 花の色:紫色
- 葉の色:緑色
- 生活形:多年草
- 草丈:約30~200cm
- 誕生花:5月25日
- 花言葉:勤勉/忍耐/魅惑/幸運に
- 用途:開花期間長い/背が高い花/景観植物/種から育てる植物
- 購入方法:バーベナ・ボナリエンシスを楽天で購入
■バーベナ・ボナリエンシスとは!?
バーベナ・ボナリエンシス(学名: Verbena bonariensis)は、別名で「三尺バーベナ」「ヤナギハナガサ」「パープルトップ・バーベイン(purpletop vervain)」「クラスタートップ・バーベイン(clustertop vervain)」「アルゼンチン・バーベイン(Argentinian vervain)」とも呼ばれるクマツヅラ科バーベナ属に分類される種の多年草です。
バーベナ・ボナリエンシスの原産地は南アメリカ(アルゼンチン、ブラジル、チリ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ)で、自生地は日当たりの良い疎林や草原、人為的攪乱を受けた耕作放棄地や道端などです。
■バーベナ・ボナリエンシスの語源(由来)

- Verbenaの語源:ラテン語で宗教的な儀式で使用される神聖な植物の「葉」または「小枝」を意味しており、またインド・ヨーロッパ祖語で「回す」「曲げる」を意味する「werb」に由来します。
- bonariensisの語源:アルゼンチンの「ブエノスアイレス(Buenos Aires)」を意味しており、本種の自生地に由来します。
- 三尺バーベナの語源:本種の草丈がおおよそ三尺(約90cm)あることに由来します。
- ヤナギハナガサの語源:ヤナギとハナガサの2語で構成されており、本種の葉の形が柳の葉に似ており、また花房の形が花笠に似ていることに由来します。
■バーベナ・ボナリエンシスの特徴(魅力)

- 形態:草丈は約30~200cm、生育型は基本的に直立型ですが、開花が始まると茎頂の成長点が止まるため分枝型のように変わります。また越冬した株は地下茎より萌芽し複数の直立茎を伸ばすため叢生型に移行します。茎は硬く剛毛が生えており、断面は髄が早期に消失するため中空になります。葉序は対生、葉の形は狭楕円形・狭披針形、葉は剛毛が生えるため触るとザラザラしています。花序は茎の先端に穂状花序が付き、それが集散花序に集まり、花序の形は半球形で直径は約2~5cmになります。
- ライフサイクル:生活形は多年草です。
- 春:冬越しした木質部などから萌芽し茎が伸長して葉を展開します。
- 夏:茎が伸長したり分枝しながら開花が始まります。
- 秋:生育と開花が続きます。
- 冬:霜が降りると地上部が枯れて地際の木質部のみが残ります。
- 近縁種との比較:近縁種と比べて草丈が200cm程度まで成長し高性です。花が半球形に密集し丸みのある可愛らしい花房を形成します。
- 開花期間:開花期間は6月~11月、連続開花性も抜群に高く絶え間なく花が咲き続けます。そのため、花を長く楽しみたい人に人気がある植物です。
- 花の魅力:本種は、小さな花房が密集して咲く豪華さではなく、広い空間を疎らに紫色の花で埋めて彩る、自然な雰囲気にあります。紫色の花は高貴な貴族をイメージさせるためエレガントな雰囲気を添えますが、一方で集散状に咲く花は、分枝を促し、側枝が交差して雑多な見た目になり野趣溢れる雰囲気も感じさせることがあるかもしれません。そのため、洗練されたお庭よりも、自然な雰囲気があるナチュラルガーデンによく調和する植物です。
- 花壇の立体感:本種は草丈が30~200cmになり、直立して高さを出すことが出来ます。そのため、花壇の中で立体感を出したり背景として機能させることができます。また形態や草丈の異なる他の植物を組み合わせて配置すると、寄せ植えのようなリズム感がある美しい花壇をつくることができます。
- 苗の増殖:本種は、種子から簡単に苗を増やすことができます。
- 蜜源:本種の花はアゲハ蝶に好まれる蜜源の一つです。花の上に乗ってストローを伸ばし蜜を集める姿は可愛らしさを感じさせ、また花の周りで飛び回る姿もお庭に優美さや活気を与えます。そのため、昆虫と共生し楽しいお庭作りをしたい人にもおすすめの植物です。
■バーベナ・ボナリエンシスの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 生活形:多年草
- ライフサイクル:春は冬越しした木質部などから萌芽し茎が伸長して葉を展開します。夏は茎が伸長したり分枝しながら開花が始まります。秋は生育と開花が続きます。冬は霜が降りると地上部が枯れて地際の木質部のみが残ります。
- ラウンケルの生活形:半地中植物
- 草丈:約30~200cm
- 生育型:基本的に直立型ですが、開花が始まると茎頂の成長点が止まるため分枝型のように変わります。また越冬した株は地下茎より萌芽し複数の直立茎を伸ばすため叢生型に移行します。
- 直立型:主軸が明瞭で直立です。
- 分枝型:主軸が不明瞭で分枝が多いものです。
- 叢生型:地際から茎が何本も出て叢生(株立ち)するものです。
- 茎の種類:地下茎・直立茎
- 地下茎:地中にある茎です。
- 直立茎:茎がほとんど垂直に伸びる。
- 茎の断面:四角形で、内部の髄が早期に失われ中空になります。
- 茎の毛:剛毛が生えます。
- 茎の性質:基部(地下茎)は木質化します。
- 茎の色:一般的に緑色ですが、アントシアニンの影響で紫色・赤紫色になることもあります。
- 備考:剛毛の影響で触るとザラザラしています。節間がとても長いです。
●葉の形態
- 葉序:対生葉序
- 葉柄:無柄
- 葉身の長さ:約5~13cm
- 葉身の幅:約1~3cm
- 葉身の概形:狭楕円形・狭披針形
- 葉先:鋭形・鋭尖形
- 葉縁:鋸歯
- 葉脈:羽状脈
- 葉の毛:剛毛が生えます。
- 葉の色:緑色
●花の形態
- 花序:茎の先端に穂状花序が付き、それが集散花序に集まる複合花序です。花序の直径は約2~5cm、形は半球形です。
- 苞:小花の基部にあり、苞の形は披針形です。
- 花:花托・萼・花冠・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 花托:萼・花冠・雄蕊・雌蕊を支えています。
- 萼:合片萼で、裂片は5個、色は赤紫色、有毛で剛毛が生えています。
- 花冠:高杯形花冠です。花冠筒部は細長い筒状、花冠裂片は開出して平開しており、花冠裂片の数は5枚、裂片の形は楕円形または心形で、色は紫色・淡い紫色です。
- 雄蕊:4本(二強雄しべ)
- 雌蕊:1本
●果実・種子の形態
- 果実の分類:分離果で、果実が熟すと心皮ごとに縦に分離し、4個の分果となります。
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■バーベナ・ボナリエンシスの園芸品種を紹介
●ロリポップ

学名:Verbena bonariensis ‘lollipop’
開花時期:6月~11月
花の色:紫色
葉の色:緑色
草丈:約30~60cm
矮性:草丈が低いため、鉢植えで育てやすく、また花壇の縁どりにも使いやすい。
コンパクト:節間が短く分枝力が高いため、茎葉が高密度になり、株割れが起こりにくく、美しいドーム状の株姿を保ちながら、株を覆うように花が咲き誇ります。
●メテオールシャワー
学名:Verbena bonariensis ‘meteor shower’
開花時期:6月~11月
花の色:紫色
葉の色:緑色
草丈:約50~75cm
株張り:約30~40cm
受賞:ジャパンフラワーセレクション(2020~2021)のガーデニング部門でベスト・フラワー(優秀賞)、モーストジョイ特別賞、グッドパフォーマンス特別賞、ライフデザイン特別賞を受賞しました。
コンパクト:節間が短く分枝力が高いため、茎葉が高密度になり、株割れが起こりにくく、美しいドーム状の株姿を保ちます。
多花性:花は茎葉を覆うほど高密度に咲き誇るため、花が疎らで雑草感を感じさせる品種と比べ、非常に賑やかな花姿が楽しめます。
行儀の良い草姿:茎は直立し風雨でも倒伏しにくく、横への広がりが少ないため、洗練された外観となります。そのため、雑多な印象を与えにくくエレガントなお庭などにも調和しやすいです。
■バーベナ属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■バーベナ・ボナリエンシスの育て方
花壇の土づくり
●バイオーム
- 主なバイオーム:温帯草原・ステップ・サバンナ等
- 原産地:南アメリカ(アルゼンチン、ブラジル、チリ、パラグアイ、ペルー、ウルグアイ)
- 自生地:日当たりの良い疎林や草原、人為的攪乱を受けた耕作放棄地や道端
- 気候:主に温暖湿潤気候・サバナ気候・ステップ気候に属します。夏の気温は高温になり、冬の気温は比較的温暖です。降水量は温暖湿潤気候では中程度ですが、サバナ気候やステップ気候では乾季が長く乾燥気味です。
- 日照:日向・半日陰
- 土壌:主にアクリソル(Acrisol)・アリソル(Alisol)・ニチソル(Nitisol)・フェオゼム(Phaeozem)・フェラルソル(Ferralsols)・リキシソル(Lixisols)・ルビソル(Luvisols)などが分布します。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
●日照条件
バーベナ・ボナリエンシスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
日照条件の分類(参考)
- 日向:直射日光が一日を通して6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日陰:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的には、午前中のみ日が当たり、午後から日陰になる場所となります。そのため、お庭の向きは東向き、または木漏れ日がはいるような場所です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度までしか当たらないか、殆ど当たらずに間接光だけで明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または建物の影など日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
●土壌の土質
- 土質:基本的に高い通気性と排水性を兼ね備える土壌を好みます。そのため土質は水捌けのよい砂壌土または壌土が適します。水分が停滞してジメジメと湿りやすい粘土質の土質は許容せず、根腐れを引き起こすため避けた方が良いでしょう。
- 肥沃さ:適度に肥沃な土壌を好みます。そのため、土壌の状態を見ながら堆肥(腐葉土など)を用土全体の2割を目安に混ぜ込むとよいでしょう。堆肥を入れることで土壌の通気性・排水性・保水性が改善され、根の活着を高め根張りをよくしたり、堆肥に含有する有機物が微生物の働きを促進して土質を改善したり、さらに植物の栄養補給にも寄与します。
- pH:pHは6.0~7.0の弱酸性~中性を好みます。土壌のpHを測定して適正範囲外にある場合は土壌改良材などを用いてpHを調整しましょう。pHが適正範囲から極端に外れた土壌では微量要素などの栄養を上手く吸収出来ずに生育不良になる場合があります。
- 元肥:本種は痩せ地にも自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。一方で、栄養の多い土壌では徒長し葉が茂り、花の数が少なくなる傾向があり、野趣溢れる見た目になるため、できるだけ肥料は控えた方がよいです。
- 植え付け:苗は浅植え・深植えせずに、標準植えします。標準植えは、根鉢の肩の部分と地面を水平に合わせて、植物の根っこが完全に土に覆われるように植え付けます。
土壌診断と改善の行い方(参考)
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
●日照条件
バーベナ・ボナリエンシスは、日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的に日向で育てることが理想ですが、半日陰までで育てることが可能です。
●培養土
バーベナ・ボナリエンシスの培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 培養土の特性:自生地はステップ気候の草原などにあり、肥沃な土壌から栄養の乏しい砂質の土壌まで幅広く適応します。そのため、培養土を作成する場合は、通気性・排水性・保水性・保肥力のバランスを良くし、腐葉土のしっかり入る一般的な草花の培養土より少し通気性・排水性を高めた培養土を作成すると良いでしょう。また弱酸性から中性の土壌を好むため、pHの値にも注意しながら培養土を作成しましょう。
- 土壌改良材(無機質):本種は通気性と排水性を改善する目的で、赤玉土や日向土などの土壌改良材を7割~8割を目安にして多めに配合します。土壌改良材の土粒は小粒・細粒を利用します。大きすぎる土粒を使うと、培養土の中に大きな空隙が出来て根の活着が悪くなり、保水性も悪くなり植物の生育が悪くなる原因となるため避けてください。
- 土壌改良材(有機質):腐葉土などの堆肥を全体の2割~3割を目安に培養土の中に配合すると、土壌の物理性・化学性・生物性を改善して、根の活着を高めて根張りをよくしたり、栄養素を含有しており、微生物の働きを促進して土質を改善したり、植物の栄養補給に寄与する働きがあったりします。
- 元肥:本種は痩せ地にも自生しており、栄養の乏しい土壌で問題なく育ちます。一方で、栄養の多い土壌では徒長し葉が茂り、花の数が少なくなる傾向があり、野趣溢れる見た目になるため、できるだけ肥料は控えた方がよいです。
培養土の配合例
- 基本の配合:赤玉土(小粒)7割+腐葉土3割+元肥適量
- 培養土が劣化しにくい配合:日向土(細粒・小粒)4割+硬質赤玉土(小粒)3割+ピートモス(調整済)2割+くん炭1割+元肥適量
- 比重が軽い配合:赤玉土(小粒)4割+パーライト3割+バーミキュライト1割+腐葉土2割+元肥適量
水やりの仕方
バーベナ・ボナリエンシスは、自生地がステップ気候の草原などにあり比較的耐乾性が高い植物です。一方で、乾燥し過ぎると成長が抑制されたり、過湿が続くと病原菌が増えて株が腐敗する原因となったり、根の呼吸を妨げて根腐れを引き起こす原因になったりするため、水やりの頻度には注意が必要です。
●栽培環境
- 地植え:基本的に降雨に任せて育てることが出来ます。ただし、夏の季節は高温や強光で乾燥しやすいため水切れしやすく、また雨が降らず土壌が乾燥していたり、土壌が砂質で乾燥しやすい状態にあったり、日向などの乾燥しやすい場所で育てたりしている場合は水やりが必要となります。
- 鉢植え:地植えと比べて、土の容量が限られるため乾燥がかなり早いです。そのため、定期的な水やりが必要となります。
●水やりの方法
- 春の水やり:株は生育旺盛で、多くの水を必要とします。そのため、土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 夏の水やり:この時期は、特に乾燥しやすいため、水やりの頻度が多くなる傾向があります。朝の涼しい時間帯に土壌の表面が乾燥したタイミングで水をたっぷり与えることが基本ですが、夏場は乾燥が早く、水切れして株が弱りやすいため、土壌や株の状態を見ながら、必要に応じて夕方にも水を与えましょう。ただし、真昼の高温時に水やりを行うと、土の中で水がお湯になり根を傷めることがあるため避けてください。
- 秋の水やり:生育がやや緩慢になりますが、生育期間中です。土壌の表層が乾燥したタイミングで水をたっぷり与え、土中の空気も入れ替えます。
- 冬の水やり:休眠期は殆ど水分を吸収しないため、本種は水やりの必要性は殆どなく、この時期に水分が多いと根腐れを引き起こす原因になります。ただし、土壌が完全に乾燥すると枯れてしまう事もあるため、土壌の表層が乾燥した数日後を目安に、必要に応じて水を与えると良いでしょう。
注意点
- 水やり時間帯:水やりの時間帯は、基本的に植物が水を欲しがりだす朝に与えるのが最適です。昼や夕方に与える事も出来ますが、季節によっては高温で水がお湯のようになり蒸れて根腐れを引き起こす可能性があります。また夕方に水やりを行うと、植物が水分をあまり必要としない夜間にも水がたっぷり残り呼吸を邪魔するなどして根腐れを引き起こす原因になる事があります。そのため、基本的に朝に水をやることが正しいですが、植物が萎れている場合は時間に関係なく直ぐに水やりを行って下さい。
- 水を与える量:1回に与える水の量はたっぷりです。鉢植えで植物を栽培している場合は、鉢底から水がしっかり流れるまで与えます。その際、水を与える場所が1箇所になると水の道が出来てしまい、特定の場所に水が流れないこともあるため水を与える場所を変えながら与えましょう。地植えで水やりを行う場合は、土壌の表面だけでなく奥まで水を染み込ませるつもりでしっかりと水を与えて下さい。
- 水を与える場所:水を与える場所は基本的に株元から少し離れた場所で、植物に直接かけないようにします。植物上に水が溜まると、そこから真菌などが植物の中に侵入し、病気を引き起こし腐敗させる原因になるため注意して下さい。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。※土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土の表面から5cm程度の深さと定義しています。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
バーベナ・ボナリエンシスは栄養の少ない痩せた土壌にも生育しています。そのため、腐葉土などの堆肥が配合された土壌であれば、生育に必要な一定の栄養が含まれており、肥料がなくても栽培する事ができます。栄養の多い土壌では徒長し葉が茂り、花の数が少なくなる傾向があり、野趣溢れる見た目になるため、肥料は控えた方がよいです。
剪定のやり方
バーベナ・ボナリエンシスは自然風に仕立てられるため基本的に剪定は不要です。ただし、こぼれ種で雑草化したり、茎が倒伏して草姿が乱れることもあるため、必要に応じて剪定することもできます。
●剪定方法
- 概要:仕立て方は「摘芯」「切り戻し」「花がら摘み」などがあります。それぞれ目的が違うため、品種などに合わせて仕立て方を変えると良いでしょう。
- 摘芯:春の生育初期に、成長点を指で摘み、折るように摘みとります。成長点の付近は柔らかなため、基本的に指で摘みとれますが、難しい場合は清潔なハサミを使いましょう。これを行うことで、摘芯した箇所付近の節から分枝が促されて、ボリューム感のある株となります。※節間の短い品種などは摘芯不要です。
- 花がら摘みの方法:開花期間中に行います。株を観察して、花が咲き終わったタイミングで、花の下の節、または枝分かれしている部分の上で剪定します。これを行うことで、花が種作りをすることを防ぎ、次の花芽に栄養が回り咲きやすくなります。そのため開花期間が伸びます。
- 切り戻し:切り戻しは生育期間中と冬前に行います。
- 生育期間中:株を観察して、茎が徒長していたり、茎が倒伏していたりして、外観が崩れている場合は、全体の1/3から1/2を目安に、切り戻しすると良いでしょう。※ただし、切り戻しは花芽も落としやすいため開花が遅れ連続開花性を損なう原因になることもあります。
- 冬前:地上部が枯れるため、地面から約5cm上の地際付近で茎を剪定します。
冬越しする方法

Hardiness:7~11
バーベナ・ボナリエンシスは、気候が温帯であれば屋外での越冬が可能です。ただし、冷帯では寒さで株が枯れる事もあるため、冬越し対策が必要です。
●冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動する事で、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
マルチング:株の周囲にマルチング資材を入れて株元と根を保護する。根を凍結や霜から守ったり、乾燥対策になったりします。- 方法:霜が降りる前の11月頃に行います。バーク堆肥や藁などのマルチング資材を準備します。育てている植物の周りに、マルチング資材を5~8cmほどの厚みになるように入れます。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れる事で、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中に入れる方法です。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たりにくくなるため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。
挿し木や株分けで増やす
バーベナ・ボナリエンシスは挿し木によって増やす事ができます。
●挿し木の方法
- 概要:茎を採取して、この茎の長さや葉の数を調節し、切り口を土に挿して繁殖させる無性生殖の1種です。
- 挿し木時期:発根率の高い晩春から初夏頃が適します。
- 培養土の準備:培養土は切り口が腐敗して吸水を阻害しないように、無菌のものを利用します。一般的にはバーミキュライト・赤玉土・パーライト・ピートモスなどが利用されていますが、専用の培養土もあるため近くのホームセンターで探すのも良いでしょう。
- 挿し穂の採取:挿し穂の茎は弾力があり健康な部分をカットして利用しましょう。また花芽分化が始まり生殖成長をしている茎は、発根率が極端に下がるため挿し穂に使うのは避けた方がよいでしょう。
- 挿し穂の整形:挿し穂は長さを7~10cm程度にわけて、挿し穂の上部の葉を残して、下部の葉を取り除きます。茎の下部分を斜めにカットして吸水部分を広くしておきましょう。
- 水揚げ:整形した挿し穂の切り口をボウルなどに入れた水に約1時間浸し、十分に吸水させます。
- 培養土に挿し穂を挿す:挿し穂を挿す場所を決めます。培養土の中に、割り箸等を利用して、事前に穴を開けておきます。挿し穂の切り口を下向きにして、培養土の中に挿し穂を入れましょう。通常は挿し穂の1/3程度を入れます。
- 管理:明るい日陰で土壌が完全に乾燥しない様に水やりを行いながら管理しましょう。
播種で増やす
- 播種時期:3月~5月・9月~10月
- 発芽適温:約20度
- 発芽日数:14日以上
- 備考:低温湿層処理・嫌光性種子
種まき手順
発芽促進処理
- 低温湿層処理:自然採種した種は、胚に生理的な成長阻害機構を持ち、発芽が妨げられている状態にあります。そのため、この種子は冬の寒さを自然に経験させるか、または低温湿層処理を行い発芽促進処理を行う必要があります。
- 準備:袋・バーミキュライト・完熟した種を準備する。
- 種子を入れる:袋の中に、軽く湿らせたバーミキュライトを入れて、その中に種を入れる。
- 保管:袋の中の湿潤を保った状態で冷蔵庫(約0~10度)の中に入れて2ヶ月程度保管します。
- 種まき:種まき時期になったら、冷蔵庫から種を取り出して種を撒きます。
- 種まきの時期:3月~5月・9月~10月
- 培土の準備:直播き・移植栽培※移植栽培はコストや手間が増えますが、苗を病害虫から保護したり、温度・水分の管理が楽になり成功率が高まります。
- 直播き:花壇やプランターの土を整えます。
- 移植栽培:プラグトレー・ピートポット・ポリポット・不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどに種まき用の培養土を入れて栽培できます。おすすめは移植の際に根を傷めにくい不織布育苗ポット・ジフィーセブンなどです。
- 種の撒き方:嫌光性種子のため、種を撒いたら必ず、光が当たらない程度に覆土します。種は比較的大きいため、撒き方は「点撒き」または「すじ撒き」が良いでしょう。
- 種まき後の管理:種が乾燥すると発芽率が落ちるため、基本的に土と種が乾燥しないように水やりを行い管理します。
- 発芽後:発芽が揃ったら、株同士の間隔を見て、混んでいる場所の苗を間引きます。また間引きした苗は別の場所に移植することもできます。※直播きする場合は成長に合わせて株同士がくっついているものを状態がいい方を残し間引きするとよいでしょう。
- 移植:小さなプラグトレーやポットで移植栽培をしている場合は、本葉が2枚以上になったタイミングでポットなどに移植します。出来るだけ根鉢を崩さないように注意しましょう。
- 定植:株がある程度の大きさになったら定植します。定植が遅れると移植時に根を傷付けるリスクが増えると同時に、苗が老化して定植後の成長も悪くなるリスクが高まります。
※鎮圧は土と種の密着度を高め水分の吸収をよくします。

































