ダリアは属の中に約42種がありますが、一般に園芸で親しまれている種は2~3種が交雑してうまれた雑種のダリアで5万以上の園芸品種が登録されており非常に豊富な花の形と花色があります。また最大6mまで成長する皇帝ダリアも一般的な雑種のダリア程ではないものの親しまれています。
ダリア属の種ごとの育て方は写真か育て方をクリックすると出てくる為よかったらそちらをご覧下さい!
このページでは主な種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を紹介しています。
ダリアの特徴や園芸品種

原産:メキシコ
学名:Dahlia
草丈:約30~160cm
分類:多年草
開花時期:4月~11月(5月~6月・9月に最も開花)
花色:赤色●桃色●橙色●黄色●紫色●黒色●白色〇
葉色:緑色●黒色●
耐暑性:強い
耐寒性:普通
誕生花:7月29日/9月10日
花言葉:赤色「華麗」黄色「栄華」「優美」白色「感謝」「豊かな愛情」全体「華麗」「優雅」「気品」「感謝」「背信」「移り気」「不安定」
用途:開花期間長い/カラーリーフ/背が高い花/切り花
ダリアとは!?
ダリアは学名Dahlia、属の中に約42種がありますが、今日び栽培(観賞)される殆どのダリアは幾つかの種(2~3種)の雑種で、一般的に殆どの雑種がD.pinnata(野生で絶滅)とD.coccinea(野生で絶滅)を由来としています。
ダリアの語源(由来)
- 属名のdahliaは、1791年にリンネの弟子でスウェーデンの植物学者であるAnders Dahl(1751~1789)への献名として名付けられました。
ダリアの特徴(魅力)
- ダリアは5万以上の登録品種があります。
- そのため多くの花色や花の大きさ(直径5cm以下から30cm以上)があります。
- 花の形も豊富で一般的に16種類に分類されています。
- ダリアの花は豪華で切り花として高い人気があります。
- 切り花の日持ちは品種間の差や管理の方法でも変わりますが約5~11日です。
- ダリアは地面下に栄養を吸収して太くなった塊根を多数もちます。
- ダリアは種から育てる事も出来るため大量植栽しやすいです。
- ダリアの葉は複葉と呼ばれる形をしていて多数の小葉が集まる装飾的な形をしています。
- 葉色は品種によって緑色の他にも黒色がありカラーリーフとして楽しむ事が出来ます。
- 茎は品種により高さ約30~160cmの間で成長します。
- 高性品種では花壇の中央や後方で背景として利用されたり矮性品種では縁どりとしても利用されます。
ダリアは地面下に根茎と栄養を貯め肥大化した塊根があります。茎は緑色もしくは赤みを帯びるか黒色をしていて、茎は直立してよく分枝しながら高さ約30(~160)cmの間で成長します。葉は茎に対して対生葉序に配置され、葉身は単葉の卵形で鋸歯あり、もしくは奇数羽状複葉で小葉は卵形もしくは楕円形か披針形で縁部分に鋸歯をもちます。花序は茎に2個から複数の頭花をつけ、個々の花(頭花)は大きさが直径約5~30cm以上、舌状花と筒状花もしくは舌状花のみで構成されています。
開花時期は春から晩秋、花色は桃色や赤色、黄色や橙色、紫色や白色、黒色があり、個々の花は直径約5~30cmの頭花で舌状花と筒状花もしくは舌状花のみで構成されており、花序は茎に頭花を複数個つけます。草姿は直立して高さ約30(~160)cm × 幅約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色もしくは黒色、葉身は単葉もしくは奇数羽状複葉で、小葉は卵形もしくは楕円形か披針形をして縁部分には鋸歯があり、葉序は対生葉序につきます。
ダリアの切り花の楽しみ方
- ダリアの収穫は朝の涼しい時間帯もしくは夕方におこないましょう。
- ダリアは収穫後に花が開きにくいため収穫は花が完全に開いているか殆ど開いてるタイミングで行いましょう。
- 収穫したら水揚げを悪くする葉を出来るだけ取り除きます。
- 水に漬けて水切りと必要に応じて湯揚げとBA液剤の散布(花や葉の老化抑制)を行います。
- ダリアは茎が腐敗しやすいため花瓶に入れる水は浅水(水は少なめ)にします。
- 花瓶の水に延命剤(栄養・抗菌剤入り)を入れて切り花を生けましょう。
- 延命剤の効果によって日持ちが長くなり茎が腐敗しにくくなります。
- 飾る場所は出来るだけ低温環境が良いです。
- 何故なら糖の消費や蒸散が抑制されて日持ちがよくなるためです。
- 管理は数日(約1~3日)ごとに水換えを行い必要に応じて水切りと、水揚げが悪いと感じる場合は湯揚げをしましょう。
- ↳管理場所や管理の方法でも左右されますが日持ちは5~11日程度です。
水切り
水切りとは茎の根元を水の中に浸けた状態で、茎の根元から上に約1~5cmの部分でハサミを使い斜めにカットして、吸水面を広げる水揚げ方法です。水切りを行う目的は「細菌」「空気」「その他」が原因で茎が詰まり水揚げが悪くなってる部分を、水の中で切り戻して正常な状態に戻し水揚げを改善する事です。水切りは水の中で茎を切るため導管内に気泡が入りにくいメリットがあります。
湯揚げ
湯揚げとは約80度に沸騰させたお湯に切り花の切り口をつけて、内部の気泡(空気)を膨張させて外に押し出し、水揚げを改善する方法です。
①湯上げする際は熱や水蒸気が余計な部分に当たらないように切り花の下部(約20cm)を残して花全体を新聞紙で包みます。
②切り花をお湯につけた後は冷水に浸ける必要があるため、予めバケツ等に冷水を入れて準備しておきましょう。
②鍋で沸騰させたお湯(約80度)に約30秒ほど切り花の切り口をつけましょう。
③お湯に浸け終わったら予め準備しておいた冷水に浸けて2時間程度水揚げを行います。
④水揚げが終わったら必要に応じて水切りを行い再度花瓶に生けて楽しみます。
浅水
浅水とは花瓶等の容器に入れる水の量を減らして、浅い水で花を生ける方法です。浅水のメリットは、水に浸かる茎の面積を減らし茎の腐敗リスクを低減することです。そのため浅水は主に茎が柔らかく腐敗しやすい花等で利用されます。
オススメの延命剤
おすすめのBA液剤
ダリアの栽培方法
園芸では、大きく華やかな花を観賞する目的だったり非常に沢山咲く花を観賞する目的だったり、花を切り花として利用する目的だったり、また幾つかの品種で見られる黒葉をカラーリーフとして楽しむ目的で育てられます。ダリアは比較的に背が高くなるため、花壇の中央等に植えて高さと立体感を出したり、また矮性品種であれば鉢植えの中でコンパクトに育てて玄関先に飾ったりするといいでしょう。
ダリアは理想的な環境であれば放ったらかしで育てる事ができますが、幾つかの事に注意する必要があります。ダリアを育てる際に注意する事は「乾燥」「冬の寒さ」の2個です。ダリアは基本的に根が浅いため乾燥を苦手にしています。そのため植える土は有機物のたっぷり入る保水性のある土壌に植えたり、必要に応じてしっかり水やりをする事が大切です。また暖地であれば地植えでも越冬する事が可能ですが、強い霜に当たると塊根が腐敗する可能性があるため、冬場は塊根を彫り上げて屋内に入れるなどの対策が必要でしょう。
ダリアの咲き方16種とその園芸品種
シングル咲き
シングル咲きのダリアとは、中央の筒状花を囲うように、約8~10枚の花弁(舌状花)が一列に並ぶ花の形をして、舌状花は基本的に形が均一で巻いたり捻ったりしないダリアです。
コラレット咲き
コラレット咲きのダリアとは、中央の筒状花を囲うように、小さな副花冠と大きな花弁(舌状花)が一列に並ぶ個性的な花の形をしたダリアです。
オーキッド咲き
オーキッド咲きのダリアとは、花弁がチューブの様に内側に強く巻いて、筒状花を囲うように花弁(舌状花)が一列に並ぶ花の形をしたダリアです。
ステラー咲き
ステラー咲きのダリアとは、花弁がチューブの様に内側に強く巻いて、花弁(舌状花)が複数列に並び半八重咲きもしくは八重咲きに咲くダリアです。
スイレン咲き
スイレン咲きのダリアは、八重咲きのダリアです。他の八重咲きダリアと比べて花弁の幅が広く丸みを帯び、平坦もしくは内側に緩く湾曲していて、花弁の数が少なく疎ら、また花の直径に対して高さが半分未満のため横から見ると平坦でスイレンの様な花の形をしたダリアです。
フォーマルデコラ咲き
フォーマルデコラ咲きのダリアは八重咲きです。他の八重咲きタイプのダリアと比べて花弁が基本的に真っ直ぐ、もしくは花芯付近の花弁が緩く内側に巻き、目に見える状態で真ん中に筒状花がある事は基本的にありません。※花芯部分が内側に強く巻く品種ではボール咲きとの区別が難しい場合があります。
インフォーマル咲き
インフォーマル咲きのダリアは八重咲きです。他の八重咲きダリアと比べて、花弁の先が部分的に捻ったり巻いたりして動きのある形をしています。

花径:大輪
草丈:中高性
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インカーブドカクタス咲き
インカーブドカクタス咲きのダリアは八重咲きです。他の八重咲きダリアと比べて花弁が強く外側に巻きチューブ状になり、花全体が内側に湾曲しています。
セミカクタス咲き
セミカクタス咲きのダリアは八重咲きです。他の八重咲きダリアと比べて、花弁が外側に緩く巻いている所が特徴で、花弁はチューブ状になりません。
フリル咲き
フリル咲きのダリアは八重咲きです。他の八重咲きダリアと違い花弁の先が裂けており、また内側や外側に巻きや反り、捻じれ等が入り個性的な花の形をしています。
ボール咲き
ボール咲きダリアとは、花の直径が5cm以上で、殆どの花弁が強く内側に巻いて筒状になりボールの様な形をした八重咲きダリアです。

花形:ボール咲き
花径:ミニチュアボール
草丈:中性
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ポンポン咲きダリア
ポンポン咲きダリアとは花の直径が5cm未満で、殆どの花弁が強く内側に巻いて筒状になりボールの様な形をした八重咲きダリアです。
ダリアの花径ごとの園芸品種
小輪(10cm前後)
中小輪(13cm前後)
中大輪(21cm前後)
巨大輪(28cm)
ポンポン(5cm以下)
ダリアの草丈ごとの園芸品種
中性(70cm~100cm)
中高性(100cm~120cm)

花径:大輪
草丈:中高性
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高性(120cm~150cm)
極高性(150cm以上)
皇帝ダリアの特徴や園芸品種

原産:メキシコ/コロンビア/中央アメリカ
学名:dahlia imperialis
草丈:約240~600cm
分類:多年草
開花時期:11月~12月
花色:桃色●白色〇
葉色:緑色●
誕生花:11月14日
花言葉:「乙女の真心」「乙女の純潔」
用途:
特徴:皇帝ダリアは学名dahlia imperialis、別名「キダチダリア」や「コダチダリア」等でも呼ばれるメキシコ及びコロンビア、中央アメリカ原産の多年生植物です。直立する茎は竹の様な節があり古くなると木質化し、非常に成長が早く高性で高さが6メートルを越える事があります。花は短日植物のため秋の終わり頃から開花し桃色の花(頭状花序)を下向きに咲かせます。
開花時期は晩秋~初冬、桃色の花(頭状花序)は直径7cm~15cmになります。草姿は直立して高さは約240(600)cm ×100(200)cmまで成長して、葉は卵形か楕円形をしており2回~3回羽状複葉します。
皇帝ダリアは非常に高性に育つため十分スペースを取って植える必要があります。また夜間に照明が当たる場所に植えると開花が遅くなったり上手く開花しない事があるため注意する必要があるでしょう。
皇帝ダリアは夏の暑さに強い一方で多湿を苦手にしており、長雨や水やり等で球根が腐敗し枯れる事があります。また土中が凍結するような地域では露地植えでの越冬が難しいため球根を掘り起こす等の管理が必要になるでしょう。
皇帝ダリアの主な園芸品種
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