スタキス(イヌゴマ)属は属の中に約374(~400)種があり、ヨーロッパやアジア、アフリカや北アメリカ等に広く分布する低木もしくは多年草か一年草です。一般に園芸では、葉や茎等に白色の毛が密生してシルバーリーフとして楽しまれるラムズイヤー、こんもりとドーム状に茂る草姿とスラリと伸びる茎に咲く花穂が魅力的なカッコウチョロギ、花や葉が非常に大きく魅力的なマクランサ種等が親しまれています。
種毎の育て方は写真か育て方をクリックすると出てきます。
このページでは主に種の種類と特徴、園芸品種の種類と特徴を記載しています。
開花時期:5月~7月 | 開花時期:6月~9月 |
開花時期:5月~7月 |
原産:トルコ/アルメニア/イラン
学名:stachys byzantina
草丈:約15~80cm
開花時期:5月~7月
花色:桃色●紫色●
葉色:緑色●白色〇
分類:多年草
耐寒性:
耐暑性:
誕生花:7月14日
花言葉:「誘惑」「あなたに従う」
特徴:ラムズイヤーは学名stachys byzantina、別名「ワタチョロギ」や「ウーリー・ヘッジネタル(woolly hedgenettle)」とも呼ばれているトルコ及びアルメニア、イランが原産の多年草です。属名のスタキス(stachys)はギリシャ語で「穀物の穂先」を意味する「σταχυς」からきており、花序が穂状になる事に由来します。また種小名のbyzantinaは「ビザンティウム(Byzantium)」からきており自生地に由来しています。
ラムズイヤーの特徴(魅力)
- 茎や葉は絹の様な白色の毛で覆われシルバーリーフとして親しまれる
- ↳ふわふわとモコモコした質感が可愛い
- ↳葉は厚く柔らかで子羊の耳に例えられる
- ↳雨等でしばしば毛がなくなり緑色の茎葉に戻る
- ランナーで広がり地面を密に被覆するグランドカバーになる
- 花穂は苞葉や萼が白色の毛で包まれるためモコモコしている
- ↳モコモコの中から紫色の花が咲く
ラムズイヤーは葉を基部(根生葉)から出してロゼットを形成しており、ランナーを伸ばし密に地面を被覆します。また開花期になると茎を垂直に長さ高さ80cmまで伸ばし、長さ10~22cmの花穂を付けます。花はシソ科でよく見られる花の形(唇形)と花序(輪散花序)で、節を囲うように沢山の小花が付き段々と開花しますが、萼や苞葉が白色の毛で覆われるため花は目立たずモコモコとした見た目になります。葉は厚く楕円形(~披針形)で長さ5cmの小さな葉から長さ30cmと非常に巨大な葉をもった品種(ビッグイヤー)もあり、また「絹糸」や「羊毛」にも例えられる白色の毛が密生してシルバーリーフの外観を作ります。
開花時期は晩春から夏、花色は紫色もしくは桃色、個々の花は唇形で、花序は小花が穂状に集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿はロゼット状で開花期に茎を高く伸ばし高さは約15(80)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。葉色は緑色で白色の毛が密生しており、葉身は楕円形もしくは披針形、葉序は対生葉序につきます。
ラムズイヤーの栽培
ラムズイヤーは美しいシルバーリーフを鑑賞したり、また地面を被覆するグランドカバーとして利用する目的で育てられる事が多い多年草です。そのため花壇の縁どり等に植えられて楽しまれます。園芸品種には、非常に背が低く旺盛に広がる事からグランドカバーとして魅力的な「シルバーカーペット」や、驚く程に大きな葉(長さ30cm)をもつ「ビッグイヤー」等があり、それぞれお庭の雰囲気に合わせて品種を選ぶと良いでしょう。※その他の種や園芸品種は下のリンクから見れます。
ラムズイヤーは、乾燥に強い植物ですが一方でジメジメとした過湿を苦手にしており、長雨等にあたると茎葉が腐敗し枯れる事もあります。そのため、出来るだけ雨の当たらない場所に植えたり土の排水性を高めておくなどの対策が必要でしょう。その他に関しては夏の暑さに強く、また冬の寒さにも強いため育てやすい多年草です。増やし方は株分けや挿し木、自家採種した種を撒く事で増やせます。
ラムズイヤー(ビックイヤー)は驚く程に大きな葉(長さ30cm)が魅力の園芸品種で、他には耐病性が高い所や、外観は白色がやや薄く灰緑色をしている所が特徴です。高さは約15(45)cm × 幅は約30(90)cmまで成長します。 | ラムズイヤー(シルバーカーペット)は非常に背が低く、急速に広がるグランドカバー能力が魅力の園芸品種で、葉は白色の毛が密生して美しいシルバーリーフになり、長さ12cmまでの厚みのある葉をもっています。高さは約15cm × 幅は約90cmまで成長します。 |
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原産:ヨーロッパ/西アジア/北アフリカ
学名:stachys officinalis
草丈:約30~60cm
開花時期:6月~9月
分類:多年草
特徴:カッコウチョロギは学名stachys officinalis(syn.Betonica officinalis)、別名「スタキス・オフィキナリス」や「かっこうそう」とも呼ばれているかヨーロッパ及び西アジア、北アフリカが原産の多年草です。属名のスタキス(stachys)はギリシャ語で「穀物の穂先」を意味する「σταχυς」からきており、花序が穂状になる事に由来します。また種小名のオフィキナリス(officinalis)はラテン語で「薬用の」を意味しています。
カッコウチョロギの特徴(魅力)
- 円筒状に紫色(~桃色)の小花が集まり咲く装飾的な花姿
- ↳切り花として魅力的
- 茎はスラリと垂直に伸びて上部は葉が少ない
- 下部に葉は集まり中央から外側へと広がる洗練された草姿
- ↳温暖な気候ではロゼット葉は冬の間も残る(通常は地上部は枯れます)
- 根茎により緩かに広がり年々株が大きくなる
カッコウチョロギは春に基部から葉(根生葉)を出し中央から外側へと広がる優雅に広がる草姿(ロゼット)を作ります。また開花前になると茎を垂直に高さ60cmまで伸ばし、紫色(~桃色)の小花が密集する花穂を付けます。花はシソ科でよく見られる花の形(唇形)と花序(輪散花序)で、節を囲うように沢山の小花が付き段々と開花します。葉は基部の葉(根生葉)では幅広で大きくハートの形(心形)をしており茎葉は細長い形(披針形)で上部にいく程に節間が長く葉が少なくなります。
開花時期は晩春から夏、花色は紫色や桃色、白色があり、個々の花は唇形で、花序は小花が穂状に集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿はロゼット状で開花期に茎を伸ばし高さは約30(60)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。葉色は緑色、葉身は腎形(心形)もしくは披針形で縁部分に鋸歯があり、葉序は対生葉序もしくは根生葉につきます。
カッコウチョロギの栽培
カッコウチョロギは一般的に美しい花と春から秋までフサフサと茂る草姿を鑑賞する目的で育てられます。育てる際は、健康的な成長を促すためによく陽の当たる場所で管理しましょう。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすいですが、浸水する様な土壌では根腐れを起こすなどして枯れる事もあるため注意が必要です。増やし方は一般的に春か秋に株分けするか種を撒いて増やします。
スタキス(フンメロ)は、こんもりと茂る美しいロゼット状の草姿と、太く大きな紫色の花穂が魅力的な園芸品種です。高さは約30(60)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。 (´・ω・)p楽天で購入q
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原産:トルコ/コーカサス/イラン
学名:stachys macrantha
草丈:約60cm
開花時期:5月~7月
分類:多年草
誕生花:7月14日
花言葉:「誘惑」「あなたに従う」
特徴:スタキス(マクランサ)は学名stachys macrantha、別名「ビッグ・ベトニー(big betony)」とも呼ばれているかヨーロッパ及び西アジア、北アフリカが原産の多年草です。属名のスタキス(stachys)はギリシャ語で「穀物の穂先」を意味する「σταχυς」からきており、花序が穂状になる事に由来します。また種小名のマクランサ(macrantha)はラテン語で「大輪の」を意味しており、大きな花に由来します。
スタキス(マクランサ)の特徴(魅力)
- 個々の花が大きく円筒状に小花が集まり咲く花穂が豪華
- ↳切り花として魅力的
- 茎はスラリと垂直に伸びる
- 葉は非常に大きくハートの形をした装飾的な形をしている
- ↳葉には深い皺と薄ら白色の毛が入る
- ↳非常に装飾的で花のない時期も魅力的な地被植物になる
- 根茎により緩かに広がり年々株が大きくなる
スタキス(マクランサ)は春に基部から葉(根生葉)を出し中央から外側へと広がる優雅に広がる草姿(ロゼット)を作ります。また開花前になると茎を垂直に高さ60cmまで伸ばし、紫色(~桃色)の小花が密集する花穂を付けます。花はシソ科でよく見られる花の形(唇形)と花序(輪散花序)で、節を囲うように沢山の小花が付き段々と開花します。葉は非常に大きくハートの形(心形)で、葉脈が凹み皺の様になり白色の毛が生えます。
開花時期は晩春から夏、花色は紫色や桃色、白色があり、個々の花は唇形で、花序は小花が穂状に集まり輪散花序に花を咲かせます。草姿はロゼット状で開花期に茎を伸ばし高さは約30(60)cm × 幅は約30(45)cmまで成長します。葉色は緑色で薄ら白色の毛が生えており、葉身は腎形(心形)で縁部分に鋸歯があり、葉序は対生葉序もしくは根生葉につきます。
スタキス(マクランサ)の栽培
スタキス(マクランサ)は一般的に美しい花と春から秋までフサフサと茂る草姿を鑑賞する目的で育てられます。育てる際は、健康的な成長を促すためによく陽の当たる場所で管理しましょう。基本的には夏の暑さや冬の寒さに強く丈夫で育てやすいですが、浸水する様な土壌では根腐れを起こすなどして枯れる事もあるため注意が必要です。増やし方は一般的に春か秋に株分けするか種を撒いて増やします。