スカビオサ(マツムシソウ)は属の中に約67種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは5種類の原種と、26種類の園芸品種を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方や購入する際のリンクも用意しています。よければ、そちらもご活用ください。
■目次
■スカビオサ(マツムシソウ)属の簡易比較

学名:Scabiosa columbaria
生活形:多年草(短命)
草丈:約50~100cm
開花:4月~11月※最盛期は5月~8月
花色:桃色・青色・紫色・白色
葉色:緑色
生育型:偽ロゼット型・叢生型
備考:本種は葉が単葉と分裂葉の2種類あり、特に茎葉は上部にいくほどに葉の切れ込みが深くなっていく点が特徴です。また一般的なスカビオサ属と比べて、花のサイズが約2.5~3.5cmと小ぶりですが、多数の茎を叢生し、集散状に頭花が次々と咲くため、花付きが抜群によく、開花期間も長めです。花は周辺花がそれほど巨大にならず、フリルしているため、ドーム状に盛り上がる中心花との組み合わせでクッションのような可愛らしい外観をしています。そのため、園芸では、この華やかで可愛らしい印象を与える花をロマンチックなお庭の中に添えて鑑賞したり、また収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。

学名:Scabiosa atropurpurea
生活形:一年草/多年草(短命)
草丈:約50~100cm
開花:5月~9月※最盛期は5月~7月
花色:青色・紫色・赤色・桃色・黄色・白色・黒色
葉色:緑色
生育型:偽ロゼット型・叢生型
備考:本種は一年草または短命の多年草です。一般的なスカビオサ属と違い、黒色や赤色などの花の色が楽しめて園芸品種が豊富にある点、頭花を構成する周辺花と中心花のサイズがそれほど変わらないため見た目がポンポンに似た球状をしている点、花柄が長く伸びるため切り花として個別に収穫しやすい点などが魅力となる植物です。そのため、園芸品種に合わせて、黒花の品種をシックで落ち着いた雰囲気のお庭の中に添えて鑑賞したり、桃花の品種を可愛いをテーマにするお庭の中に添えて鑑賞したり、また花を収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。

学名:Scabiosa caucasica
同義語:Lomelosia caucasica
生活形:多年草
草丈:約40~60cm
開花:5月~9月
花色:青色・紫色・白色
葉色:緑色
生育型:偽ロゼット型・叢生型
備考:一般的なスカビオサ属と比べて、本種は花のサイズが約5~10cmと非常に大きくて、花序を構成している周辺花が著しく巨大になり、周辺花は弁全体がフリル状に波打っているため優雅な雰囲気を感じさせる植物です。そのため、園芸では、この豪華で優美な印象を与える花をエレガントなお庭の中に添えて鑑賞したり、また収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。

学名:Scabiosa ochroleuca
生活形:多年草(短命)
草丈:約30~80cm
開花:6月~9月
花色:黄色・白色
葉色:緑色
生育型:偽ロゼット型・叢生型
備考:本種は、花の色が黄色または白色に近いクリーム色をしている点が特徴です。園芸で親しまれるスカビオサ属の種と比べると、花(頭花)のサイズは約1.5~2.5cmと小ぶりで、頭花を構成している周辺花がそれほど巨大にならず、ドーム状に盛り上がる中心花との組み合わせでクッションのような可愛らしい外観をしています。そのため、園芸では、この明るく元気な印象を与える花をナチュラルガーデン等に添えて鑑賞したり、また収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。また乾燥や栄養に乏しい環境に強い側面があるため、多湿・過湿に注意しながら環境を整えて栽培する事で手間を殆どかけずに栽培する事ができるでしょう。

学名:Scabiosa Japonica
生活形:多年草
草丈:約60~90cm
開花:8月~10月
花色:青紫色
葉色:緑色
生育型:一時ロゼット型・叢生型
備考:本種は日本固有種のスカビオサで、山地の開けた高原や草原などで見られます。開花は園芸で親しまれる一般的なスカビオサと比べて8月から10月と遅い時期にある。花(頭花)のサイズは約3~4cmあり、頭花を構成している周辺花は大きめで、中心花はボリューム感にやや欠け盛り上がりが少なく平面的な外観をしている傾向にあり、レース模様を見てるような繊細な印象を感じさせます。花の色は周辺花が淡い青紫色、中心花が白っぽい淡い青紫色をしているため、爽やかで上品な印象を与える点も魅力です。そのため、園芸では、この上品な印象を与える花をエレガントなお庭などに添えて鑑賞したり、また花や果実を収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。
■スカビオサ(マツムシソウ)属の主な種と園芸品種の紹介
スカビオサ・コルムバリア

スカビオサ・コルムバリアとは!
スカビオサ・コルムバリア(学名: Scabiosa columbaria)は、別名では「セイヨウイトバマツムシソウ」「スモールスカビオサ(small scabious)」「ドワーフ ピンクッション フラワー(dwarf pincushion flower)」とも呼ばれるスイカズラ科(旧マツムシソウ科)マツムシソウ属(スカビオサ属)の短命の多年草です。
スカビオサ・コルムバリアの原産地はヨーロッパ、西アジア、アフリカに広がり、自生地は乾燥気味の草原や日当たりの良い山地の斜面などに見られます。
スカビオサ・コルムバリアの特徴
- スカビオサ・コルムバリアの魅力:本種は葉が単葉と分裂葉の2種類あり、特に茎葉は上部にいくほどに葉の切れ込みが深くなっていく点が特徴です。また一般的なスカビオサ属と比べて、花のサイズが約2.5~3.5cmと小ぶりですが、多数の茎を叢生し、集散状に頭花が次々と咲くため、花付きが抜群によく、開花期間も長めです。花は周辺花がそれほど巨大にならず、フリルしているため、ドーム状に盛り上がる中心花との組み合わせでクッションのような可愛らしい外観をしています。そのため、園芸では、この華やかで可愛らしい印象を与える花をロマンチックなお庭の中に添えて鑑賞したり、また収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。
- 草姿:生育型は叢生型、または偽ロゼット型で、地面下に根茎を持っており、冬の期間をロゼットで過ごした後、春になると高さ約50~100cmまで茎を何本も伸ばして早ければ春頃から花を咲かせはじめます。
- 葉の特徴:葉は基部から発生する根生葉と茎から発生する茎葉があります。根生葉は基本的に単葉で概形はヘラ形をしていますが、茎葉は基本的に分裂葉になり、茎の上部にいくほどに切れ込みが深くなり、奇数羽状浅裂から奇数羽状全裂の範囲で差異がでます。
- 花の特徴:開花期は4月~11月、開花の最盛期は5月~8月です。花序は頭花集散花序で、これは茎頂で頭状花序が開花した後、茎の下部で枝分かれして更に頭状花序が集散状に次々と開花していく咲き方です。またこの咲き方により花が長く楽しめます。頭状花序は直径が2.5~3.5cmほど、花序を構成する花は、裂片が5個ある合弁花冠です。合弁花冠のうち、外側にある周辺花はやや大きく発達していてフリル状に波打っており、中央にある中心花は小さく、特に蕾の時は豆粒のような外観をしています。この周辺花と中心花で織り成すコントラストが、ふわふわとしたクッションのような見た目をしているため、可愛らしい雰囲気のお庭によく映えます。花の色は品種などにより変わりますが桃色・青色・紫色・白色があります。
- フラワーアレンジメント:スカビオサ・コルムバリアの花や花後の果実を収穫して切り花として楽しんだり、またドライフラワーにしてフラワーアレンジメントの素材として活用できたりします。ふわふわとした見た目の花は可愛らしい見た目をしてるため、切り花やアレンジメントの中で可愛らしい雰囲気を添える事が出来るでしょう。切り花として用いた場合、花瓶の中での寿命は5~7日ほどになります。
- 寄せ植え:スカビオサ・コルムバリアは、株は叢生して茎が行儀よく直立して高さを出すため、株にボリューム感または高さのある植物や、鉢縁から枝垂れるような植物と組み合わせると奥行きと立体感のある魅力的な寄せ植えになります。
- 苗の増殖:種子から簡単に苗を増やせるため、広い面積の花壇や庭を埋めるのに役立ちます。
スカビオサ・コルムバリアの園芸品種の紹介
ブルーバルーン

学名:Scabiosa columbaria ‘blue balloon’
花の色:青紫色・白色
葉の色:緑色
草丈:約20~30cm
備考:株は矮性で、花付きが抜群によく次々と花を咲かせるため、寄せ植えなどにも使いやすい品種です。花序を構成している、花(中心花)が盛り上がり、バルーンのような外観をしている点も魅力です。
ビビットバイオレット

学名:Scabiosa columbaria ‘vivid violet’
花の色:紫色・桃色
葉の色:緑色
草丈:約30~50cm
備考:花付きが抜群によく春から晩秋にかけて長く開花する品種です。海外の試験では、うどんこ病に高い耐性も示しており、栽培がしやすくなっています。
ピンクミスト

学名:Scabiosa columbaria ‘pink mist’
花の色:桃色・クリーム色(中心花)
葉の色:緑色
草丈:約30~50cm
備考:花(頭花)のサイズが最大5cmに達する事があり、頭花を構成している周辺花が大きくフリル状に波打っています。そのため、強い存在感と優美さを感じさせる花姿を楽しめる品種です。桃色の花は、女性的な可愛らしい印象を与えるため、ロマンチックな雰囲気のお庭などによく合うでしょう。
ナナ

学名:Scabiosa columbaria ‘Nana’
花の色:青紫色
葉の色:緑色
草丈:約15~30cm
備考:名前が示すとおり矮性品種です。コンパクトに成長するため、スモールガーデンや鉢植えでの管理が楽になります。
フラッター ピュアホワイト

学名:Scabiosa columbaria ‘flutter pure white’
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約30~40cm
備考:花(頭花)のサイズが大きく、頭花を構成している周辺花が大きくフリル状に波打っています。そのため、強い存在感と優美さを感じさせる花姿を楽しめる品種です。純白の花は明るさや清潔感を感じさせるため、エレガントなお庭の中に添えてみたり、エントランスガーデンにの中に添えて鑑賞してみたりするとよいでしょう。
スカビオサ・アトロプルプレア

スカビオサ・アトロプルプレアとは!
スカビオサ・アトロプルプレア(学名: Scabiosa atropurpurea)は、別名では「セイヨウマツムシソウ」「モーニング ブライド(mourning bride)」「モーンフル ウィンドウ(mournful widow)」「スイート スカビオサ(sweet scabious)」「ピンクッション フラワー(pincushion flower)」とも呼ばれるスイカズラ科(旧マツムシソウ科)マツムシソウ属(スカビオサ属)の一年草または短命の多年草です。
スカビオサ・アトロプルプレアの原産地は地中海沿岸にあり、自生地は乾燥した砂礫の多い草原、標高2600mまでの日当たりの良い山地の斜面などに見られます。
スカビオサ・アトロプルプレアの特徴
- スカビオサ・アトロプルプレアの魅力:本種は一年草または短命の多年草です。一般的なスカビオサ属と違い、黒色や赤色などの花の色が楽しめて園芸品種が豊富にある点、頭花を構成する周辺花と中心花のサイズがそれほど変わらないため見た目がポンポンに似た球状をしている点、花柄が長く伸びるため切り花として個別に収穫しやすい点などが魅力となる植物です。そのため、園芸品種に合わせて、黒花の品種をシックで落ち着いた雰囲気のお庭の中に添えて鑑賞したり、桃花の品種を可愛いをテーマにするお庭の中に添えて鑑賞したり、また花を収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。
- 草姿:生育型は叢生型、または偽ロゼット型で、地面下に根茎を持っており、冬の期間をロゼットで過ごした後、春になると高さ約50~100cmまで茎を何本も伸ばして早ければ晩春頃から花を咲かせはじめます。
- 葉の特徴:葉は基部から発生する根生葉と茎から発生する茎葉があります。根生葉は単葉のヘラ形または分裂葉の羽状浅裂から羽状全裂する場合もあり個体差があり、茎葉は基本的に分裂葉で奇数羽状深裂・奇数羽状全裂となります。
- 花の特徴:開花期は5月~9月、開花の最盛期は5月~7月です。花序は頭花集散花序で、これは茎頂で頭状花序が開花した後、茎の下部で枝分かれして更に頭状花序が集散状に次々と開花していく咲き方です。またこの咲き方により花が長く楽しめます。頭状花序は直径の平均が2~3cm、最大では5cmに達する事があり、非常に長い花柄に支えられています。花序を構成する花は、裂片が5個ある合弁花冠です。合弁花冠のうち、外側にある周辺花はやや大きめですが、中央にある中心花とサイズはそれほど変わらず、花が放射状に密集する事で球状の外観となります。花の色は品種などにより変わりますが青色・紫色・赤色・桃色・黄色・白色・黒色があります。
- フラワーアレンジメント:スカビオサ・アトロプルプレアの花や花後に出来る卵形の果実を収穫して切り花として楽しんだり、またドライフラワーにしてフラワーアレンジメントの素材として活用できたりします。球状のポンポンに似ている花は可愛らしい見た目をしてるため、切り花やアレンジメントの中で可愛らしい雰囲気を添える事が出来るでしょう。切り花として用いた場合、花瓶の中での寿命は5~7日ほどになります。
- 苗の増殖:種子から簡単に苗を増やせるため、広い面積の花壇や庭を埋めるのに役立ちます。
スカビオサ・アトロプルプレアの園芸品種の紹介
サーモンピンク

学名:Scabiosa atropurpurea ‘salmon pink’
花の色:桃色・赤色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:開花期間の長さや花の収穫量の多さ等から、切り花農家を初めとして高い人気がある品種です。頭花を構成している周辺花が大きくフリル状に波打っているため、ドレスを見てるような優美さを感じさせる花姿をしており、また桃色の花色が可愛らしさを感じさせる品種です。
ジェラート ブルーベリー

学名:Scabiosa atropurpurea ‘gelato blueberry’
花の色:濃い紫色
葉の色:緑色
草丈:約30~50cm
備考:一般的なスカビオサ・アトロプルプレアと比べて草丈の低い矮性品種になり、茎がよく立ち上がり沢山の花を咲かせます。花の色はブルーベリーを想像させる濃い紫色(赤紫色)をしており、上品な印象を感じさせる品種です。
白ときどき桃
学名:Scabiosa atropurpurea cv.
花の色:白色・桃色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花の色が白色と桃色の複色で、白色の弁にときどき桃色の絞りがはいる点が特徴となる品種です。
ボジョレーボンネット

学名:Scabiosa atropurpurea ‘beaujolais bonnets’
花の色:赤紫色・白色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花(頭花)のサイズが最大5cmに達する事があり、頭花を構成している周辺花が大きくフリル状に波打っています。そのため、強い存在感と優美さを感じさせる花姿を楽しめます。また花の色は赤紫色から白色で、花序の外側にいくほどに白っぽくなります。そのため、赤ワインや透明感のある宝飾品を見ている様は高級感を感じさせる品種です。
ブラックナイト

学名:Scabiosa atropurpurea ‘black knight’
花の色:黒色・赤黒色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:ほとんど黒色に見える、赤黒色をした花を咲かせる品種です。特に蕾の時期が最も黒っぽく、重厚的でシックな雰囲気を感じさせます。
エースオブスペード

学名:Scabiosa atropurpurea ‘ace of spades’
花の色:黒色・赤黒色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:ほとんど黒色に見える、赤黒色または暗紫色をした花を咲かせる品種です。
スノーメイデン

学名:Scabiosa atropurpurea ‘snow maiden’
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:純白の花を咲かせることから、清潔感を感じさせたり、神聖さを感じさせる品種です。
クイズ スカーレット

学名:Scabiosa atropurpurea ‘Qis scarlet’
花の色:赤色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:QISはQuality in Seed(高品質の種子)で、基準を満たした厳選された品種である事を表しています。鮮やかな赤色の花を咲かせることから、情熱的でロマンチックなお庭に添えて鑑賞したり、色鮮やかな花が並ぶカラフルなお庭に添えて鑑賞するのに向く品種です。
クイズ サーモンピンク
学名:Scabiosa atropurpurea ‘Qis Salmon Pink’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:QISはQuality in Seed(高品質の種子)で、基準を満たした厳選された品種である事を表しています。花は周辺花が多く、フリル状に波打ち、ドレスのような優美な外観をしており、ピンク色の花色が可愛らしい印象を添える品種です。
モルガナ イエロー

学名:Scabiosa atropurpurea ‘morgana yellow’
花の色:クリーム色・淡い桃色
葉の色:緑色
草丈:約50~100cm
備考:花の色がスカビオサでは珍しい黄色(クリーム色)になり、しばしば淡い桃色がのります。そのため、明るい印象を与えたり、柔らかで優しい雰囲気を感じさせる品種です。
アメジストスノー
学名:Scabiosa atropurpurea cv.
花の色:白色・薄い桃色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:四季咲き性で花付きがよい品種です。花の色は白色に、薄い桃色がのるため、上品さの中に可愛らしさを感じさせます。
スカビオサ・コーカシカ


スカビオサ・コーカシカとは!
スカビオサ・コーカシカ(学名: Scabiosa caucasica)は、同義語でロメロシア・コーカシカ(学名:Lomelosia caucasica)で、別名では「コーカサスマツムシソウ」「コーカシアン・スカビオサ(Caucasian scabious)」「コーカシアン・ピンクッションフラワー(Caucasian pincushion flower)」とも呼ばれるスイカズラ科(旧マツムシソウ科)マツムシソウ属(スカビオサ属)の多年草です。
スカビオサ・コーカシカの原産地はコーカサス地方、トルコ、イランにあり、自生地は山岳地帯の草原や牧草地、潅木地帯などにあります。
スカビオサ・コーカシカの特徴
- スカビオサ・コーカシカの魅力:一般的なスカビオサ属と比べて、本種は花のサイズが約5~10cmと非常に大きくて、花序を構成している周辺花が著しく巨大になり、周辺花は弁全体がフリル状に波打っているため優雅な雰囲気を感じさせる植物です。そのため、園芸では、この豪華で優美な印象を与える花をエレガントなお庭の中に添えて鑑賞したり、また収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。
- 草姿:生育型は叢生型、または偽ロゼット型で、地面下に地下茎を持っており、冬の期間をロゼットで過ごした後、春になると高さ約40~60cmまで茎を伸ばして晩春頃から花を咲かせはじめます。
- 花の特徴:開花期は5月~9月頃、花序は頭花花序で、直径が5~10cmほどになります。花序を構成する花は、裂片が5個ある合弁花冠になり、外側にある周辺花が著しく大きく発達していてフリル状に波打っており、中央にある中心花はとても小さく、特に蕾の時は豆粒のような外観をしていて、この周辺花と中心花で織り成すコントラストがレース模様のような上品な模様を作り出すため、エレガントな雰囲気のお庭によく映えます。花の色は品種などにより変わりますが青色・紫色・白色があります。
- フラワーアレンジメント:スカビオサ・コーカシカの花は収穫して切り花として楽しんだり、またフラワーアレンジメントの素材として活用できたりします。花はとても大きく存在感があるため、切り花やアレンジメントの中で主役級の存在感を出すことが出来て、またその繊細な見た目からエレガントな雰囲気を添える事が出来るでしょう。切り花として用いた場合、花瓶の中での寿命は5~7日ほどになります。
スカビオサ・コーカシカの園芸品種の紹介
パーフェクタ・ブルー

学名:Scabiosa caucasica ‘perfecta blue’
花の色:青紫色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花は周辺花が大きくフリル状になるため、ドレスを見てるような優美な外観をしており、灰色みを帯びる青紫色の花色が上品さを感じさせる品種です。
パーフェクタ・アルバ

学名:Scabiosa caucasica ‘perfecta alba’
花の色:白色
葉の色:緑色
草丈:約40~60cm
備考:花は周辺花が大きくフリル状になるため、ドレスを見てるような優美な外観をしており、純白の花色が明るさや清潔感を感じさせる品種です。
スカビオサ・オクロレウカ

スカビオサ・オクロレウカとは!
スカビオサ・オクロレウカ(学名: Scabiosa ochroleuca)は、別名では「クリーム ピンクッション(cream pincushions)」「クリーム スカビオサ(cream scabious)」とも呼ばれるスイカズラ科(旧マツムシソウ科)マツムシソウ属(スカビオサ属)の短命の多年草です。
スカビオサ・オクロレウカの原産地はヨーロッパと西アジアにあり、自生地は乾燥気味の草原、ステップ、日当たりの良い潅木地帯などに見られます。
スカビオサ・オクロレウカの特徴
- スカビオサ・オクロレウカの魅力:本種は、花の色が黄色または白色に近いクリーム色をしている点が特徴です。園芸で親しまれるスカビオサ属の種と比べると、花(頭花)のサイズは約1.5~2.5cmと小ぶりで、頭花を構成している周辺花がそれほど巨大にならず、ドーム状に盛り上がる中心花との組み合わせでクッションのような可愛らしい外観をしています。そのため、園芸では、この明るく元気な印象を与える花をナチュラルガーデン等に添えて鑑賞したり、また収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。また乾燥や栄養に乏しい環境に強い側面があるため、多湿・過湿に注意しながら環境を整えて栽培する事で手間を殆どかけずに栽培する事ができるでしょう。
- 草姿:生育型は叢生型、または偽ロゼット型で、地面下に根茎を持っており、冬の期間をロゼットで過ごした後、春になると高さ約30~80cmまで茎を何本も伸ばして初夏頃から花を咲かせはじめます。
- 花の特徴:開花期は6月~9月です。花序は頭花集散花序で、これは茎頂で頭状花序が開花した後、茎の下部で枝分かれして更に頭状花序が集散状に次々と開花していく咲き方です。またこの咲き方により花が長く楽しめます。頭状花序は直径の平均が1.5~2.5cmあり、15~30cmほどの非常に長い花柄に支えられています。花序を構成する花は、裂片が5個ある合弁花冠です。合弁花冠のうち、周辺花は中心花と比べてやや大きめでフリルしているようにも見え、また中心花がドーム状に盛り上がるため、花姿はクッションのような可愛らしい外観となります。花の色は黄色からほとんど白色に見えるクリーム色をしているため、明るい雰囲気のお庭や、ナチュラルなお庭などによく合うでしょう。
- フラワーアレンジメント:スカビオサ・オクロレウカの花や花後の果実を収穫して切り花として楽しんだり、またドライフラワーにしてフラワーアレンジメントの素材として活用できたりします。ふわふわとした見た目の花は可愛らしい見た目をしてるため、切り花やアレンジメントの中で可愛らしい雰囲気を添える事が出来るでしょう。切り花として用いた場合、花瓶の中での寿命は5~7日ほどになります。
スカビオサ・オクロレウカの園芸品種の紹介
マツムシソウ

マツムシソウとは!
マツムシソウ(学名: Scabiosa Japonica)は、別名では「スカビオサ・ジャポニカ」「ピンクッション フラワー(Pincushion Flower)」とも呼ばれるスイカズラ科(旧マツムシソウ科)マツムシソウ属(スカビオサ属)の多年草です。
マツムシソウの原産地は日本にあり、自生地は日当たりのよい山地の高原・草原などに見られます。
マツムシソウの特徴
- マツムシソウの魅力:本種は日本固有種のスカビオサで、山地の開けた高原や草原などで見られます。開花は園芸で親しまれる一般的なスカビオサと比べて8月から10月と遅い時期にある。花(頭花)のサイズは約3~4cmあり、頭花を構成している周辺花は大きめで、中心花はボリューム感にやや欠け盛り上がりが少なく平面的な外観をしている傾向にあり、レース模様を見てるような繊細な印象を感じさせます。花の色は周辺花が淡い青紫色、中心花が白っぽい淡い青紫色をしているため、爽やかで上品な印象を与える点も魅力です。そのため、園芸では、この上品な印象を与える花をエレガントなお庭などに添えて鑑賞したり、また花や果実を収穫して切り花やアレンジメント等で利用する目的で栽培されたりします。
- 草姿:生育型は一時ロゼット型で、地面下に地下茎を持っており、冬の期間をロゼットで過ごした後、春になると高さ約60~90cmまで茎を伸ばして初夏頃から花を咲かせはじめます。
- 花の特徴:開花期は8月~10月です。花序は頭状花序または頭花集散花序で、これは茎頂で頭状花序が開花した後、茎の下部で枝分かれして更に頭状花序が集散状に次々と開花していく咲き方です。頭状花序は直径の平均が3~4cmあり、長い花柄に支えられています。花序を構成する花は、裂片が5個ある合弁花冠です。合弁花冠のうち、周辺花は中心花と比べて大きめで、裂片が細長くフリルしているようにも見え、また中心花は若干ドーム状に盛り上がります。花の色は青紫色で、中心花は若干白っぽくなる。
- フラワーアレンジメント:マツムシソウの花や花後の果実を収穫して切り花として楽しんだり、またドライフラワーにしてフラワーアレンジメントの素材として活用できたりします。ふわふわとした見た目の花は可愛らしい見た目をしてるため、切り花やアレンジメントの中で可愛らしい雰囲気を添える事が出来るでしょう。切り花として用いた場合、花瓶の中での寿命は5~7日ほどになります。
マツムシソウの園芸品種の紹介
リッツローズ
学名:Scabiosa Japonica ver.alpina ‘Ritz Rose’
花の色:桃色
葉の色:緑色
草丈:約15~20cm
備考:株は矮性で、開花は夏から秋、花上がりがよく多花性の品種です。花の色は桃色をしているため、可愛らしい雰囲気のお庭などによくあいます。