原産:トルコ/コーカサス/イラン
科:オオバコ(Plantaginaceae)
属:ベロニカ(Veronica)
種:ゲンチアノイデス(gentianoides)
別名:ゲンチアン・スピードウェル(gentian speedwell)
品種:ラモナ(ramona)
開花時期:4月~7月
花の色:青色●白色〇
葉色:緑色●
分類:多年草
草丈:約40cm
誕生花:6月16日
花言葉:忠実/名誉
用途:切り花
目次 | ||
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花壇土 | 鉢土 | 水やり |
肥料 | 剪定 | 夏越し |
冬越し | 増やし方 | 病気 |
ベロニカ(ラモナ)とは!?
ベロニカ(ラモナ)は殆ど白色(~水色)の花弁に濃い青色の花脈が入り、水の様な透明感のある花色が魅力の園芸品種です。ベロニカ(ラモナ)は背が低いため花壇の縁どりや寄せ植え等に使いやすいです。また透明感のある水色の花は、心を穏やかにしたり癒される様な優しい雰囲気をつくるため、リラックス出来るようなお庭や爽やかで気品のあるお庭等によくあいます。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)とは!?
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)は学名Veronica gentianoides、別名「ゲンチアン・スピードウェル(gentian speedwell)」とも呼ばれるトルコおよびコーカサス地方、イランが原産の多年草です。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の語源(由来)
- 属名のVeronicaは、十字架を背負いゴルゴダの丘へと歩くイエス・キリストを憐れみ、額の汗を拭うようヴェールを差し出した聖ヴェロニカ(Saint Veronica)への献名です。
- 種小名のgentianoidesはラテン語で「リンドウ」を意味する「gentian」と、接尾辞で「の様な」「似ている」を意味する「-oides」の2語からなります。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の特徴(魅力)
- ベロニカ(ゲンチアノイデス種)は地面下にある地下茎から垂直に何本も茎を伸ばします。
- そのため年をおうごとに広がり群生します。
- ベロニカ(ゲンチアノイデス種)はロンギフォリア種等と比べると1つの花序につく小花が控えめで雑多にならないため気品ある雰囲気をつくります。
- 一個一個の花は大きめで薄い青色(~白色)をしているため繊細で優しい印象を与えます。
- そのため心を癒すような上品な雰囲気のお庭などにおすすめです。
- 葉は狭楕円形から線形の形をしています。
- 葉は茎の下部では大きく上部では小さく目立ちません。
- そのため風通しや光の通りがのよい空間が作られ洗練された雰囲気をつくります。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)は地面下に地下茎をもちます。茎の色は緑色もしくはやや赤みを帯び、茎は基本的に分枝せずに直立(殆ど垂直に伸びる)して、高さ約15~45cmの間で成長します。葉序は対生葉序、葉色は緑色で光沢があり、葉身の長さ約2(~8)cm、葉身は狭楕円形もしくは線形です。花序は総状花序をつくります。個々の花は筒状で裂片は4個あり、2個の雄蕊と1個の雌蕊が突出します。
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の栽培方法
園芸では、細長い茎に咲く上品な花を鑑賞する目的や、花を収穫して切り花として利用する目的で育てられます。ロンギフォリア種と比べると矮性な品種が多いことから、花壇の前面や中央部に並べて楽しまれたり、管理のしやすい鉢植えに植えて様々な場所で楽しまれたりします。
ベロニカの主な種と園芸品種は下のリンクから紹介しています。
色々なベロニカの種類とおすすめの品種の紹介【2021】
ベロニカ(ラモナ)の育て方
花壇の土づくり
日当り
ベロニカ(ラモナ)は日光のよく当たる場所で最もよく成長して沢山の花を咲かせます。日当たりの悪い場所では開花が悪くなったり細く弱々しい茎が徒長して倒伏しやすくなったりするため、基本的には直射日光が6時間以上当たる日向もしくは、3時間~5時間の半日影までで育てましょう。
土壌の土質
ベロニカ(ラモナ)は良好な水捌けがない場合、根腐れを引き起こし生育不良になる可能性があります。そのため粘土質な土壌は避け、通気性と保水性が良く、有機物もしっかり入った肥沃な壌土で育てましょう。
植付けの前に土壌診断を行いましょう。
①土を掘る時に硬い場合は作土層が十分でない可能性があります。
②土を濡らして握った時にバラバラと崩れる場合は保水性がない可能性があります。逆に土の塊が出来ても崩れる感じがない場合は粘土質で水捌けが悪い土壌の可能性があります。
③肥沃な土の場合は土の色が黒っぽくなるため、土の色が薄い場合は土壌の肥沃さが足りない場合があります。
土壌診断後、必要に応じて通気性を高めるパーライトや川砂を入れたり、保水性や保肥力を高める田土や黒土を混ぜたり、肥沃さが足りない場合は牛ふん堆肥や腐葉土等の堆肥を混ぜこみ土壌改善を行いましょう。
鉢土づくり
日当り
ベロニカ(ラモナ)は直射日光が6時間以上当たる日向もしくは、午前中のみ日が当たり午後から日陰になるような半日影で育てましょう。
培養土
ベロニカ(ラモナ)は一般的な草花の培養土で育てられます。自作する場合は通気性と保水性のバランスが良く肥沃な培養土で育てましょう。
- 赤玉土(小粒・中粒)+腐葉土=6:4
- 赤玉土(小粒・中粒)+パーライト+腐葉土=4:2:4
水やりの仕方
ベロニカ(ラモナ)は浸水したり水分が停滞する様な環境を嫌いますが、やや湿り気のある土壌で最も生産性が高まります。
水やりの頻度は環境(植える場所や土質)にも左右されますが、基本的には土の表面が乾いてきたタイミングで行うといいでしょう。
肥料の与え方
ベロニカ(ラモナ)の多くの肥料を必要としません。肥料は植付け時に与える元肥もしくは早春に寒肥を入れるのみです。
元肥
ベロニカ(ラモナ)の元肥は植え付け時もしくは、植付け2週間に前(有機肥料の場合)に与えましょう。
元肥は緩効性肥料もしくは配合肥料を選びましょう。肥料の成分は山型肥料(リン酸多め)を選びます。
元肥の与え方は花壇の場合も鉢植えの場合も、基本的に土壌に均一に混ぜこむ全面施肥です。規定された量を入れましょう。
元肥(寒肥)
寒肥とは休眠中の冬から早春に与える元肥の1種です。
寒肥は元肥と同様に肥効が長い物を選びましょう。具体的には配合肥料や緩効性肥料を選びます。また肥料の成分も元肥と同様に水平型肥料(窒素・リン・カリがバランスよく入る)もしくは山型肥料(リン酸多め)を選びます。
寒肥の施し方は株元から少し離れた場所に何ヶ所か穴を掘り、その中に肥料を施すか、株元から少し離した場所に緩効性肥料を置き肥しましょう。
剪定のやり方
ベロニカ(ラモナ)の剪定は開花期間中の「花がら摘み」と、真夏に行う「切り戻し」と、冬越し後の早春に行う「間引き剪定」の3つです。
花がら摘み
ベロニカ(ラモナ)は開花期間中の花がら摘みが大切です。何故なら枯れた花を残すと見た目が悪いばかりか、種を作り初めて株が弱り生育が衰えたり、蕾の花が咲にくくなったりするからです。 枯れた花を摘む事は、沢山の新しい花を咲かせる事に繋がります。
花がら摘みの方法は花が萎れるか枯れたら、花穂の下で剪定するだけです。
夏越しする方法
ベロニカ(ラモナ)は夏の暑さを苦手にしており、晩夏になるにつれて生育が衰える傾向にあり、また多湿環境では根腐れや斑点病などの病気にもかかることがあります。
ベロニカ(ラモナ)の夏越し対策
- 鉢植えで育てている場合は、暑さと乾燥対策として、西日の当たらない半日影に移動するといいでしょう。
- 地植えで育てている場合は、株を弱らせない為に、必要に応じて遮光ネットを張るのも1つの対策です。
- 花を残すと種作りにエネルギーが使われて株が弱るため花がら摘みをしっかり行います。
- 乾燥対策として地植えした株でも土の表面が乾燥してきたらしっかり水やりを行います。
- ↳鉢植えで育てている場合は、より乾燥が早いため注意が必要です。
冬越しする方法
Hardiness:4a~8b
ベロニカ(ラモナ)は耐寒性が高く冬越しの準備をする必要は基本的にはありません。
挿し木や株分けで増やす
ベロニカ(ラモナ)は株分けによって増やす事ができます。
ベロニカ(ラモナ)の株分け手順
- ベロニカ(ラモナ)の株分け時期は春もしくは秋が最適です。
- スコップを使い株を掘りあげます。
- スコップもしくはナイフ等を利用して株(根茎)を個々に切り分けます。
- 株分けした株は、必要な場所に植え直して水をたっぷり与えましょう。
播種で増やす
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の種蒔の方法
播種時期:3月~4月・9~10月
発芽適温:約15~20度
発芽日数:約15日
光条件:
- ポットに種まき用の培養土を準備するか、直播きする場所の土壌を整えます。
- 種を土に置き軽く押し込みます(鎮圧と呼ばれる方法で土と種の接着を高め水分の吸収をよくする)
- 種の上に薄く土を被せます。
- 播種後は乾燥すると発芽率が落ちるため、必ず土と種が乾燥しないように水やりを行い管理しましょう。
植物の病気
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の病気
- 斑点病
- べと病
- うどんこ病
- 灰色カビ病
ベロニカ(ゲンチアノイデス種)の害虫
- アブラムシ