スタキス(イヌゴマ)は属の中に約372種があり、園芸でも様々な種と品種が親しまれています。このページでは3の原種と、9の園芸品種等を紹介しています。
上記の他にも、このページでは育て方へのリンクや購入方法のリンクなども用意しているため、そちらもよければご活用下さい。
■目次
■スタキス(イヌゴマ)の主な種と園芸品種の紹介
ラムズイヤー
ラムズイヤーとは!
ラムズイヤーの学名は Stachys byzantina 、別名では「ワタチョロギ」や「ウーリー・ヘッジネタル(woolly hedgenettle)」とも呼ばれる多年草です。
ラムズイヤーの原産地はトルコ・アルメニア・イラン、自生地は乾燥気味の草原や岩場などにあります。
ラムズイヤーの特徴
- 花の特徴:花穂は節間が極端に短く節ごとに集散花序がついており、集散花序の中の花が順番に咲くため、花穂の中の開花は疎らになります。また萼の表面は絨毛で覆われているためふんわりとした柔らかな見た目をしており、桃色・紫色の花と白色の萼のコントラストが上品さや可愛らしさを感じさせます。※一部の人は、草姿と葉の成長を優先させるため開花前の花を取り除いたりします。
- 葉の特徴:葉は質感が柔らかで絨毛が生えているため、動物などの毛を圧縮して作られたフェルトや、子羊の耳などに例えられます。また毛の色は白色をしているためシルバーリーフとしても楽しめます。
- 地被植物:茎が匍匐して地面を覆うように広がるため、地被植物(グランドカバー)として利用することが出来ます。ただし、匍匐茎の節から芽が出て、直立茎を出すため草丈が高くなり叢生することもある。地被植物として利用する場合は、草丈の低い品種を選ぶと良いかもしれません。
- 食用:ブラジルでは葉に衣をつけて揚げ、ペーシンニョシュ・ダ・オルタ(peixinho-da-horta)と呼ばれる料理にされて食べられます。
- 蜜源:多くのシソ科植物と同様に、花は蜜蜂などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
ラムズイヤーの園芸品種の紹介
あ
カッコウチョロギとは!
カッコウチョロギの学名は Stachys officinalis 、または同義語で Betonica officinalis 、別名では「スタキス・オフィキナリス」「かっこうそう」「コモン・ヘッジネトル(common hedgenettle)」「ベトニー(betony)」とも呼ばれる多年草です。
カッコウチョロギの原産地はヨーロッパ・西アジア(一部)・北アフリカ(一部)、自生地は丘陵地の草原や荒れ地などにあります。
カッコウチョロギの特徴
- 花の特徴:花穂は節間が極端に短く節ごとに集散花序がついており、集散花序の中の花が順番に咲くため、花穂の中の開花の順番は疎らになります。また唇形花のサイズは大きめで存在感があり、桃色の花色が可愛らしさを感じさせる植物です。
- 葉の特徴:葉の縁部分には粗い鋸歯がありギザギザとしている。
- 草姿:地面の下に根茎があり、根茎が広がりながら、茎が何本も出て叢生します。
- 蜜源:多くのシソ科植物と同様に、花は花蜂・蝶々などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
カッコウチョロギの園芸品種の紹介
スタキス・マクランサ
スタキス・マクランサとは!
スタキス・マクランサの学名は Stachys macrantha 、別名では「ビッグ・ベトニー(big betony)」とも呼ばれる多年草です。
スタキス・マクランサの原産地はトルコ・コーカサス・イラン、自生地は山地の草原や牧草地などにあります。
スタキス・マクランサの特徴
- 花の特徴:花穂は節間が広めで、節の周囲を覆うように花がついているため、ダンギクのような段々とした見た目をしており、また個々の花が大きめで強い存在感があり、桃色の花色が可愛らしさを感じさせます。
- 比較:近縁のカッコウチョロギ(Stachys officinalis)と比べて、スタキス・マクランサの花はサイズが大きく、節間が広い。
- 葉の特徴:葉の形はハートのような可愛らしい見た目をしており、葉縁部分に鈍角の鋸歯または波状がある。
- 草姿:地面の下に根茎があり、根茎が広がりながら、茎が何本も出て叢生します。
- 蜜源:多くのシソ科植物と同様に、花は花蜂・蝶々などの蜜源として働きます。そのため、昆虫と共生したい時などに利用できる植物です。
スタキス・マクランサの園芸品種の紹介