
- 原産:南アフリカ
- 科:カタバミ(Oxalidaceae)
- 属:オキザリス/カタバミ(Oxalis)
- 種:グラブラ(Oxalis grabra)
- 別名:フィンガーリーフウッドソレル(Finger-leaf Wood-sorrel)/フィンガーリーフオキザリス(Finger-leaf Oxalis)
- 品種:桃の輝き(Oxalis glabra ‘momo-no-kagayaki’)
- 開花時期:10月~4月
- 花の色:桃色・黄色(花冠筒部)
- 葉の色:緑色
- 香り:
- 生活形:多年草
- 草丈:約5~15cm
- バイオーム:地中海性植生 など
- 誕生花:1月15日/10月1日
- 花言葉:喜び/輝く心/母の優しさ/決してあなたを忘れません
- 用途:開花期間長い/グランドカバー/球根植物/ロックガーデン
- 購入方法:オキザリス(桃の輝き)を楽天で購入
■オキザリス(桃の輝き)の特徴
- 学名:Oxalis glabra ‘momo-no-kagayaki’
- 花の色:桃色・黄色
- 葉の色:緑色
- 草丈:約5~15cm
- 備考:花の色は鮮やかな桃色になり、発光しているような美しい蛍光カラーをしています。そのため、色をテーマにするカラーガーデンや、可愛いをテーマにするお庭などにおすすめの品種です。
■オキザリス・グラブラとは!?


オキザリス・グラブラの学名は Oxalis grabra 、別名では「フィンガーリーフウッドソレル(Finger-leaf Wood-sorrel)」「フィンガーリーフオキザリス(Finger-leaf Oxalis)」とも呼ばれる多年草です。
オキザリス・グラブラの原産地は南アフリカのケープ州にあり、自生地は低木が疎らに生える疎林帯や荒れ地、人の手が入っている牧草地などにあります。
■オキザリス・グラブラの語源(由来)
- Oxalisの由来:古代ギリシャ語で「酸」「酸っぱい」を意味する「ὀξαλίς (oxalís)」から来ており、葉を食べた時に酸味が感じられる所に由来します。
- grabraの由来:ラテン語で「毛のない」を意味します。
■オキザリス・グラブラの特徴(魅力)
- 近縁種との比較:オキザリス・グラブラは他の近縁のオキザリス属の種と比べて幾つかの変わった個性的な特徴をもってます。例えば、近縁のシボリカタバミと比べて花の形・色以外がよく似ている所、花冠のサイズが3~4cm程度と大きく華やかな所、草姿は叢生型で茎は横臥して直立した後に匍匐して広がる傾向がある所、葉は茎の頂部でヤシの木のように互生に密集して束生する所、葉を構成する小葉が線形と細い所、地面下に鱗茎と呼ばれる球根が多数生産される所、球根が多く生産されて除草の際に残りやすいため雑草化しやすい所などにあります。
- 花の特徴:花序は単生になり、花冠のサイズは約3~4cm、花冠の形状は漏斗形に開き、花の色は桃色・白色・黄色の範囲で複色になり、花冠の筒部が黄色になる。
- 葉の特徴:葉は直立茎に互生についており、茎の頂部で密生して束生になる。葉の概形は3出複葉、小葉は線形と細く、色は緑色をしている。
- 草姿:叢生型になり地面下にある鱗茎から地上茎が出る。地上茎の種類は横臥茎になり、茎は直立した後に倒れて匍匐して広がる傾向がある。
- 鑑賞目的:オキザリス・グラブラは株を覆うように咲く大きな花を鑑賞する目的で栽培されます。花は株を覆うように咲くため、地被植物として利用している場合、花の絨毯のような美しい景観が楽しめます。また桃色の花は可愛らしい印象を感じさせるため、ロマンチックな雰囲気をつくる事ができます。
- 地被植物:オキザリス・グラブラは球根で増えて地面を覆うように広がるため、地被植物(グランドカバー)として利用する事が可能です。
- 雑草化:オキザリス・グラブラは、小さな球根をたくさん生産するため広がりやすく、また除草する際も球根が土壌に残り汚染される傾向にあります。そのため、根絶が難しい植物です。除草する場合は、土ふるいなどを利用して球根を根気よく取り除いたり、定期的に除草剤を利用したりして除草しましょう。
■オキザリス・グラブラの生活形と形態
●生活形・茎の形態
- 草丈:約5~30cm
- 生育型:叢生型で、地際から茎が何本も出て叢生(株立ち)する。
- 茎の種類:鱗茎・横臥茎
- 鱗茎:短縮茎に特殊な葉が重なり層状になっている球根です。
- 鱗茎の形:卵形・球形
- 横臥茎:茎は直立または斜上した後に湾曲して横に倒れ地表を這う。
- 鱗茎:短縮茎に特殊な葉が重なり層状になっている球根です。
●葉の形態
- 葉序:互生葉序・束生※葉の多くは茎の頂部に密集(束生)する傾向にある。
- 葉柄:有柄
- 葉身の概形:三出複葉
- 小葉の概形:線形・倒線状披針形
- 葉の色:緑色
●花の形態
- 花序:単生(頂生・腋生)
- 花:花托・萼・花冠(花弁)・雄蕊・雌蕊で構成されています。
- 萼の概形:萼片が鐘形に集まる
- 萼片の数:5枚
- 萼片の形:線状披針形
- 萼筒の色:緑色・赤褐色(縁部分)
- 花冠:花弁が漏斗形に集まっている
- 花冠の直径:約3~4cm
- 花弁の数:5枚
- 花弁の形:倒卵形・広楕円形・円形
- 花弁の長さ:約1.5~3cm
- 花弁の色:白色・桃色・黄色(花冠筒部)
- 雄蕊:五強雄ずい※雄蕊10本のうち5本が長い。
- 雌蕊:1本※柱頭は5個ある。
- 萼の概形:萼片が鐘形に集まる
●果実・種子の形態
- 果実の分類:蒴果
※植物の形態についてはこちらのページも参考にしてください。
■オキザリス・グラブラの園芸品種を紹介
桃の輝き

学名:Oxalis glabra ‘momo-no-kagayaki’
花の色:桃色・黄色
葉の色:緑色
草丈:約5~15cm
備考:花の色は鮮やかな桃色になり、発光しているような美しい蛍光カラーをしています。そのため、色をテーマにするカラーガーデンや、可愛いをテーマにするお庭などにおすすめの品種です。
ピンキー
学名:Oxalis glabra ‘pinky’
花の色:白色(薄い桃色)・桃色・黄色
葉の色:緑色
草丈:約5~15cm
備考:花の色は白色(薄い桃色)・桃色の複色になり、どちらも女性的な可愛らしさを感じさせるため、可愛いをテーマにするお庭などによくあいます。
■オキザリス(カタバミ)属の主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
■オキザリス・グラブラの育て方
花壇の土づくり
バイオーム
オキザリス・グラブラのバイオームは、地中海性植生などにあります。
このバイオームの特徴は、気温が一年を通して暖かで夏場は月の平均気温が22度を越える事もある所、降水は冬場に多くて夏に乾燥している所、土壌は基本的に砂質で痩せていてアルカリ性な所などにあります。
※バイオームについてはこちらのページも参考にしてください。
日当り
オキザリス・グラブラは、日向から半日影の範囲で育てることが出来ます。
ただし日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。
日当りの分類
- 日向:直射日光が6時間以上当たる場所です。一般的に全方位に障害物がない、またはお庭の向きが南向きの場所になります。
- 半日影:直射日光が3時間から5時間程度当たる場所です。一般的にお庭の向きが東向きになる、西向きも半日影になるが西日が当たる環境にもなるため注意が必要です。
- 明るい日陰:直射日光が二時間程度まで、または間接光だけが当たるような比較的に明るい場所です。一般的にお庭の向きが北向き、または日差しを遮る障害物が多い環境です。
- 暗い日陰:森の中にあるような直射日光も間接光もほとんど当たらないような暗い場所です。
土壌の土質
- 土質:基本的に通気性と排水性が高めの土壌を好みます。そのため土質は砂土・砂壌土あたりにした方が良いでしょう。
- 肥沃さ:肥沃さは基本的に必要ありません。肥沃すぎる土壌は、夏場に蒸れる原因ともなるため、堆肥は入れすぎない方がよいです。土壌の状態を見ながら、極端に痩せていると感じる場合は適度に堆肥を入れて上げるとよいでしょう。
土壌診断と改善の行い方
- 排水性の診断:深さ30cm程度・幅30cm程度の穴を掘り、穴の中を水で完全に満たす。一時間あたり約3~10cmの排水があれば、一般的な植物を育てるのに適した排水性になります。※それ以下またはそれ以上である場合は排水が悪い、または排水がよすぎる可能性があります。
- 排水性の改善:花壇を高くしたり、ロックガーデンを作り、植物を植える場所を周囲より高くする。また縦穴暗渠(縦穴排水)や排水溝をつくる。
- 作土層の診断:調べたい箇所の土壌に支柱を出来るだけ深くまでさします。支柱の入った部分が30cm前後あれば一般的な植物であれば、根を張るのに十分な作土層がありますが、それ以下であれば改善が必要です。また土壌を観察して石やゴミがあれば根を伸ばすのに邪魔になるため取り除いた方が良いでしょう。
- 作土層の改善:植物を植える箇所とその周囲をシャベルを使って30cm程度の深さまで掘り起こして解します。また石がある場合は土ふるいを使用して取り除きましょう。
- 土壌(土性)の性質の診断:土壌の通気性・保水性・保肥力を知るために、土壌を砂土・砂壌土・壌土・埴壌土・埴土に分類して、植物に合わせて土壌の改良をしましょう。
- 砂土:排水性と通気性が高く乾燥しやすいため、水分過剰による根腐れを引き起こしにくい。診断は、適度に湿らせた土を触った時にザラザラとした砂の粗い感触がある。手のひらや指で捏ねても全く固まらずに簡単に崩れる。
- 砂壌土:排水性と通気性が高く乾燥しやすい傾向がある、砂土と比べると、保水性と保肥力が少しあるため、乾燥気味の土壌を好む植物などに向いています。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねると、緩く固める事が出来るが崩れやすい。
- 壌土:通気性・保水性・保肥力のバランスが高いため土壌管理がしやすい。診断は、適度に湿らせた土を触った時に砂のザラザラ・粘土のヌルヌルとした感触がある。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、鉛筆程度の太さの棒状まで伸ばすことが出来る。 ただし伸ばした棒を曲げるのは難しい。
- 埴壌土:保水性・保肥力が高いため乾燥しにくい傾向がある。診断は、適度に湿らせた土を触った時に粘土のヌルヌルとした感触があり、砂のザラザラも少し感じる。手のひらや指で捏ねて伸ばすと、マッチ棒程度の太さまで伸ばすことが出来て、輪っかに曲げても切れにくい。
- 土壌(土性)の性質の改善:土壌の診断をしたら、植物が求める環境に合わせて土壌改良材をいれます。
- 通気性・排水性の改善:通気性・排水性の高い土壌改良材(パーライト・日向土・川砂・バーク堆肥 など)を混ぜ込む。
- 保水性の改善:保水性の高い土壌改良材(腐葉土・ピートモス・バーク堆肥・黒土)を混ぜ込む。
- PHの診断:土壌のPHを調べる方法は土壌酸度計を土壌に突き刺すタイプ・リトマス紙を溶液に浸すタイプ・ペーハー測定器を溶液に浸すタイプ・アースチェック液を溶液に垂らすタイプ等があります。製品によって調べ方がことなるため、詳しい手順は製品の取り扱い説明書をご覧下さい。
- PHの改善:PHを診断後に植物の適正なPHに合わせて、土壌改良材を入れてPHの改善をおこないます。
- PHを酸性に改善:ピートモスを使用する場合はPHを1下げるために、1㎡あたり、ピートモスを約1.2kgを入れて混和します。
- PHをアルカリ性に改善:苦土石灰を使用してPH1上げるには、1㎡あたり苦土石灰を約100~200g入れて混和します。
- 肥沃さの診断:肥沃さは土壌の色によりある程度診断できます。土壌の色は成分や状態を示しており、簡易的に植物を育てるのに適しているか調べる事が出来ます。黒色の場合は腐植が多く肥沃な傾向があり、赤色・黄色・白色の場合は腐植が少なく肥沃でない傾向があります。
- 肥沃さの改善:土壌に堆肥または微生物資材を入れます。堆肥を入れる量は土の量に対して二割から三割程度にします。入れ過ぎると通気性・排水性・保水性のバランスが崩れて植物が育つのに不適な環境になりやすいため注意してください。
※詳しい土壌診断と改善方法はこちらのリンクからご覧下さい
鉢土づくり
日当り
オキザリス・グラブラは、日向から半日影の範囲で育てることが出来ます。
ただし日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせるため基本的には日向で育てる方が良いでしょう。
培養土
培養土を購入する場合は、一般的な草花の培養土よりも少し通気性・排水性を高めた培養土がおすすめです。※一般的な培養土に通気性・排水性を高める改良用土を混ぜるのも良いでしょう。
培養土を自作する場合
- 基本的には通気性・ 排水性が優れている培養土をつくります。
- 堆肥の入れ過ぎは夏場に蒸れる原因となるため、一般的な植物よりも少なめにする。ただし堆肥を少し入れた方が生育がよい事もある、必要に応じて少量入れると良いでしょう。
- 水やりの頻度を考えて保水性のよい用土を多めに入れたり、植物の呼吸や成長を考えて通気性がしっかり保てる用土を選んだりする。
培養土の配合例
- 鹿沼土 + 赤玉土(小粒) + 腐葉土+ くん炭 + 元肥 =3:4:2:1:適量
- 日向土(細粒・小粒) + 赤玉土(小粒) + ピートモス(調整済) + 竹炭 + 元肥 =4:3:2:1:適量
- 赤玉土(小粒) + 桐生砂(細粒・小粒) + パーライト + 腐葉土 + ゼオライト + 元肥 =3:3:2:2:適量:適量
鉱石の土壌改良用土
- 赤玉土:赤玉土とは関東ローム層の中層にある赤土を乾燥させて、粒の大きさごとに分けた土壌改良材です。
- 特徴:赤玉土は通気性・排水性・保水性のバランスが抜群に良いことから擬似団粒構造をした土壌改良材とも呼ばれています。無菌で雑菌が繁殖しにくく、雑草の種も含まれないため挿し木用土やインドアグリーンの土としても使われる。
- 比較:鹿沼土と比べて赤玉土の方が保水性・保肥力に優れており、PHが中性に近い弱酸性のため幅広い植物で利用しやすい。赤玉土は鹿沼土よりも粒が崩れて劣化しやすいため、使い続けると微塵が出て通気性・排水性を悪化させる事がある。
- 注意点:赤玉土はリン酸を固定してしまい、植物が吸収出来る状態で無くす事があるため、リン酸の肥料を多めにやる必要がある。赤玉土の粒はやや崩れやすいため再利用出来る割合が少ない傾向があり、微塵は粘土質になり通気性・排水性を悪くする事がある。
- 用途:一般的な草花・花木・多肉・サボテン・山野草・水生植物など幅広い植物の土壌改良材として利用されます。無菌のため挿し木・種まき用土・インドアグリーンの培養土などに利用される。
- 硬質赤玉土:硬質赤玉土は赤玉土を高温で焼いて硬質化したものです。
- 比較:硬質赤玉土は赤玉土と比べて、粒が硬いため砕けて劣化しにくく、通気性・排水性が高くなっています。一方で保水性が悪くなっているため、一般的な草花で使うと土壌が乾きやすくなり水やりの頻度が増えやすいです。
- 用途:多肉植物・サボテン・山野草などに使われる事が多い。
- パーライト:パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕して小さくした後に、高温で熱して中に含まれる水分を発泡させ多孔質にした資材です。
- 特徴(真珠岩系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 特徴(黒曜石系):表面に光沢があり滑らか、通気性・排水性に非常に優れている、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 用途:土壌の通気性・排水性を改善する目的、真珠岩系では通気性・排水性・保水性をバランスよく改善する目的で利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などに欠かせません。
- バーミキュライト:バーミキュライトは、蛭石を高温処理して膨張させた土壌改良用土です。蛭石を膨張させた事で、薄板が層に重なりアコーディオンのような形状をしています。
- 特徴:保水性・保肥力が抜群に優れているため植物が欲しい時に水分や栄養を供給してくれる働きがあります。また何層にも重なり大きな隙間があるため通気性を改善する働きもあり、雑菌が発生しにくく、比重が0.1程度と小さく軽い。
- 欠点:比重の重い用土と組み合わせると粒が破壊されて通気性が悪くなる事もあるため注意が必要です。
- 用途:土壌の保水性・保肥力を改善するのに利用されます。一般的な草花の育成などでよく利用されており、比重が軽いため培養土の軽量化などでも利用されます。
- 日向土(ボラ土):日向土は別名でボラ土とも呼ばれる、宮崎県南部で産出される軽石です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている、比重は約0.6とバランスがよい。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHが殆ど中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。草地・岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、一般的な草花から多肉・サボテン・山野草などの育成でも利用されます。す。
- 桐生砂:桐生砂とは群馬県桐生市近辺で産出されるやや風化の進んだ赤褐色の火山礫です。
- 特徴:通気性と排水性に非常に優れており、多孔質なため保水性も適度に確保出来ている。※鹿沼土と比較すると頑丈で形状が崩れにくいため再利用しやすく、PHがやや酸性に傾く中性なため扱いやすい、一方で鹿沼土と比べると保水性がそれほど高くない。
- 用途:土壌の通気性や排水性を改善するのに利用されます。岩場・高山地帯・砂地に自生する植物などを育てるのに向いており、多肉・サボテン・山野草・東洋ラン・盆栽等の育成でよく利用されます。
- ゼオライト:ゼオライトは沸石とも呼ばれる鉱物の一種です。
- 特徴:水質浄化・脱臭効果・高い保肥力などにあります。そのため、根腐れ防止や肥料の流失や肥効の継続に効果を発揮します。一方で、入れすぎると肥料が効きにくくなるなどのデメリットがあるため、土壌や培養土に5%程度混ぜて使われる事が多いです。
有機物の土壌改良用土
- 腐葉土:腐葉土は広葉樹の落ち葉を腐熟させた改良用土です。
- 腐葉土を選ぶ基準:腐葉土は完熟していて湿り気のある物を選びましょう。完熟していると、見た目が黒っぽくなり、葉の断片が小さくなっています。逆に油脂成分の多い針葉樹の葉が入っていたり、未熟な茶色の葉が混じっていたり、断片が大きく乾燥していたりする腐葉土は、植物の根を傷める原因にもなるため避けた方が良いでしょう。
- 腐葉土の特徴:土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の通気性・保水性・保肥力を高めるため植物が育ちやすい環境となる。腐葉土は微量要素を含んでいるため植物が栄養を補給して健康に成長する助けとなり、また微生物の働きも活性化するため土壌が肥沃になる。PHが中性のため扱いやすい。
- 用途:土壌の保水性・保肥力・通気性を改善したり、微生物を活性化して土壌を肥沃にしたりする働きがあるため、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されます。
- ピートモス:ピートモス は水苔類やヨシ・スゲ等の植物が堆積して腐植し泥炭化した用土です。
- 特徴:腐葉土と比べて養分を殆ど含んでいないため、微生物を活性化する力が弱く無菌で清潔感がある。土壌の膨軟性を高めるため空気の通りが良くなり根の成長を助ける。土壌の保水力を高める効果が高く、通気性・保肥力も改善する。PHは基本的に強い酸性になる。
- 注意点:PHが3~4の強い酸性のため、一般的な植物を育てる際は調整済のピートモスを使用するか、アルカリ性の土壌改良材を入れて使用した方がよいでしょう。
- 用途:土壌の膨軟性を高めて、保水性・保肥力・通気性を改善するのに利用されたり、PHを酸性に調節する目的で利用されたり、無菌で雑菌が繁殖しにくいためインドアグリーンの植物の改良用土として利用されたり、挿し木や種まき用の培土として利用されたり、多くの植物を育てる際の改良用土として利用されたりしています。
- くん炭:くん炭は、もみ殻を炭化させたものです。
- 特徴:通気性と排水性が抜群によいため根腐れ防止効果があります。菌根菌などの有用微生物を活性化させる効果があるため、植物が菌根菌と共生して病気に強くなったり水分・栄養を補給しやすくなる事がある。植物の成長に必要とされるミネラルを含有していて、またケイ酸が50%近く含有しているため茎・葉が頑丈になりやすく病害虫に強くなる傾向がある。PH8前後の高いアルカリ性を示す。
- 用途:根腐れ防止・酸性土壌の改善などのために土壌に10%程度混ぜて使われる事が多いです。
水やりの仕方
オキザリス・グラブラは、耐乾性が高い植物のため、地植えで育てていれば降雨に任せて育てることが出来ます。
ただし、雨が長く降らない時、鉢植えで育てている場合などには、水やりが必要になることがあります。水やりのタイミングなどは下記を参考にして下さい。
また注意する事は、極端に過湿状態にしてしまうことです。過湿が続くと根の呼吸を邪魔して根腐れを引き起こす原因になります。そのため、水やりする頻度などには注意が必要となります。
水やりのタイミング
生育期間中は生育旺盛でたくさんの水を必要とするため、土壌の表面または表層が乾燥したタイミングで水を与えます。
土壌の乾燥の確認方法
- 土壌表面の乾燥:土壌の表面の乾燥とは、土壌の最も上の部分の表面が乾燥している事です。土壌表面の乾燥の確認方法には目視・触感・専用の道具があります。
- 目視で確認:土は濡れているなら色が濃くなったり黒っぽくなったりしていて、乾燥すると色が白っぽくなります。
- 触感で確認:土の表面を指で触ってみてます。土は濡れていると湿り気があり、乾燥しているとサラサラとしています。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
- 土壌の表層の乾燥:土壌の表層の定義は様々ありますが、ここでは土壌の表面より5cm以下にある事にして、また土壌の表層の乾燥とは土壌の表面から5cm以下が乾燥していることになります。
- 目視で確認:透明な植木鉢を使用して植物を育てます。透明で土の色の変化が分かるため、土表面から5cm以下の土の色が白っぽくなってきたら水やりを行います。
- 重量で確認:鉢植えで育てている場合は、水分量で鉢の重量が変わるため、土が乾燥した時の軽さを覚えておいて土の乾きを判断します。
- 道具で確認:割り箸・竹串などを用土の中に差してみて、引き上げた時の割り箸・竹串の色と湿り気を見て乾燥具合を確認します。
- 専用の道具:サスティーを土壌にさして使用します。サスティーは土壌が乾くと色が変化して水やりのタイミングを教えてくれます。
肥料の与え方
オキザリス・グラブラは、土壌に一定の肥沃さがあれば基本的に肥料は不要です。
土壌の状態に合わせて早春に一度だけ株の周りに堆肥を入れて上げたり、緩効性肥料を入れて上げるとよいでしょう。
堆肥の与え方
- 堆肥を入れる時期:植え付け時、または冬から早春に堆肥を入れます。
- 堆肥の入れ方:堆肥の入れ方は地植えと鉢植えでかわります。
- 地植え:植付けや株分けする時などに土壌改良を行い堆肥をいれて混和する。または株の周囲に堆肥を盛ったり、株の周囲に穴を掘り堆肥を入れます。
- 鉢植え:植え替え時に堆肥がしっかり入った新しい培養土を使う。または古い土に二割から五割ほど新しい土を混ぜて再利用する。
肥料の与え方
- 芽出し肥:早春から春頃に新芽が動き出す前に、発芽の促進や初期の成長を促す目的で与えられる肥料です。
- 肥料の成分:窒素・リン・カリがバランス良く入る水平型を選びます。
- 肥料の製品:固形肥料(速効性・緩効性・BB肥料 など)がおすすめです。
- 施し方(固形肥料):固形肥料の与え方は製品により置き肥タイプ・差し込みタイプ・埋め込みタイプがあります。製品に合わせて、規定された分量・規定された頻度・規定された方法で施しましょう。
冬越しする方法

Hardiness:
オキザリス・グラブラは耐寒性が高いため、平地や暖地であれば基本的に冬越し対策をしなくても問題ないです。
ただし環境や個体によっては寒さや霜によって枯れることもあるため、冬越し対策を行って育てた方が無難でしょう。
冬越し対策一覧
- 軒下に移動する:植物を植えている鉢植えを軒下に移動する事で、霜を避けることができます。霜があまり降りない地域であれば、霜を避けるだけで冬越し出来ることもあります。
マルチング:株の周囲にマルチング資材を入れて株元と根を保護する。根を凍結や霜から守ったり、乾燥対策になったりします
- 方法:霜が降りる前の11月頃に行います。バーク堆肥や藁などのマルチング資材を準備します。育てている植物の周りに、マルチング資材を5~8cmほどの厚みになるように入れます。
植物にカバー:植物にビニールや寒冷紗などをかけます。植物を寒風から保護したり、霜から保護したり、昼夜の急激な温度変化を防ぐ働きがあったりします。
- ビニール・寒冷紗:植物の周りに支柱を立てて、ビニールまたは寒冷紗を支柱に巻き付けます。巻き付けたビニールまたは寒冷紗が落ちないように洗濯バサミや紐などを使い固定しましょう。※ビニールを巻く場合は穴を開けて通気性を確保してください。
- 苗キャップ:透明のカバーで苗や小さな植物を保護するための専用の製品です。専用のカバーを苗または小さな植物の上に被せて、風などで飛んでいかないように固定して利用します。
- 植物保護カバー:不織布などの保護カバーで植物を保護するための専用の製品です。大きめの植物や複数の植物を囲うのにも対応しており、専用の製品になるため、チャックなどがついていて扱いやすい所も魅力です。
温室:内部の温度を一定に保てるようにガラスやプラスチックフィルムなどで作られた建物です。植物を温室の中に入れる事で、寒さの軽減や寒風対策、霜・凍結対策ができます。
屋内に取り込む:植物を建物の中になります。冬の屋内は屋外と比べて温度が高く植物が凍結するリスクもありません。ただし屋内は太陽光が当たらないため、明るさなどには注意が必要になります。植物を窓辺で管理したり、植物育成ライトを活用して、植物が弱らないよう管理することが大切になるでしょう。