ネペタは属の中に約254種がありヨーロッパ及びアジア、アフリカに自生する多年草または一年草です。一般的に園芸では洗練された草姿と灰緑色の小さな葉、美しい紫色の花が魅力的なファーセニー種、ネペタラクトンを多く含み猫への陶酔効果が高いキャットニップ、日本固有種のミソガワソウ等が親しまれています。
ネペタは基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい植物です。
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このページでは主に種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
キャットミント(ネペタ)の種の目次 | |
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⑦その他の種と園芸品種 |
学名:Nepeta faassenii
草丈:約30cm~90cm
開花時期:4月~9月
花色:紫色●青色●白色〇
分類:多年草
耐寒性:強い
耐暑性:強い
誕生花:5月31日
花言葉:「無邪気」「自由な愛」
特徴:キャットミント(ファーセニー種)は学名Nepeta × faassenii、別名「キャットミント(Catmint)」や「ファーセンズ キャットニップ(Faassen’s catnip)」とも呼ばれ、庭を起源とするラセモサ種(N.racemosa)とネペテラ種(N.nepetella)の雑種の多年草です。
キャットミント(ファーセニー種)の最大の特徴(魅力)は倒伏しにくい洗練された草姿にあり、茎は横への広がりが少なく直立にのびます。花は多くが不稔性(種を付けない)のため、こぼれ種で無秩序に広がる心配がなく、長くのびる美しい花穂をいつまでも鑑賞する事ができ、また開花期間中は沢山の蜜蜂をひきつけます。葉は灰緑色の上品な葉色をしており青紫色の花との相性も非常によくお庭に上品な雰囲気をつくり、また触れると甘い香りを漂わせます。
キャットミント(ファーセニー種)はカタリナ種(Nepeta cataria)ほどではないものの、茎や葉に猫への陶酔効果があるネペタラクトンを含んでいます。そのため猫による個体差がありますが、猫が茎や葉を嗅ぐとマタタビを嗅いだ時の様な行動をとる場合があります。
園芸では優雅に広がる美しい草姿や上品な花姿を鑑賞する目的で花壇や植え込みの縁どり、グランドカバー等として利用されます。園芸品種には、倒伏が少なく洗練された草姿が魅力的な「ウォーカーズロウ」や選ばれた濃い青色の花が非常に魅力的な「セレクトブルー」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。
開花時期は春と秋の2回(夏は休む)、花色は青色や紫色、個々の小花は唇形で、花序は小花が集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿は傾状茎で高さは約30(90)cm × 幅は約45(90)cmまで成長します。葉色は灰緑色もしくは黄色、葉身は卵形で葉縁に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
キャットミント(ファーセニー種)は挿し木や株分けにより増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿でやや株が弱る傾向がありますが、基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年生植物です。
![]() キャットミント(ウォーカーズロウ)は背が高く倒伏の少ない洗練された草姿が魅力の園芸品種です。花は灰みの入る紫色で、節を囲う様に小花が集まってボリュームある花穂をつくり、灰緑色の葉との相性もよくお庭に植えると心を癒す様な優しい雰囲気になります。高さは約60cm × 幅は約45cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q | ![]() キャットミント(ジュニアウォーカー)は人気品種であるウォーカーズロウの矮性品種です。ウォーカーズロウと比べて高さが約40cmと背が低く横へと70cm程度広がりこんもりとした草姿をつくり、花は節を囲う様に灰紫色の小花が集まってボリュームある花穂をつくります。 (´・ω・)p楽天で購入q |
![]() キャットミント(セレクトブルー)はその名前が示す通り非常に濃く美しい青色の花を咲かせる園芸品種です。垂直に伸びる洗練された草姿と濃い青色の花は、スタイリッシュでカッコ良さを感じさせる様なお庭によく合うでしょう。高さは約45cm × 幅は約60cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q | ![]() キャットミント(ライムライト)は爽やかなライムグリーンの葉色をもつ魅力的な園芸品種で、黄色の補色関係にある紫色の花との対比も美しくコントラストのあるカラフルなお庭によく合うでしょう。高さは約40cm × 幅は約50cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q |
![]() アルバは、白色の花を咲かせる珍しい品種です。高さは約30cm × 幅は約50cmまで成長する。 (´・ω・)p楽天で購入q | ![]() キャットミント(シックスヒルズジャイアント)は背が高く倒伏の少ない洗練された草姿をしており、花は薄紫色の小花が節を囲う様に幾つも集まり長さ最大30cmの花穂をつくります。高さは約90cm × 幅は約50cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q |
![]() キャットミント(クリスタルクラウド)は曇天の空を連想させる様な殆ど白色の薄紫色をした花が特徴の園芸品種です。高さは約50cm × 幅は約60cmまで成長します。 |
原産:コーカサス地方
学名:Nepeta grandiflora
草丈:約60cm~90cm
開花時期:4月~9月
花色:紫色●青色●白色〇
分類:多年草
耐寒性:強い
耐暑性:強い
特徴:ネペタ(グランディフローラ種)は学名Nepeta grandiflora、別名「コーカサス キャットミント(Caucasus catmint)」とも呼ばれるコーカサス地方原産の多年草で、種小名のグランディフローラ(grandiflora)は「大きい花の」を意味しています。
ネペタ(グランディフローラ種)の最大の特徴は短い綿毛で覆われた様な灰緑色の葉にあり、春と秋に節を囲う様に紫色の小花が数個ずつ付き、ボリューミーな花穂をつくります。茎は直立で緩く横へと広がりドーム状の草姿をつくり、灰緑色の上品な葉がエレガントな雰囲気を漂わせます。
開花時期は春と秋の2回(夏は休む)、花色は青色や紫色、白色があり、個々の小花は唇形で、花序は小花が集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約60(90)cm × 幅は約30(75)cmまで成長します。葉色は灰緑色、葉身は卵形で葉縁に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
ネペタ(グランディフローラ種)は挿し木や株分け、播種により増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿でやや株が弱る傾向がありますが、基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年生植物です。
![]() ネペタ(ドーントゥダスク)は夜明けの朝を連想させる様な殆ど白色の薄紫色の花を咲かせる園芸品種で、花は濃い紫色の萼から薄紫色の小花が咲き、節を囲う様に小花が何個も集まり長さ約10cmの花穂をつくります。高さは約60(90)cm × 幅は約30(75)cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q |
原産:コーカサス/トルコ/イラン
学名:Nepeta racemosa
草丈:約30cm
開花時期:4月~9月
花色:青色●紫色●
分類:多年草
耐寒性:強い
耐暑性:普通
誕生花:5月31日
花言葉:「無邪気」「自由な愛」
特徴:キャットミント(ラセモサ種)は学名Nepeta racemosa、別名「キャットミント(Catmint)」や「ネペタ・ラセモサ」や「ドワーフキャットニップ(dwarf catnip)」とも呼ばれるコーカサス地方及びトルコ、イラン原産の多年草で、種小名のラセモサ(racemosa)は「総状花序」を意味しており花序に由来しています。
キャットミント(ラセモサ種)の最大の特徴は草姿にあり、茎は初め横へと這う様に広がり途中で上に立ち上がります。そのため高さよりも横への広がりがよく、主に花壇の前方などを彩るグランドカバーや、縁どり等に利用されます。また灰緑色の上品な葉と青紫色の花との組み合わせは非常に上品な雰囲気をつくり、葉は触ると甘い香りを漂わせます。花は節を囲う様に紫色の小花が数個ずつ付き、ボリューミーな花穂をつくり、また開花期間中は沢山の蜜蜂をひきつけます。
キャットミント(ラセモサ種)はカタリナ種(Nepeta cataria)ほどではないものの、茎や葉に猫への陶酔効果があるネペタラクトンを含んでいます。そのため猫による個体差がありますが、猫が茎や葉を嗅ぐとマタタビを嗅いだ時の様な行動をとる場合があります。
開花時期は春と秋の2回(夏は休む)、花色は青色や紫色、個々の小花は唇形で、花序は小花が集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿は傾状茎で高さは約30cm × 幅は約50cmまで成長します。葉色は灰緑色、葉身は卵形で皺があり、葉序は対生葉序につきます。
キャットミント(ラセモサ種)は挿し木や株分け、播種により増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿でやや株が弱る傾向がありますが、基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年生植物です。
![]() ラセモサ種 |
原産:ヨーロッパ/中東/アジア
学名:Nepeta cataria
草丈:約60~90cm
開花時期:4月~9月
花色:紫色●白色〇
分類:多年草
耐寒性:強い
耐暑性:強い
誕生花:5月31日
花言葉:「無邪気」「自由な愛」
特徴:キャットニップは学名Nepeta cataria、別名「イヌハッカ」や「ネペタ・カタリナ」とも呼ばれる南・東ヨーロッパ及び中東、中央アジア原産の多年草で、種小名のカタリナ(cataria)は「猫の」を意味しており、茎や葉に猫を陶酔させる効果がある事に由来します。
キャットニップの最大の特徴(魅力)は、猫を陶酔させる効果がある「ネペタラクトン」を他の種よりも多く含んでいる所にあり、恐らく鑑賞用というよりもマタタビを嗅いだ時のような猫の姿を見る為に、猫好きのガーデナーが育てる事が多いかもしれません。ただし3分の1の猫はキャットニップに反応しないと言われているため、飼い猫が望んだ反応をしない場合もあるでしょう。
猫の主な反応は「甘い鳴き声」と「引っ掻き」と「噛み付き」等があり、約5~15分反応した後、嗅覚疲労が起きて反応が鈍くなり始めます。
和名では「イヌハッカ」と呼ばれ、無駄で役に立たない食べられない植物の枕詞に使われる事が多い「イヌ」の名が入っていますが、キャットニップは発熱を抑えたり消化不良を改善する薬草として利用されたり、また葉をスープやパスタに入れて食されたり、ハーブティーに利用される事もあり、有用な植物です。
開花時期は春から秋、花色は紫色や白色、個々の小花は唇形で、花序は小花が集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約60(90)cm × 幅は約60(90)cmまで成長します。葉色は灰緑色、葉身は卵形で葉縁に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
キャットニップは挿し木や株分け、播種により増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿でやや株が弱る傾向がありますが、基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年生植物です。
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原産:カシミール
学名:Nepeta nervosa
草丈:約30~60cm
開花時期:6月~9月
花色:青色●紫色●桃色●白色〇
分類:多年草
耐寒性:強い
耐暑性:強い
誕生花:5月31日
花言葉:「無邪気」「自由な愛」
特徴:ネペタ(ネルボサ種)は学名Nepeta nervosa、別名「キャットミント・ネルボサ」とも呼ばれるカシミール原産の多年草です。
ネペタ(ネルボサ種)の最大の特徴はアガスターシェを連想させる様な太く短い(長さ15cm迄)ボリューミーな花穂にあり、花は茎を囲う様に非常に密に付いて、個々の小花は上を向くように開花します。茎は直立で分枝がとてもよくふんわり広がるドーム状の草姿をつくります。
開花時期は初夏から秋、花色は青色や紫色、桃色や白色があり、個々の小花は唇形で、花序は小花が集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約30(60)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は披針形、葉序は対生葉序につきます。
ネペタ(ネルボサ種)は挿し木や株分け、播種により増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿でやや株が弱る傾向がありますが、基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年生植物です。
![]() ネペタ(ブルームーン)は広がりの少ない洗練された草姿と空の色を連想させる様な淡い青色の花が魅力の園芸品種です。高さは約40cm × 幅は約40cmまで成長します。 | ![]() ネペタ(ピンクキャット)はロマンチックな雰囲気をつくる薄桃色の柔らかな花色とボリューミーな花穂が魅力的な園芸品種です。高さは約30cm × 幅は約30cmまで成長します。 |
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原産:日本
学名:Nepeta subsessilis
草丈:約50~100cm
開花時期:7月~8月
花色:青色●紫色●桃色●白色〇
分類:多年草
耐寒性:強い
耐暑性:強い
誕生花:5月31日
花言葉:「無邪気」「自由な愛」
特徴:ミソガワソウは学名Nepeta subsessilis、別名「ショート ストークト キャットミント(short-stalked catmint)」とも呼ばれる日本原産の多年草(宿根草)で、北海道及び本州、四国に分布して亜高山帯の草地や深山の渓流沿い等に自生しています。和名「ミソガワソウ」の由来は木曽川の源流部である長野県の味噌川付近に多く自生している事からきています。
ミソガワソウは茎が殆ど枝分かれせずに直立に伸び、最大100cm迄成長して、頂部付近で節を囲う様に小花が幾つか集まりボリューミーな花穂をつくります。
園芸では花壇の中央や後方に植えられる事が多く、直立に伸びる茎は分枝せずに最大100cmまで伸びるため単調になりがちな平らな花壇の中で高さというアクセントを作りリズム感のある美しい背景を作ります。園芸品種には、白色と薄桃色の2色の花色が甘いキャンディを連想させる「ピンクパンサー」や夜を連想させる様な濃い青紫色の花が魅力的な「ブルードリームス」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
開花時期は夏から晩夏、花色は青色や紫色、桃色や白色があり、個々の小花は唇形で、花序は小花が集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿は直立で高さは約50(100)cm × 幅は約30(60)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は卵形で葉縁に鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
ミソガワソウは挿し木や株分け、播種により増やす事が出来ます。育てる際は夏の高温多湿でやや株が弱る傾向がありますが、基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすい多年生植物です。
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